#342 黄金の鷹獅子と睡魔の妖精
まずはヒクスからだ。進化先は予想通り1つだ。
グリフォン
まぁ、そう来るよな。説明を見てみる。
グリフォン…勇猛果敢な性格でどんな敵にもおくさない強さを持っている鷹獅子。その事から騎士に大人気の召喚獣。黄金を守る性質があり、黄金を狙う敵には容赦をしない。
では、進化させよう。ヒクスが金色の輝きを放ち、進化する。
『ヒクスがグリフォンに進化しました』
そこには金色の成長したグリフォンの姿があった。
「やばい…かっこいいぞ! ヒクス!」
「ピィイイ!」
ヒクスを撫で、ステータスを確認する。
名前 ヒクス レッサーグリフォンLv20→グリフォンLv1
生命力 80→100
魔力 98→128
筋力 130→155
防御力 52→72
俊敏性 140→170
器用値 70→90
スキル
飛翔Lv31 鉤爪Lv11→雷爪Lv11 羽投擲Lv1 騎乗Lv22 旋風Lv19→暴風Lv19
防風Lv10→防風壁Lv10 風刃Lv9→旋風刃Lv9 疾風Lv17 放電Lv1 残像Lv14
風魔法Lv14 雷魔法Lv14 雷ブレスLv10 火ブレスLv1 威光Lv4 騎手強化Lv19
黄金の加護Lv1
うん。色々進化して、増えたな。初は雷爪、暴風、旋風刃、黄金の加護だ。
雷爪は雷属性の爪攻撃だろう。暴風と旋風刃は進化だからどう変わったか後で確認しよう。黄金の加護もその時にわかるだろう。
そこで疑問に思ったがフリーティアの騎士たちが乗っていたのはこんな金色のグリフォンじゃなかったな。後でネフィさんに聞くとフリーティアでグリフォンに乗れる騎士たちはある試練をクリアすることで普通のグリフォンに乗れるようになるそうだ。つまり馬と同じ枠だったんだな。これは乗れる動物はみんな同じ感じになりそうだ。
では次は予測不明のシンスだ。進化先は一つ。
スクブス
やばい。知らないのが来てしまった。説明を見てみよう
スクブス…寝ている男性の精や血を吸うと言われる悪戯好きの妖精。目覚めた男が驚く姿を見るのが大好きなため、ヴァンパイアやサキュバスのように起きている男を襲うことはない。
これは…嫌な予感がする。俺は選んではいけない召喚獣を選んでしまったのではないか?しかし最早引けない!進化だ!
シンスがピンクの輝きを放つ。もうリビナの時と同じじゃないか…
『シンスがスクブスに進化しました』
進化したシンスの姿はインプのサイズで羽の色が紫色になり、黒のホルターネックドレスで大人の女性の格好だった。あれ~?
「…リビナのような格好じゃなくて、ごめんなさいね。お父様」
「いぃ!? いや、別に期待していたわけじゃないぞ?」
「…慌てすぎよ。ふん」
ガーン…シンスに嫌われてしまった。だって、説明とか見てたら、そう思うじゃないか。するとシンスが来る。
「もう…そんなに落ち込まないでよ。お父様を別に嫌ったりしないわよ」
「シ、シンス~!」
俺が感動しているとシンスがリリーたちを見る。
「ふふん」
『ッ!?』
リリーたちが急に慌て出した。
「タクト! 騙されているよ!」
「そうですよ! 目を覚ましてください!」
「…ん!」
なんだ?なんだ?どうした?何が騙されているんだ?
「何を言っているのですか? 皆さん」
リリーたちとシンスが揉めている。その間にステータスを確認しよう。
名前 シンス インプLv20→スクブスLv1
生命力 36→56
魔力 62→87
筋力 36→56
防御力 26→46
俊敏性 64→84
器用値 40→60
スキル
飛行Lv14→飛翔Lv14 吸血Lv7 夜目Lv10→暗視Lv10 気配遮断Lv9 潜伏Lv5
闇魔法Lv11 睡眠弾Lv1 睡眠鱗粉Lv1 魅了吸収Lv1 誘惑Lv1 呪いLv1→呪撃Lv1
幻術Lv1 不幸Lv1 悪夢Lv1 夢喰いLv1
強い…か?ちょっとよくわからない。分かることは睡眠、魅了特化ということだな。かなりピンポイントな特化だと思う。するとシンスが来る。
「あまり強くないと思ってるわね? いいわよ。私の恐ろしさ、教えてあげるわよ。お父様」
というわけでヒクスと合わせて強さチェックをする。
すると俺たちの前にワニ顔の人が現れた。エジプト神話シリーズだな。
セベクの使徒?
? ? ?
