#502 猿妖怪対峙と山の神
メンバーはそのままで俺たちは目的の鉱山に向かう中、森で狒々たちの襲撃ばかり受ける。
もう狒々の毛皮はいらないって…しかもオスばかり来る。メスが来られてもある意味困るのが悩みの種だ。
しかし俺の勝手な命名、狒々の森は悪いことばかりじゃない。まず発見したのがこちら。
椎茸:レア度7 食材 品質C
最も有名なキノコの一つ。独特な風味と食感が特徴的で好みが分かれる食材。薬としても使用される。
ブナシメジ:レア度7 食材 品質C
歯切れがよく、風味にも味にも癖がないため、どんな料理にもよく合うキノコ。
マナタケ:レア度7 食材 品質C
食べると魔力が回復する効果があるキノコ。薬の素材として使用される。
キノコシリーズだ。他の国では取れるらしいが俺は初だ。セチアとミールを呼び、せっせと集めた。
更に危険なキノコシリーズも発見。
ドクツルタケ:レア度7 素材 品質C
食べると致死毒の状態異常になるキノコ。主に暗殺などに使用される。
魅了キノコ:レア度7 素材 品質C
食べると魅了の状態異常になるキノコ。主に暗殺などに使用される。
睡眠キノコ:レア度7 素材 品質C
食べると睡眠の状態異常になるキノコ。主に暗殺などに使用される。
ドクツルタケは実在している有名な毒キノコ。食べたら死ぬ可能性が高い非常に危険なキノコだ。
他のキノコも暗殺に使うようだが…どう使うんだろう?そのまま敵の口に放り込めば良いのか?しかし食材になっていないんだよな。俺が言えることはセチアが集める姿を見て、何故か悪寒を感じたぐらいだ。
そして大本命が木だ。これがやばい。
桜花杉:レア度8 素材 品質B
通常の杉より香りが強く、強度も高い杉。ただし春になると花粉が凄いのが難点。
桜花松:レア度8 素材 品質B
通常の松より、可燃性の高い松。上質な松油を手に入る。桜花では主に火矢や松明に使用される。
桜花檜:レア度8 素材 品質B
通常の檜より香りが強く、加工がしやすい檜。桜花では神社やお寺などに使用されているほどの木材。ただし春になると花粉が凄いのが難点。
フリーティアにある木の上位素材だ。ミールで苗木をゲットして、チェーンソーで伐採した。その際にゲットできるのがこちら。
桜花松脂:レア度8 素材 品質B
桜花松の樹脂。非常によく燃え、燃料として高級素材。
前のイベントの時に空の樽がスクナビコナにあって、助かった。他に何か無いか探したがどうやら目的地に到着したようだ。
「あそこが狒々たちの住処にしている洞窟です」
「あれか…」
さて、どのように攻めるかな…ただ攻略するだけならダイナマイトを放り混んで終わりなんだけどな。人質がいる以上この手は使えない。
「洞窟から誘い出して罠にはめますか? タクト様」
「それが出来たら、いいんだけどな…簡単に罠には引っ掛からないみたいだしな…」
道中で早太郎の話を聞いたが、クーシーは穴を掘って土潜伏が出来、落とし穴などの罠設置ができるそうなのだが、狒々は一切罠にはかからなかったそうだ。
もちろん不可能ではないだろうが…俺はイクスに敵の戦力を聞く。
「レーダーが妨害され、探索出来ません。マスター」
狒々やマント狒々にそんな芸当ができるとは思えない。やはり他にイクスのレーダーを妨害出来るレベルのボスがいる。
…よし。作戦を決めた。メンバーはイクス、リビナ、グレイ、虎徹、アラネアだ。
俺は作戦を伝え、全員準備が完了する。では、行こうか…リビナが洞窟に向かう。
すると洞窟からわらわらと狒々とマント狒々が出てくる。逃げるリビナが不自然に立ち止まると狒々たちは罠を警戒して攻めてこない。
「ボス!」
「たまんね~です。ボス!」
「バカ! 罠だ! 無闇に飛び込むな…ここはソッとだな…」
するとリビナが精神誘導を発動しながら言う。
「あれ~。せっかくボクが相手をして上げるのに来ないのかな?」
『行きます!』
よし、全員入った!
