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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
始めてのVRMMO
7/1714

#6 初戦闘とリリーの力

町の外に出るとそこは草原だった。名前は《始まりの草原》というらしい。よく聞く名前である。


「タクトとお散歩~お散歩~」


何が嬉しいのか上機嫌で俺の前を歩くリリー。だが楽しいお散歩は長くは続かなかった。


草むらから一匹の青い猪が出てきた。どうやらこいつがボアみたいだな。


俺がそう思っているとボアが突然こちらに向かって走り出した。どうやら俺に突進するつもりらしい。


猪の突進に対して正面で戦うのは愚策だろう。躱して側面を攻撃したほうがいいと考えていたが予想外の出来事が起きた。


「タクト、危ない!」


リリーが俺を守るように正面に移動したのだ。というか危ないのはお前だ!


「やあああ!」


ドゴォオオオン!


……は?


俺は今、目が点になっているだろう。目の前で起きたことを説明するならリリーが突進してきたボアにパンチをしたら、ボアがぶっ飛び、岩に激突した……。なんだこれ。


「いったーい!」


それはそうだろう……。普通突進してきた猪に正面からパンチしたら、逆にこちらがぶっ飛ぶことになるはずだ。もしぶっ飛ばすことに成功してもケガは免れないだろう。


「タクト~」


リリーが涙目を浮かべてこっちにきた。リリーの生命力は確かに減っていた。少しだけだが……。本来なら少ないダメージにHP回復アイテムを使うことはないんだが……リリーの涙目に俺の防御力は紙同然だった。


「ありがとうな。リリー。助かったよ」


「え……。えへへ~」


頭を撫でて褒めると嬉しそうに目を細める。こうしてみると改めて思う。仕草の一つ一つが人間と変わらないな。


「痛かっただろ? 回復しような」


「うん!」


俺がHPポーションを取り出す。どうやら飲めば回復できるらしい。リリーがHPポーションを飲むとHPが回復するが問題が発生した。リリーが苦虫を噛み潰したような顔をしている。


「にっが~い!」


どうやらHPポーションはまずいらしい。色は青色でブルーハワイみたいなんだが……危なかった。リリーが守ってくれなければHPポーション罰ゲームは確定していただろう。


「タクト……ケガする度にこれ飲まないとダメ?」


「えーっと、多分そうなるかな?」


「そ、そんな~」


どうやら相当まずいらしい。なんとかしてあげたいが……あ。


「そういえば初期の魔法で回復できる魔法があったな」


「本当!?」


「あ、あぁ。確か光魔法がそうだったはずだ」


「……」


リリーが無言でキラキラした目でこちらを見てくる。取得してくれるよね? と期待の眼差しです。だが、ここは慎重に……。


《光魔法を取得しました》

《光魔法【ヒール】、【ライト】を取得しました》


無情にもインフォが流れる。リリーの期待の眼差し攻撃に敗北して、光魔法を取得しました。いや、あれに勝てる男はなかなかいないと思うんだよ。これによりスキルポイントは残り18ptとなった。


まぁ、リリーの攻撃力の高さは実感したし、自分が回復役をやれば少しは安心して戦えるだろう。


「タクト、大好き!」


リリーが抱きついてくる。俺も男だ。嬉しいんだが光魔法を強要してきたのは、リリーである。


「さて、あ……あの猪を解体して、アイテムを取らないとな」


俺はリリーを抱えたまま、ボアに近づき、リリーを下ろす。そして解体ナイフを取り出し、ボアに突き立てると死体は消え、ドロップしたアイテムが自動でインベントリに入る。


因みにインベントリとは獲得したアイテムが入る場所のこと。アイテムの他にも武器や防具もインベントリに入れることが出来る。このゲームではインベントリに入るアイテム数が決まっており、上限は100となっている。足りるのかかなり心配になる数字だ。


ボアを解体して俺は安心した。ボアをバラバラに解体しないといけないのかおそるおそるだったんだが、全年齢ゲームではグロはアウトか。まぁ、色々設定でできるようになっている。年齢が低いとハードな設定はできないようになっているらしい。まぁ、実際にグロいシーンをして、慣れてしまったら大変だからな。


鑑定するとアイテムが表示されていた。こちらです。


ボアの角:レア度1 素材 品質F-

ボアの角から取れるアイテム。武器に使われる。


ボアの肉:レア度1 食材 品質F-

ボアから取れるお肉。臭みが強く、料理するのは難しい。


「ボアの角にボアの肉?」


ほほう、猪肉か……。鉄板焼きのお店でバイトしていた俺への挑戦状か?


