#369 鋼の巨人と魔導書作製
あらすじにも書きましたが、この度スマートフォン向けアプリ「まいどく」でEOが電子書籍として載ることとなりました!
これも日頃読んでくださっている皆様のお陰です。改めていつも読んでくださり、ありがとうございます!
こちらはここで更新しているものに手を加えているものとなります。誤字脱字を始め、ステータス表記もこちらでは読みやすいように最後にまとめて書かれています。ここでは載せてないエピソードも追加してありますので、良ければ読んでみてください。
また更新はこれまで通り毎日ここで更新していきますので、ご安心ください。
アプリ「まいどく」はiPhoneのApp Store、AndroidのGoogle Play ストアより検索してダウンロードください。
黒鉄の進化先を確認する。どうやら一つだけみたいだ。
スチールゴーレム
スチールは鋼だね。俺のイメージは刃物やステンレス鋼があるがどんなゴーレムになるのかな?説明を見よう。
スチールゴーレム…鋼のゴーレム。熱に強く、体を自在に変形させることが出来る。電磁力と回転を使った射出攻撃が非常に強力。
え…電磁力のロケットパンチってレールガンじゃね?やべ…わくわくが止まらないぞ。早速進化させて見よう。
黒鉄が銀色に輝くと進化が始まる。終わるとそこには少し大きくなった刀の刃のような体を持つゴーレムがいた。これがスチールゴーレムか!綺麗なゴーレムだな。そこでインフォが来る。
『黒鉄がスチールゴーレムに進化しました。電磁スキルを取得しました』
『鉄壁スキルが堅牢スキルに進化しました』
黒鉄の名前の要素が見当たらなくなったが、そんなことは気にしない!ステータスを確認しよう。
名前 黒鉄 アイアンゴーレムLv24→スチールゴーレムLv1
生命力 121→161
魔力 0
筋力 163→203
防御力 163→203
俊敏性 26→36
器用値 15→35
スキル
格闘Lv20 鉄壁Lv40→堅牢Lv40 変形Lv10 挑発Lv37→強制Lv37
物理耐性Lv34 物理破壊Lv16 採鉱Lv6 鋼線Lv1 投石Lv16 光線Lv1
狙撃Lv10 電磁Lv1 射出Lv14→回転射出Lv14 耐電Lv1 耐寒Lv1 耐熱Lv10
毒無効Lv9 病気無効Lv3 腐蝕無効Lv1 再生Lv10 守護Lv1
やはりだいぶ強くなった気がするな。確認していこう。まずはやはり気になる黒鉄の新たな必殺技を見てみよう!
黒鉄がロケットパンチの体勢に入る。黒鉄の手首が回転し、稲妻が走るとロケットパンチを放つ。ロケットパンチは巨大な光の矢となって、標的にした岩を破壊した。レールガンロケットパンチ…これをくらって無事なモンスターがいるのか俺は疑問だ。
次に黒鉄の変形スキルを確認する。黒鉄は手を刀にしたり、身体中からトゲを出したりしてみせた。攻守共に強力なスキルだな。ぷよ助とはだいぶ用途が異なるようだ。
次はお待ちかね。黒鉄ビームのお時間です。黒鉄に光線の指示を出すと目から光線を発射した。レールガンロケットパンチにも感動したが、こっちも感無量である。光線の威力はそこそこあるみたい。光魔法のレーザーよりは上だろう。
更にスチールゴーレムの驚くべき性能が見つかった。黒鉄の足が浮き、スムーズに動いたのだ。どうやら電磁スキルの能力みたいだ。ゴーレム最大の弱点だった移動速度がカバーされたのはでかい。ただし通常攻撃は遅いままだけどね。
最後に鋼線を試すと黒鉄が腕を突き出すと鋼線が勢いよく発射され、標的の岩を貫いた。鋼線は俺の中で縛り、斬り裂くイメージがあったが、黒鉄の場合は完全に射出兵器だ。
確認が終わったところで一旦リープリングに戻り、イクスを回復させてからヒュドラの討伐完了の報告をする。
「ありがとうございます! 噂に違わない強さですね。では、こちらが報酬となります」
リーシャさんから水樹の苗木を貰った。
水樹の苗木:レア度9 素材 品質A
育てると水樹になる。水樹は枯れない限り豊かな水を作り続けるため、場所はよく考えて植えないと大変なことになるので、注意が必要。
レア度9!それだけ水樹というものが重要なんだろうな。まぁ、水源を確保出来るなんてサンドウォール砂漠ではオアシスを一つ作れるようなものだ。このレア度の高さにも納得が行く。
しかし説明文を見るとつまり普通に植えると洪水になるとかそんな感じになるのか?