「「「「ボトムレススワンプ!」」」」
『『『『ボトムレススワンプ』』』』
『ウキ!』
俺が地面を泥沼にすると狒々たちは当然のように跳躍して躱す。すると空に張られたアラネアの粘着糸に見事に引っ掛かった。
やはりこいつらが持っているのは危険察知。危険察知は危険を察知する能力だ。逆に言うと危険が発生しないと察知は不可能。結果普通に歩けば無害の空のトラップは察知出来ない。
「ボス! 罠だ!」
「わかっている! バカめ…これは糸か? 馬鹿め! 俺たちにダメージを与えたら、どうなるか」
「馬鹿はお前たちだ。知っているから粘着糸を使わせて貰った。お前たちはダメージを受けないと強化が発動しないんだろう?」
『ウキ!?』
これが鋼線や柔糸で縛るとダメージを与えてしまう。しかし粘着糸は相手をくっつけて、動きを封じるだけ。ダメージは発生しない。
「グレイ、虎徹…頼む」
グレイの毛針と虎徹の大刀に狒々たちは成す術なく、倒された。それを察知してメスが出てきた。
それを見て、グレイと虎徹がかなり引く。かつてここまでこの二人が引いたことがあっただろうか?魔王やゾンビでも勇敢に戦ってきた二人だ。ちょっと記憶にないな。気持ちはわかるよ。
するとイクスの狙撃で倒された。
さて、これで雑魚はある程度倒しただろう。そろそろ問題のボスで出てくるはずと思ったら、グレイが空に向けて叫ぶと大岩が俺目掛けて飛んできていた。
それを虎徹が両断する。虎徹さん、かっけ~。感動しているとイクスから報告が来る。
『敵、捕捉。鉱山の頂上にいます。マスター』
俺が頂上を見ると巨大な黒い塊がいた。それがこちらに向かって跳躍した。
『イクス、合流してくれ』
『イエス、マスター』
「来るぞ!」
黒い塊が俺たちの目の前で着地した。巨人サイズの大猿だ。手には大きな瓢箪を持っている。識別する。
猩々?
? ? ?
なるほど…そう来るか。猩々(しょうじょう)は中国の伝説上の動物だ。俺にとっては日本の有名アニメ映画で登場した猿のイメージが強い。
「よくも~…ヒック…俺様の~…部下を…ヒック…やってくれたなぁ~」
ダメだ…こいつ。顔が真っ赤で酔っぱらってやがる。
「うわ…酒臭~」
「なんらと~…ん?」
猩々がリビナを見る。
「い、嫌な予感…」
「結婚しよう!」
「話が飛びすぎ! それにお酒渡されながら言われる言葉じゃないよ!」
「…ダメか?」
流石のリビナも肩を落とす猩々に強気に出れない。
「いや、なんでボクなのさ。ほら、イクスもいるよ」
「んん? 悪くねーがエロさが足りん」
こいつ…ただの飲んだくれのエロ親父なんじゃないか?
「良かったですね。リビナ。マスターのことはわたしに任せてください」
「全然良くないよ!? ボクはタクトの物だからあなたなんて眼中に無い! 早く捕まえた女の子たちを解放しなよ」
「う、うおぉおおお~ん!」
猩々さん、大号泣。見事にフラれたからな。すると酒を一気に飲み出した。やけ酒か。するといきなり火ブレスを使ってきた。
虎徹が斬り裂いてくれたがそこに猩々の拳が迫る。俺と虎徹はその場から離れる。こいつ、いきなりかよ。
「ガァアア!」
「ウキキキキ~」
グレイが毛針を飛ばすとなんと猩々はグレイの毛針を全て手掴みした。いやいやいや…今、どうやってやったよ?
「ウキ~!」
グレイの毛針をグレイに投げつけるがグレイは躱す。そしてイクスが俺の指示でエネルギーガンを一発撃ち込むと強化が発動する。
やはりダメか。すると猩々は瓢箪から酒を飲む。また火ブレスか!?
