#824 菅原道真戦
俺たちは時間ギリギリまで出来るだけ体勢を整えたが、残念ながらチロルたちを初め、ボス戦に不参加する者が続出した。それだけここに到達するまでに被害が大きかったということだ。死に戻る可能性が高い以上、ここは個人の判断を尊重しようと思う。
そんな空気をリリーが吹き飛ばす。
「アップルパイを食べて元気百倍!」
「悪いな。数がなくて」
「数が少ないのは仕方ないよ。それにあんなに美味しそうにアップルパイを食べられたら、私たちにも頂戴とは中々言えないからね。気にしなくていいよ」
「「「「うんうん」」」」
確かにメルの言う通りかも知れないな。一方ユウェルとマヤさんの土のドラゴニュート、召喚師が召喚したドワーフは感謝されている。こういう場面では武器や防具の耐久値回復が助かると改めて理解してしまうな。
俺たちは陣形と作戦を決める。俺のメンバーはリリー、イオン、セチア、恋火、イクス、ノワ、リビナ、リアン、和狐、ブラン、セフォネ、ファリーダ、ユウェル、アリナ、グレイ、コノハ、虎徹、チェス、ルーナで挑む。
流石にプレイヤーの人数が揃っているからこれぐらいが限界編成だ。陣形は前衛はマグラスさんたち、フリーティア以外の連合軍で挑むことが決まった。一応俺たちがホストだからそこを立ててくれた形だ。するとマコトが話しかけてきた。
「なるべく頑張ってみますね」
「そこは勝つと言うところだろう?」
これにマグラスさんが賛成する。
「そうだぞ。最初から負けるつもりで挑む奴はいない。もっと自信を持て」
「そ、そうですね!」
この男がブルーフリーダムのリーダーなんだから分からない物だ。ま、戦闘になると雰囲気が変わることを俺は知っている。だから俺が言うのは一言だけ。
「気をつけろよ。俺の印象だが、恐らく技量特化だ」
「はい! 知らないスキルや技をどれだけ早く対応出来るかですね」
「そういうことだ」
俺はみんなを見ると全員が頷く。ここからはマグラスさんたちに任せる。
「行くぞ! 今日でこの砦を落とす!」
「「「「おぉ!」」」」
「全軍、突撃!」
マグラスたちが飛び込み、その後に俺たちが入る。すると建物の中は階層構造ではなく、吹き抜けになっており、一応上に上るための螺旋通路があるだけだ。そして俺たちがいる床は畳となっていた。
「ルーナ、リアン。頼む」
「はい。パパ!」
「任せてください!」
ルーナがブラギの竪琴で演奏し、リアンが歌うと上から声がした。
「西方の楽器か? 見事な音色だな。それに人魚の歌か。死んでからきくことになるとはわからないものだ」
全員が声がした上を見る。
菅原道真?
? ? ?
