#666 国際会議の報酬と死の雪山
感想で二話更新が出来ないかお願いがあり、急遽今回の四連休で二話更新することを決めました。
時間帯は朝7時と夜23時となります。
コロナ影響で折角の四連休が遊べなくなってしまった人や今もコロナで戦っている人がかなりいると思います。そんな皆さんに少しでも多くの楽しい時間を提供出来たらいいなと思い、頑張らせて貰います。
今日から楽しい楽しい学校の始まりだ!そんなわけもなく、まだ暑い外を歩き登校する。
学校に着くとみんながクーラーの風のところに群がる。すると海斗の奴がチャイムがなってから来た。
「セーフ!」
「アウトだ。馬鹿者!」
壁に隠れていた先生に軽く叩かれていた。こいつはなんというか期待を裏切らないよな。
その後、二学期始業式終わり、そのまま授業へ。夏休みの宿題の提出などをして、気付くとお昼。すると海斗の奴が来た。
「誠吾、早速運営が動いたぞ」
「なんだ? またワールドクエストか?」
「だな。ただ今回は今まで違うみたいだぜ」
俺は海斗に渡されたスマホを見るとそこには衝撃的なことが書かれていた。
『ワントワークで曹操が建国を宣言』
昨日の国際会議に曹操たちがいなかったから気にはなっていたが、国際会議の裏で軍を率いてワントワークを制圧してしまったらしい。
これに反対し、ワントワークの国王と蜀と呉も部隊をワントワークに向けた。これにより完全に三國志の世界とよく似た状況となった。これによりプレイヤーはどの国に味方するか選択することになるらしい。だたし傍観も選ぶことが出来る。
「誠吾はどうするつもりなんだ?」
「俺は傍観。本当なら蜀か呉を応援したいがリリーたちに人間の戦争させるのは気が進まないし、他のクエストや救援クエストがあるからな」
「なるほどね。因みに最終的にはどこの国が勝つんだっけ?」
こいつ…マジか。
「魏だよ。ただし曹操、劉備、孫策の時代では決着がつかず、最終的には魏の曹操一族は司馬懿によって覇権を取られて司馬一族が三国統一を果たすんだよ。因みに司馬一族が作った国が晋な」
「…はぁ~、なるほど~」
そう言ってどこかに行った。こいつは本当に勉強は無理なんだな。ゲームが好きなら歴史を少しは学べばいいのに。
学校が終わり、久々の学校帰りのスーパーだ。今までのゲームのログイン出来ない時間に買い物していたがやはり学校が帰りのついでの良さがある。
買い物を済まし、家に帰るとゲームにログインする。
早速インフォでお昼に聞いた告知が来るが俺は無視。俺は下に降りるとジャンヌたちが旅立ちの準備をしていた。話を聞いたら、今日の夜に出発するそうだ。見送りはするとしよう。
更にユウェルからミスリルの矢が完成したとの知らせを受けた。ユウェルが作ったのはこちら。
ミスリルの矢:レア度9 矢 品質S
重さ:10 耐久値:300 攻撃力:500
効果:悪魔特攻(究)、万物貫通、浄化
ミスリルで作られた弓矢。金属製の弓矢の中では抜群の軽さを誇る。石や魔法で打ち落とすのが非常に困難なため、悪魔が最も嫌う武器の一つとされている。
木の弓矢並に軽い。それでいて、この攻撃力は破格の性能だな。これがサウザンドレインで降ってくると思うとぞっとする。
「結構作ってしまったけど、良かったか?」
「あぁ。問題ないよ。ありがとな。ユウェル」
ここでユウェルの鍛冶は一時ストップすることにした。魔法の粘土の成果を確認出来たら、再開するとしよう。
俺はギルドに向かい、話は曹操のクエストの話へ。これについては各人の判断で動くことになった。しかし話を聞いていると蜀に味方する人が多そう。やはり人気な英雄が多いからな。
するとサバ缶さんから報告を受ける。エクスマキナの武器情報の報酬で早速蜀から虎戦車、呉からは船の技術にトンファーや三節棍、マニアックなところだと流星鎚、風火輪ががもたらされた。
俺が気になったのは鉄扇。もしもの時の護身用として和狐や千影に持たせたいな。ということで買うことにした。
鉄扇:レア度4 扇 品質D
重さ:40 耐久値:40 攻撃力:20
効果:物理耐性