「ゲ~~~ップ」
「うわ!? ゲホッ」
ゲップをリビナとアラネアに吹きかけた。最悪だな…こいつ!俺がそう思っていると二人が倒れる。
そして猩々は手を伸ばす。やらせるか。
「シフトチェンジ!」
俺とリビナの位置が入れ替わる。
「ウキ!? お前!」
「死ね」
「「「「ファイヤーブラスト!」」」」
至近距離のファイヤーブラストが直撃し、更にグレイが幻狼との連携で畳み掛け、虎徹が太刀に雷を宿し、ぶった斬る。しかしやはりボス…硬い。
「「「「サンダーヴォルティックス!」」」」
「ワオーン!」
「ガァアア!」
サンダーヴォルティックスで猩々を麻痺らせ、グレイが虎徹と連携し、咆哮と虎咆が合わさった衝撃波が猩々に炸裂した。おまけ。
「「「「チェーンエクスプロージョン!」」」」
『『『『チェーンエクスプロージョン』』』』
しかし爆炎から猩々が立ち上がる。マジか…完全に決まったと思った。すると猩々が鍵を取り出す。
「見事だ…これをお前たちに」
猩々は鍵を噛み砕いた。
「やるわけねーだろ! ウキキ…ざまー…みろ」
猩々が倒れた。わざわざこの演出をするために倒れなかったのか…やれやれだ。
「そんな…鍵が…」
「あぁ…それならたぶん大丈夫だ。それよりも」
俺はリビナ、アラネアを見る。
「あはは~…ヒック…タクトがいっぱいいる~…吸いたい放題…」
完全に酔っぱらっている。始末に負えないので、召喚石に戻した。
先に解体しよう。
出酒の瓢箪:便利アイテム
瓢箪の中に酒を入れるとその酒が涌き出る不思議な瓢箪。酒飲みには是非欲しいアイテム。
桜花酒:レア度8 飲み物 品質A-
効果:ほろ酔い
和の国桜花で作られた酒。香味及び色沢が良好で有名な酒。未成年は飲むことはできない。
飲めないのに酒を出すなよ…しかも桜花酒は樽で三つも落とした。見た目はやはり日本酒…すると凄い酒の臭いがした。大人の人たちにお土産だな。
さて、それじゃあ洞窟の中に行きますか…洞窟の中には複数のでかい鳥かごがあり、その中には人やクーシーたちがいた。
「人!?」
「た、助けて! 私たち変な猿に」
「あぁ…わかっています。今から出しますね」
俺はインベントリから解錠の木鍵を取り出す。これで開くはずだが…あ、開いた。便利だよな~これ。
するとチャイナ服の美女や着物の美女にお礼を言われる。
「…マスター」
イクスのジト目が突き刺さる。いや、これはテレるのは仕方無いだろう!しかし着物はわかるがなんでチャイナ服なんだろう?まさかこの国は日本と中国がごっちゃになっているのか?
全員を解放すると事情を聞けた。
「ワタシたちはワントワークから桜花に向かう途中で海の上で襲われたネ。出来れば桜花まで連れていって欲しいヨ」
これは困ったな…着物を来た人たちも桜花に帰りたいみたいだし…すると早太郎が話す。
「猿妖怪たちはいなくなりましたから、ボクらは大丈夫です」
「そうか…なら任せるよ。彼女を大切にしろよ」
「え!? いや、これはちが…んぎゃ!? なんでしっぽをつねるんだよ…」
「知らない! ふん! ほら、早く帰るわよ! 早太郎」
ありゃりゃ…早太郎、尻に敷かれているな。頑張れ。すると二人揃って帰ってきた。お早いお帰りだ。
「タ、タクトさん! 外に巨人が!」
巨人?まだ生き残りがいたのか?俺はワープゲートを設置して見に行くと山サイズの巨人がいた。
ダイダラボッチ?
? ? ?
いやいや、これは勝てないだろう。
ダイダラボッチは色々な名前で呼ばれる存在だ。でいだらぼっち、でえだらぼっちなどが有名だろう。テレビのCMでも登場し、猩々が出た有名アニメでも登場した。原点は国づくりの神様の巨人信仰から誕生したと言われている。
有名な面白い話だと富士山を作るため、甲州の土を取って土盛りした。そのため甲州は盆地になったという話や富士山を作るため近江の土を掘り、その掘った跡地が琵琶湖となったというものがある。
富士山や琵琶湖作った存在に勝てますか?勝てません。
するとダイダラボッチが口を開く。
「猩々を倒したんはおまえさんか?」
「そうだが?」
「そうか…強いんだなぁ。わいはダイダラボッチ。この辺りの山の守り神だぁ。強いお前さんにお願いがある。この先の山で荒神が暴れて困っているだぁ」
またか…インフォ来る。
『特殊クエスト『荒神を討伐せよ』が発生しました』
特殊クエスト『荒神を討伐せよ』:難易度S
報酬:メテオライト
桜花の山で暴走している荒神を討伐せよ。
難易度滅茶苦茶高いぞ!?相手が神様なら当然か。
「それは討伐しないといけないんですか?」
「んだぁ。新参の神様で海の神の怒りの波動を受けて暴走してるんだぁ。ここにいた狒々たちもその荒神から逃げてここに住み着いた経緯なんだぁ。このままだと色々な妖怪が影響受けて大変なことになる。頼めないかぁ?」
聖徳太子からのクエスト内容と同じだな。つまり俺はこれを受けざるをえないわけだ。聖徳太子は自分限定の未来視みたいな言い方をしていたが、絶対嘘だ。こうなることを知っていたに違いない!
