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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
怒れる海神と和の国桜花
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#498 人魚伝説と戦国武将

聖徳太子はラーメンやピザなど、ここでは食べれない物をばくばく食べて満足したようだ。


「いや~、ようやく食べることが出来た! 未来で見た通り美味であった!」


「やはり星読みが出来るんですね」


「私が出来るのは未来視だ。未来視は自分に起きる確定の未来を見てしまうからなんとも詰まらないスキルだな」


どうやら星読み、未来予知の上位スキルみたいだな。めちゃくちゃ強そうだが良いことばかりではないようだな。


「未来を知るということは良いことばかりではないぞ? 例えば見たこともない料理を旨そうに食べている自分を見る。それを五日後と知った時の絶望がわかるか?」


あぁ…ずっと食べたいと思い続けて今日を迎えたと言いたいのか…それはきついかもな。


未来が見えるのは究極のネタバレだ。それが正しくないならネタバレじゃなくなるが…聖徳太子の未来視はネタバレ能力みたいだな。


「そういうことだ。さて、貴公には礼をせねばな」


お!お金じゃないんだ。何が貰えるかな?ダイヤモンドかな?


「残念ながら貴公が望むようなものはこの国にはないな…しかし貴公は信用に足る人物と認め、我が国の国木を与えよう」


国木って…まさか!


