表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ゴネス大戦
538/1718

#513 騎士訓練開始と協力亜人種

騎士たちの訓練のためにフィールドに来た。


「まずは俺、軍師志望一人、騎士四人でモンスターを倒す。作戦は簡単だ。俺が罠をセットするからその罠のところにモンスターを誘導すればいい。危なくなったら、俺も助けに入るから気楽にな」


『はい!』


数時間後、グレーウルフから全力で逃げ回り、倒れ込む騎士たちの姿があった。


「全員ちゃんと出来てたな。偉いぞ」


「そ、そりゃ…」


「そうしないと死ぬと思いましたから…」


死を感じることも生きるために必死に抗うこともまた戦う上では重要なことだ。生きるために戦う。それはほぼ全ての生物が持つ戦う理由だからだ。


「当分の目標は俺の作戦指示なく、自分たちのみでグレーウルフたちを倒すことだな」


『えぇ!?』


「後、騎士たちは毎日剣の素振り200回をするようにな。軍師志望の人たちは見張ってくれ。サボったり、嘘の報告をした場合は俺の召喚獣と決闘してもらう」


『…』


この時、全員がタクトの指導を受けたことを後悔した。


しばらく訓練と休憩をしているとリーゼとオリヴィエさんが来た。


「見学に来たのじゃ! タクト! ずいぶん面白い訓練をしておるの」


「お嬢様、タクト殿の訓練は理に叶っています。強い敵や大群を倒すのに罠を使うのは基本です」


「時間がどれだけあるのかわかりませんからまず実戦と作戦の重要性を知って貰おうと思いました」


わざわざ軍師志望のNPCがいるってことは俺たちプレイヤーがいなくても作戦を考え、敵を撃退するレベルの軍隊を作れるかも知れない。


「タクトは本当に先々を読むのが好きじゃのう…お主のことじゃ。既に作戦を考えているのではないか?」


「はい…ただ現状ではやれることは限られているんですよね」


「リーゼお嬢様」


「うむ。タクトよ。実はフリーティアから各亜人種に協力要請をしていてのぅ。元々友好的なセリアンビースト、ホークマン、リザードマンが協力要請に応じてくれたのじゃ」


それは心強いな。特にセリアンビーストは恐らく俺がしたいことにドンピシャだ。


ホークマンとリザードマンも空と水からの奇襲に使えるだろう。特にホークマンは監視能力が高いみたいだし、戦争では大活躍しそうだ。


しかしリーゼの話には続きがあった。


「そしてエルフとドライアド、クーシー、ケットシー、バーバリアンから連絡が来ての。フリーティアには協力は出来ないがタクトたちになら、協力してもいいと言って来たのじゃ」


な、何!?これって…俺が最近仲良くなった種族だ。ケットシーはキマイラの時にお世話になったな。バーバリアンはルークが仲良くなった種族だ。


ちょっとこれは大事件だぞ…特にエルフとドライアドの参戦はでかすぎる。彼らの強さは俺はよく知っている。するとリーゼから依頼が来る。


「なるべく多くの種族の手を借りたいというのが妾たちの本音じゃ。そこでタクトたちには手を貸してくれる種族たちとの交渉をしてもらいたいのじゃ。もちろん強制ではないが頼めないかの?」


インフォが来る。


『特殊クエスト『協力亜人種』が発生しました』


特殊クエスト『協力亜人種』:難易度?

報酬:助っ人NPCが増える

協力してくれる亜人種を増やせ。


俺はサバ缶さんに通信をする。


『なるほど…フリーティアではそうやって戦力を増強するんですね』


『他の国でもあるんですか?』


『はい。ワントワークはお金やアイテムで交渉。ライヒは村での勧誘、ヴェインリーフは武器の提供らしいです』


各国の特色が出ているな。


『タクトさんの知っている亜人種は全員参加ですか?』


『いえ、現時点ではドワーフとマーメイド、狐のセリアンビーストがいますけど、参加していません。何故かケットシーが参加してくれるんですが』


『それは多分チロルさんたちが原因ですよ。島でマタタビを量産して、ケットシーの村に毎日届けているみたいですから』


あれ?俺は何も知らないぞ?詳しく聞くとユウナさんに許可を貰って育てているらしい。何やっているんだと言いたいけど、それでケットシーが参加してくれるならありがたいことだ。


さて、こうなると問題は他に協力してくれそうな種族を探さないといけないわけだ。


『サバ缶さんは亜人種に心当たりはありませんか?』


『タクトさんが知らないのだとホークマンの村がホークバレーにあるという噂です。まだ誰もいけていないんですけどね』


『そうなんですか?』


『はい…夜に行こうとすると途中でフクロウか何かに襲われるみたいなんですよね』


それは怖いな。村の名前がまんまだから、期待出来そうだな。フリーティアに手を貸すことを言っているが俺たちの部隊には入っていない。出来れば引き抜きたいな。


村の場所はどうやらホークバレーのほぼ中央付近の標高が高い山の頂上にあるらしい。しかも飛行で辿り着くことは出来ないそうだ。するとサバ缶さんから聞かれる。


『タクトさんが先ほど話した種族と交渉できますか?』


『ドワーフとはあまり仲良くしていませんね。うちにはセチアがいますから。狐のセリアンビーストも知り合ってはいますが狐のセリアンビーストの村には行っていません。マーメイドたちはもう会う手段がありませんから手詰まりですね。ドワーフなら島の素材で釣れば』


『参加が見込めそうですね…ただ強すぎる素材の提供はしっぺ返しが怖いですから鍛治職の人たちと相談をして来ますね。タクトさんは昼からホークバレーに行ってくれませんか? 訓練は誰かに代わってもらいますから』


『わかりました』


俺の昼からの予定は決まったな。その前に俺にはやるべきことがある。リアンの装備とバトルシップを見に行かないとね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] いや島の持ち主に許可を取れよ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