「わかりました。ただ少し時間を頂いてよろしいですか?」
「大丈夫だぁ。あいつの暴走、止めてやってくれぇ」
そういうとダイダラボッチは消えた。また厄介事だが、今はとにかく和の国に帰ろう。
名前 タクト 寵愛の召喚師Lv7
生命力 132
魔力 300
筋力 120
防御力 70
俊敏性 90
器用値 193
スキル
格闘Lv35 蹴り技Lv32 杖Lv38 片手剣Lv41 槍Lv30
刀Lv34 投擲操作Lv4 詠唱破棄Lv26 魔力操作Lv14 魔力切断Lv13
召喚魔術Lv40 封印魔術Lv35 ルーン魔術Lv18 騎手Lv40 錬金Lv27
採掘Lv35 伐採Lv38→Lv39 解体Lv50 鑑定Lv42→Lv43 識別Lv47
疾魔法Lv13 炎魔法Lv8 地魔法Lv10 海魔法Lv11 暗黒魔法Lv9
神聖魔法Lv16 雷魔法Lv43 爆魔法Lv45 木魔法Lv31 氷魔法Lv35
時空魔法Lv51 獣魔魔法Lv6 遅延魔法Lv14 連続詠唱Lv31→Lv32 水中行動Lv25
縮地Lv19 読書Lv16 料理Lv44 釣りLv20 シンクロLv28
エンゲージLv9 連携Lv17
名前 リビナ リリムLv2
生命力 144
魔力 254
筋力 138
防御力 114
俊敏性 192
器用値 190
スキル
鞭Lv2 吸血爪Lv15 魔拳Lv4 飛翔Lv26 隠密Lv9
暗視Lv23 堕落Lv28 精神誘導Lv7→Lv9 罠設置Lv1 魅了吸収Lv28
魔力操作Lv7 魔法阻害Lv1 連撃Lv9 闇魔法Lv17 雷魔法Lv13
爆魔法Lv12 時空魔法Lv8 影潜伏Lv1 金縛Lv1 集束Lv2
障壁Lv4 夢幻Lv11 暗黒弾Lv22 超再生Lv3 魔素解放Lv4
暗黒波動Lv5 淫夢結界Lv17 魔王化Lv2 夢魔の加護Lv1
名前 グレイ アセナLv5→Lv6
生命力 94
魔力 90
筋力 137→140
防御力 85
俊敏性 156→160
器用値 108→110
スキル
噛み砕くLv30 ミスリル爪Lv27 堅牢Lv21 気配察知Lv31 危険予知Lv34
毛針Lv11→Lv13 暗視Lv30 先制Lv13 ミスリルの牙Lv29 疾走Lv29
神気Lv20 霊力Lv14 神聖魔法Lv12 幻狼Lv13 見切りLv12→Lv13
潜伏Lv11 即死Lv10→Lv12 咆哮Lv20 ミスリルブレスLv10 覚醒Lv5
連携Lv12→Lv13 月の加護Lv7
名前 虎徹 妖刀虎Lv4
生命力 90
魔力 84
筋力 196
防御力 82
俊敏性 108
器用値 104
スキル
噛み砕くLv20 爪撃Lv23 太刀Lv33→Lv34 二刀流Lv27→Lv28 跳躍Lv25→Lv26
暗視Lv23 強襲Lv28 威圧Lv12 縮地Lv19 旋風Lv14
妖気Lv25 物理切断Lv17→Lv18 魔力切断Lv14 雷光Lv14→Lv15 連撃Lv15→Lv16
鎌鼬Lv25 虎砲Lv13→Lv14 超感覚Lv20→Lv21 妖刀解放Lv6
名前 アラネア 女郎蜘蛛Lv3
生命力 90
魔力 120
筋力 114
防御力 65
俊敏性 75
器用値 178
スキル
吸血Lv6 格闘Lv6 粘着糸Lv30→Lv31 柔糸Lv20 鋼線Lv42
操り糸Lv13 裁縫Lv21 隠密Lv6→Lv7 罠設置Lv29→Lv30 糸察知Lv13
猛毒ブレスLv13 土潜伏Lv16 投擲Lv7 土魔法Lv10 暗黒魔法Lv11
呪滅Lv5 魅了Lv5 使役Lv8 妖気Lv12 妖術Lv15
覚醒Lv2
名前 ミール ネロハマドリュアスLv3
生命力 126
魔力 161
筋力 78
防御力 84
俊敏性 100
器用値 132
スキル
土潜伏Lv29 森林操作Lv26 俊足Lv12 風魔法Lv9 土魔法Lv14
木魔法Lv17 水魔法Lv9 光合成Lv20 譲渡Lv6 花蜜Lv12
花粉Lv9 採取Lv34→Lv35 植栽Lv22 株分けLv12→Lv14 水流操作Lv6
聖水Lv8 雨乞いLv5 洪水Lv3 超再生Lv3 状態異常無効Lv3
寄生木Lv19 罠設置Lv19 植物召喚Lv6 水樹の加護Lv11