桜の苗木:レア度9 素材 品質A

和の国桜花の国木。実桜とは異なり、果実は大きくならない桜ではあるが、淡紅色の美しい花を咲かせる。桜花では黎明を告げる木と信じられている。


桜キター!これは杖に使いたいのは当然だが、ホームの庭にも植えたいな~。リリーたちとお花見するのも乙なものだ。


「喜んで貰えたようだな…それと一時的ではあるが貴公たちの出入国を認め、国賓として持てなそう。ただ代わりに食料と薬の追加を頼みたい。当然金は支払おう」


インフォが来る。


『依頼クエスト『桜花に食料物資を届けよ』が発生しました』


依頼クエスト『桜花に食料物資を届けよ』:難易度E

報酬:お金(提供したアイテムによって変動)、一時的に桜花の高級旅館滞在許可

魔塩で苦しんでいる桜花に食料物資を届けよ。


普通の救援クエストだな。一時的に桜花の滞在許可、高級宿に止まらせて貰えるなら引き受けるしかないな。だって、せっかく来たんだがから桜花を堪能したい。


「わかりました。お引き受けします」


「済まないな。まずは我が国自慢の温泉で疲れを癒すといい。そこに案内人も向かわせよう」


「ありがとうございます。では、失礼します」


俺は女官さんに旅館へ案内される。立派な旅館だ。さて、早速温泉に行きますか!すると銀たちが現れた。


「ギルマスだけ高級旅館に泊まるとか許さないよん!」


「温泉…入りたい…です」


「そーだそーだ」


俺に聖徳太子を押し付けた癖に宿には来るんかい。


結局桜花に来たみんなを高級旅館に呼び、みんなで温泉に入る。俺だけ温泉を堪能したら、リリーたちは怒るだろうから呼び出した。当然混浴ではない。


「あぁ~…贅沢だな~」


「ですね…あ、ギルマス。話すのが遅れましたが港の村で色々聞き込みしたら、海には妖怪の他に人魚が出るらしいですよ」


「人魚? 日本の人魚はいいイメージがないな」


やはり日本で人魚は妖怪に分類されちゃうからな。


「それがこの国ではいい人魚みたいですね~なんでも帝が人魚を助けたとかなんとか…そういえば帝は誰だったんですか?」


「聖徳太子」


「……はい?」


そうなるよな…俺もそんな感じになったもん。


「聖徳太子に人魚の話ってありました?」


「聞いたことないな…調べないとーーむ?」


メールのインフォがたくさん来た。


「ギルメンからメールですか?」


「あぁ…どうせずるいとか何かだろう」


「ですね」


温泉から上がり、牛乳を飲んでいるとリリーが抱きついてきた。


「タクト! リリーも飲みたい!」


「あぁ」


「もうリリー! 急に飛び出さないでください! ってタクトさん!?」


おぉ…みんな浴衣だ。因みに俺たちも浴衣。いや、温泉宿で置かれていたら、やはり着ないとダメだろう。リリーやイオンを見ると浴衣の着方が変だ。


「み、見ないでください! タクトさん! これはリリーが突然飛び出したからで!」


「はいはい。リリーはんとイオンはんはちゃんと着直そうな~」


「あ~う~。リリーの牛乳」


「…代わりにノワが飲む」


はいはい。リリーたちの髪を拭きながら会議をする。


「帝が聖徳太子とかぶっ壊れじゃない?」


「優れた政治家ではあるでしょうね」


「でもさ。聖徳太子に人魚伝説なんてあったっけ?」


「ここは霰ちゃんの出番だよん!」


なんという無茶ぶり。


「え…えと…確か前世の悪行で人魚に姿を変えられたと聞いて手厚く供養したって話だったと…思うよ?」


凄い…知ってるんだ。


「これが霰ちゃんだよん!」


「しかしそれだと人魚は死んでいることになりますね」


「そこの設定は弄ってくるんじゃない? 人魚の話なら少し違うけど、八百比丘尼やおびくにとか浦島太郎とかもあるし」


意外だ…暁も博識なんだ。


「あれ? なんか私だけ頭悪いことになってない? なんで暁ちゃんは八百比丘尼なんて知ってるの!?」


「アニメでやってた」


「まさかのアニメ!?」


元気な子たちだ。話を戻そう。


「人魚の話はひとまず置いておこう。今後の流れはどうなると思う?」


「食糧や畑治して解決とはならないみたいだよん」


「お、ちゃんと仕事していたんだな」


「当たり前でしょ。ギルマスは私たちをなんだと思っているのん?」


何って…それはね。


「グルメレポーターか何かだな…焼き魚食べたことはバレバレだぞ」


『ッ!?』


俺がどれだけ魚を焼いていると思っているんだ。臭いが存在しているからバレバレなんだよな。


「えーっと…それはおいといて。どうやらモンスターが凶暴化している話が出ているんだよね」


「これの解決を頼まれるんじゃないかな」


なるほどね…すると外から声がした。


「外の者がここにいることは分かっている! さっさと出せ! これは命令だ!」


「こ、困ります! 松倉様! きゃ!?」


あーあー…武将が女官さんに手を出したよ…最悪だな。戦国ファンが怒るぞ。


「松倉? まさか松倉勝家(まつくらかついえ)のことじゃないですか? 島原の乱を引き起こした」


なるほど…そうきたか!松倉勝家は島原城のために領民に重税を課し、凶作でも容赦しなかった人物だ。今回の話と似ている気がする。


因みに島原の乱は金が払えないならと村の問屋の妻や娘を人質にし、更には人質を火炙りや水牢に閉じこめて殺したため、流石に領民がぶちキレたことで起きた。


そんな人物が目の前にいるわけだが、どうするかね。悩んでいると松倉は懐から銃を取り出し、女官さんに向ける。おいおい。


「たかが女風情が男に刃向かうな!」


銃声が響く。


「ぐぁ!?」


松倉が持っていた銃が弾かれた。横から聞こえた?


「ふぅ…やれやれ。俺たちはみな、母親が凄い痛い思いの果てにこの世に産んで貰ったことを知らんのか? 男が女に手を出すんじゃねーよ」


「ッ!? 官兵衛(かんべえ)!?」


え!?官兵衛!?もしかして黒田官兵衛(くろだかんべえ)!?俺、結構好きな武将なんだけど!


「よっと…悪いな。お客人。ちょっと騒がしくなっちまって。こいつの処分は俺たちにさせてくれ」


黒い袴に坊主の男性が現れた。この人が黒田官兵衛!渋い!格好良い!


「貴様の後ろにいるのだな! お前たち、やれ!」


松倉の部下が火矢を構える。


「やめとけって…ここで手を下せばお前たちも同罪にしないといかん。妻や子が大切なら武器を捨てろ。こいつはもう終わりだ」


すると赤と青の武将の一団が現れる。


「な…武田に上杉!?」


「よぅ。このお客人には一食の恩義がある。悪いがお縄に付け。松倉」


「あなたはやり過ぎました。恩義に反する行為は見過ごせません」


「く…お前たち! やれ!」


全員逃げ出した…いや、逃げ出したくなるだろう。


「くそ! お前ら、全員死刑だ!」


「させません!」


上杉と呼ばれた武将が逃げ出した人を守りに入る。


すると銃弾が当たる前に不自然に反れた。あれは…風か?


「我こそは毘沙門天の化身なり! 竜天(りゅうてん)よ! 災いを祓いたまえ! 雲竜風虎(うんりゅうふうこ)!」


上杉が刀を抜くと風の東洋タイプの竜が現れ、松倉に噛みつき空に上がると急降下して地面に叩き付けた。あーあー…頭から地面に刺さってる。すると武田と呼ばれた武将が引っこ抜く。


侵掠しんりゃくすること火の如く。風林火山(ふうりんかざん)!」


松倉は燃えて塵となった…多分上杉の攻撃で既に終わっていたな。すると二人はこちらに頭を下げる。格好いいな~。


すると官兵衛は下に降り、松倉の部下に言う。


「お前さんたちは家に帰りな…松倉が違法に奪ったもんは俺たちが責任持って、対処させてもらう。異論は認めん」


『わ、わかりました! ありがとうございます!』


そして黒田官兵衛が俺たちの部屋に来た。


「悪いな…お客人。面倒事起こしちまって…恥ずかしい限りだ」


「い、いえ!」


「恥ずかしいついでなんだが、畑をなんとかして貰えると聞いたんだが」


やば、忘れてた。俺は謝り、畑に案内してもらった。しかも護衛で先ほどの戦国武将付き。凄い状況だ。道中で自己紹介してもらった。


「俺は黒田官兵衛。桜花で軍師をしている。よろしく頼むわ」


「俺は武田信玄。武将をしている。よろしく頼む」


「私は上杉謙信。信玄と同じ武将をしています」


やはり黒田官兵衛、上杉謙信、武田信玄だったんだな。その後、薬を使い一部の畑を直した。


「すみません。数が足らず」


「港の村でも使ってくれたんだろう? 謝る必要はねーさ」


「ですね。寧ろ我々は感謝せねばならない立場…本当にありがとうございます」


「聞いてるかもしれねーが桜花は義を重んじる。何かあれば頼ってくれ。ま、お前さんならそこらの奴より強いだろうから俺たちの力を頼る日が来るかわからんがな」


武田信玄に褒められた!それと同時に戦いたいオーラをぶつけられる。俺も戦いたいが絶対勝てないだろうな。


結局何もなく、宿に帰ると女将さんに謝られた。他のみんなは町に行っているようだ。一応桜花の情報をギルドのみんなに報告してから、ログアウトした。今日は気持ちよく寝れそうだ。


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最新作『異世界転生した鼠小僧は義賊になる 』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


異世界転生した鼠小僧は義賊になる
― 新着の感想 ―
[気になる点] くノ一3人組で博識なのは霰では? 雫は鉄心さんの娘さんのプレイヤー名かと..
[一言] 黒田官兵衛すこ
[一言] 八百比丘尼…人魚の肉…SIREN…うっ頭が
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