#602 連携訓練とユウェルの強さ
まずはバトルシップでみんなの連携とユウェルの戦闘をテストする。
「なんで出来ないの~」
結果は悲惨。恋火とイクス、千影はあっさり成功したが他は全滅だった。やはり亜人種との連携はかなり難しい。
「魔法を武器に宿す連携なら出来るんだけどな」
「それも武器に属性を追加して火力が上がっているだけのように見えます。私たちが考えるような連携とは程遠い連携ですね」
そうなんだよな…もっとレベルの高い魔法ならそれなりの火力を発揮しそうだが、現状微妙だ。チェーンエクスプロージョンとか失敗したからな。
「失敗の原因は武器だけじゃないよな?」
スカーレットリングと試してもイオンとの連携は失敗したからな。
「それも原因の一つだと思いますが、一番の原因は主との戦闘種類の差が原因ではないでしょうか?」
ブランの指摘に俺は納得するがイオンが異議を唱える。
「ちょっと待ってください! 私とタクトさんは同じタイプですよ」
「確かにタクトはスピードに重きを置いているけど、その中には常に必殺の意志があるわ。イオンの場合は一撃で決めれるときは決める感じでしょ? 似ているようでそれは決定的に違うわよ」
「う…それはまぁ…」
ファリーダの指摘にイオンは詰まる。すると今度はリリーが言う。
「リリーはいつも必殺の意志があるよ!」
『知っている』
まさかの全員一致の回答にリリーは嬉しそうだ。喜ぶところじゃない。リリーの場合は基本的にそれしか考えていないから問題なのだ。他のこと、例えば時間稼ぎをしてくれとか話すと動きがかなり良くなる傾向がある。
その状態のリリーなら上手く連携出来そうな気がするがリリーにそれを意識させるのが難しい。
「あたしの場合ですが、連携が発動する時はタクトお兄ちゃんと動きたい行動が一致したときな気がします」
「それは分かるな…となるとどんな連携がいいか考えるところから決めたほうがいいかもな」
「じゃあ、タクトが考えて!」
丸なげかい。まぁ、色々考えてみよう。その後、ユウェルの戦闘を確認する。その前にユウェルが作った武器の確認だ。
鋼のグレートソード:レア度6 大剣 品質B
重さ:80 耐久値:100 攻撃力:60
鋼鉱石で作られた大剣。特別な効果はないが鉄より丈夫で斬れ味もいい。主に重戦士などが使用する基本的な鋼の武器。
鋼のバトルアックス:レア度6 大斧 品質B
重さ:80 耐久値:100 攻撃力:60
鋼鉱石で作られた大斧。特別な効果はないが鉄より丈夫で斬れ味もいい。主に重戦士などが使用する基本的な鋼の武器。
鋼のハンマー:レア度6 大鎚 品質B
重さ:80 耐久値:100 攻撃力:60
鋼鉱石で作られた大鎚。特別な効果はないが鉄より丈夫で破壊力がある。主に重戦士などが使用する基本的な鋼の武器。
鋼の大盾:レア度6 大盾 品質B
重さ:80 耐久値:100 防御力:60
鋼鉱石で作られた大盾。特別な効果はないが鉄より丈夫で防御力がある。主に重戦士などが使用する基本的な鋼の武器。
鋼のフレイルモーニングスター:レア度6 鎖 品質B
重さ:120 耐久値:120 攻撃力:100
鋼鉱石で作られた棒と鎖、鉄球が一体となった武器。かなり特殊な武器で使いこなすのはかなり難しいが一発の威力は凄まじい武器。
鋼のハルバード:レア度6 槍斧 品質B
重さ:100 耐久値:110 攻撃力:80
鋼鉱石で作られた槍と斧が一体となった武器。突く、斬る両方出来るお得な武器だが、重くなるのが難点。槍使いや重戦士に人気がある武器。
鋼のトンファー:レア度6 旋棍 品質B
重さ:80 耐久値:100 攻撃力:60
鋼鉱石で作られた打突と防御を目的に作られた武器。使いこなすのは大変な武器だが使いこなすと非常にバランスがいい武器。数少ない格闘家が使用できる武器の一つ。
大盾、フレイルタイプのモーニングスター、ハルバード、トンファーは俺が注文した。残りはユウェルとへーパイストスが選んだ武器だ。
「随分武器を作ったな…」
「えっへん」
「このハルバード、いいわね」
「あたしもこういう槍のほうが使いやすい気がするわ」
ファリーダとクリュスが興味持っちゃったよ。まぁ、パワータイプの二人にはいい武器かも知れない。
これらの武器は前の大戦イベントで使っている人がいたものだ。トンファーは孫策が使っていたようで真似て見た。では実力を見てみよう。相手に名乗りをあげたのはリリーだ。これは面白い決闘になるかもしれない。
