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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
始めてのVRMMO
31/1716

#30 若木の森の中ボス戦

中ボス戦なのでいつもより長いです

無事に若木の森に到着した俺たちはレギオンを組み、全員臨戦態勢となる。ここからは油断出来ないからね。


森の中になると来るわ、来るわ。ゴブリンやウルフ達、平均で10匹ぐらいの群れで現れる。まぁ、グレイの気配察知で遠くにいる状態で察知するので、遠距離攻撃の的だ。接近出来ても待っているのはリリー、イオン、虎徹、グレイだ。そう簡単にはいかないだろう。


俺たちの戦闘を見ながら生産職の皆さんはせっせと素材集めをしている。


「凄い戦い慣れてるわね」


「あぁ、召喚獣が進化しているぐらいだからある程度は予想していたが、たいしたもんだな」


「タクトさん、初心者のはずだよね?」


「初心者には見えませんね」


「グレイちゃん、かっこいい」


そんなこと言われても、自然とこうなったわけだが……それから時間が過ぎ、色々なモンスターを狩りつつ、素材を集めていると突如、グレイがガーベラグロウの時のような低い唸り声をあげる。あのボスがいた場所はまだ先のはずだが、グレイが警戒するなら間違いないはない。


「全員、警戒を。グレイが何かを警戒してます」


「ボスかしら?」


「あいつを見たのはもっと奥だったはずですが……」


「ガアァ!」


グレイが叫ぶ。それと同時にコノハは上空へ行く。すると敵が現れた。


「ガァアアア!」


現れたのは二足歩行の狼だった……まさかこいつは……俺の識別スキルが奴の正体を捉える。


ウルフマン?

中ボス 討伐対象 アクティブ


こいつがウルフマンか! しかも中ボスだと!? そのウルフマンを見た生産職の女性陣の反応は一緒だった。


「「「「気持ち悪っ!」」」」


このウルフマンだが言葉で表すなら細身マッチョの毛深い大男という感じ。筋肉ムキムキの胸板には胸毛がもっさりある。気持ち悪いと言われても仕方ないだろう。


「ワオーン」


ウルフマンが叫ぶ。何か深い悲しみを感じる。


「俺はこいつに同情するぜ」


「ですね」


「「気持ち悪い!」」


リリーとイオンよ。追い打ちはやめてあげて。小さい女の子にそんなこと言われたら男のHPは0になると思うんだ。あれ? それでこいつ倒せるなら楽か? そんなことを思っていたがそんな簡単な話じゃなかった。森からウルフがわらわらと現れる。数は20匹以上か? しかも完全に囲まれた。これはピンチ。


「メンタル強いな……こいつ」


「下履いてない勇者ですからね」


そう……この狼男、ズボンもパンツも履いていないのだ。ちなみに男のあれはないようなので、セーフみたい。


「ちょっと! 変なこと言わないでよ!」


「見てやるなよ」


「うるさい!」


ルインさん、ガン見したのね……ごめんなさい。


「とりあえず逃げ場がないわ。クロウ、壁役をして」


「俺は盾持ってねーぞ!?」


「前衛はあんたしかいないんだから仕方ないでしょ!」


人はそれは生贄と言う。しかし後ろにもいる以上ルインさんは詰むだろう。ここはフォローしないとな。元々護衛の依頼だしね。


「グレイ、虎徹はルインさんたちのフォローしてくれ。虎徹は後ろ、グレイは難しいだろうけど、左右を頼む」


俺の指示に二匹は頷き、虎鉄はルインさんの後ろへ、グレイもフォローに回る。さて、俺達の行動も決めよう。


「リリー、ウルフの数を減らしてくれ。イオンはリリーのフォローを頼む」


「わかった! タクト」


「あの大きいのはどうするんですか?」


「とりあえず無視でいい。ウルフに集られるのだけは避けるべきだ」


「わかりました」


イオンが納得して、最初に動いたのはリリーだった。いきなりヘビースラッシュをウルフ達に放ち、数を減らす。当然一人飛び出したリリーはウルフ達に集られる。


「わわ!?」


「まったく……後先考えてとあれほど言ってるのに!」


イオンが文句をいいながらフォローする。俺もウインドカッター、アースショット、アクアボールで援護する。


そして俺が一人になったので、当然後ろから襲われるが一匹を蹴り飛ばし、襲い掛かってきたもう一匹を殴り飛ばす。あいにく初期スキルは硬直時間が短い。ただし打撃では倒せてもいない。