鉄で作られた扇。護身用の武器であり、矢の攻撃は扇を広げることで広い場所をガード出来、また刃物の攻撃もいなして、反撃することが出来る。使い勝手がいいので、稀に主要武器として使う人もいる。刃物が禁止のところでも装備することが出来る利点もある。
これを一つ買って、へーパイストスに渡せば、作って貰えるだろう。
更にライヒからは交換チケットにあった霹靂車、衝車、雲梯車、カルバリン砲がもたらされた。これを知ったユグさんは現物を絶対超えてやると言っていた。
それとゴールデンハインド号の試運転もされた。やはり評価は高かった。大砲もかなり大型で火力が高いらしい。更になんと英雄障壁が船全体に発生するそうだ。ただ比較対象がスクナビコナだから魔導砲の魅力には勝てない感じ。それでもスクナビコナに匹敵する船だろう。
他にもエリクサーラピスから魔導核シリーズの購入が特別に許可された。これでサバ缶たちの研究が飛躍的に伸びることになった。
更に先日の依頼の報酬が届いたそうだ。どうやら新しく出来た村、セントラルに届けられたらしい。それを見に行っている。
冷凍倉庫:便利施設
冷蔵保存できる巨大倉庫。区画に分けれており、魚や肉などをそれぞれ分けて冷凍保存することができる。氷の大量生産なども可能で暑い季節に大活躍する設備。
暦ではもう秋だよ。といってもまだまだ暑いからこれはありがたい。このゲームで肉や魚の冷凍保存の優位性はあまりないが、アインシュタインさんはきっとこれでかき氷やアイスを量産しろと言っているな。暑い中の復興作業はきついからね。
最後に俺はお城に向かう。パラディンロードからランスロットさんとモルドレッドがフリーティアに到着したらしいのだ。これは今回の救援に対しての感謝の印と共に二人を死なすには惜しいというアーサー王の判断だ。
俺は二人に会うとアーサー王との話を聞いた。
「二人を処罰なしには出来ない。しかし二人を死なすのは惜しい。よって二人にはフリーティアの客将を命ずる」
「「は?」」
「ちょっと待ってください! アーサー王。それでは私の気がすみません!」
「ランスロット…君の思っているほど甘い罰ではないぞ? 強い英雄にはより強い試練が与えられるものだ。しごかれてこい。そして強くなれ。いずれお前たちの力が必要となる時が来る。その時は強くなって我が国、いや戦えぬ人の力となれ」
そういうわけでここに来たということらしい。凄いフラグを言われた!
因みにアグラヴェインは自害を選んだらしい。まぁ、あの人ならそうする気がする。
「あなたには二度も迷惑をかけた。我々は客将だ。気軽に何でも言ってくれ」
「俺もだ。強い奴が出たら、なんでもぶっ殺してやるよ」
レギンたちがいなくなっちゃうから心強い味方だ。客将というのは軍属はパラディンロードのままで他の国に客としてお預かりになっている状態のこと。
有名なのは関羽。関羽は一度劉備たちと離れ離れとなり、曹操のところに劉備が見つかるまでという条件で客将をしていた時期がある。
その時の関羽は衣食住のお礼として、曹操の戦いに武将として参加している。しかし劉備が見つかると約束通り曹操の元を離れるんだ。曹操も引き止めようとしたが関羽の意志を尊重することにしたという話。
つまり立場的には客であり、戦うかどうかは本人が決めることが出来るという立場なのだ。これは非常にありがたいことなのだが、彼らに頼りすぎると経験値が減るので、色々考えないといけない。
その後、時間が微妙であることから俺たちはクロウさんのリクエストであるアンナプルナに向かうことにした。
入口にドワーフたちがおり、ギルドカードを出して手続きが住んでから山に入る。するとインフォが来る。
『アンナプルナでは魔法が使えませんので、ご注意ください』
まぁ、当然だろうなと思う。メンバーは雪山なので、ユウェル、コノハ、チェス、優牙、伊雪にした。最初は晴れた雪道だったのだが、途中で雪を降り出して来た。
「ガァアア!」
優牙が反応する。さて、どんなモンスターが出てくるか。雪から顔を出したのがこちら。
オコジョLv35
テイムモンスター 討伐対象 アクティブ
「きゅ!」
可愛い動物さんだ。すると優牙が飛びかかる。あぁ…オコジョさんが…。
いきなり危険察知が反応した。下?落とし穴か!