決闘
対戦者:リリー、ユウェル
審判:タクト
勝利条件:タイムアップ、生命力全損
時間制限:30分
「準備はいいか?」
「いつでもいいよ!」
「こっちもいつでもいいぞ!」
「それじゃあ…始め!」
開始と同時にリリーがエストオラシオンで襲いかかった。いつもの光景だ。それに対し、ユウェルは拳を握る。
「まさか…」
「正面から受ける気ですか!?」
イオンやブランなどは驚いているが俺にはユウェルに勝算があるように見える。
「やぁああ! 竜技! ドラゴンクロー!」
「重力操作! 金属装甲! 荷重操作! はぁああ! 鉄拳!」
エストオラシオンの攻撃をユウェルは見事に金属となった左手で止め、右手でリリーをエストオラシオンを殴り付けるとリリーがぶっ飛ぶ。
「わわ!? な、何今の!?」
リリーが何が起きたのか混乱状態の中、何が起きたのか理解している俺たちは感心していた。
「やるわね。ユウェル」
「あぁ。見事なスキルコンボだな」
「重力をしっかり理解していますね」
「え? ユウェルが何をしたかわかったんですか?」
俺以外ではファリーダとイクスだけが理解出来たようだ。俺が代表して答える。
「恐らくリリーにかかる重力とエストオラシオンの重さを軽くして、エストオラシオンの攻撃を軽減させたんだ。そしてそのままリリーをぶっ飛ばしたんだろう」
重力は地球が引く力であり、荷重つまり質量である物の重さは似ているようで別物だ。
これを説明するならやはり月を例にしたほうがいいだろう。人間が月に行くとジャンプするように歩く光景を見た人が多いだろう。あれは月の重力が地球より少ないことで起きる。
一見するとその人物は軽くなっているように見えるかも知れないが重さ自体は変化していない。しかし実際にその人を持つととても軽く感じるのだ。
つまり俺たちが普段感じている物の重さは地球の重力によって、手に力が加わることで発生しているのだ。当然重力が弱くなると手に加わる力も弱くなり、重さを感じなくなる。そして重さを感じなくなるということは攻撃がそれだけ軽くなるということだ。
重力だけでも十分なのに質量まで軽くされたら、どうしようもないだろう。リリーは翼を広げて決闘フィールドの激突をよく防いだよ。
「なんだかよくわからないけど、これならどう? 星雨!」
「金属壁!」
金属の壁が地面からせり上がり、星雨をガードする。いや、ユウェル強いぞ。
「むぅ~! なら星間雲!」
お?これなら防げないかも知れない。
「土潜伏」
なるほど。土に潜られたら終わりだな。リリーに攻撃手段がない。
「えぇ!? これ、どうなるの? タクト?」
「このまま出てこなかったらリリーの負け、ダメージをリリーが回復したら、引き分けだな」
「そ、そんなのダメ! ユウェル~、出ておいーーッ!?」
リリーの背後からいきなり現れたユウェルがフレイルのモーニングスターを取り出し、振り下ろす。
「星壁!」
リリーが上から落ちてきたフレイルのモーニングスターをガードする。それはまずいと思うぞ。
「荷重操作!」
「うぅ…」
「重力操作!」
「うぎぎ~~! きゃあああああ!?」
潰された。こうなるだけだ。因みにこれは俺の入れ知恵だったりする。ユウェルの場合だと横で薙いだりするより、圧倒的に上から振り下ろした攻撃のほうが威力が出る。
「~~~~~~」
フレイルのモーニングスターに潰された状態のリリーから何かうめき声のような声が聞こえて来る。たぶん持ち上げようとしているんだが持ち上がらないだろう。勝負あったな。
「タク、勝ったぞ!」
「あぁ。強かったな…」
俺がリリーを見ると体育座りで落ち込んでいる。
「リリーが長女なのに…長女…なのに…」
かつてない落ち込みようだ。そりゃあ、一番の新人にこうもあっさり負けてしまったら、こうなるのも当然だろう。
その後、イオン、恋火、ノワとも決闘をしたが、ユウェルは強かった。
イオンとの勝負では一方的に斬られるユウェルだが、ダメージがほぼなく回復までし、更に状態異常も星核竜の加護で効かないことが判明した。それでも通常ならドローだ。ドローにならなかったのはユウェルのセンスだ。
ユウェルは走っているイオンの重力を下げて、イオンを決闘フィールドにぶつけていた。それに怒ったイオンは津波を使うが土に潜られ、タイムオーバー。ダメージがあるイオンの負けとなった。そしてリリーと共に体育座りの仲間入り。