ルインさんたちも襲われていたが、クロウさんのつちでウルフ一匹が一撃。しかしその間にルインさん達にウルフが迫るがグレイがフォローする。そんなグレイの姿にルインさんたちからしっかりしろだのちゃんと動けだと罵詈雑言がクロウさんに浴びされている。ウルフ一匹倒したのに酷いな。


ルインさんたちの後ろでは虎徹が頑張っていた。次々襲い掛かってくる狼を連続虎パンチでふっ飛ばし、続くウルフに噛み付くと撃破する。これが虎の戦い方だ! と言わんばかり強さだ。


ルインさんたちの魔法の援護もあり、優勢に見えるが、これは中ボス戦。そう簡単にいかなかった。

ウルフマンが俺に襲い掛かってきた。


リリーやイオンを無視したところを見ると俺が召喚師であることを理解した上で狙ったのかな?


「タクト、危ない!」


「タクトさん! 逃げてください!」


リリーとイオンは騒ぐが逃げても逃げ道がない。ならば戦うしかない。俺は距離があるうちにディフェンスダウンをかける。どうせ攻撃受けたら、死ぬだろうからアタックダウンは意味がない。なのでディフェンスダウンを選択。ディフェンスダウンがかかるがそんなのお構いなしにウルフマンの爪が迫る。俺はバックステップで躱す。


俺が躱したたところにウルフが追撃してくるが、カウンターで殴り飛ばす。うぜー。


ウルフマンはもう片方の爪で攻撃してくるがこれもバックステップで躱す。だが俺の背中が木に当たる。俺の逃げ場がないと知って、ウルフマンがスキルを使う。


ほい、かかった。ウルフマンが一瞬スキルの発動で硬直する。近接戦でそれは致命的だ。


「前蹴り!」


俺の前蹴りがウルフマンの脇腹にクリティカルヒットする。するとウルフマンは思わず、下を向き、スキルはキャンセルされる。そしてウルフマンは硬直する。これはリリーとイオンの戦闘で確認済み。俺は格闘戦を挑む。このままなら俺の勝ちだ。


だが、初めての現象が起きる。ウルフマンの目が怪しく赤く光る。何か来る!


「何か来るわ! みんな防御態勢!」


ルインさんが叫ぶが遅かった。


「ワオォオオオン!!!」


ウルフマンが大声で叫ぶ、思わず耳を防ぎそうになるが体が動かない……なんだ?


俺がステータス画面を見ると見たことがある状態異常になっていた。これは麻痺!?


しかもルインさんたちやリリー達まで麻痺になっていた。やばい! このままじゃあ、全滅だ。


ウルフマンが勝利を確信したように笑みを浮かびながら爪のスキルを使用する。


その光景を見た俺は---笑った。


残念だったな……俺には見えている。自分のパーティーメンバーに麻痺を受けなかったものがいることを!


「ホー!」


上空から氷柱がウルフマンの顔に直撃する。予期せぬ攻撃に驚くウルフマン。更に上空から氷柱がウルフマンの顔を狙って降り注ぐ。たまらずウルフマンは両手で防御する。


攻撃したのはコノハだ。空から警戒していたコノハはウルフマンのスキルの範囲外にいて、無事だった。そしてコノハが時間稼ぎをしてくれたおかげで麻痺が解けて動けるようになる。勝機! 顔ばかり防御してていいのか? 自慢の腹がお留守だぜ?


「前蹴り!」


俺が前蹴りがウルフマンの腹に直撃するとウルフマン悶絶する。いいのかな? 背後に俺じゃあ手も足もでない攻撃力を持っている少女が迫ってるぜ?


「リリー、頼む!」


「任せてタクト! 闘気!」


リリーが闘気を使い、筋力が更に上昇したリリーがお気に入りの技を使う。


「ヘビースラッシュ!」


ドゴォオオオオオオン!!