「タクト様! タクト様! 早く水樹の苗木を下さい」
「はいはい」
今回セチアも同行している。リーシャさんが気になるみたいだ。
「あなたがタクト様が契約したエルフの方ですね? 初めましてハーフエルフのリーシャと申します」
「タクト様のエルフのセチアです。タクト様がデレデレしていないか確認に来ました」
そんな理由で同行したのかよ!?するとリーシャさんが笑う。
「エルフの中にはセチア様のようにヤキモチを焼くエルフもいるんですね。ちょっと安心しました」
「ヤキモチなんて焼いていません。タクト様の身内チェックです」
「私は大丈夫でしたか?」
「今のところは大丈夫みたいです」
今のところはかよ。セチアは厳しいな。だがその後、二人はすっかり仲良くなった。主にエルフの議会連中の悪口でだけどね。まぁ、仲良くなるに越したことはないだろう。
その後、リーシャさんの案内でヒュドラの皮を革にしてもらうお店を紹介してもらい。図書館で魔導書製作に入った。
と言っても基本的な本の形は素材を渡せば作って貰えるみたいだ。というわけでヒュドラの革、バガス紙を渡すとすぐに本を貰った。
ヒュドラの革を使用したためか青色の本革のアンティークっぽい本が出来上がった。これぞ魔導書だよな。
次に魔法のインクに自分の血を加える。これでインクの完成。後は文字を書くだけなのだが、ここで重要なことを言われた。
「魔導書は素材がレア度に影響し、文字に込められた想いで品質に差が出ます。文字は自動で魔法文字に変換され、書き直しは出来ませんので、よく考えてお書きください」
書き直し出来ないのか…どんなことを書くかな…
「じ~…」
「…セチア? リープリングに戻ろうか」
「嫌です。タクト様がどんなことを書くのか見守る権利があります」
そんなものはない!セチアを強制帰還させた。元々はリーシャさんに会いたい話だったのだ。文句は言わせない。
暫く考えて、ようやく文章を書くためにフェニストの筆に魔法のインクを付けるとインフォが来た。まだ何もしてないぞ!
『運営クエスト『島盗り合戦』を開催をお知らせします』
このタイミングでお知らせ来るなよ…いや、書いてる最中に来なくて助かったと言うべきか。
気持ちを落ち着かせ、まずリリーたちの名前を書いていく。ちゃんと合成召喚する前の召喚獣の名前も書いた。
そして最後に文章を書く。
みんなといつまでも冒険が出来ますように。
これが今も昔も変わらない俺の願い。これから色々なことがあるだろう。それでもみんなと一緒に冒険をしていきたい。みんなと一緒にいると本当に楽しいから。
書かれた金色の文字が知らない言葉に変わり、眩しい光を放つ。そしてインフォが来る。
『魔導書の製作に成功しました。魔導書の名前を入力してください』
名前か…書いた文章から名前を決めた。鑑定してみる。
ファミーユ:レア度8 魔導書 品質B+
重さ:10 耐久値:100 魔力:30
効果:無詠唱、同時詠唱、光属性魔法効果アップ(極)、火属性魔法効果アップ(極)、水属性魔法効果アップ(大)、星の加護
太陽と星、水の力がある青色の魔導書。魔法を唱える必要がなく、別の魔法を同時に使用することができる。更に使用者の周囲を飛ぶことが出来るため、両手を自在に使うことが出来る。魔法使いにとっては非常に重要な武器。
ファミーユはフランス語で家族の意味。魔導書でよく使われるグリモワールがフランス語なので、フランス語を選んだ。
ファミーユの効果はレア度の割に破格の効果だな。たぶん光と火がフェニストの羽の効果で水と星の加護がヒュドラだろうな。
魔導書の説明を受け、使い方を覚える。意外に難しいことがわかった。まず魔導書を手に持ち、魔導書を離すと魔導書が宙に浮く。
すると俺の意思に従い、魔導書が宙を自在に動く。楽しいが戦闘中に魔導書の指示もしないといけないから、かなり大変だな。
肝心の魔法はここでは使えないので、リープリングに戻ってから使ってみよう。最後にリーシャさんに声をかけ、リープリングに戻った。