#785 エデンの園探索と方舟の木材
俺はブランとエデンの園を捜索していると採掘ポイントや採取ポイントを見付けた。ブランのことを考えて採掘をして見る。
「…」
「だ、大丈夫ですか? 主」
俺は手を押さえて蹲るとブランが心配してくれた。はっきり言って、滅茶苦茶固かった。この感じは久々だなぁ…しかしこれで諦める俺だと思うなよ!絶対採掘してやる!30分後ようやく採掘出来た。
「俺は勝ったぞ~!」
「主…」
ブランに呆れられているが構わない!ゲット出来たのがこちら。
天性石:レア度9 素材 品質S-
天界の力を内包した鉱石。極めて強力な光の力を持っており、名前持ちの天使たちが持っている装備の大半に使われている素材として知られている。
来たぜ!光の上級属性石!頑張った甲斐があったと言うものだ。では集めるか。次にゲット出来たのはこちら。
イエローダイヤモンド:レア度9 宝石 品質S-
神々しく黄色に輝いているダイヤモンド。王の宝石と呼ばれており、自身を与えるこの宝石はあらゆる精神干渉や呪いを受け付けず、人との絆を不変の物にすると言われている宝石。ダイヤモンドと同じで、変わらぬ愛や永遠の絆を誓う宝石として使うこともある。光属性が宿っているため、光属性の相手に送るのがよい。
一時間かかって夕飯の時間越えているが構わない!だって、持っているブルーダイヤモンドより大きいダイヤモンドなんだもん!ここは天国か!あ、ここは天界なんだから天国だな。
これで一度ログアウトする。夕飯を食べた後は新たにセチアを連れてエデンの園に向かう。
「これですか…凄い木ですね」
セチアがそういうほどの木がこちら。
ゴフェルの木:レア度10 素材 品質S+
鋼鉄を越える強度と簡単に曲がる柔軟性を併せ持つ地上には存在しない木。極めて強い魔法耐性を持っており、また傷ついても直ぐに再生してしまう能力を持っている。絶望的な天災の中でもその姿を保ち続けた最強の造船木材。
俺はセチアに聞く。
「チェーンソーで伐採できると思うか?」
「かなり厳しいと思います」
だよな。でも現状これしか伐採方法がない!ならばやるしかないだろう。一応斧で軽くやってみる。
「ん? 柔らかいぞ?」
まるでこんにゃくみたいだ。変な木だな。しかしこれなら行ける気がする!頼んだぞ!チェーンソー!
「タクト様、斬れてません」
「なんだ!? この木!?」
チェーンソーを押し込んでも曲がるだけ!チェーンソーの刃が触れているのに無傷だ。凄い馬鹿にされている気がする!
「斬~れ~ろ~! あ」
曲がったゴフェルの木は限界を迎えたのか跳ね返ってきた結果、チェーンソーの刃が跳ね飛ばされた。
「「きゃ!?」」
セチアとブランは伏せたので、当たらなかった。良かった。
そう思っていたら、空に飛んで行ったチェーンソーの刃がプリズムケルビムに命中して、プリズムケルビムはこちらを向く。
「誤解だ。これは攻撃じゃない。事故だ。もし攻撃だと言うなら攻撃したのはゴフェルの木だぞ」
プリズムケルビムが真っ赤になる。言葉なんて通用しないよね!
「逃げるぞ!」
「「へ? あ」」
プリズムケルビムは俺たちに向けて、魔方陣を無数に展開してくる。間に合え!
