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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
宝珠クエストとリリーたちの結婚式
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#853 セフォネの告白と試練

夜までテスト勉強をして、夕飯を食べ終わると同時にゲームにログインするとメールが来ていた。どうやらセフォネの指輪が完成したようだ。


俺は夕飯を食べると初めての料理に燎刃が目を輝かせていた。特にお肉の食いつきが凄い。最初の頃のリリーのように目を輝かせていた。


「こんな美味しそうなお肉は…見たことがありませぬ。本当に食べていいのですか?」


「あぁ。召し上がれ」


「い、頂きます! ふお~…ふおぉおお~…」


流れる肉汁を見て、感動している。みんなすぐにかぶりつくからちょっと新鮮だな。


「ごくり…参る! はむ! んん~!」


お肉と戦っているみたいだな。そして満面の笑顔だ。


「誠に美味! 某、感服いたした! タクト殿!」


「気に入って貰えて良かったよ。それじゃあ、俺はリリーたちが五月蝿いから行ってくるな」


リリーたちには個別にご飯を上げてからギルドに向かう。まずはナオさんからセフォネの指輪を貰った。デザインはコウモリとなっている。そしてギルドでクラスチェンジの話を聞いているとカリオストロからいいことを聞けた。


『スライムを第五進化させたいならバルトアンデルスの所に行くと進化させてくれるはずだ。彼はスライムの進化を見たことがないからね』


「え…それはどういうことなんですか?」


『考えると分かるが周囲がスライムだらけで経験値が貯まると思うかね? スライムは確かに厄介で強くもあるが、弱点を攻めれば討伐はしやすい。そのせいか経験値が非常に少ないのが特長なのだよ』


確かに弱点が分かっていればスライムの討伐はしやすい。経験値も今まで高いというイメージは受けたことがないな。


「そうなんですね…それじゃあ、スライムを進化させる時はバルトアンデルスに会いに行ってみます」


『あぁ…そうしてやってくれ』


思いも寄らない情報を得た後はメルと話し合いをして、アスカロンとクルージーンを交換して貰った。アスカロンはリリーたちと相性が悪そうだったし、グラムとブリューナクを持っているからクルージーンを揃えたかったんだよね。鑑定結果がこちら。


クルージーン:レア度9 剣 品質S

重さ:100 耐久値:800 攻撃力:1000

効果:英気、万物切断、光熱刃、伝説解放

光の刃を発生させることが出来る魔法剣。万里の先まで光の刃は届き、山々を光熱で切断してしまうほどの力を持っている。光の刃は魔力を注げば注ぐほど、大きくなるが魔力の消費が大きくなるため、注意が必要。


やはり大剣のアスカロンのほうが明らかに強いが欲しかったんだから仕方がない。俺がホームに帰るとセフォネを誘い、地下へ行くとセフォネがいた部屋に向かう。


「妾の告白場所はここか…」


「サルガタナスの都か悩んだけど、ここのほうがいい気がしてな」


「流石にいい判断なのじゃ。妾にとって、ここは特別な場所。そこを告白の場所に選んだ事を褒めてやるのじゃ」


どうやら場所の選択は間違っていなかったらしい。俺が指輪を出すとセフォネがプロポーズを止める。


「タクトよ。プロポーズの前に言っておくことがある。妾は次の進化で正真正銘の化物になるはずじゃ。それでもタクトは妾に指輪を贈るのか?」


「あぁ」


「即答…なんじゃな」


セフォネは苦笑いを浮かべる。俺は言う。


「セフォネの血醒を見ているんだぞ? どれだけ化物になるかは知らないが今更臆することなんてあるはずないさ」


「もしかしたら、タクトはこの国に入れなくなるかも知れないと言ってもか?」


「その話はイクスの時に聞いた。もしこの国を出ることになっても、その時は出ていく道を選ぶさ」


この決意は今でも変わらない。そうなると俺はギルマスをルインさんに譲って、のんびりリリーたちと冒険を楽しむことになるだろう。家は…聖域の島に作るか。そこから冒険したいところに転移出来るからな。


「シルフィ姫様と会えなくなるんじゃぞ?」


「正直、それは辛いが…それでも俺はこの指輪をセフォネに贈るさ」


「後悔しないな?」


「絶対にしない。セフォネは自分の事を化物と言うけど、俺も負けてないぞ? 俺は魔神を倒す兵器を持ち、魔王を圧倒するドラゴンとなったからな。進化したセフォネは俺を超えれるのか?」


