#415 魔王バエル戦
俺のメンバーはリリー、イオン、セチア、恋火、イクス、ノワ、リビナ、リアン、和狐、ブラン、セフォネ、ファリーダ、グレイ、コノハ、虎徹、チェス、ゲイル、白夜、優牙、黒鉄、アラネア、ぷよ助、ロコモコ、狐子、ルーナ、伊雪、ミール、月輝夜、クリュスだ。
魔王バエルは早速雨乞いを使用してくるとルインさんたちが快晴のオーブを使用する。
俺たちが持っていた快晴のオーブはルインさんたちに預けてある。ルインさんたちならアイテムを最適のタイミングで使ってくれるだろう。スクナビコナにいるから安全だ。
「ッ!? まだ快晴のオーブを持っている奴がいたのか! あの変な船だな!」
「やらせないよ! モフモフの真の強さ、見せてあげる! いくよ! モフモフ連合!」
『ビーストバースト!』
チロルたちが切り札を使用する。獣モンスターたちが強化される。
ビーストバーストとシンクロバーストとの違いは獣召喚獣同士の強化である点だ。起点となる獣召喚獣を選択し、その獣召喚獣のステータスとスキルを他の獣召喚獣に上乗せする必殺技だ。
他の上級の召喚師たちの必殺技はみな同じような必殺技らしい。召喚師はどこまでいっても召喚師なのだろう。
ビーストバーストの強化を受けた獣召喚獣たちが一斉に襲い掛かった。全員が恐ろしいスピードで魔王バエルを次々攻撃する。
これがビーストバーストの利点。召喚師のステータスではなく、同じ獣召喚獣のステータスの強化だから獣召喚獣の利点を伸ばすことになる。
欠点は連携が付与されないこと。グレイを起点に使えば解消されるが残念ながら第四進化しているのは俺だけだ。
後、もう一つ欠点がある。それは効果切れが早いこと。その理由は…
獣召喚獣たちが一斉にお腹の虫がなり、足が止まる。満腹度の減りが早いのだ。因みにそれは召喚師にも適応される。
「みんな、撤退するよ! スクナビコナでデザートを食べるよ!」
『おぉ~!』
チロルよ。なぜデザートと断言した?
チロルたちが一斉に引くと次はルークたちと烈風さんたちが仕掛ける。
「いきますよ!」
「一気に決めるぞ!」
『フェアリーバースト!』
『サモンバースト!』
フェアリーバーストはビーストバーストの妖精バージョン。サモンバーストは制限がない。ただし召喚獣が一致していないとステータスの強化が減少するデメリットがある。後、竜化などの種族固有のスキルは反映できない。
なぜ同時に使ったのかと言うと妖精は基本的にサポート向きだからだ。例外もいるけどね。オークや木霊進化のトロールなどは戦闘向きだ。
しかしルークはドライアドの起点のフェアリーバーストを譲らなかった。ルークのハイオークを使えば前衛のゴブリンたちがかなり強化された筈だが、結局ゴブリンたちは普通の強化と変わらない状態で魔王バエルに挑んでいる。
ゴブリナのようなアーチャーなら寄生木の恩恵を受けられるんだが…
するとルークに天罰が下る。ルークの背後から寄生木が突き刺さる。
「え…なんで…」
ドライアドの攻撃だ。更にゴブリナのアローレインをくらい、最後はハイオークに首を撥ね飛ばされた。
なんでと言われても操り糸に操られたからだろう。他の召喚獣の必殺技だと力付くで操り糸を破っているようだが、ドライアドの強化では無理だ。因みにこちらにも糸が来たがぷよ助が変形で触手となり、全部溶かした。
「烈風さん! ルークが!」
「ほっとけ! 全員の意見を無視したあいつの自業自得だ! それよりもタクマ、準備は出来てるだろうな?」
「もちろんです! 今回はタクトに回させませんよ! 花火!」
「待ってたわ! いくわよ! 竜化!」
竜化した花火ちゃんが現れる。
『竜技! ドラゴンクロー!』
お!リリーと同じ技だ。ただ爪は燃えている。
しかし途中で動き止まる。鋼線で動きを止められたようだ。
「残念だったね…魔王は伊達ではないよ!」
カエルの舌でぶっ飛ばされ、更に鋼線で締め上げられる。しかし花火ちゃんはそのままでは終わらない。
『ドラゴンを…舐めるなぁああ!』
灼熱で鋼線を焼け切り、脱出すると息を吸い込む。
『ドラゴンブレス!!』
花火ちゃんの渾身のドラゴンブレスはカエルの水ブレスとぶつかる。更に魔王バエルが杖を取り出すと水ブレスにダークレイが加わる。するとドラゴンブレスが負けてしまい、魔王バエルの攻撃が花火ちゃんに直撃する。
「花火!?」
「ッ!? 援護しろ!」
「気持ちがこもったいい攻撃だったけど、そこまでだ! 黒雨!」
黒い雨だと!?これはヤバい予感しかしない!
