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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
EOの真実と復讐ネビロス
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#832 フリーティア騎士団参戦と敵本拠地の情報

翌日、学校から帰るとゲームにログインして早速アンリ姫様を呼ぶ。


「シルフィ姫様たちは来れそうですか?」


「大丈夫みたいです。既に出陣の準備を整えて待っているそうですよ。今すぐ呼んでいいですか?」


「お願いします」


「では、少しお時間をください」


アンリ姫様が魔方陣を書いていく。


「行きます!」


魔方陣が輝き、そこからシルフィ姫様が現れた。服装が戦闘仕様の物となっていて、やる気満々だ。しかしシルフィ姫様から俺がよく知る甘い匂いがする。


「アンリ、お疲れ様です。無事で良かったです」


「一度敵の悪魔に捕まっちゃいましたけど、タクト様に助けていただきました」


「そうなんですね。タクト様、ありがとうございます」


むぅ…照れる。すると我慢出来なくなったリリーたちがシルフィ姫様に俺が気になっていることを聞く。


「「「「シルフィ姫様から生クリームの匂いがする!」」」」


リリーたちが言うんだから間違いないだろう。


「そ、そんな匂いがしますか? お、可笑しいですね~」


秘密にしたいんだろうけど、隠しきれていない。するとアンリ姫様から驚きの発言が出る。


「シルフィお姉様…まさかウェディングケーキを食べてしまったわけじゃないですよね?」


「わー! アンリ! それは国家機密です!」


「「「「ウェディングケーキ?」」」」


俺と一緒にリリーたちが首をかしげる。だって、こんな話は俺も聞いていない。


「タクト、ウェディングケーキって何?」


「結婚式の時に出される特別なケーキの名前だけど…」


「タクト様も何も聞いていないんですか?」


「聞いてない」


俺たちがシルフィ姫様を見ると無言の笑顔だ。というかこの流れは俺たちに黙ってウェディングケーキの準備をしていたってことなんだろうけど、シルフィ姫様がつまみ食いをしたってことだよね?これは大問題だ。するとサラ姫様、ガルーさん、ブラスさん、エアティスが魔方陣から現れる。


「シルフィお姉様…だからあれほど言ったでしょう…すぐにバレると」


「俺たちは鼻が効く上に相手はタクトとその召喚獣なんだぞ?」


「な…なんのことか。さっぱりわかりません!」


「子供みたいなことを言わないでくださいよ。シルフィ姫様」


誰も味方をしないところを見るとみんなが止めている中、強引に食べたんだな。


「え、えーっと…だって、仕方ないじゃないですか! 私の時にはあんなケーキ出ませんでしたし、召喚獣たちがみんなして食べたいと言われたら、あげるしかないですよね? タクト様」


「俺は人の物を食べさせたことはありませんよ」


「「「「うんうん!」」」」


そこら辺のマナーに俺が厳しいことはリリーたちが一番よく知っている。


「うぅ…私の味方は召喚獣しかいないんですね」


「共犯だからな」


「で、でも! 私もケーキ作りのお手伝いをしたんですよ!」


え?シルフィ姫様が作ったウェディングケーキを食べれるの?これは凄い楽しみだ。


「生クリームの味見を料理の手伝いと言いません! シルフィお姉様!」


「苺のつまみ食いもですよ」


俺の楽しみにした気持ちを返してくれない!?凄い馬鹿みたいじゃん!ここでセチアが気になる質問をした。


「というか誰か近いうちに結婚式をするんですか?」


「「「「あぁ~…」」」」


全員が気まずそうに視線を逸らす。そうすることしか出来ないよね。でもこれはもう詰んでいるな。仕方ない。種明かしをしよう。


「実は俺とリリー、イオンとの結婚式をする準備をしているんだ」


「「「「へ~…へ!?」」」」


「あら? 気づいてなかったの?」


「タクトがリリーから結婚式のことを聞かれた時の顔をみればバレバレだよね」


どうやらファリーダとリビナは気づいていたみたいだ。すると一人だけ状況が分かっていないリリーがイオンに聞く。


「イオンちゃん、タクトと結婚式をするんだって! で、結婚式って何?」


「け、けきょ!? わ、私と…タクトさんが…け、けけけ…」


「なんかイオンちゃんが怖いよ! タクト!」


イオンが顔を真っ赤にして、壊れてしまった。流石にいきなり過ぎたかな?でも、サプライズを仕込んだ甲斐があった。


その後、リリーに結婚式のことを説明すると顔を赤くしながもモジモジしながらも喜んでくれた。ウェディングケーキよりも結婚式のことを喜んでくれたことに俺は衝撃を受けた。リリーも大人になったな。そこでウェディングドレスのことも教えた時に気づいてしまった。


「もしかしてウェディングケーキの発案はルインさんたちですか?」


「ばれてしまっては仕方ないですね」


「ばらしたんだろう…」


シルフィ姫様がガルーさんを睨むとガルーさんは両手を上げて下がる。


「んん! 実はルイン様たちからタクト様たちの結婚式を祝いたいと相談を受けていたんです。そこでウェディングケーキの話を聞いたんです」


やっぱりか…まさか自分がサプライズを仕掛けられていたとは思ってもみなかった。さて、これはどうしたものか…知らなかった演技をするべきなのかな?俺が悩んでいるとセチアたちがリリーたちにお祝いの言葉を言っているとここでリビナがある危惧を聞いてくる。