全部俺の力じゃないけどね。


「うぐ…それを言われると自信が無いんじゃが」


「セフォネは背負い込みすぎだ。俺ももう世界からみたら、立派な化物のはずだ。ここの国じゃ、英雄なんて呼ばれているけどな」


「タクト…ふふ。ならば妾とタクトは化物コンビということじゃな」


「そういうことだ。例え化物になっても幸せになる権利はある。だからセフォネ、この指輪を受け取ってくれるか?」


「もちろんなのじゃ。受け取ったからにはもう外すことはないから覚悟するんじゃぞ! タクト!」


俺は指輪をセフォネに付けるとインフォが来る。


『セフォネとエンゲージが結ばれました』


セフォネが指輪を付けた手を握るとセフォネが俺を見る。


「タクトよ。今から進化をして欲しいのじゃ」


「あぁ…それじゃあ、やるか」


俺はセフォネの進化クエストを実行する。セフォネから放たれた黒い光に包まれて、転移した。


俺たちは以前来たオリジンヴァンパイアの城に転移した。


「来たか…ふふ、以前よりいい顔をするようになったな」


「当たり前じゃ! 妾はタクトの召喚獣! いつまでもこの血を恐れる妾ではないのじゃ!」


「ほぅ…」


「う…」


オリジンヴァンパイアに冷たい視線を受けて、セフォネは俺の背中に隠れる。そこは隠れたら、ダメなところだろう。


「ふん…それならお前に進化先を二つ示そう。一つは私の血を得て、オリジンヴァンパイアとなる道だ」


「え…」


「私と同じなれば当然強さも私に匹敵する力を手に入れることになる。この世界で最強の力の一つである無限の力だ。ただし力の代償にお前は永劫の孤独を味わうことになるだろう」


「も、もう一つの道はなんなのじゃ?」


まぁ、ここは尻込みするところだろうな。


「もう一つの道は本当のヴァンパイアの血に目覚めるトゥルーヴァンパイアとなる道だ。こちらは能力は劣る。当然普通に年を取り、死ぬこともありえる。好きな道を選ぶがいい」


「わ…妾は…」


セフォネが俺を見る。俺は頷くだけで何も言わない。セフォネにはリリーたちと同様に自分で道を選んで欲しい。リリーたちはドラゴンになることで今ある幸せを失う可能性がある道だった。


しかしセフォネはその点は不安に思っていないだろう。ただセフォネは孤独を知っている。その辛さもだ。セフォネにとって、オリジンヴァンパイアの選択は厳しい決断となるはず。だからこそ自分で選んで欲しい。


セフォネが俺の背から出て、オリジンヴァンパイアに己の選択を告げる。


「妾はトゥルーヴァンパイアの道を選ぶのじゃ!」


「ふん。臆したか?」


「なんとでも言うがいい! 妾は永劫の孤独など真っ平ごめんなのじゃ! 強さもいらぬ! 妾にはタクトと仲間たちがおるからな!」


「ふふ…中々言うではないか。召喚師よ。お前はそれで良いのか? お前たちがこれから戦っていく魔王たちの力は強大だ。オリジンヴァンパイアにさせれば楽に勝てるぞ?」


そりゃあ、そうなるだろうな。でも俺の答えは決まっている。


「セフォネがトゥルーヴァンパイアの道を選んだなら、俺はそれを支持するだけです。敵の強さがどれだけか知らないが俺は召喚師。オリジンヴァンパイアの力が無くても頼りになる仲間と共にどんな壁も超えてみせます」


「そうか…後悔するんじゃないぞ? 盟約に従い、お前をトゥルーヴァンパイアに進化させてやろう」


セフォネが地面から発生した血液に包まれると血液の中から光が漏れ出し、弾けると進化したセフォネが姿を見せた。


『セフォネがトゥルーヴァンパイアに進化しました』

『他心通、第六感、神感覚、念動力、空間歪曲、空間支配、虚空切断、重圧、連続詠唱、超集束、瞬間再生、万物貫通、死滅光線、瘴気、宇宙魔法、冥府鎖、魔王覇気、常闇、黒雷、死の宣告、死針、死風、魔素刃、多乱刃、多連撃、神魔毒、刑罰、氷獄、生物創造、吸血鬼技、吸血鬼魔法を取得しました』

