#463 砂漠神の神殿と試練
アガ・ジンベル神殿に似ている神殿に入る。
すると巨大な石像が動いた。しかし識別が発動しない。敵じゃないみたいだな。
『ここより先は神の領域』
『神の試練への挑戦権として七つのアイテムを差し出せ。無ければ立ち去れ』
出せばいいのか?インベントリからアイテムを出す。
するとアイテムが輝きを放つとアイテムは消える。そしてインフォが来る。
『称号『砂漠神の挑戦者』を獲得しました』
称号『砂漠神の挑戦者』
効果:砂漠神の試練に挑戦出来る。
サンドウォール砂漠の神の試練に挑戦する資格の称号。
お、称号を貰えるんだ。
『確認した。歓迎しよう。強き者よ』
『この先に進むと地下に進む道がある。その地下で我らが神が待っている。覚悟があるなら進むがいい』
そして石の巨人は元に戻る。わざわざこのためだけに動いたのか…ご苦労様です。
神殿の中を進むと突然声がした。
「あぁ~~~! タクトじゃないか!」
…誰?原始人の格好をした人物に知り合いはいないはずだが?
「ようやく来たか…」
「あら? ジンじゃない? 生きてたの?」
「お陰様でな!」
ジン…ということは…
「アラジンか?」
「そうだよ!」
アラジンはミイラのようになってカサカサになっている。どうやら相当酷い目にあったようだ。
食べ物と水を与える。その間にジンから話を聞いた。
まず讃えられたアラジンは豪遊生活を送る。しかし王になると仕事漬けにされ、王を辞めると言った瞬間に豪遊で使った金を請求され、財産は全て没収される。
それでもお金は足りず、借金取りに追われてここに命からがら逃げ込んだらしい。
「もぐもぐ…ごくん。全く…酷い話だよね!」
「お、ま、え、が、言、う、な!」
ジンはご立腹だ。そしてファリーダが衝撃な一言を言う。
「それで魔法のランプが無いわけね…しかもジン…あなた」
「あぁ…魔力をずっと奪われ続けている。このバカのせいでな」
「それはボクのせいじゃないよ!」
「お前が借金したせいだろうが! 奪われたなら手を出せるがお前が売ったりしたから手が出せなくなったんだろう!」
色々ルールがあるんだな…さて、俺は目的を果たすか。
「まぁ…頑張れ。行くぞ。ファリーダ」
「そうね」
「ちょっと待った~! ボクを見捨てるのかい?」
「「あぁ(えぇ)」」
遊んで借金まみれになった人物を助ける余裕はない。食料と水は最後の情けだ。
「そ、即答…一緒に戦った仲じゃないか!」
「戦ったのは俺だがな…」
「ジンは黙っててくれないかな? そうだ! 助けてくれるならここの攻略をボクたちが手を貸してあげよう!」
一丁前に提案をしてくるか…インフォが来る。
『砂漠神の試練に助っ人NPCアラジンとジンを参加させますか?』
さて、どうするかな…ジンは戦力になるはずだが。
「止めときなさい。タクト。ジンのやつ、満足に力を使える状況じゃないわ。はっきりいって私より弱いわよ? 今のこいつ」
そ、そこまで酷いのか…ジンを見ると否定はしない。
「そんなことはない! ジンは最強だよ!」
説得力がない。
「…借金を返して、魔法のランプを戻してから誘ってくれ」
「待ってくれよ! ジンが弱くなっちゃって、雑魚モンスターにも勝てなくてお金を稼げないんだよー!」
自業自得だ。まぁ、後からメルたちも来るから助けてくれたらいいな。
さて、地下に行く階段を発見し、地下に付くとそこには黄金のピラミッドがあった。
それじゃあ、行ってみますか。メンバーはリリー、恋火、セフォネ、ファリーダ、グレイだ。
中に入る前にインフォが来る。クエストの内容インフォだ。
特殊クエスト『砂漠神の試練』:難易度SSSSS
報酬:称号『砂漠神試練の攻略者』、内容で報酬に変動あり