全員が武器を構えて警戒する。あれが菅原道真か。白髪なんだな。すると結構な高さから降りるとなんなく地面に着地した。あれは仙術の空中浮遊か?やはりこの目の前の男は普通じゃない。
武器は刀が二本に脇差に一本ある。脇差はネットで調べて恐らく『小猫丸』という刀だろう。だが残りの刀がどの刀か分からない。分かることは神刀、宝剣、宝刀のどれかということだ。
特に警戒が必要なのが恐らく宝剣。菅原道真は後に天満天神になることから自身が作った刀が神刀となっている。このゲームでは恐らく天満天神にならないことから現実で神刀扱いされている刀はランクが落ちると俺たちは読んでいる。
そうなると一番警戒が必要なのは逸話がある宝剣『天國』と宝刀『神息』となる。
天國の能力は恐らく天候操作。この刀は一度鞘から抜き放てば決まって豪雨を呼ぶという伝承があるらしいからほぼ間違いないだろう。
神息は能力は不明だが、この刀は神足とも書かれていることから恐らく速さが売りの武器と予想している。俺たちが警戒していると菅原道真が挑発してくる。
「どうした? こんのか? 私はお前たちの敵だぞ」
「では、僕から挑ませて貰います!」
マコトが背に剣をしまうと腰に装備していた刀を抜くと構えを取る。その構えは俺がよく知っている構えだった。そしてマコトの姿が消える。
「三段突き!」
やっぱり宗次郎の三段突きだ!あの野郎、俺には教えてないのにマコトには教えたのか…これは追求が必要だな。しかし菅原道真は刀を抜刀し、あっさり三段突きを破った。マジっすか。
「一瞬の三連突き…見事だが、所詮刀は一本。初撃を弾けば問題あるまい?」
なるほど。これが三段突きの攻略法か。三段突きを教えてくれなかった罰として宗次郎との戦いで試してやろうっと。すると銃声が聞こえ、銃弾が菅原道真を襲うが、銃弾が止まる。念動力だな。
「黒の砦で私と撃ち合った娘か。見事な腕だったが、私に飛び道具は効かんぞ。ふぅ」
銃弾がイーナちゃんに返されるがそこはマグラスさんがガードした。
「ほう…」
「はぁああ!」
マコトが斬りかかるがまるで赤子のように相手されている。これを見たブルーフリーダムのメンバーが援護に向かうがあの超人パーティーの連携を全て対応している。
「嘘でしょ…」
「これは明らかに攻撃がバレているな…」
「どういうこと? 兄ちゃん」
「リリーたちと同じ未来予知系のスキルだ。仙術を使ったから恐らく五神通も使えるんだろうが、あの動きは未来がわかっているとしか思えない」
恐らくマコトたちがそれを一番実感しているはずだ。
「一度下がれ! 行くぞ!」
「あぁ!」
マグラスさんと帝さんたちが前に出ていき、疲れが出てきたブルーフリーダムの守りに入った。すると逃げたブルーフリーダムに菅原道真は容赦しなかった。
「我が刀の一撃。受けてみるがいい。猫丸! 妖刀解放!」
神刀『猫丸』は妖刀扱いなのか。やはりランクが下がったな。さて、どんな能力だ。
「化猫夜行!」
「「「「にゃー!」」」」
菅原道真が猫丸を振るうと現れたのは無数の猫だ。それが俺たちに向かって押し寄せてくる。
「な!? ガードしろ!」
「ガードしたら、ダメ!」
「あれは怨霊です! 恋火、和狐さん、大祓を!」
「恋火、大祓を! 狐技、幻炎狐! 飯綱!」
「はい! 大祓!」
リリーとイオンが警告に和狐が素早く反応する。和狐は炎の狐を作り出すと猫たちとぶつかり合うと猫が雷を発生させ、幻炎狐は燃え上がる。どうやら能力的に同じような技みたいだ。しかし数が違い過ぎた。
「下がれ!」
「あの猫に触れると感電するぞ!」
「く…俺たちが受ける! 強化を頼む!」
「「「「レジストパラライズ!」」」」
マグラスさんたちにレジストパラライズを付与し、雷属性のダメージを抑えようしたが、マグラスさんたちが倒れる。
「な…バフが消えた?」
「あの刀の効果か?」
リリーたちの話では、ガードもすり抜けるみたいだし、なんて危ない猫だ。
猫丸は刀身に触れた猫の身体を真っ二つに斬ったという伝承がある刀だ。その猫が化猫となって、刀に憑依しているとかそんなところの設定かな?