『影創造【影竜】を取得しました』

『宇宙魔法【ピラーズクリエーション】を取得しました』

『吸血鬼技【ブラッディクリエーション】を取得しました』

『吸血鬼魔法【オリジンストリーム】を取得しました』


名前 セフォネ ヴァンパイアクイーンLv30→トゥルーヴァンパイアLv1


生命力 229→289

魔力  360→420

筋力  206→266

防御力 140→200

俊敏性 180→240

器用値 258→318


スキル


鎌Lv34 影翼Lv32 吸血Lv31 暗視Lv37→魔眼Lv37 吸血爪Lv14→鮮血爪Lv14 

他心通Lv1 第六感Lv1 神感覚Lv1 念動力Lv1 影潜伏Lv28→闇潜伏Lv28 

影操作Lv19→影創造Lv19 影召喚Lv33 影移動Lv20→闇転移Lv20 空間歪曲Lv1 空間支配Lv1 

虚空切断Lv1 隠密Lv27→空虚Lv27 重圧Lv1 暗黒魔法Lv10 氷魔法Lv28 

時空魔法Lv20 連続詠唱Lv1 引力操作Lv6 夢幻Lv10 譲渡Lv6 

超集束Lv1 蘇生Lv25→復活Lv25 不死Lv33→不死身Lv33 瞬間再生Lv1 血流操作Lv26 

出血弾Lv27→消滅弾Lv27 血竜Lv21 金縛Lv14 障壁Lv13→魔王障壁Lv13 血晶Lv24 

万物貫通Lv1 斥力操作Lv15 重力操作Lv19 死滅光線Lv1 瘴気Lv1 

黒霧Lv13→魔霧Lv13 宇宙魔法Lv1 魔法侵食Lv10 魔素解放Lv8→魔素支配Lv8 呪滅封印Lv31→呪滅封陣Lv31 

冥府鎖Lv1 暗黒波動Lv24→魔王波動Lv24 魔王覇気Lv1 常闇Lv1 血醒Lv3 

黒雷Lv1 死の宣告Lv1 死針Lv1 死風Lv1 魔素刃Lv1 

多乱刃Lv1 多連撃Lv1 神魔毒Lv1 刑罰Lv1 氷獄Lv1

生物創造Lv2 吸血鬼技Lv2 吸血鬼魔法Lv2 魔素化Lv1 吸血鬼の加護Lv20→真吸血鬼の加護Lv20


流石、上位召喚獣。リリーたちよりスキルもステータスの上がりも多いな。俺が関心しているとセフォネと目が合う。進化した感想を求められると身構えているとセフォネが急に息を荒くして近づいてきた。


「タ…タクト…身体が…熱い…」


「大丈夫か!? セフォネ!?」


「血が疼く…もう…無理なのじゃ~!」


セフォネに噛み付かれた。そして一心不乱にセフォネは俺の血を吸う。


「ちょ!? こら! セフォネ」


「すまぬ…タクト。でも、我慢できないのじゃ~」


暫くすると生命力と魔力が1となり、干からびている俺と申し訳なさそうなセフォネの姿があった。ここでオリジンヴァンパイアが説明する。


「本当のヴァンパイアになった反動だ。本来なら制御できるはずだが、余程お前の血が気に入っているようだな。まぁ、その内制御出来るはずだ。それまで大人しく血を吸われることだな」