「タクト様…」
「主…」
「悪ノリしたのは認めるがあれは悪くないだろう?」
俺たちは数発光線を受けたが生きて帰ることが出来た。イベントの名残で転移クリスタルをアクセサリーにして持っていたお陰だ。
「お帰り! タクト! あれ? 大丈夫!? タクト」
「あぁ…大丈夫だ。リリー」
チェーンソーが壊れたダメージのほうがでかい。ギルドに報告に行くとチェーンソーの刃は交換出来て、本体が無事ならまだ安上がりになるみたい。
するとゴフェルの木に有効そうな斧をユグさんが持っているらしいので、借りることにした。それがこちら。
金の斧:レア度10 斧 品質S
重さ:150 耐久値:100000 攻撃力:100
効果:万物伐採、神の加護
正直者の木こりが神様から与えられた斧。どんな木でも伐採することが出来る能力を持っている。
木工職人の専用クエストで手に入れることが出来たらしい。
「イソップ物語ですか?」
「だね。ただクエストは金の斧を貰った人にこき使われるクエストだったんだけどね」
クエスト内容は斧を使って、大量の木の伐採や薪割りを制限時間内に終わらせるというもの。ユグさんがげんなりしているからかなり苦労したみたいだ。
因みにこの話は別名『ヘルメースときこり』というタイトルもついており、登場する神様は錬金術師の話でも出てきたヘルメースのことだったりする。つまり日本では女神が現れる話となっているが実際はもじゃもじゃの神様が現れるのが正しいということだ。
なぜ日本では女神になっているかわからないが恐らくウルズの泉やヴィヴィアンのように泉や水のイメージは圧倒的に女性が多い。それを引き継いだんだと思う。むしろこの流れをぶっ壊したイソップ物語は流石だと感心する。
「それじゃあ、お借りします。代金は伐採した木でいいんですよね?」
「もちろん!」
ノアの分で三つは欲しいから四つ伐採したいな。というわけでリベンジする。
「よし! 当たる!」
手応えあり。しかし伐採出来たのは二時間後。
「久し…ぶりだな…この感じ…」
「そうですね。懐かしいです」
最近ではユグさんたちが伐採してくれているから本当に久しぶりだ。蜜山羊の手袋のおかげで以前より手に負担がない気がするがそれでも振り続けるのはしんどい。
「これは長丁場になるな。セチア、みんなを呼ぶから周辺の採取や採掘を頼めるか?」
「わかりました!」
というわけで採掘班のユウェル、黒鉄。採取と株分けにミールを呼び、手分けしてエデンの園で素材を集める。
俺が残り三本の木の伐採に使った時間は三時間を越えた。今夜はこれで終わりだな。完全に予定が狂った。ここでみんなを呼ぶとそれぞれの成果を見せる。
まずはユウェルたちからだ。
楽園結晶:レア度10 素材 品質S+
天界のマナが結晶化した水晶。全ての属性のマナが高純度で結晶化しており、武器の強化素材の中でも最高クラスの素材。
アダマ:レア度10 素材 品質S+
エデンの園にある生命力に満ちた土。全ての植物、憧れの土でどんな植物にも適応し、あらゆる天災を受けてもアダマで育った植物は枯れることはない。一説では最初の人類はこの土から作られたとされている。
アダマを見付けたユウェルはセチアとミールに凄い誉められている。黒鉄は俺が褒めておいた。
どうやら採掘のレベルが低いせいでかなり苦戦したみたいだ。ユウェルに至っては硬過ぎて、岩などの場所は黒鉄に任せて、地面の採掘をしたらしい。そのおかげでアダマは結構ある。二人の頑張りは採掘のレベルアップで伝わてくるから本当に頑張ったんだと思う。
そして次はセチアたち。
ヒソプ:レア度10 素材 品質S
水を清めて、人の傷や罪を癒す力を持っている聖なる薬草。育てるためには特殊な環境が必要で地上ではまず育てることが出来ない。
ゴフェルの苗木:レア度10 素材 品質S+
ゴフェルの木の苗木。育てるためには特殊な環境が必要で地上ではまず育てることが出来ない。
バーベナ:レア度9 素材 品質A
悪魔が大嫌いな匂いを放つハーブ。悪魔払いに使用される。育てるためには特殊な環境が必要で地上ではまず育てることが出来ない。
これは島なら育てられるかな?でも地上と書いてあるからな。もしかしたら、エクスマキナの庭園で育てられるかも知れない。というかこれって、育てられる環境が登場することを示唆しているよね?ルインさんたちが言ってた島の上位版が登場する可能性が高まってしまった…やばい。ポイント滅茶苦茶使ったよ。
植物については知らなくてごめんなさい。
「ヒソプは浄化草と相性が良さそうなので、たくさん集めちゃいました」
「バーベナは次の戦いで使えませんか?」
「どうだろうな…ちょっとみんなに聞いて…時間がやばいな」
多分ほとんど人はログアウトしてるよ。
とりあえずギルドに向かうと生産職は結構残っていた。俺はユグさんに声を掛ける。
「すみません。遅くなりました」
「大丈夫だよ。苦戦することはわかっていたし、イベント装備の作業していたからね。それよりゲット出来た?」
なるほど。それでみんな残っていたのか…生産職の隠れた努力に敬意を評したい。
「はい。こちらです」