「しかし調理器具も調味料も火もないから料理はできないな~」


そもそも料理するのにスキルが必要かもしれないし、現時点では無理かな~。


「とりあえずアイテムは手に入ったから、今からさっきのボアをたくさん倒そうか。頼りにしてるぞ。リリー」


「任せて! タクトはリリーが守るよ!」


それから俺はリリーにボアの突進を躱して、横から攻撃するように指示をする。指示通りにリリーが動くとダメージを受けることもなく、ボアを狩ることに成功した。


しかし順調にはいかないもので一対一ならリリーは負けないが複数現れると対処できない。俺は突進してくるボアを躱し、体格差からリリーみたいにパンチするわけにもいかず、つい蹴ってしまう。するとボアが吹っ飛ぶ。


「えー……」


流石にこれで倒せるとは思ってなかった。倒せたならいいのかな?


そこにインフォが流れる。


《蹴り技スキルが解放されました》


蹴り技スキルか……どんなのだろう? ローキックやタイキックを使えるようになるのだろうか? それとも剣道のすり足や縮地などの移動技もここに入るのだろうか? いや、あれは歩行術になるのかな? 縮地が入るならかなり強力なスキルになるが……むむむ。悩む……。


《蹴り技スキルを取得しました》

《蹴り技【前蹴り】、【足払い】を取得しました》


取っちゃった。消費ポイントは1pt。これにより残りスキルポイントは17ptとなった。


いや、だって、今の俺の攻撃手段は杖と殴るの物理攻撃しかない。光魔法は回復とライト。ライトの魔法は杖が光るだけの魔法であることが判明したので、攻撃手段は多いほうがいい。


前蹴りは予想できたが足払いは予想外だった。柔道や相撲の技だが俺の中では蹴りというより足のイメージがある。まぁ、試しに使ってみるか。


結論、前蹴り、足払いを使ってみたが違和感が半端じゃない。チュートリアルでも言われていたがスキル発動中は満足に動けなかった。こんなことなら普通に蹴ったほうがいいだろう。チュートリアル通りならスキルを使ったほうがダメージは出る。だが、それを差し引いても普通のままがいいと俺は思う。


それから二時間ほど、採掘をしながらボアを倒すことにした。採掘は地面にある採掘ポイントを見つけてツルハシで掘るとアイテムが手に入る。


俺がゲットしたのがこれだ。


石ころ:レア度1 素材 品質F-

路上になる石ころ。街道から外れたところや草原などで手に入る。

最も手に入りやすい鉱石。


まぁ、最初のアイテムだから当然しょぼい。しかしリリーは興味津々だ。


「それなーに? タクト」


「これは石ころ。リリーの武器の素材になるものだよ」


「へー! じゃあ、たくさん集めないとね!」


おー。理解が早くて助かる。


「じゃあ、俺は採掘するから、リリーはボアを倒してくれ」


「任せて! ボアには負けないよ!」


順調に採掘とボアを倒すと途中で嬉しいインフォがいくつも流れた。


まずは召喚師Lv2に上がったときだ。


《職業召喚師のレベルが上がりました。パーティーに連れていける召喚獣の数が一つ増えました》

《職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント1ptを獲得しました》


同じくLv3、Lv4でも同様のインフォが流れ、これで俺は召喚獣を四体まで連れて歩けるようになった。残りのスキルポイントは20ptだ。


とりあえず現時点で優先度が高いのはやはりリリーの武器だろうな。俺の武器は杖だし、基本回復役だ。優先度は低いだろう。さて、もっと狩りをしたいがここで満腹度がレッドゾーンに入っているので、これ以上の狩りは無理だった。


最後にレベルが色々上がったので、ステータスを確認してみる。


名前 タクト 召喚師Lv1→Lv4


生命力 10→12

魔力  15→18

筋力  12

防御力  4

俊敏性 10

器用値 14→18


スキル


素手Lv1 蹴り技Lv1→Lv3 杖Lv1 召喚魔術Lv1→Lv3 錬金Lv1 

採掘Lv1→Lv2 解体Lv1→Lv3 鑑定Lv1 光魔法Lv1→Lv2


名前 リリー ドラゴニュートLv1→Lv4


生命力 10→14

魔力   8→10

筋力  20→28

防御力  6→8

俊敏性  8→10

器用値  6→8


スキル


素手Lv1→Lv6 片手剣Lv1


うむ……リリーは全体的にステータスが上がっていていいなー。リリーには言わないけどね。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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