「全員離れろ!」
俺はユウェルと伊雪を抱きかかえ、その場から離れると大きな落とし穴があき、チェスが落ちてしまった。落とし穴にはオコジョがいた。雪分身か?レベルが高いだけあるか。
しかし油断したオコジョが雪から現れた優牙に噛まれて死んでしまう。するとオコジョは消えると優牙の満タンの生命力が一瞬で無くなり、優牙は召喚石に戻されてしまった。初めてのスキルだ。
恐らく死ぬことが条件で発生する呪いみたいなものだと思う。しかもオコジョは消えてしまっているから解体出来ない。ルーンスキルで封じないとダメみたいだな。
せっかく来たから新たに恋火を召喚して、探索を続行する。険しくなってきた道を歩いていて思ったことはこれは絶対に登山用の装備が必要になるってこと。最初でこの険しさなら絶対に必要になるだろう。
「む! タク! あそこ!」
ユウェルが採掘ポイントを見つけた。俺たちが向かい、ユウェルに採掘を頼むとユウェルのピッケルが当たった瞬間、突然の猛吹雪が発生する。
これは最初の頃に味わったデスニアトラップと同じやつか!そしてあの時と同じでやばそうな奴が現れた。
ディアトロフ・リーパー?
? ? ?
ディアトロフ?もしかしてディアトロフ峠の事か?昔テレビで九人の登山者が不可解な死に方をした謎の事件として見たことがある。
武器が真っ赤な大鎌のみ。俺は迅雷を構える。やばいな…滅茶苦茶強そう。
「タク! 採れたぞ!」
この状況でずっとピッケルで採掘していたんだな…ユウェル。
「タクトお兄ちゃん!」
恋火がディアトロフ・リーパーの大鎌を止めるがぶっ飛ばされる。俺が迅雷を咄嗟に振ると雪になる。
「お父さん!」
今度は伊雪が受け止めてくるが同じくぶっ飛ばされる。チェスが神聖ブレスを吐くが逃げられる。くそ!危険察知が反応するより、こいつの攻撃のほうが早い。
すると雪がディアトロフ・リーパーの姿となるとディアトロフ・リーパーは奇声をあげる。今度はなんだ?
危険察知が地面に反応する。すると雪の中から無数の手が出てきた。召喚か仲間を呼ぶスキルか。出てきたのがこちら。
アイスマンLv40
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
死神がミイラを呼ぶのか…犠牲になった人とか言いたいなら九人にしろよ。あたり一面ミイラばかりじゃん。
すると当然のように襲いかかって来た。
「ガァアア!」
チェスが息を吸い込み。神聖ブレスを使うと消し飛ぶ。更に恋火と伊雪がこちらに合流する。するとチェスに竜化したノワが持っている死の宣告が発生する。星の加護があるはずなのに!しかも解除出来ない。
「ガゥ! ガァアア! ガァアア!」
無駄だとわかったチェスが神聖ブレスを使いまくり、力尽きる寸前に俺はチェスを撫でると召喚石に戻った。しかし悲しみにくれている時間はないみたいだ。
『ホー!』
コノハからのシンクロ。シンクロビジョンを使うとディアトロフ・リーパーが青白く輝き、大鎌を構えていた。やばい攻撃が来る!
ディアトロフ・リーパーが大鎌を振ると雪の竜巻が発生する。しかもコノハの目では連続で向かって来きている。俺は迅雷をしまうと聖剣グラムを取り出し、フルスイングをすると多乱刃と雪の竜巻がぶつかり、消し飛ばす。
しかし次々来る雪の竜巻に対処が追いつかない。雪の竜巻が速いのが原因だ。このままじゃ、全滅だ。仕方がない。
『コノハ! 合流してくれ。撤退するぞ!』
『ホー!』
コノハが合流するまで俺が竜巻、恋火たちが倒さないようにアイスマンたちを抑えてコノハの合流と同時にテレポーテーションで帰ろうとしたが帰れず、転移クリスタルを使い、難を逃れた。
『はぁ~…』
緊張の糸が切れて全員がへ垂れ込む。
「あいつを倒すのは苦労しそうだな…」
「はい…パワーもそうでしたけど、スピードが凄かったです」
「わたしなんて何も出来なかったぞ…」
「吹雪の中でしたから仕方無いですよ。それよりアイスマンを呼び出してからの大技と隙を感じませんでしたね」
そこなんだよな。作戦においても完全に負けたと言っていい。
「俺たちが助かったのはコノハがずっとあいつから目を離さずいてくれたおかげだな。コノハ、ありがとな」
「ホ~…」
頭を撫でると目を細めるコノハ。みんなも撫でているとユウェルが採掘したものを取り出したものがこちら。
ミスリル鉱石:レア度8 素材 品質A-
