#44 料理コンテストバトル・魚、デザート編
四種目はイオンが大好きな魚料理だ。金髪イケメンはタイのポワレだな…ポワレを選択とは中々やる…ポワレはソテーと似ているがポワレは蒸し焼きでソテーは炒めて焼く違いがある。
蒸し焼きなので、香りも楽しめる料理だ。出来映えも素晴らしいが普通のポワレだな…今までの審査員の意見はどうやら取り入れないらしいな。
採点はオール10。これも決まっているみたいだな。
では、俺の番。俺が作る料理は最初から決めていた。魚屋さんのおっちゃんが言っていた。
「焼く、蒸す、煮詰める。それぞれに良さがある…だが誠吾、覚えておけ。魚本来の味を味わってこそ、魚料理だ!」
つまり俺が作るのは刺身。しかしそれだけではない。もう気付いたことだろう…俺が作るのは日本が世界に誇る料理、その名はお寿司だ!
まずはすし酢作り。材料は酢、砂糖、塩だ。加える量ですし酢の味を変えることが出来る。俺は酢と砂糖を同じ量のすし酢と砂糖をやや少なくしたすし酢の二種類作る。
次に酢飯作り。まずはご飯を炊く。酢飯を作る場合は水は少なめで炊くのがポイント。後ですし酢を加えるからだ。炊き上がったご飯を桶に入れ、すし酢を加えながら、しゃもじで混ぜていく。それをもう1つ別のすし酢を使って、酢飯は完成する。
さて、本番です。魚を選び、解体していく。選んだ魚はマグロ、サーモン、マダイだ。今回ネタを厳選した。マグロの大トロ、中トロは外せないし、サーモンもマグロクラスで人気のあるネタだ。
そしてあっさりしているマダイを選んだ形だ。今回は魚料理なのでイカ、タコ、エビ、カニ、ホタテなどは避けた。美味しいんだけどねー。
では解体していく。俺は大胆に解体していく。解体したものを上に掲げて審査員にアピールする。俺がしているのは解体ショーだ。これも魚屋さんのおっちゃんが言っていたこと。
「すし握るなら解体ショーは外せねぇ。客を楽しませてこそ料理が輝くってもんだ」
だからこそ、俺は今回お寿司を選んだ。
解体ショーが終わり。シャリを握る。片手で三回、優しく握り、ネタを作っていく。サイズは一口サイズでネタは大トロ、中トロ、サーモン、マダイ。それとそれぞれをガスバーナーで炙っていく。合計8ネタを作った。
食べる時につけるものとして、醤油、わさび醤油、塩、おろしポン酢を用意した。
審査員の評価は劇的だった。初めて寿司を食べた外国人もこんな感じだったのかな?そして炙りを食べ、更に驚愕。ただ炙っただけで味が全く変わるのがお寿司の不思議だ。
採点はオール20。これで全勝にリーチ。金髪イケメンを追い詰めたぜ。
ふと気になってイオンを見るとリリーと同じでヨダレを垂らしていた。俺の視線に気がつき、ヨダレを拭き、俯いてしまった。気にしなくていいのにね。
最後の勝負はデザート。このジャンルはリリー達全員が目を輝かせている。やっぱり女の子だね。さて、金髪イケメンは何を作るかな?
作ったのはクレープだった。意外だ…ケーキぐらい作ってくると思っていたからな。
では、俺もデザートを作ります。とはいえホイップクリームとチョコレートやストロベリー、ブルーベリーなどのソースがあったので俺が作る料理で足りないのはアイスクリームだけだ。
というわけでアイスクリームを作ります。材料は卵、砂糖、牛乳、バニラエッセンスだ。
先ずメレンゲ作り、卵を卵黄と卵白で分け、卵白をボールの中でかき混ぜる。更に砂糖を入れ、混ぜるとメレンゲの完成。
次にメレンゲに卵黄を入れ、混ぜて、それを容器に移し、冷蔵庫で一時間冷やす。容器から取り出し、混ぜながら牛乳、バニラエッセンスを加えて冷やすと完成です。
では、パフェグラスを用意する。はい、作る料理はパフェですね。材料はアロエ、パイナップル、バナナ、ミカン、イチゴ、メロン、さくらんぼ、ブルーベリー、アイスクリーム。
最初に角切りしたアロエを入れ、アイスクリームを入れる。次に角切りしたメロンを入れ、再びアイスクリーム。パイナップルを入れて、ホイップクリームを入れる。最後にバナナ、ミカン、イチゴ、メロン、さくらんぼ、ブルーベリーを飾り、完成。
デラックスパフェです。各種ソースは審査員の人のお好みでかけてもらおう。
勝ったな。金髪イケメンが圧倒的なボリュームを前に絶望している。
そして、オール20を貰いました。見た目の美しさとアイスクリームが好評価だった。アイスクリームが存在しないならその衝撃は凄いものだろう。
結果、料理コンテストバトルは俺の全勝が決まった!やったぜ!
料理イベントでした。少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。
次回は料理イベントの勝敗と報酬の話しです。お楽しみに!
それから次回から1話更新に戻します。ただ明日は以前書いたとおり、クリスマスの記念の小説を上げるので興味があれば読んでみて下さい。