マグラスさんたちとブルーフリーダムのメンバーはダメージを受けたが咄嗟のイオンの判断のおかげでダメージは最小限だ。
「ほう! 大祓を使える巫女がいたか! 我が猫丸の正体を見破り、即座に対応した娘も見事なものだ。何もしなければ今ので終わっていたぞ。それに狙いも悪くない」
菅原道真の背後から飯綱が迫っていたが難なく斬り裂く。簡単にはさせてくれないよな。
菅原道真の言う通り、何も知らない俺に指示出来るのは逃げることぐらいだった。これはイオンと恋火、和狐のお手柄だ。そして雷撃をくらった人たちはミライたちがすぐさま回復させる。
「やってくれるぜ…帝」
「あぁ。一気に行くぞ!」
ここで前線の部隊が一気に攻勢に出た。回復を受けて、色々安心した面もあるんだろう。この一斉攻撃に対して、菅原道真はなんと自ら歩いて向かってきた。
「「「「舐めるな!」」」」
「「「「おら!」」」」
帝さんさんたちが攻撃を放つと菅原道真は何かに守られて、攻撃が届かない。するとそこにシリウスさんたちのカルバリン砲が放たれ、帝さんたちが一斉に下がると爆発する。
「…なんだ? あれは?」
「巨大な毛玉?」
爆煙が晴れるとそこには巨大な毛玉があった。
「…猫?」
「大きな猫さんみたいです。タクトさん」
なるほど、あれは巨大な猫なのか。毛玉が動くと猫の顔をこちらに向ける。確かに猫だ。すると前足を上げる。
「猫パンチが来るぞ!」
「「「「ファランクスガード!」」」」
全員が守りを固める。すると俺の第六感が反応する。
「やばい攻撃が来る! 全員逃げろ!」
「どすこい!」
ちょっと待って!猫がどすこいって言った!しかもパンチじゃなくて完全に突っ張りだぞ!?
そんなことを思っていると俺たちは全員衝撃波で吹っ飛ばされる。
「く…効いた…」
「けほ…全員を対象にしたカウンター攻撃かな?」
「…みんな回復」
ミライが回復しようとした瞬間、菅原道真に狙われる。それを第六感で感じた俺は迅雷を抜刀するが止められる。
「ほう…いい刀だな」
「そりゃどうも!」
「む!」
俺が蹴りを放つと菅原道真は後ろに下がる。
「刀を使う割に品が無いな…小僧」
「品にかまけて殺されたくはないもんでね」
「なるほど。品はないが信念はあると見える。どれ…一つ試して」
イオンが乱入して斬りかかるが止められる。
「タクトさんと戦うならまずは私と戦ってもらいます」
「良かろう。閃電!」
「望むところです! 閃電!」
二人の剣が弾かれると激しい閃電を使った斬り合いが勃発する。するとこれはイオンが押しているようだ。
「…早いな」
「はぁああ」
イオンが時間を稼いでいる間にミライたちが回復をする。
「止むを得んか…宝刀解放!」
菅原道真がそういうとイオンがぶっ飛んできた。
「イオン!?」
「く…いつ斬られて…」
イオンが見切れていないだと!?
「ガウ!」
「やらせない!」
俺とイオンを狙う菅原道真の前に虎徹とリリーが割って入る。
「あ…」
「ガ…」
二人も一瞬で斬られて、倒れる。
「ワオーン!」
更にグレイが神狼の咆哮と共に幻狼と郡狼を使い、襲いかかるが一瞬で全て斬られて消滅する。
「チェスさん! 星矢!」
「ガァアア!」
セチアの手に星の輝きを放つ矢が現れると菅原道真の正面から連射すると不規則に動く。念動力の効果だ。そしてチェスは背に展開されている七つ星矢が背から離れて菅原道真の頭上から不規則に動いて襲いかかるが全て見えない斬撃で消される。
「閃電! 行くの!」
アリナの閃電の投擲攻撃も弾かれる。
「出鱈目すぎやろ! これでも食らっとけや!」
