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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
梅雨イベントと砂漠の奴隷解放イベント
317/1718

#300 梅雨イベント告知とリリーの成長

学校のお昼で海斗が騒ぎだした。


「誠吾! イベント発表があったぞ!」


「またか…イベント多いな」


「今回のイベントは大規模イベント前の小規模イベントって感じだな。報酬に大規模イベントで特効の装備や防具が手に入るみたいだ。これはやらないと次のイベントで活躍は難しくなるだろうな」


海斗によるとそういうイベントはよくあるそうだ。開催期間は一週間もあるようだ。海斗の話では時間がない人達に配慮したんじゃないかという話だ。


「それで誠吾には折り入って頼みがあるんだが…」


「なんだ?」


「土日、泊まらせてくれない?」


理由は明白だな。


「テストが悪かったから自宅でゲームし辛いのか?」


海斗が黙った。どうやら図星みたいだな。


「俺は別にいいぞ?」


「悪いな…すげー助かる」


こうして海斗が土日にうちに来ることが決定した。


「…なんで自分も行きたいって言わないのよ」


「みんなが聞いている中で言うのは難易度が高過ぎるよ~」


副委員長と姫委員長が何か言っていたが聞こえなかった。


学校が終わり、改めてイベント内容を確認する。


運営イベント『梅雨の村』:難易度C-

内容:雨が降り続ける呪われた村を解放せよ。

・ポイントを獲得するイベントです。ポイントは一覧から選ぶことが出来ます。ポイントはパーティー全員に獲得したポイントが適用されます。召喚獣やテイムモンスターには適用されません。

・イベント期間は1週間です。そのうち二日を使い、シナリオイベントを行います。残り期間でもポイントを稼ぐことは可能です。ただしフィールドのモンスターが変化いたしますので、ご注意ください。

・報酬には次回イベントで有利になる装備やアイテムなどがあります。

・シナリオイベントのクリア報酬は内容により変化します。この報酬はポイント交換では獲得出来ません。一度失敗すると貰えなくなるので、ご注意ください。

・クリアが早かった人には特別アイテムが配られます。

・今回は最大60人でイベント参加となります。これには召喚獣、テイムモンスターも含みます。馬は対象外。事前に参加メンバーを決めて登録してください。

・隠し要素があります。詳細はイベント開始後に発表いたします。

・デスペナは通常のステータス減少とポイント減少となります。これはイベントフィールドのみなのでご注意ください。

・イベント期間中は自由にイベントに参加できますが、終了後はアイテムを取得しなければ行くことができなくなります。

・イベント開始に伴い、明日以降イベントまで天気を雨にいたします。フィールドの変化などが発生いたしますので、ご注意ください。


土日に海斗が来ると言っていたのは特別アイテム狙いだな。


そして参加メンバーの上限は最大60人か…召喚師なら二人で挑める数だな。そして遂に天気の雨が始まるのか…どんな変化があるのか確認しないとな。などって書いてあるからフィールドの変化だけということはないだろう。


俺はどうするかなぁ。ソロで行ってもいい気がするな。まぁ、夜みんなで相談して決めよう。


俺はとりあえずドワーフの村に向かい、とりあえず刀の情報をくれたドワーフに話すと確かに取引をしていたらしい。フリーティア城で使われた連絡水晶で連絡を取って貰った。


「お前さんか? 玉鋼が欲しいって言う人間は?」


「はい。召喚師のタクトです。実は砂鉄が手に入りまして、是非とも玉鋼が欲しいんです」


「ほう…素材があるのか…滅多に手に入らない素材なんだがな。素材を送って貰えるなら俺のほうで玉鋼は作れる。但し玉鋼は存在も技術も貴重だ。素材ありでもそれなりの値段はするぞ。それと運搬費もそちら持ちが条件だ。ゾンビどものせいで製鉄所にダメージを受けたもんでな。それでも依頼するかい?」