人が寄り付けないほどの過酷な環境で手に入れることが出来るミスリルの原石。過酷な環境で大量のマナに触れることで石が変質したと考えられている。この鉱石に特別な方法で製錬することでミスリルを作ることができる。
これは非常にありがたい。島で増やせないか検討するがダメだった。ミスリル鉱石を獲得するためにあの死神と毎回戦えと?冗談がきつすぎる。
とにかく結果を報告に行くとクロウさんたちはミスリル鉱石の発見に大盛り上がりだ。対して俺たちは深刻だ。
「その死神はかなりの強さだったんですよね?」
「はい。聖剣グラムが無ければ負けていたと思います。それにまだ底が見えない敵だったので、正直戦いたいとは思えませんね」
恋火たちが頷く。一応登山装備の開発の必要性とフィールドで出会ったモンスターの能力説明をしているとチロルたちが帰ってきた。
「次の海域はどうだった?」
「ダイオウイカとイッカクを確認しました。後は強いオリジナルモンスターが出ました」
「オクトパスドラゴンっていうタコの体の顔がドラゴンのモンスターでした。かなり強かったです」
やはりそろそろ強くなるよな。
「明日はみんないけるって言ってたか?」
「はい」
「なら明日俺も参加するな」
「わかりました」
夜は久方振りの暗黒大陸だ。今度は逃げたくないので、気合を入れて挑むとしよう。
名前 タクト 寵愛の召喚師Lv21
生命力 144
魔力 356
筋力 208
防御力 70
俊敏性 150
器用値 220
スキル
格闘Lv39 蹴り技Lv38 杖Lv42 片手剣Lv50 槍Lv34
刀Lv43 二刀流Lv1 投擲操作Lv14 詠唱破棄Lv34 魔力操作Lv18
魔力切断Lv23 危険察知Lv3→Lv5 超感覚Lv3→Lv5 召喚魔術Lv41 封印魔術Lv40
ルーン魔術Lv31 阻害無効Lv9 騎手Lv42 錬金Lv27 採掘36
伐採Lv39 解体Lv52 鑑定Lv45 識別Lv49 疾魔法Lv15
炎魔法Lv11 地魔法Lv15 海魔法Lv12 暗黒魔法Lv12 神聖魔法Lv21
雷魔法Lv46 爆魔法Lv51 木魔法Lv36 氷魔法Lv36 時空魔法Lv53
獣魔魔法Lv8 遅延魔法Lv17 連続詠唱Lv39 水中行動Lv28 空脚Lv3
読書Lv18 料理Lv46 釣りLv22 シンクロLv31→Lv32 エンゲージLv13
連携Lv27
名前 ユウェル ドラゴニュート・コアLv11
生命力 156
魔力 120
筋力 229
防御力 306
俊敏性 94
器用値 112
スキル
鉄拳Lv2 万物武装Lv13 採掘Lv1→Lv3 鍛治Lv12→Lv14 堅牢Lv12
強制Lv7 竜角Lv3 激突Lv7 超感覚Lv9 竜眼Lv7
高速再生Lv8 格納Lv5 練気Lv15 荷重操作Lv13 金属装甲Lv7
金属壁Lv10 宝石投擲Lv3 重力操作Lv13 土魔法Lv10 土潜伏Lv10
集束Lv5 石波動Lv8 投擲操作Lv3 地脈操作Lv1 逆鱗Lv3
竜魔法Lv6 竜技Lv8 竜化Lv6 ドラゴンブレスLv5 起死回生Lv3
星核竜の加護Lv6
名前 コノハ グラウクスLv21
生命力 100
魔力 210
筋力 104
防御力 74
俊敏性 160
器用値 175
スキル
暗殺Lv34 飛翔Lv46→Lv47 氷爪Lv29 羽投擲Lv35 神瞳Lv38→Lv39
気配遮断Lv31 連続詠唱Lv29 詠唱破棄Lv29 魔力操作Lv25 同時詠唱Lv27
疾魔法Lv4 海魔法Lv2 神聖魔法Lv21 暗黒魔法Lv15 雷魔法Lv36
氷魔法Lv42 時空魔法Lv23 氷刃Lv32 幻影Lv21 守護Lv10
耐寒Lv18→Lv19 女神の加護Lv10
名前 チェス アルカスベアLv19
生命力 112
魔力 158
筋力 158
防御力 196
俊敏性 74
器用値 84
スキル
噛み砕くLv29 格闘Lv29 氷斧Lv31 鉄壁Lv35 強制Lv33
氷装甲Lv34 星鎧Lv28 物理破壊Lv30 魔法耐性Lv24 強襲Lv33
遊泳行動Lv29 氷爪Lv33 氷の牙Lv19 雪潜伏Lv17 氷結ブレスLv23
神聖ブレスLv17→Lv18 氷投擲Lv36 連撃Lv24 神聖魔法Lv10 耐寒Lv19→Lv20
星の加護Lv16




