#67 フレンド急増と一番強いの誰だ
交流会はひとまず落ち着き、現在はユウナさんとハルさんの料理を食べている。リリー達が俺の料理を食べたいと言ったが、ユウナとハルに必死に止められた。
「「やめて! 私たちの仕事を取らないで!」」
結果リリー達を説得することになった。
それから俺はチロルと一緒に来た。女性プレイヤーに話しかけられた。
「コゼットです。もふもふ大好きです!」
「ララです。私ももふもふ大好きです!」
「二人のために是非モフモフの召喚獣を召喚してください!」
チロルよ。お前もモフりたいだけだろ。とはいえリクエストには答えないとな。というわけでグレイ、虎徹、ゲイル、白夜、優牙を召喚。
あっという間に攫われる俺の召喚獣達。このモフモフ祭りではやはり優牙が人気で次点が白夜だった。ホワイトタイガーは珍しいからな~。
そして次なるリクエストが来る。
「えっと…フェルトです。シロフクロウがみたいです」
はいはい。コノハですね。というかいちいち引っ込めるのやめるか…面倒臭いから。
「レギオン召喚!」
俺の召喚獣全員集合。フィールドに歓声と驚きの声があがる。召喚獣達はそれぞれ拉致され、残ったのは俺一人…寂しい。
しかしレギオン召喚はみんな知らないらしく、色々聞かれた。すると召喚師じゃない白衣を着たプレイヤーがきた。
「初めまして。サバ缶です」
色んなプレイヤー名付ける人がいるな~。サバ缶は好きだぞ。美味しいよね。
「掲示板では検証組をしている魔法使いです。魔法について色々教えて頂いてよろしいでしょうか?」
おぉ…このゲームの検証をしている人か…知ってるだけのことは教えてあげよう。
「タクトさんがした魔法のキャンセル法について教えて貰えませんか?」
「すみません。それは秘密でお願いします。一応切り札ですので」
「それはそうでしょうね。こちらこそすみません。話しやすいので、つい配慮無く聞いてしまいました」
まぁ、こちらもなるべく話せることは話しておきたい。とばっちりはごめんだからな。
その後はルークとチロルが原因でリリー達の戦闘が見たいということで決闘をすることになった。折角なのでプレイヤー達も含めたトーナメント形式でやることに。俺は全会一致で不参加となった。まぁ、あれだけ暴れたからな。仕方ないだろう。
だが俺の召喚獣たちは全員参加だ。これが中々面白かった。
リリーは次々、プレイヤーを吹っ飛ばしていき、イオンは斬り刻んでいく。他の召喚獣達も順調に勝ち進んで行く。するとどうしても俺の召喚獣同士の対決が実現する。面白かったのはコノハとひよりの空中対決。他の召喚師達も初めて見る空中戦だったらしく歓声が上がっていた。
「頑張って~ハリー!」
名前はコノハです。ハリーじゃないです。
「ひよりちゃん、頑張ってくれ~!」
「ひよこの星~!」
ひよりを応援するのはひよこを召喚した召喚師たちだ。応援したくなるものだろうな。
戦闘はスピードではひよりが有利だったのが、いかんせん夜ではコノハに分がある。そしてフクロウで賢いコノハがその有利を生かさないわけがない。ひよりがコノハを追うがコノハは旋回して暗闇に紛れてひよりに奇襲を仕掛ける。
必死にかわそうとするが見失った時点で勝負がついてしまったな。結果コノハの勝利だった。そして準決勝でリリーとイオンの因縁の対決が実現したが完全に以前と同じ結果だった。俺は苦笑いしか出てこないが、プレイヤー達には受けがよかった。
そして優勝者が決まった。優勝者…コノハだった。
当然といえば当然だ。夜で空を飛べて、魔法の遠距離攻撃がある。しかも賢いコノハは油断も隙もなかった。決勝戦はイオンとコノハだったのだが、結局コノハがイオンに近づくことはなかった。
「正々堂々戦いなさい! コノハ!」
「ホー?」
イオンが挑発しても、何それ?状態だ。そして空からずっと魔法を撃って、タイムアップ。魔法でダメージを受けたイオンが敗北になった。イオンも水刃でコノハに攻撃を仕掛けるがそれが当たるコノハではなかった。
「納得いきません!」
まぁそうなるだろうけど、今回はコノハの作戦勝ちだな。
そろそろ解散というところで俺はトリスタンのことを話すことにした。なるべく協力する約束だからな。これぐらいしないとダメだろう。
その後それぞれフレンド交換することになった。俺も烈風、雷電、アル、コゼット、ララ、フェルト、サバ缶など多くのプレイヤーとフレンド交換した。
最後にフリーティアのスクショやフィールドの様子を教える約束をして交流会は終わった。
こうして俺のこの町、最後の夜は賑やかな最後となった。
優勝者はコノハでした。バレバレでしたね。
第一章の本編はここまでとなります。次回は掲示板と第一章の登場キャラの説明、改めて第一章までのタクト達のステータスをあげます。
第二章についてですが旅立ちからスタートです。