持っている武器はまたウアス杖だな。後は何も持っていないように見える。
するとセベクの使徒が地面を叩くと水が発生し、大波となって襲いかかってきた。イオン並みの技だな。ヒクスを急上昇させて躱すと今度はウアス杖に向けると水柱がこちら目掛けて次々上がってくる。
ヒクスはそれを次々、躱して、羽を羽ばたかせ、羽を飛ばす。それに対して、セベクの使徒はウォーターウォールで防ぐ。この瞬間、攻撃が止んだ。
するとヒクスが旋風を超える竜巻を纏って、ウォーターウォールに突撃する。するとウォーターウォールを突き破り、竜巻となったヒクスがセベクの使徒にぶつかった。セベクの使徒はウアス杖で防ぐが、そのまま壁にぶつけた。
そして一旦飛び上がり、黄金に輝く雷爪を振るう。セベクの使徒はウアス杖で防御するが、ヒクスのゼロ距離の放電が炸裂する。
しかしセベクの使徒は必死にウアス杖で地面を叩き、大波を発生させる。俺はヒクスを離れさせる。するとヒクスが翼を羽ばたかせると両翼から旋風が大波に放たれる。
ヒクスの旋風は大波を斬り裂き、吹き飛ばす。そのまま、セベクの使徒に襲い掛かるが、セベクの使徒は水中に潜り、攻撃を躱した。やるな。
「タクト、リリーたちも戦う?」
「そうだな…」
『その必要はないわ。私がこいつを仕留めるから』
シンスからシンクロで連絡が来た。そういえばシンスはどこだ。
するとセベクの使徒が現れた。うつぶせの姿で…なんだ?見る見る生命力と魔力が減っていく。セベクの使徒が何やら苦しそうに寝ながらのたうち回っている。間違いなく、シンスの仕業だが…何が起きているのかさっぱりだ。
わかることはセベクの使徒の状態異常が睡眠、魅了、恐怖になっていること。異常な速度で生命力と魔力が失われていっているということだ。するとのたうち回っているセベクの使徒が壁に頭をぶつけ、落石がセベクの使徒の上に落ちてきて、倒された。ついてないな…あ、これが不幸スキルの効果か?
すると倒されたセベクの使徒からシンスが現れた。自信満々な様子のシンスだが、セベクの使徒の喉元にあるアイテムが輝くとセベクの使徒が起き上がる。
「シンス! まだ終わってない!」
俺が警告し、シンスが振り返り、セベクの使徒の攻撃を躱す。
「…そんなに悪夢が好きならもう一度、見せてあげるわ! 睡眠弾!」
小さな魔弾がセベクの使徒に命中するとセベクの使徒はまた眠ってしまう。そしてシンスがセベクの使徒の中に消える。すると先ほどと同じ現象が起きた。
俺はシンスの恐ろしさを認識した。シンスは眠らせたまま、相手を魅了と恐怖にしてしまう力があるのだろう。誘惑と恐らくは悪夢の効果で…そして魅了吸収と夢喰いで同時ダメージを与えているんだと思う。これなら効果がでかい理由の説明が付く。
そしてセベクの使徒はまたうつ伏せのまま、動かなくなり、シンスがセベクの使徒から出てくる。
「私の強さ、わかったかしら?」
「あぁ。十分わかったよ」
眠ったら最後、必殺のスキルコンボで相手を倒すのが、シンスの戦闘スタイルなんだろう。明らかに暗殺向きな気がするが、そこには触れないでおこう。
セベクの使徒を解体すると謎アイテムゲット。
ウアジュ:重要アイテム
茎のついたパピルスの穂を表現した護符。喉元に装備される。死者を復活させる効果がある。
これで三つ目の護符だ。後いくつあるんだろう?アラジンに聞いておけば良かったな。
俺たちはセベクの使徒を倒して少し進むと渓谷を抜け、コナッツ村に到着した。
名前 ヒクス グリフォンLv1
生命力 100
魔力 128
筋力 155
防御力 72
俊敏性 170
器用値 90
スキル
飛翔Lv31 雷爪Lv11→Lv12 羽投擲Lv1→Lv2 騎乗Lv22 暴風Lv19
防風壁Lv10 旋風刃Lv9→Lv10 疾風Lv17 放電Lv1→Lv2 残像Lv14
風魔法Lv14 雷魔法Lv14 雷ブレスLv10 火ブレスLv1 威光Lv4
騎手強化Lv19 黄金の加護Lv1→Lv3
名前 シンス スクブスLv1
生命力 56
魔力 87
筋力 56
防御力 46
俊敏性 84
器用値 60
スキル
飛翔Lv14 吸血Lv7 暗視Lv10→Lv11 気配遮断Lv9→Lv10 潜伏Lv5→Lv7
闇魔法Lv11 睡眠弾Lv1→Lv3 睡眠鱗粉Lv1 魅了吸収Lv1→Lv5 誘惑Lv1→Lv5 呪撃Lv1→Lv3
幻術Lv1 不幸Lv1→Lv2 悪夢Lv1→Lv3 夢喰いLv1→Lv5