「凄い木材キター! 何これ!? こんな木材、触ったことないよ~」
それはそうだろう。
「チェーンソーを弾く木材ですからね」
「あはは…それは現実に無くて当然だね。とにかくお疲れ様。他には何か手に入った?」
「はい。今からハルさんに届けて来ます」
「そっか。じゃあ、呼んだ方がいいよ。あの部屋はガスマスク義務化されてるから」
取り扱い注意の植物を実験しているのが薬師専用の部屋だからね。ここはハルさんを呼んで新たな草を渡す。
「ありがとうございます」
「イベントアイテムはどんな感じですか?」
「狂乱草はお香や煙玉として使う感じですね。臭いを嗅いだだけで暴走をするので、かなり凶悪ですが使いどころが難しいですね。暴走するとまともな思考能力は失れますが、ステータスは強化されますからそこが難点です」
「暴走状態だと見境なく攻撃しますから敵の砦に潜入して、使う感じですかね?」
「はい。味方の影響がないように使うべきですからそれが一番いいと思います」
敵を強くするリスクもあるからどう使うかが鍵だな。
「ベニテングタケは泥酔の効果に近い印象です。視界がぼやけてステータス画面の操作がまともに出来ないためアイテムの取り出しが出来ず、魔法や銃の照準が狂いました」
地味にきついな。ただ全く操作出来ないとかでは無いため、状態異常になっても攻撃を受けるリスクは存在している。これもどう使うかだな。
ホームに帰るとへーパイストスにお土産を渡そうとするとユウェルとパンドラが飛びついて来た。俺はそれを躱しきる。まだまだ甘い。
「「むー」」
「またとんでもない物を持ってきましたね…どうしますか? この素材」
「ブランの故郷で見つけた物だからブランの装備に使って欲しい。ただかなり先のことになると思うけどな。それでいいか? ブラン」
「ぜ、全然大丈夫です! 主!」
嬉しそうで良かった。後はアダマの存在だ。これはへーパイストスと通信で会話する。
『パンドラにこの土はどう思う?』
『相性はいいと思いますがこれを与えたことでどうなるかはわかりません。少しずつ与えて見て、様子を見るのがいいと思います』
『わかった。セチアが使う気満々だからまた折を見て、集めてくるよ』
『お願いします』
最後に島にいくとセチアに声を掛けられた。
「タクト様、何かお忘れではないですか?」
おっと…忘れてた。林檎の収穫をしてないとな…怖い怖い。収穫した銀の林檎を鑑定するとこんな感じ。
銀の林檎:レア度9 食材 品質S
効果:満腹度10%回復、一時間自動蘇生、魔力25%回復
銀色に輝く林檎。通常の林檎より遥かに栄養素が高く、死にそうな人間がこの林檎を食べると蘇り、元気になったと言われている。
流石にいい効果だな。ただ植えて間もないためか数が少ない。
「これじゃあ、まだアップルパイは作れないな」
「…まだ明日と明後日がありますから必ず必要数集めて見せます! ミールとエアリーさんを呼んでください! タクト様! 今から土壌の改良とかしますから!」
「はいはい」
本当に食べ物が絡むと熱量が異常に跳ね上げるんだよな。俺は全てのアダマを渡して、全てをセチアたちに任せた。そしてノアにゴフェルの木を持っていくとスクナビコナで寝ていた。時間が時間だから仕方無いか。
「凄い木材を持ってきたんだが、仕方無いか」
俺が帰ろうとローブが握られた。
「見せて!」
「わかったから血走った目で見てくるなよ」
寝起きまで再現するとはゲーム恐るべしだ。
「わ~! なんじゃこりゃ!? こんな木材見たことも聞いたことがない! 凄い…あぁ…もう我慢出来ない! 今から船を作るぞ~!」
「おいおい。素材は集めきれてないぞ」
「この木は何本あるの?」
「伐採したのは三本だな」
「盛り上がってきた~! 全部頂戴! 大丈夫! 無駄には絶対にしないから!」
寝起きだからテンションが変になっているな…まぁ、ノアがそういうなら任せよう。最後にゴフェルの苗木のことをミールに聞いたら、やはり島では無理だった。最後の望みでマザーシップの庭園に行くと殖えることが出来た。
「エクスマキナに不可能はありません。どんなものでも育ててみせますよ」
「私としては凄く納得が行きません…」
島はミールたちが一生懸命考えて開発を続けて来たものだからな。それをあっさり負かしてきたエクスマキナの技術力は異常だ。さて、時間が遅いから早くログアウトして、寝るとしよう。
改めて『Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~』は二周年を迎えました!
そして二年間毎日更新達成です!よくこんなこと達成出来たなと自分を褒めたい!その代わりに誤字とか多いし、文章が変だったりするけど…いつかこれを減らしたいと思います。更新の余裕から見て、この小説ではもう無理な状況ですけどね…ははは。
このまま毎日更新を続けると恐らく三周年は迎えないと思います。寂しい!それでも三周年には記念の小説を書きたいと思ってます。内容がどんなものになるかはまだ決まっていませんが色々なことが書ける終わり方となるので、こっそり三周年を楽しみにして頂けたらなと思います。