「タクトさぁ…さっき二人と結婚式を挙げるって言ったよね? それって同時にするの?」


「いや、別々の予定だよ」


「そっか~…びっくりしたよ。もしかしたら残りのボクら、全部纏めて結婚式をされるかと思ったからさ」


それは酷い結婚式になるだろうな。


「流石に指輪の準備にウェディングドレスもあるから一辺には無理だ。それにこういうのは一人ずつするのが筋だろう?」


「それを聞けて安心したよ。タクトなりに色々考えているんだね~」


なんかリビナに言われると褒められているより、弄られている感じを受けるのはなぜだろう?


「タクトお兄ちゃんはドレスをもう見たんですか?」


「いや、見てないよ。というかたぶん見せてくれないだろうな」


ルインさんたちが絡んでいることが確定したからな。するとアウラさんとネフィさんが来た。リリーたちが一斉に俺に隠れる。進化しても変わらないのか…子供の頃のトラウマって大人になっても消えない物なんだな。


「獣魔ギルドも参加してくれるんですね」


「ダークエルフにドラゴニュートが関わっているから来ないわけには行かないわよ」


「姉さんは私がしっかり押さえるので、安心してください」


「「「「最初からしてほしい…」」」」


アウラさんの扱いは相変わらずだな。通常の騎士たちが現れ出すと流石に透明テントが持たない。結婚式の話はここまでにして、俺は陣形を説明して、サラ姫様たちは転送の絨毯でそれぞれの持ち場に移動する。


「私たちはどこがいいかしら?」


「ちょっと待ってください」


俺はみんなと話し合い、ネフィさんたちは砦の戦いに参加することとなった。理由は飛行戦力に不安があったからだ。アルさんの飛行部隊に雷電さんたちと竜騎士たちを編成だったのだが、流石にきついというのがルインさんたちの判断だ。


するとここで敵の情報が集まった。


「城門以外には前半と後半に出てきた敵が多数展開しています。空にはワイバーンの騎兵にアグリィ・キメラ、アグリィ・キマイラ、ヘル・グリフォン、マールス・ゲニウス、マールス・リーパー、ドラゴンの住処にいたドラゴンがいます。城門付近にはそれぞれの悪魔と関わりがありそうな編成になっていますね。詳しくは皆さん、報告をお願いします」


香子さんのギルドメンバーが報告する。


「ゼパル偵察担当です。敵はロイヤルデュラハン、ヘル・ドラウグル、マールス・パラディン、マールス・ロイヤルパラディン、ヘル・アイアンライダー、アイアンライダージェネラル、マレフィカ、マールス・ドラグーンを確認しました。新しい敵にマールス・コートメイジ。騎乗しているモンスターは今まで出てきた奴らです」


騎士団のような編成を見るとコートメイジは意味は宮廷魔導師って感じかな?こちらで出てきたということはメルたちの方でもきっといるだろう。俺が情報を伝えるように言うと既に連絡済みらしい。余計なお世話だったようだ。


「ナベルス偵察担当です。こちらはガルム、ヘルハウンド、オルトロス、ヘルオルトロス、ホーンデッド・オルトロス、イビルバリアタートル、ヘル・ドラウグルビーストを確認しました」


こちらは獣編成というべきか。亀がいるけどね。種類は少ないみたいだが、その分こいつらがうじゃうじゃいると考えるときつそうだ。


「ファライ偵察担当です。確認した敵は獄卒鬼(ごくそつき)、イビルオーガ、ネクロオーガ、イビルガーゴイル、ディストラクト・ガーゴイル、コンビクト・ワーウルフ、クリミナル・トロール、アグリィ・スプリガンとなります」


こちらは亜人系と言うべきか?知らない獄卒鬼がいる上に守りが硬そうだ。これは苦労しそうだぞ。


「ゾレイ偵察担当だよ! 確認した敵は怨念鉄砲隊、鬼忍、鬼中忍、鬼上忍、ゴブリンボマー、ゴブリンアサシン、ゴブリンハイアサシン、フォールン・キューピット、マールス・アーティレリーがいたよ。マールス・アーティレリーが移動式大砲とかバズーカみたいな物を装備していました。後、罠察知が反応しまくってました」


アーティレリーは砲兵の英語読み。バズーカを装備していても不思議じゃないだろう。この敵もメルたち側に連絡済みらしい。


「面倒臭い編成ね…」


「忍者たちがここにいるなら私たちもここに参加します」


「拙者たちもこちらに参加するでござるよ」


「バズーカが来るなら我々も全体指揮をしつつ、ここに参加しますね」


罠と暗殺、大砲が飛び交う戦場か…酷いことになりそうだ。でもサバ缶さんたちが参加するなら大丈夫だと思う。


これでこちらの陣形が正式に決まった。俺たちがそれぞれ作戦を決めて、俺の武器をそれぞれ託し、陣形を整える。俺は最後にリビナの試練に挑むことにした。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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