ゾンビどもめ…余計な出費をさせやがって…しかし俺には依頼するという選択肢しかない。


「お願いします」


「ははは! 即答するかい! わかった。依頼を受けよう。それで砂鉄はどれだけあって、何を作るつもりなんだ?」


「砂鉄は20で刀を二本作るつもりです」


「それだと全然足りんな。玉鋼のインゴット一つ作るのに砂鉄50は必要だ。普通の刀なら玉鋼のインゴット二つは使用する。二本作るなら予備も含めて、五つか六つは注文したほうがいい。何度も注文して余分に金をかけたくないだろう?」


親切だな。このドワーフ。ヘーパイストスは刀は不向きみたいだし、六つ注文したほうが良いのかも知れない。つまり砂鉄300集めることになるのか…大変だ。こりゃ。


「親切にありがとうございます。では、素材を集め次第、依頼させてもらいます」


「おう。俺の連絡先はこれだ」


俺は連絡先を教えてもらい、早速砂鉄集めにサンドウォール砂漠に向かった。


サンドウォール砂漠のメンバーはリリー、虎徹、優牙、狐子、アステルにした。昨日みたいな奇襲を警戒した布陣だ。


もっとも探索ではなく砂鉄狙いだから戦闘しなくていいかも知れないと思っていたが、そんな訳にはいかなかった。


優牙たちが警戒する。どうやら、土の中に隠れているらしい。スルー出来ないだろうな…なら相手をするまでだ。


「カーレントラピッズ!」


水流が敵に直撃し、姿を見せる。


デザートスコーピオンLv28

召喚モンスター 討伐対象 アクティブ


でかい蠍だ。以前戦ったキングコブラサイズはある。そして昨日は気にしなかったが、砂に足が取られて動きづらい。これは手加減無用だな。


俺はスカーレットリングを抜く。その間にデザートスコーピオンのハサミが来る。


「タクト!」


「大丈夫だ。テレポート!」


俺はデザートスコーピオンの背中にテレポートし、スカーレットリングを突き刺す。しかし、刺さらない。硬いな。こいつ。


「タクト! 尻尾!」


「アクセラレーション!」


リリーの警告で向かってきた尻尾に反応する。アクセラレーションで加速し、連続で斬ったがやはりダメージが入らない。これはあれの出番だな。


リリーたちと合流する。


「タクト、大丈夫だった?」


「あぁ。助かったよ。リリー」


「えへへ~」


さて、作戦を決めないと…俺がデザートスコーピオンの地面に刺さった尻尾を見ると周りの砂が黒く変色していた。恐らく毒…それも猛毒の上の毒だな


「一応ブレスをかけるが、あの尻尾の毒には当たらないようにしてくれ」


全員が頷く。あの毒のヤバさは全員理解したようだ。その上で指示を出す。


「リリー、ハンマーの出番だ」


「わかった!」


「虎徹、優牙は尻尾を遠距離攻撃だ。狐子は本体狙いだ。アステルは俺とリリーの援護をするぞ」


リリーがハンマーで的確にダメージを与えていく。しかし、そのまま勝たせてくれるほど、甘い敵じゃない。


いきなり俺を狙い、尻尾の毒針を飛ばしてきた。アクセラレーションで躱すと毒針は砂漠に刺さると砂煙をあげ、砂の中、奥深くに埋もれた。


アースウォールじゃ、貫通していたな…あれ。おっかね~。


すると今度はまた俺にハサミから大量の砂を飛ばしてくる。上等だ!何気に本格戦闘では初魔法!


「デザートストーム!」


俺の砂嵐とデザートスコーピオンの砂がぶつかりあい、デザートストームが押していき、デザートスコーピオンに当たるがデザートスコーピオンはこれ幸いと隠れてしまった。


「タクト…」


「すまん。使う魔法をミスったな」


さて、どうしようと思ったら、虎徹と優牙が悲鳴をあげる。俺が虎徹たちがいたところを見ると姿がない。しかし声は聞こえる。


俺たちが虎徹たちのところに向かうと砂漠に穴が空き、砂が地面に吸い込まれていく。流砂だ。虎徹たちがもがいているがそれでは流砂から逃れられない。


すると背後からデザートスコーピオンが現れた。こいつ…やってくれたな。


一人一人救出していたんじゃ、間に合わない。ならこれしかない。


「リリー、狐子、アステルはデザートスコーピオンを頼む。虎徹たちは俺がなんとかする!」


「わかった!」


俺は杖を取り出した。


「シフトチェンジ!」


虎徹と俺の場所が入れ替わり、俺が流砂の中に入る。俺は流砂の中を進み、砂に吸い込まれる優牙に触れる。間に合え!