「チェス! 優牙! 上空にブレスだ! 伊雪! なるべくでかいかまくらを頼む!」
「は、はい! かまくら!」
上空から黒い氷が落ちてくる。
「リリー! イオン! ブラン! ロコモコ!」
「うん! 星壁!」
「はい! 氷壁!」
リリーとイオンがガードする。だが、長続きはしない。だが伊雪のかまくらが間に合った。
「間に合わない人はかまくらに入れ! 死ぬぞ! リリー、イオン、ブラン、ロコモコ引け!」
「うん!」
「「はい!」」
リリーたちが避難する。レッカはアースウォールでガードしたようだ。満月さんたちも必殺技のファランクスでガードしたみたいだ。
だが、間に合わなかった召喚師や召喚獣たちが次々倒れる。即死の雨…流石魔王か。
黒い雨は原子爆弾投下後に降ったとされる雨だ。えげつないどころではない。日本人ならトラウマ攻撃だぞ。
快晴のオーブが使用され、晴れる。しかし今の攻撃で一気に戦力が減ってしまった。
「器用に躱したね~」
『タクト君』
『はい…暴れさせてもらいます』
次はお前が躱してみろ!
「ミール! リアン! イオン!」
「はい! 聖水!」
「波起こし!」
ミールが出した聖水をリアンの波起こしで一気に魔王バエルに迫る。
「聖水!? まず」
「水圧結界!」
「ぐべ!? 水圧…だと!?」
これで動きは封じたぜ?さぁ、どうするよ?
「く、そ…こんな…もの! ぎゃあああああ!」
水圧結界の中、立ち上がったのは流石だ。だが、逃げ出す時間はなかった。聖水の波が魔王バエルに直撃し、魔王バエルの体のあちこちから煙が吹き出す。
「熱い熱い熱~い!? ちくしょー! お前絶対許さな」
「黒鉄!」
黒鉄がレールガンロケットパンチの態勢になる。
「聖櫃!」
「精霊結界!」
「結界!」
「淫夢結界!」
リリーの聖櫃でスキルを封じる。更にセチアの精霊結界はノームの力により重力が発生し、魔王バエルを押し潰す。おまけで和狐とリビナが更に動きを封じにかかる。
「ぐ…こんなもの!」
「森林操作!」
「…影呪縛」
ミールの森林操作とノワの影呪縛、アラネアの鋼糸、月輝夜が鎖で縛り上げた。
「ちょ!? やば!? はぁああ!」
魔王バエルが膨れあがる。そんなので耐えられるものなら耐えてみろ!
「ぶちかませ! 黒鉄!」
黒鉄渾身のレールガンロケットパンチが放たれ、それに合わせて、結界は解除される。黒鉄のレールガンロケットパンチが丸くなった魔王バエルにめり込むが弾かれる。
「ぶへ~…ふん! そんな攻撃魔王のボクには」
リリーたちとメルたちが必殺技の態勢になる。
「誰が倒しても恨みっこ無しだよ!」
『当然!』
全員の必殺技が使用される。
『パラディヌスブロウ!』
『エレメントバースト!』
『ロードカリバー!』
『リミットブレイクショット!』
メルたちの必殺技にリリーたちも続く。
「星光…集束! いっくよー! ドラゴンブレス!」
「「ドラゴンブレス!」」
『闇波動!』
「魔素解放! 集中! 行くわよ! 魔弾!」
リリー、イオン、ノワはドラゴンブレス。リビナたちは闇波動。ファリーダは魔素を集めた巨大な魔弾を投げつける。
「お姉ちゃん!」
「いくえ! 恋火!」
「「ハーミットブレス!」」
「私も行くわよ! 魔素解放! 黒炎!」
恋火と和狐もハーミットブレス、狐子は魔素の黒炎を使う。
更にグレイはミスリルブレス、虎徹は鎌鼬、コノハは魔法の連続攻撃。更に地面から鋭く尖った岩が次々突き出しているのが白夜の地脈操作。ゲイルは雷化し、閃電で突っ込む。ロコモコは雷霆を飛ばす。他にも各召喚獣たちも最大火力技をしようとしている。
そんな中、ブランはアロマのフォールンエンジェルと共に空で槍を構える。
「天撃!」
「堕天の槍!」
フォールンエンジェルの必殺技、堕天使の槍は紫色の光の巨大な槍を投げつける技だ。
『いけえぇぇぇ!!』
「甘い! 魔王壁!」
魔王バエルが黒い壁を使ってくる。その情報はファリーダから聞いてるよ!だからわざと全員の攻撃を魔王バエルに正面から撃って貰った。確実に必殺技を当てるために!これで詰みだ。魔王様!
「リリース!」
「何!? あ」
俺が遅延魔法でストックしていたのは、テレポート。これを魔王バエルに使い、バエルの位置を魔法壁の前に移動させた。
「ひ、卑怯な…」
結果、魔王バエルは全員の必殺技や砲撃を受け、爆散した。魔王バエルが消えて、空から光が差し込む。
『よっしゃあああ!!』
『やったぁあああ!!』
プレイヤーたちの歓声が響く。ほとんど生き残れ無かったがそれでも生き残った人は結構いる。俺も必殺技を使わずに済んで良かった。
「タクト!! 危ない!!」
リリーが俺を突き飛ばすと空から撃たれた稲妻がリリーの頭に命中した。
『リリー!?』
俺たちがリリーに集まると空から声が響く。
「外したか…全く…この姿までさらすことになるとは屈辱だよ」
俺たちが空を見るとそこには二つの棍棒を持つ優男がいた。識別する。
神バアル?
? ? ?
神…バアルだと!?
このイベント、本当のラストバトルはどうやらこれからのようだ。




