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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
梅雨イベントと砂漠の奴隷解放イベント
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#320 リリーたちの追及と聖獣の一角馬

翌日、ログインすると一緒に寝たアステルの他にリリーとイオンが俺を待ち受けていた。何故か無言で俺を見てくる。


「ど、どうした?」


「タクト…リリーたちに何か隠しているよね?」


ギクッ。


「なんのことだ?」


俺が惚けるとイオンが追及してくる。


「昨日の戦闘でドラゴンブレスの指示を出しませんでしたよね?」


「あぁ。使わなくても大丈夫だと思ったからな。実際に大丈夫だっただろう?」


「そうですね。でも確実に大ダメージを狙えました」


やはりイオンは鋭いな。


「それを言うなら、みんなの切り札も使わなかっただろう?」


「なるほど…言い訳用に皆さんの切り札を指示しなかったんですね」


「そんなはずないだろ」


ガチバトルになっていたり、戦力がどうしても足りなかったら、使うしかなかったからな。


しかし言い訳用に使わなかったのは間違いじゃない。


「…どうしても話す気はありませんか。なら仕方ありません。リリー!」


「うん!」


リリーがドアの前に陣取る。


「話してくれないと部屋から出さないよ! タクト」


そう来るか…しかし甘いな。


「別にいいぞ」


「あ、あれ?」


俺は交換した製氷機を取り出す。説明を見る。


製氷機:重要アイテム

純度が高い氷を作製する機械。使った水で品質が変化する。


うむ。水を使うんだな。じゃあ、試しにイエローオッサの天然水を入れて、ボタンを押すと氷が出来た。鑑定する。


氷:レア度3 料理 品質B

水が凍ったもの。純度が高く冷たい飲み物や冷たい料理などに使われる。


やはり冷たい飲み物が出来るのか!これは作らねばならないが、その前にかき氷だな。交換した手動かき氷機を取り出す。


手動かき氷機:重要アイテム

かき氷を作製するための機械。使用した氷で品質が変化する。


では、さっき作った氷とお皿をセットして、ハンドルを回すとかき氷が作られる。


「何あれ…美味しそう…」


「ダ、ダメです! リリー! 負けたら、ダメです!」


「で、でもイオンちゃ~ん」


「ぐぬぬ~」


ふふん。だが、まだ終わらないぜ。最後にメイプルシロップをかける。


「「あぁ!?」」


完成!鑑定する。


かき氷:レア5 料理 品質C-

効果:満腹度10%回復、2時間魔力アップ(大)、2時間耐熱

氷を細かく削った冷菓れいか。メイプルシロップが使われており、甘くて大変美味。体を冷やす効果があり、暑い日に食べたくなる料理。


めっちゃ美味しそう。マイスプーンを取り出す。


「いただきま~す」


「「うぅ~」」


リリーたちが見ている前で記念すべき初かき氷を食べる。


「うまっ!?」


完璧だ。完璧なかき氷だ。見事だぞ。たまに食テロ起きるが本当に再現度が高いな。するとアステルが来る。


「美味しそうなの食べます!」


「自信作だ。食べるか?」


「もちろんです! あ~ん。んん~! 甘くて、冷たくて、美味しいです~」


「「……」」


アステルが満面の笑顔な一方で二人が泣きそうだ。これには本当に弱いんだよな。


「ほら」


「は、話してくれないと食べません!」


「えぇ!? イオンちゃ~ん」


リリーが情けない顔をする。強がるイオンも涙目で涎を垂らしており、意味不明な状況になっている。


「ちゃんと話すよ。ほら、かき氷を食べながら話そうか」


「「わーい!」」


我先にかき氷を食べる。まだまだ子供だな。まぁ、かき氷を前にしたら、そうなっても仕方ないと思ってしまう。さて、話すとするか。


「まず、リリーとイオンはこの前、成長した時のことを覚えているか?」


「タクトに頭を撫でられた!」


「それ以外の話でしょ…やはり何かあったんですね」


イオンは予想をしていたみたいだな。そして、やはりあれの記憶はないのか…話すと決めた以上、話さないとな。


「この前リリーたちが成長したとき、リリーたちはいつもと違って、意識が無かったんだよ」


「え?」


「それは本当ですか?」


「あぁ…」


俺は意を決して話す。


「意識がないリリーたちの目を見たら、ドラゴンのような目になっていてな…意識を取り戻したら、治ったんだが、どうにも危機感が拭えなくてな」


「そんなことがあったんですね…でもそういうことはもっと早く話して欲しかったです」


「タクトの秘密癖は治さないとダメだよ」


「それはダメですよ。タクトパパ」


毎回大振り攻撃を直さないリリーに言われてしまった。更にアステルまで…わかっているんだが、どうしても秘密にしてしまうんだよな。


案外直さないといけないことをなかなか直さないというところは俺とリリーは似た者同士なのかも知れないな。


「話はわかりました。では、どうしますか?」


「このままじゃダメだから、ちょっと獣魔ギルドで聞いてくるよ」


「「「一緒に行く(きます)!」」」


というわけであの謎の現象を聞くために獣魔ギルドに向かうために外に出たら、かき氷を食べたことを全員にバレて、仲良く怒られた。


全員分のかき氷を作り、ついでにカインさんたちのお土産としても作り、獣魔ギルドに向かった。



お土産のかき氷をカインさんたちに渡し、事情を説明する。


「うまっ!?」


「…ギルマス。早く説明を」


「ネフィ…食べながら言わないでくれないかな? まず君が考えているような危険はないから安心してくれ。ドラゴンブレスも使っても大丈夫だよ。まぁ、代償として三日間小さくなるけどね」


