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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
怒れる海神と和の国桜花
491/1718

#468 台風対策会議と雷嵐の魔法剣

俺がギルドで情報を伝えると全員が慌てる。完全に予想外だからな。


「ど、どうする?」


「とりあえず板でも貼り付けるか?」


「いや、それよりも港町が危ないだろう。高潮とか最悪だぞ」


「農作物もやばいぞ。台風被害をいつも受けているからな」


みんなそれぞれ意見を出すが、纏まらない。ど、どうしよう…これ。


「皆の意見はわかりました。ギルマス、どうしますか?」


サバ缶さんに言われて、全員が俺を見る。ここで振られるのか…


「ひとまずお城に報告しに行きましょう。俺たちだけではどうしようもないところはありますから。サバ缶さんたちはこの情報を他のプレイヤーにも流してくれませんか?」


「被害を受けるのは全員になるでしょうからね…他の皆さんもフレンドに連絡してください。情報は早いほうが対策は練りやすいですから」


『わかりました』


全員が動き出す。俺もこの情報をお城に届けよう。


「大嵐が来るだと?」


「はい。ウィザードオーブの知り合いから情報を貰い、確認しに行きましたがかなり大きな嵐みたいです。イオンとリアンがかなり警戒するレベルでした」


「海竜のドラゴニュートとマーメイドが警戒すると言うのは、かなりの規模ですね…お父様。すぐに対策を練るべきです。後、国民にも早めに情報を届けたほうがよろしいかと」


「そうだな…シルフィ。まずはこの事を国民全てに知らせよ。特にブルーメンの港町にはしっかり届けるようにな」


兵士がすぐに動き出す。


「対策会議は今日の夜に開くこととする。そなたとそなたの仲間も意見を聞かせてくれるとありがたい」


「もちろんです」


その後ギルドに戻り、お城で対策会議が開かれることになったことを伝える。生産職は早速台風対策に乗り出している。


まずは野菜…支柱と紐で野菜が倒れないようにするらしい。後は防風ネットを使ったり、高畝(たかうね)にしたりするなどの対策を練る。


次に家の対策。フリーティアには雨戸が無いため、これは自作する必要がある。まぁ、板を打ち付けて補強する感じになった。後は庭木の対策。これは主に俺だが、ロープでしっかり補強しておく必要があるだろう。


ホームに帰ってきて、セチアとミールに頼んでしっかりしておいた。折角立派な庭を貰ったんだ。これが破壊されるのは流石に心に来る。


対策が終わる頃にはログアウトしないといけない時間となったため、一旦ログアウトする。夕飯を済まして再度ログインし、いつものメンバーでお城に向かう。


そこでは同じく台風対策の話をする。ブルーメンの港町も以前話をされていた高潮対策を行っているそうだ。ヴェルドーレ村の野菜も収穫出来る物は収穫するように指示したらしい。


後は家を板で固定するぐらいか。現状で出来るのはこのくらいだろう。問題はこの後だ。


「どのくらいの被害が出るかだな…騎士たちの準備は完了したか?」


「はい。ブルーメンの港町にはいつでも救援に行けるように準備は完了しております」


「うむ。どこにどんな被害が出るか予想がつかん。他の騎士たちもいつでも救援に出れるように準備をしておくようにな」


『は!』


俺たちも現状どうすることできない。ただ心配事がある。


「フリーティアの町は水はけとかどうなんでしょうか?」


「水対策は出来ています。出来ていないと水魔法などで攻められますので」


なるほど。それは確かにそうだな。


その後はやはり食材の話になるが現状やれることは全てやった。後はどうなるか見てから判断することになるというわけで解散した。その後、俺たちはギルドで話す。


「何が起きると思いますか?」


「まぁ、台風が来たことでモンスターが凶暴化したとかの流れになるかと」


「でもここの運営がそれだけで終わるとは思えないんだよね…」


「流石にホームとかが台風で無くなるとは考えられないから、農作物に被害が出る感じだと思うわ。このワールドイベントが前のイベントの続きだとすると島が別の空間にある理由も農作物に影響が出ないように考えられたものと考えるとしっくりくるわ」


確かに島では台風被害が出るとは考えられないな。これは台風が来たら、島にいるパターンかな?いや、ホームも心配だし…うーん。どうしようか。


「タクト君は島で召喚師たちのレベル上げをしてくれないかしら? 新しい召喚獣もいるんでしょ?」


「いいですよ。あ、今日の召喚がまだですからちょっとしてきます」


というわけで獣魔ギルドで召喚をする。狙いは昨日と同じ三羽ガラスだ。


中魔石を使ってリスト召喚をする。さぁ、召喚なるか。すると最初で魔方陣が黒く光る。キター!