「テレポート!」


俺と優牙はなんとかテレポートで脱出した。すると優牙が俺を舐めて来る。どうやら相当怖かったようだ。


そんな感動的なシーンをぶち壊す空気を読めない奴がいた。デザートスコーピオンだ。どうやら俺はデザートスコーピオンの真ん前にテレポートしてしまったらしい。


デザートスコーピオンのハサミが来る。


「やらせないよ!」


「ガァアア!」


リリーと虎徹がなんとか止めてくれたがもう一方のハサミが来る。しかし途中で止まる。


見るとデザートスコーピオンにキラキラ光るものが降り注いでいた。アステルの魅了鱗粉だ。ナイスだ!


「リリー!」


「うん!」


リリーがハンマーでハサミを弾き、新しい竜技を披露する。


「竜技! ドラゴンテイル!」


リリーの尻尾が輝き、巨大な竜の尻尾のオーラが宿る。そしてその巨大な竜の尻尾のオーラがデザートスコーピオンに強烈な横薙ぎの一撃を食らわせ、僅かに怯む。ぶっ飛んでいたほうが良かったぞ!


「アクセラレーション! リリー! やっちまえ!」


「任せて! タクト! やぁああ!」


リリーが加速し、ハンマーが次々当たる。最後にリリーが振りかぶる。


「インパクトクラッシュ!」


デザートスコーピオンが怯む。リリーのアクセラレーションを耐えきるとは凄い奴だな。だが、終わりだ。顔の部分にヒビが入っている。


虎徹の虎砲、優牙の氷結ブレス、狐子の邪炎、アステルの風魔法が一斉攻撃が命中し、俺の魔法が炸裂する。


「エクスプロージョン!」


デザートスコーピオンが爆発し、倒れる。はぁ~しんどかった。俺が砂に倒れ込むと虎徹と優牙が飛び付いてきて、舐めて来る。


「リリーも!」


結局みんなが飛び付いてきて、ごちゃごちゃになった。これが俺たちの日常だな。そこでインフォが来る。


『リリーのレベルが20に到達しました。成長を実行します』


リリーが輝き成長する。髪の毛が更に伸び、羽と耳、尻尾が成長する。そしてまたインフォが来る。


『リリーの成長が完了しました。危険予知スキルが解放されました』

『ドラゴンブレスが解放されました』

『光波動の制限がなくなりました』


ステータスを確認する。


名前 リリー ドラゴニュート・クーラLv19→Lv20


生命力 70→90

魔力  70→92

筋力  161→185

防御力 45→65

俊敏性 52→74

器用値 50→70


スキル


光拳Lv9 飛行Lv22 片手剣Lv33 大剣Lv28 危険予知Lv1

鎚Lv10→Lv13 連撃Lv10→Lv11 錬気Lv28→Lv29 光魔法Lv6 光波動Lv5 

竜技Lv10 竜化Lv6 ドラゴンブレスLv3 聖竜の加護Lv5


ステータスもえげつないがそれよりも光波動が連射可能でドラゴンブレスまでぶっぱなせるってヤバ過ぎだろ。後、地味に危険予知もやばい気がするな。リリーは隙が多いから危険予知があると隙が無くなるかも知れない。隙がないリリーだと俺、勝てるかわからないな。