「ほぅ。必殺の神槍か…いい物を持っているな。だが、甘いぞ」
菅原道真はブリューナクを見えない攻撃で弾き続ける。
「く…戻れ! ブリューナク!」
このままじゃまずいと感じたレイジさんはブリューナクを手元に戻す。
「ルーンウェポン!」
「な!?」
レイジさんは武器を封じられた。これでブリューナクを使えなくなった。経験値が違いすぎる。それでも俺たちには俺たちの戦い方がある。
「「「やぁああ!」」」
「「「はぁああ!」」」
メルたち、シフォンたち、鉄心さんたちが挑むが全員斬られて、俺に迫るがチェスが立ちはだかる。
「グォオオ!」
「ふん!」
チェスの氷戦斧の攻撃を跳躍して躱すと菅原道真は猫丸を振るうがチェスの魔氷装甲と星鎧は突破出来なかった。
「硬いな…ぬ」
「グォオオ!」
チェスが極寒ブレスを放つと菅原道真は猫丸でガードする。流石に吹っ飛ばすがチェスの極寒ブレスを猫丸が吸い込んでいるように見えた。恐らく吸収の効果だ。あれでダメージを軽減したため、起き上がる。
そこにファリーダとイクスが斬りかかる。リリーたち同様に斬られるがファリーダは陽炎で回避し、イクスはバリアを貼る。
「「はぁああ!」」
二人が攻撃した瞬間、菅原道真の姿が消えると二人が斬られる。
「ぬ? この手ごたえ…」
エクスマキナなど知らない菅原道真は僅かに隙が生じる。
「ガァアア」
「隙ありじゃ!」
グレイが飛び掛かり、菅原道真が猫丸でガードするとグレイの影からセフォネがハルペーで攻撃するとハルペーの攻撃が念動力で止まる。
「ぬぅうう! 届ぇええ!」
「ふん! 空振!」
グレイが弾かれると菅原道真は刀を一閃すると衝撃波で二人が壁にぶつかる。
「これ以上は行かせません! 光輪!」
「これでもくらえ!」
「ガゥ!」
ブランとユウェル、チェスが立ちふさがる。ユウェルがアサルトライフルを使うが全て念動力で止められ、ブランの光輪を弾いた瞬間、菅原道真の姿が消えてブランとユウェル、チェスは斬られる。その結果、菅原道真に俺は間合いを取られた。
「終わりだ。永劫回帰!」
俺は斬られると幻と消える。リビナの夢幻泡影だ。
「何!? ぬ!?」
俺は転瞬で現れると菅原道真の両手首を掴む。
「これで居合い斬りは使えないな」
俺はみんなが斬られた瞬間をはっきり見ていた。こいつが使ったのは間違いなく居合い斬りだ。鞘に納めている刀を抜刀するための僅かな足の動きがあったことを俺は見逃さなかった。
イオンですら対応出来ない速度の居合い斬りをさせないためには抜刀するための手を抑えるのが一番手っ取り早い。
「恋火!」
「やぁああ! わわ!?」
「やらせません!」
「はぁああ!」
恋火の攻撃が念動力で止まるがイクスとファリーダが追撃に動き、更に斬られたメルたちも動くと俺たちは放電を喰らう。その結果、俺の手が緩んでしまった。まずい…斬られる。
「…影竜!」
「血竜よ! ゆけ!」
「だぁ!」
「ぬ!?」
俺の影からノワの影竜が菅原道真に襲いかかり、背後からはユウェルのルナティックモーニンングスター、菅原道真の側面からはセフォネの血竜が襲いかかる。これには流石に菅原道真は大きく飛び退く。
「超低周波なの!」
「く!?」
空中にいる菅原道真はアリナの超低周波を受けたことで耳を塞ごうと動いた。これをセチアたちとレッカたちは見逃さなかった。
「自然波動!」
「星波動!」
「ハーミットブレス!」
「「暗黒波動!」」
セチアたちの攻撃を菅原道真は猫丸の吸収で止めにかかるが吸収には限界がある。全てを吸収しきれなかった菅原道真は空中で爆発に巻き込まれる。
「「「「レールガン!」」」」
「ブリーシンガメン!」