あ、やっぱりなるんだ。


「竜化も問題ない。ただ君も感じているだろう?」


次の試練のことだな。


「僕らはそれについて話せない。ただ君にとって、かなりきついものになる。覚悟しておいたほうがいい」


「…わかりました。ご忠告ありがとうございます」


暗に強くなったほうがいいと言われたな。俺が強くなる方法は二つ、レベルをあげることとスキルの取得だ。もう上級魔法も闇属性を残すだけとなっているからそろそろスキルポイントを使っても、大丈夫な頃合なんだろうな。


俺が去ろうとしたら、止められた。


「あ、これ。お店に並ぶのかな?」


「そこ重要ですね」


「…色々な味で出しますよ。後、冷たいジュースも出す予定です」


カインさんとネフィさんの目が光った気がした。完全に宣伝活動になってしまったが、これぐらいは良いだろう。


その後、俺はネフィさんに頼み、合成召喚の間に来た。リリーとイオンを下がらせるとリキュールを召喚する。そして魂の回廊が発生する。


「ここが魂の回廊なんですね…」


「あぁ…これから二人を合成召喚するが、その前に本当にしたいかどうかだけ聞かせてくれ」


するとリキュールが話す。


『更に強くなり、イオン様たちを守れるようになるなら異論はない。だが、アステルの魂を残して欲しい』


「リキュールさん…」


するとリキュールがアステルに告げる。


『馬になるのは大変だぞ? 手綱で乱暴に扱われたりするからな』


ぐさっ!心当たりがある気がする…そしてなぜリリーをあげなかったか理解した。最初の頃の操縦、根に持っていたんだな。


しかしリキュールは続ける。


『だが、それでも主たちを乗せ、共に戦うことは何より勝る。共に冒険した日々は俺の誇りだ』


「リキュールさん…ありがとうございます。タクトパパ…私はサポートばかりしてきました。でも今度はリキュールさんの力を借りて一緒に戦いたいです!」


「二人共…俺のわがままに付き合ってくれて、ありがとう。リキュール…お前と冒険した日々は俺も誇りだ。だから決して忘れない」


するとリキュールが笑む。


『ふ…当然だ。では、主よ。合成召喚を頼む』


「お願いします!」


「あぁ! 行くぞ! 合成召喚!」


二人が魔石に戻り、魔方陣に吸い込まれる。二つの魔方陣が重なり、一つの魔方陣になる。そして魔方陣から一頭の白馬が現れる。


毛が緋色になり、モノケーロスより更に角が長く、太く進化した。馬毛も成長し、何より体がキラキラ光っていて、美しい。これがこのゲームのユニコーン。


『我らに名を』

『私たちに新しい名前をください』


俺は名前を告げる。


「スピカなんてどうだ?」


名前の由来は星の名前だ。青白く輝く星として知られている。日本では真珠星と呼ばれている星だ。星のアステル、白のリキュールから名前は決めていた。


『可愛い名前ですね!』

『異論はない。我が魂、主と共に!』


名前 スピカ ユニコーンLv1


生命力 85

魔力  100

筋力  120

防御力 52

俊敏性 150

器用値 76


スキル

回転角Lv10 激突Lv10 物理破壊Lv10 集中Lv10 騎馬Lv10 水上走行Lv10 

危険予知Lv10 気配遮断Lv10 旋風Lv10 疾駆Lv10 騎手強化Lv10 浄化Lv10 

幻影Lv10 木魔法Lv10 海魔法Lv1 神聖魔法Lv1 狂戦士化Lv1 蘇生Lv1 譲渡Lv1

聖獣の加護Lv1


これで俺が召喚出来る召喚獣は4体となった。


それはともかくだ…ステータスもスキルもやばいぞ!?流石はユニコーンと言ったところか…よく考えると合成召喚の第2進化と通常の第3進化の合成召喚だ。第4進化並みに強くて当然なのかもしれない。俺はユニコーンを撫でる。


「あぁ…俺たちに力を貸してくれ」


こうして合成召喚が終わり、リープリングに戻るとリアンがかき氷を作り、みんなが食べていた。


『あ…』


リリー、イオン、スピカにかき氷を作る。不公平だからな。その後製氷機、かき氷機を没収する。


誰でも簡単に作れるこれは危険だな。因みにコノハ、チェス、優牙がじゃれついてきた。更に雪吹も俺の腰にしがみついて離れない。やはり氷がメインの召喚獣はかき氷は大好きみたいだ。しかしだ。


「たくさん食べただろ? 我慢しなさい!」


召喚獣たちがしゅんとしてこちらを見てくる。このままでは敗北は時間の問題だ。ログアウトして、撤退することにした。


名前 タクト 情愛の召喚師Lv9


生命力 76

魔力  162

筋力  60

防御力 40

俊敏性 60

器用値 120


スキル


格闘Lv10 蹴り技Lv16 杖Lv26 片手剣Lv28 槍Lv18 刀Lv12 

投擲Lv8 高速詠唱Lv35 召喚魔術Lv34 封印魔術Lv18 騎手Lv30 

錬金Lv20 採掘Lv24 伐採Lv33 解体Lv39 鑑定Lv29 

識別Lv33 疾魔法Lv1 炎魔法Lv3 土魔法Lv30 海魔法Lv2 

闇魔法Lv28 神聖魔法Lv9 雷魔法Lv30 爆魔法Lv28 木魔法Lv25 

氷魔法Lv29 時空魔法Lv40 水中行動Lv8 読書Lv13 料理Lv36→Lv37 

餌付けLv8 釣りLv18 シンクロLv16 連携Lv5

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
かき氷機が「重要アイテム」...? 全く想像がつかない...イベントで何があるのやら
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