そんな進化したリリーを見ると様子が変だ。いつもなら感想を聞いてくるのにな。


「どうかしたのか?」


俺がリリーに聞くと返事がない。そしてリリーを見ると目がいつものリリーの目と違っていた。まるで先日見たアイスドラゴンのような目になっていた。


「おい! リリー! しっかりしろ!」


「…ふぇ? どうかしたの? タクト」


リリーが話すと元通りになった。良かった…とりあえず頭を撫でる。


「ふわ~。な、なんで頭撫でるの~」


「心配させた罰だ」


「罰になってないよ~タクト~」


まぁ、罰じゃなく心配なだけだからな。しかしあれはなんだったんだ?何かあるとするなら30レベルか。恐らくそこで進化がある。


嫌な予感がするが、とりあえずリリーは元通りになったようだから、デザートスコーピオンを解体する。


砂漠蠍の針:レア度6 素材アイテム 品位C-

デザートスコーピオンが攻撃に使う毒針。致死毒の毒針なので扱いに極めて注意が必要。


砂漠蠍の殻:レア度6 素材アイテム 品位C-

非常に硬い殻で物理攻撃や土属性攻撃には特に強い素材。防具に使われる。


致死毒って食らったら、即死じゃん。いや、即死にはならないのか?よくわからないが危険極まりない。サイズから言うと槍の武器にも使えそう。致死毒の武器を使うイオンとリアン、ブラン…怖いな。


殻は道理でリリーのハンマーを耐えたわけだよ。納得した。かなり強力な鎧を作れそうだな。和狐とヘーパイストスに相談だな。


その後、目的の砂鉄を40集めたところでリリーが警告する。


「タクト! さっきのがまた来る!」


これが危険予知の能力か…リリーの警告通りデザートスコーピオンが現れたので、撤退を選択した。


名前 タクト 情愛の召喚師Lv8


生命力 74

魔力  156

筋力  60

防御力 40

俊敏性 60

器用値 108


スキル


格闘Lv10 蹴り技Lv16 杖Lv23→Lv24 片手剣Lv27 槍Lv17 刀Lv12 

投擲Lv7 高速詠唱Lv32 召喚魔術Lv33 封印魔術Lv16 騎手Lv28 

錬金Lv20 採掘Lv22→Lv24 伐採Lv33 解体Lv39 鑑定Lv27→Lv28 

識別Lv32 風魔法Lv29 炎魔法Lv3 土魔法Lv25→Lv26 海魔法Lv1→Lv2 

闇魔法Lv26 神聖魔法Lv9 雷魔法Lv29 爆魔法Lv27 木魔法Lv25 

氷魔法Lv26 時空魔法Lv40 水中行動Lv8 読書Lv13 料理Lv36 

餌付けLv8 釣りLv18 シンクロLv16 連携Lv4


名前 虎徹 剣虎Lv14→Lv15


生命力 57

魔力  36→38

筋力  123→127

防御力 48

俊敏性 58→60

器用値 51→53


スキル


噛みつきLv18 爪撃Lv20 太刀Lv18 跳躍Lv18 

暗視Lv18→Lv20 強襲Lv18 威圧Lv12 俊足Lv10 

疾風Lv10 風刃Lv13→Lv15 虎砲Lv6→Lv7 見切りLv8


名前 優牙 ブリザードウルフLv11→Lv13


生命力 44

魔力  60→66

筋力  59→61

防御力 64→68

俊敏性 52→54

器用値 38


スキル


噛みつきLv25 気配察知Lv20 危険察知Lv10→Lv12 氷爪Lv9 

夜目Lv18→Lv20 氷の牙23 氷装甲Lv2 氷結ブレスLv10→Lv11 

雪潜伏Lv4 耐寒Lv3


名前 狐子 妖狐Lv12→Lv14


生命力 46→48

魔力  85→91

筋力  65→67

防御力 32

俊敏性 66→68

器用値 50→54


スキル


噛みつきLv20 気配察知Lv16→Lv18 危険察知Lv10→Lv12 火魔法Lv20 

闇魔法Lv5→Lv7 暗視Lv16→Lv18 邪炎Lv20→Lv21 妖術Lv2 幻術Lv8 憑依Lv3 

火の牙Lv12 火爪Lv13 火弾Lv10→Lv12


名前 アステル フェアリーLv11→Lv14


生命力 28→30

魔力  55→59

筋力  19→20

防御力 21

俊敏性 50→54

器用値 34→36


スキル


飛行Lv6→Lv8 竪琴Lv1 舞踊Lv3 魅了鱗粉Lv1→Lv2 風魔法Lv11→Lv13 

木魔法Lv10 幻術Lv3



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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[一言] 泊まらせての所聞く人が聞いたらBLに感じる…まあ、僕なんだけども…心が汚れちゃったよ。
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