「酷い…」


「まぁ、そう言うな。代わりと言ってはなんだが、一つお前たちに褒美をくれてやる」


俺が伝説の武器を期待しているとオリジンヴァンパイアが手を叩く。すると空間から現れたのは男女のヴァンパイアだった。この二人はまさか…俺はセフォネを見る。


「お父さんにお母さん?」


やはりそうか。二人がセフォネに話しかける。


「そうだ。お前の決意と選択を見させてもらった。立派になったな」


「えぇ…本当に。ここまで大変だったでしょうね。よく頑張りましたね」


「お父さーーーん! お母さーーーーん!」


セフォネが二人に抱きついた。いい絵だ。俺もこんな風になるのか?いや、ならないだろうな。


セフォネが落ち着くのを待っているとセフォネのお父さんが俺を見る。


「君が封印を解き、娘の召喚師となってくれた者か?」


「はい。召喚師のタクトと申します」


「タクトか…よい名だな。君には感謝してもしきれない。娘を長きにわたる孤独から解放してもらったこと、改めて感謝する」


セフォネのお父さんが頭を下げた。


「頭を上げてください! セフォネに出会ったのは偶然ですし、俺もセフォネにはたくさん助けて貰いました。ただ何故セフォネだけあそこにいたんですか?」


「あぁ…君と娘には話さなければならないな」


そしてセフォネのお父さんとお母さんから真相が語られた。


「まず娘が生まれた時代の話をしなければならないな。我々は元々中央大陸で暮らしていたヴァンパイアだったのだが、当時の亜人族や悪魔は人間から毛嫌いされていた。正確に言うと自分たちより強い存在を恐れていたと言ったほうが正しいか」


「そして人間は私たちを狩ることにしたんです」


最悪…現実にあったとされる魔女狩りと同じことが起きたのか。


「我々はもちろん抵抗したが、人間の多さに窮地に追い込まれた。そして我々はこの暗黒大陸に逃げ込むことになるのだが、妻は娘を産んだばかりで能力が使えず、娘は赤ん坊で空間転移に耐えることが出来なかった」


「そこで私たちは追ってくる人間がいない地に逃げ込み、そこに人間たちが見つけられない家を作り、娘を育てることにしたんです」


「なるほど…でもそれならセフォネと一緒に暮らしているはずですよね?」


「あぁ…娘を育てていると仲間がやってきて、我々を追っている人間が迫っている事を教えてくれたのだ。私は人間に探りを入れると我々の魔力を追っていることが判明した。そして我々の住処では娘は魔力が弱く封印さえ施せばなんとかなったが、我々はトゥルーヴァンパイア。封印を施しても魔力を隠すことが出来なかったのだ」


それでセフォネだけ残すしかなかったのか。


「つまりセフォネを守るためだったんですね」


「あぁ…無論何度も迎えに行こうとしたが、エクスマキナの襲撃に人間が暗黒大陸を監視するようになり、手出しが出来なくなった。そして遂には住処の上に街が作られてしまい、完全に手出しができなくなってしまったのだ」


時系列ではセフォネの住処が最初なんだな。つまりセフォネが一番年上ということが決まったか?いや、まだファリーダがいるか。


「…なんじゃ? タクト。まだ血を吸ってもいいんじゃぞ?」


「いけませんよ」


「むぅ~…」


母には勝てないセフォネである。するとここでどうやらサービスタイムは終わりのようだ。


「そろそろ良いか?」


「う…うむ! もういいのじゃ!」


セフォネが母親から離れる。


「妾をあそこに残したのは妾のためだった。妾はずっとお父さんとお母さんに愛されていた。それが分かっただけで妾は十分なのじゃ」


「ふ…本当に立派になったな。タクト殿、娘をよろしくお願いします」


「幸せにしてあげてください」


「はい」


俺たちは元の場所に転移した。


「両親に会えてよかったな」


「うむ! ここはお父さんとお母さんの愛情が詰まったところだったんじゃな」


「景色が変わったか?」


「うーん…今までは黒ずんで見えていたんじゃが、今はキラキラ光っているように見えるのじゃ」


俺も味わったものをセフォネは今、見ているんだな。


「それじゃあ、戻るか。おっと」


「どうしたのじゃ? タクト? ふらついたりなんてして」


「お前が血を吸いまくったせいだろうが!」


「ぬわぁあああああ!? やめるのじゃ~! タクト!」


セフォネの頭をぐりぐりするが俺とセフォネは笑顔で屋敷に戻った。


「血…血を吸わせてくれ~!」


「「「「きゃーーー!?」」」」


「リーゼと燎刃は襲うなよ?」


「それぐらいはわかっておる!」


それなら良かった。


「「「「こっちも止めて~!」」」」


「待つのじゃ~!」


「「「「逃げろ~!」」」」


みんなが逃げ回る。さて、セフォネのクエストは戦闘がなかったから白夜のクエストを受けるとするか。

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最新作『異世界転生した鼠小僧は義賊になる 』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


異世界転生した鼠小僧は義賊になる
― 新着の感想 ―
[気になる点] セフォネの父親の話の内容的に、オリジンヴァンパイアの住処は暗黒大陸の何処かに存在しててセフォネの封印場所も元は暗黒大陸だったということですか?
[一言] 回復しないで白夜のクエスト行くにかと思った(;´・ω・)
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