その後を狙った魔法使いたちのレールガンを慧眼で菅原道真は回避するが数発当たり、地面に落下したところにレッカのブリーシンガメンの火炎が菅原道真に襲う。更に追撃で与一さんが撃ちまくる。
「聖療! 大丈夫ですか!? 主! 皆さん!」
「痺れたが大丈夫だ。それよりみんなは」
「ブランのおかげでまだ戦えます」
「みんなも大丈夫だよ。タクト」
一先ず危険を脱したか…俺がそう思っているとグレイが唸り声を出す。これで終わりのわけがないか。
俺たちが視線を向けるとブリーシンガメンの火炎と無数の銃撃を浴びせられた菅原道真が起き上がる。否、菅原道真はブリーシンガメンの火炎を受けておらず、ブリーシンガメンの火炎と銃弾は気流に流させるように菅原道真の周囲を渦巻いていた。
「決まれば勝ちだと思ったけど、まずかったかな~」
「それを狙ったことは別に悪くないだろう…」
いち早く盾を構えていて立ち上がったみんなに遅れて俺たちも立ち上げる。菅原道真を確認すると手に持つ刀が変化していた。
「私にこの刀を使わせたことを誇るといい。ここからは言葉は不要だ。逝くぞ」
「全力の菅原道真が来るぞ!」
「俺たちも守りに加わる! ここからは総力戦だ! 一瞬たりとも気を抜くな! 死ぬぞ!」
満月さんたちが帝さんたちに加わり、警告を言うと菅原道真はまずブリーシンガメンの火炎の満月さんたちにぶつけて来る。
「く…俺が受けて」
「…影召喚」
「ホー!」
ケーゴが犠牲になろうとしたが、ノワが影召喚とコノハの影分身でブリーシンガメンの火炎を受けた。
「「「「格好悪!」」」」
「うるせぇ!」
「飛梅!」
ケーゴの首が飛び、満月さんたちの大盾を激しい斬撃が襲った。みんなを襲った斬撃を飛ばす技か。
更に新しい刀を菅原道真が下段に構える。
「昇り龍!」
「「「「うわぁあああ!?」」」」
重装歩兵たちが急激な上昇気流で空にぶっ飛ぶ。謙信さんの技に似ているな。更に上段に構えると今度は刀から冷気が発生する。これに全員が危険を感じてガードを固める。
「「絶対防御!」」
「ガァアア!」
「遮断」
「雪月花!」
セチアが遮断結界を使う前に菅原道真が刀を振るうと俺たちに吹雪が襲ったと思った瞬間、全員が凍りついた。もちろん空を飛んでいた満月さんたちも凍った姿で地面に落下して来る。
そんな中、香子さんたちは変わり身の術でなんとか回避していた
「残すは忍びの者だけか」
「それはどうでしょうか?」
「うちのギルマスを舐めないほうがいいよん!」
俺、リリー、イオン、セチア、グレイ、コノハ、虎徹、チェスが加護の効果を発揮し、自力で氷結を解除した。更にノワが俺の影から出てくる。
「ほぅ…自力で雪月花の氷結を解除するか。それにそなたは影使いか。なかなかいい仲間に恵まれているな」
「それが俺の自慢なもんでね。リリー、イオン、ノワ!」
「うん!」
「はい!」
「…ん!」
俺たちはエンゲージリングを掲げる。
「「「「エンゲージバースト!」」」」
俺たちのエンゲージバーストが発動する。俺たちの姿は赤みがかかった黄金とサファイヤのような輝きを放つ青、アメジストのような輝きを放つ紫色が混在する竜騎士の姿となった。俺の手にはグランアルヴリングとレガメファミリアだ。そしていつものように俺たちを支えてくれた武器たちが周囲に展開している。
「これが俺たちの全力だ」
俺たちの姿を見た菅原道真は歓喜する。
「素晴らしい! ネビロスよ! 今こそ貴様に感謝しよう! さぁ、異国の竜騎士よ! どちらが強いか決しようぞ!」
「後悔するなよ!」
こうして俺たちと菅原道真の激闘が始まった。