「だから最初に良いところを見せたかったのに…タクトさんのせいです」
恋火とのバトルは白熱した接近戦での戦闘となった。二刀流の恋火に対して、ユウェルはトンファーを選択。初めてのトンファーに流石の恋火もやりにくそうだ。最初に二刀流を全て弾かれ、見事なトンファーの連続攻撃をユウェルは披露した。
その後は恋火が優勢に動くがどうしてもユウェルの守りを突破出来ず、ユウェルの勝ちとなった。しかし恋火は晴れ晴れしており、体育座りの仲間入りはしなかった。リリーとイオンには恋火を見習って欲しいものだ。
最後にノワ。流石のユウェルも影使いのノワに苦戦した。しかし影ではユウェルの守りは突破出来ず、対するノワもユウェルの攻撃には完璧に対応した。結果、影に潜るノワと土に潜るユウェルの戦闘となる。勝負がつくはずもなく、ドロー。
この結果に更に落ち込むリリーとイオン。
「どうだった? タク」
「いや、想像以上に強かったよ。よく頑張ったな。ユウェル」
「むふ~」
頭を撫でるとドヤ顔だ。
これである程度ユウェルの戦闘能力が測れた。まず多彩な武器をかなりの練度で操るから隙が少ない。苦手な距離もないと言っていいだろう。弱点はスピード。それはイオンと恋火との戦闘でも浮き彫りになった。連続攻撃に対応出来ず、ガードを固めていたからな。
戦闘のタイプは基本はリリーと同じ正面からぶつかるパワータイプ。だが、戦闘の柔軟性がある。よく言えば応用力があり、悪く言えば思いっ切りの良さがないと言える。まぁ、これは多彩な武器を使いこなす故の弊害であるように思えるな。
「最後に俺とやるか…恋火、恋月を貸してくれ」
「は、はい!」
「負けないぞ! タク」
結果は俺の勝ち。まぁ、どんな武器を使ってくるのかわかる俺にはそこまでの驚異はない。武器さばきも見せてもらったからな。
「ユウェル、マスターが勝負を挑む時は勝つ自信がある時です。注意しないといけませんよ」
「いや…ここまで一方的になるとは思ってなかった…」
だろうな…俺も決定的な弱点がないと苦戦をしていた。
「まぁ、これはタクトなりの教え方ね…ユウェルは全ての攻撃を対応しすぎているのよ」
「ダメなのか!?」
「ダメじゃない。ただユウェルの防御力はリリーたちの攻撃を防ぐほどあって堅牢スキルまであるんだ。あえて攻撃を受けることで相手に攻撃を与えるカウンタータイプの戦い方も覚えたほうが絶対に強くなると思うぞ」
「わかった! もう一回」
俺は時間を確認する。
「残念ながら時間切れだな。帰ってご飯にしよう」
『逃げた!』
リリーたちの抗議を受けながら俺は一旦ログアウトした。
名前 タクト 寵愛の召喚師Lv14
生命力 138
魔力 328
筋力 154
防御力 70
俊敏性 110
器用値 210
スキル
格闘Lv38 蹴り技Lv37 杖Lv41 片手剣Lv47 槍Lv34
刀Lv42 投擲操作Lv11 詠唱破棄Lv31 魔力操作Lv18 魔力切断Lv21
召喚魔術Lv40 封印魔術Lv36 ルーン魔術Lv30 阻害無効Lv7 騎手Lv42
錬金Lv27 採掘36 伐採Lv39 解体Lv51 鑑定Lv45
識別Lv49 疾魔法Lv15 炎魔法Lv11 地魔法Lv15 海魔法Lv12
暗黒魔法Lv12 神聖魔法Lv18 雷魔法Lv45 爆魔法Lv46 木魔法Lv36
氷魔法Lv35 時空魔法Lv52 獣魔魔法Lv8 遅延魔法Lv17 連続詠唱Lv37
水中行動Lv28 縮地Lv29 読書Lv16 料理Lv44 釣りLv22
シンクロLv30 エンゲージLv11 連携Lv24→Lv26
名前 ユウェル ドラゴニュート・コアLv1
生命力 150
魔力 110
筋力 202
防御力 266
俊敏性 94
器用値 104
スキル
鉄拳Lv2 万物武装Lv2→Lv5 採掘Lv1 鍛治Lv7→Lv10 堅牢Lv3→Lv6
強制Lv5→Lv6 竜角Lv1 激突Lv1→Lv3 超感覚Lv1→Lv5 竜眼Lv1→Lv3
高速再生Lv1→Lv5 格納Lv1→Lv3 練気Lv3→Lv6 荷重操作Lv1→Lv3 金属装甲Lv1→Lv5
金属壁Lv1→Lv3 宝石投擲Lv1 重力操作Lv1→Lv3 土魔法Lv5 土潜伏Lv1→Lv5
集束Lv1 石波動Lv3 逆鱗Lv1 竜魔法Lv2 竜技Lv2
竜化Lv2 ドラゴンブレスLv2 起死回生Lv1 星核竜の加護Lv2→Lv5