魔方陣から三羽ガラスが現れた。


「カァー!」


三羽ガラスが俺の肩に来る。こいつは肩派なんだ。さて、名前を決めるか。


「ん~…影丸」


「カァー!!」


激怒だ。めっちゃつつかれた。そんなに嫌な名前か?そこで俺はある可能性に思い至る。


「もしかして女なのか?」


「カァカァ」


頷く。メスだったんだ…メスだったら、まぁ…影丸じゃ怒るかな?しかし名前に影は入れたい。


千影(ちかげ)なんてどうだ?」


「カァー!」


大丈夫みたいだ。というわけで名前を決定。


名前 千影 三羽ガラスLv1


生命力 18

魔力  20

筋力  20

防御力 18

俊敏性 32

器用値 25


スキル


飛行Lv1 暗視Lv1 闇爪Lv1 妖術Lv1 風魔法Lv1 

闇魔法Lv1 強奪Lv1 影分身Lv1


強奪は俺は初だが、カラスの時点で判明している。敵からアイテムを奪い取るスキルらしい。対人では非常に有効でモンスターでもアイテムをゲット出来ることがあるらしい。


影分身は以前戦闘した時にみた分身スキルだな。


ホームに帰った俺を待っていたのはイオンとセチア、へーパイストスだ。イオンの様子から大体わかるな。


「イオンの魔法剣が完成したのか?」


「はい! 早く行きましょう! タクトさん!」


はいはい。へーパイストスの鍛冶場に向かうとそこには綺麗な紫色の刀身の魔法剣があった。


「名前をつけてください! タクトさん!」


「あぁ…ツインテンペスターなんてどうだ?」


「ツインテンペスター…何かしっくり来ますね。流石タクトさんがずっと考えていた名前ですね」


バレバレだよな…風や雷の魔法剣を作る時点で決めていた。テンペストだと普通にありそうだから敢えて名前を変えた。それでは鑑定しよう。


ツインテンペスター:レア度9 魔法剣 品質A

重さ:40 耐久値:140 攻撃力:60

魔法剣効果:雷属性アップ(超)、旋風、詠唱破棄

宝玉効果:感電、魔法再時間短縮(大)、宝玉解放

刻印効果:麻痺確率アップ(超)

アメジストの宝玉を組み込んだ雷の魔法剣。他の雷の魔法剣を遥かに凌ぐ性能を有している。

剣の鍔にはクラン『リープリング』のエンブレムが焼入れされている。


イオンがうっとり見ている。更にツイングレイシャーと並べる始末だ。そっとしておこう。


じゃあ、次の依頼をしよう。へーパイストスにはリリーの新しい土属性の大剣を作って貰おう。素材は水晶竜の爪だな。セチアはお休みかな。


米を釜で炊く。炊飯器で炊かない米は新鮮な体験だ。


完成したご飯をシンプルにおにぎりを作る。それを見ていたリリーが興味を示す。


「タクト、リリーも作りたい!」


ご飯とおにぎりの具させあれば後は包むだけだから失敗しにくい料理だろう。俺が具を作り、リリーが作ったおにぎりがこちら。


巨大おにぎり:レア度8 料理 品質C

効果:満腹度300%回復、俊敏値ダウン(極)

釜の中にあるご飯全てを使って作ったおにぎり。中身には鮭が詰まっている。


ちゃんと教えたはずなんだけどな…目を離した俺のミスだ。止め役のイオンがいないのも問題か。初めて顔を超えるサイズのおにぎりをみた。そして堂々の満腹度回復記録を更新した。


「タクト! 食べて食べて!」


「いや…これはみんなで食べような」


「…食べてくれないの?」


リリーが凄く悲しい顔をする。俺は天を仰ぐ。これは俺のミスだ。責任を取らないとな。


「わかった…リリーが一生懸命作った料理、食べさせてもらうよ」


「うん! 召し上がれ!」


俺はその日から大食いを仕事にしている人を尊敬するようになった。お腹の苦しさを抱えながらログアウトした。


名前 セチア ホーリーエルフLv3


生命力 140

魔力  288

筋力  122

防御力 93

俊敏性 116

器用値 266


スキル


杖Lv22 魔法弓Lv38 鷹の目Lv30 射撃Lv29 木工Lv27 

採取Lv37 調薬Lv20 刻印Lv12→Lv13 宝石魔術Lv5→Lv6 宝石細工Lv5→Lv6 

封印魔術Lv10 連続詠唱Lv17 同時詠唱Lv17 魔力操作Lv12 風魔法Lv18 

火魔法Lv27 水魔法Lv28 土魔法Lv22 闇魔法Lv15 神聖魔法Lv10 

雷魔法Lv19 爆魔法Lv21 木魔法Lv25 氷魔法Lv19 樹魔法Lv24 

罠設置Lv5 森林操作Lv7 ホーリーエルフの知識Lv26→Lv27 精霊召喚Lv9 

精霊結界Lv8 精霊魔法Lv2 列石結界Lv4 使役Lv10 料理Lv22

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