砂漠の神々と戦い、ピラミッドの頂点にたどり着け。
まぁ、難易度は当然だよね…恐らく最高難易度だろう。
そしてピラミッドに入ると声がする。
『よくぞ我が試練に到達した真に強き者よ。我が名はラー。砂漠の神々の頂点に君臨する太陽神である。我らが試練を挑むか今一度問おう』
インフォが来る。クエストの詳しい内容だな。
・最大六人パーティー。レギオン以上は不可。
・階層事にボスがいる。階層は全十階層。最上階のボス、ラーを倒すとクリア。
・時間制限なし。アイテムでの脱出は可能。ただし脱出した場合は最初からやり直しとなる。経験値、アイテムは手に入る。
・アイテム制限無し。武器の耐久値は減らないが消費アイテムは無くなる。
・助っ人NPC参加可能
・ボス部屋の前と後は安全エリア。ログアウトが可能であり、生命の泉で生命力、魔力を回復することが出来る。
・デスペナあり。
おや?脱出していいんだ。しかも回復することも出来るらしい。結構親切だな。
デスペナが存在するなら死んでもいいようにちゃんと整理して挑もう。
ギルドにお金を預け、回復アイテムのみ持つ。とりあえずこれで挑もう。
因みにピラミッドの前はワープゲートに登録出来るみたいだ。そしていよいよ試練に挑む。
最初の部屋に入ると入り口が閉まる。真っ暗なのでライトを使うとそこには黄金の彫像がたくさんあった。やはりピラミッドの中はこうじゃないとね。
因みに運び出すのは無理でした。すると嫌な音が聞こえた。
「タクトお兄ちゃん…何かいます…」
「あぁ…」
この音…どこかで聞いたことがある気がする。
「この音…まずいわ! タクト! デルメステスよ!」
「タクト! 逃げて! 虫がたくさん来る!」
デルメステス?虫?聞いたことがない…ライトに照らされるとその虫は現れた。
デルメステス?
? ? ?
レベルが見えないだと!?それにあの虫…あの虫は…有名な映画の冒頭で出てきた人の体の中に入る気色悪い虫じゃないか!最悪だ!運営最悪!トラウマだろ!これ!
「恋火!」
「はい! ふぅうう!」
恋火の火炎を食らい、流石に倒されるがリリーが最悪の事実を告げる。
「へ…部屋中にいるよ…タクト~」
リリーが涙声だ。俺たちの未来を見ているならもうどうなるかわかるのだろう。
「はぁ…みんな、召喚石に戻れ。わざわざ惨い死に方をしなくていい」
「でもタクト…」
「タクトは私たちを心配しているのよ。今回はタクトの意思を尊重しましょう」
「…わかった」
全員が召喚石に戻る。悪いな…みんな。流石に虫が入るシーンとか見せられた俺の一生のトラウマ映像になりそうだよ。
「さて、ただで死ぬのも俺らしくない…かかってこい! 虫ども!!」
歴史的価値がある彫像か何か知らないが手当たり次第、チェーンエクスプロージョンを使ったが、デルメステスに取り付かれた俺はブラックアウトした。感覚とか無いのがせめてもの救いだった。
久々の死に戻りをした俺は温泉で癒されていた。
「タクト! 背中洗ってあげる!」
「あ、あたしもします!」
リリーたちなりの介抱を受ける。これでリリーたちが今回のことを引きずらないなら良いだろう。
因みにデスペナで失ったアイテムはMPポーションだった。HPのほうが多く持ってたのに、悪意を感じる。
そして俺はみんなに情報を伝えると全員ドン引き。そりゃそうだ。いきなりあの虫は無いだろう。
「デルメステスは砂漠ではミイラを作る際に使われる神聖な虫でラーと同じ太陽神ケプリの眷属なのよ…更に上にはスカラベって言う眷属もいるわ。こいつは巨大な糞を転がして来るんだけど」
人喰い虫にふんころがし…悪意しか感じないな。砂漠神の試練、嫌いになった。トラウマを忘れるために温泉に浸かりながら、夜空を見てからログアウトした。