ウルフマンは吹っ飛び、大樹に激突する。そして大樹はメキメキ音たてるとウルフマンに向かって倒れる……これは酷い。


「まだやる?」


オーラをほとばせながらリリーがウルフたちに聞く。ウルフたちにはどう聞こえたのだろうか? 慈悲深い天使の声かはたまた破壊神の最後通告か。ウルフたちは首を一斉に横に振り、森に一目散に逃げていった。そしてインフォが流れる。


《若木の森の中ボス『ウルフマン』が初撃破されました》

《初討伐したレギオンの皆様は称号『若木の森の狩人』を獲得しました》

《初討伐したレギオンの皆様はスキルボーナス5を獲得しました》


称号『若木の森の狩人』

効果:若木の森にいるモンスターへのダメージ増加。

初めてウルフマンを倒したものに与えられる称号。


ありゃま、また称号とスキルボーナス貰っちゃったよ。これで残りのスキルポイントは8になった。やったね。それからレベルアップラッシュです。


名前  タクト 召喚師Lv12→Lv15


生命力 18→24

魔力  48→54

筋力  14→17

防御力 7→10

俊敏性 12→15

器用値 26→32


スキル


素手Lv2→Lv5 蹴り技Lv3→Lv6 杖Lv4→Lv6 召喚魔術Lv7→Lv10 錬金Lv4 採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7

識別Lv1→Lv4 風魔法Lv2→Lv5 火魔法Lv4→Lv6 土魔法Lv2→Lv5 水魔法Lv2→Lv5 闇魔法Lv2→Lv5 光魔法Lv5 雷魔法Lv2 爆魔法Lv2 木魔法Lv2 氷魔法Lv2 時空魔法Lv2 読書Lv4 料理Lv7 

餌付けLv3 


名前 リリー ドラゴニュートLv12→Lv15


生命力 22→25

魔力  14→16

筋力  44→50

防御力 14→20

俊敏性 12→15

器用値 10→12


スキル


素手Lv6 片手剣Lv5→Lv8 闘気Lv2→Lv3


名前 イオン ドラゴニュートLv6→Lv10


生命力 17→21

魔力  17→25

筋力  13→15

防御力 9→10

俊敏性 30→38

器用値 24→32


スキル


二刀流Lv4→Lv6 水中行動Lv1 水刃Lv1


名前 グレイ グレーウルフLv2→Lv4


生命力 26→28

魔力  10→12

筋力  31→35

防御力 16→18

俊敏性 31→35

器用値 18→20


スキル


噛みつきLv6→Lv8 気配察知Lv6→Lv8 夜目Lv4 危険察知Lv2→Lv4 硬化の牙Lv2→Lv3


名前 虎徹 サーベルタイガーLv1→Lv3


生命力 24→28

魔力  2

筋力  34→38

防御力 22→26

俊敏性 18→22

器用値 16→20


スキル


噛みつきLv4→Lv6 爪撃Lv4→Lv6 跳躍Lv4→Lv6 夜目Lv3 強襲Lv1→Lv3 威嚇Lv1→Lv3


名前 コノハ シロフクロウLv1→Lv3


生命力 25→29

魔力  25→29

筋力  18→20

防御力 16→18

俊敏性 20→24

器用値 22→26


スキル


奇襲Lv4→Lv6 飛行Lv4→Lv6 鉤爪Lv4 夜目Lv3 隠密Lv4→Lv6 風魔法Lv1 水魔法Lv1 

氷魔法Lv1→Lv3


《職業召喚師のレベルが上がりました。仲間にできる召喚獣の数が3つ増えました》

《職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント3ptを獲得しました》

《蹴り技のレベルが5に到達しました。【後ろ蹴り】、【横蹴り】を取得しました》

《杖のレベルが5に到達しました。【マジックアップ】、【マジックバレット】を取得しました》

《風魔法のレベルが5に到達しました。【エアインパクト】、【エレメントウインド】を取得しました》

《火魔法のレベルが5に到達しました。【ファイアーアロー】、【エレメントファイアー】を取得しました》

《土魔法のレベルが5に到達しました。【アースアロー】、【エレメントアース】を取得しました》

《水魔法のレベルが5に到達しました。【ミスト】、【エレメントアクア】を取得しました》

《闇魔法のレベルが5に到達しました。【スロウ】、【マジックダウン】を取得しました》

《召喚魔術のレベルが10に到達しました。【レギオン召喚】が可能になりました》

《イオンのレベルが10に到達しました。水刃スキルを取得しました》

《イオンの二刀流のレベルが5に到達しました。【デュアルエッジ】を取得しました》


とりあえず残りスキルポイントは11ptになって、蹴り技、杖の武技を覚えた。光以外の基本魔法も二回目が解放されて、イオンも新しい武技とスキルを覚えた。しかしレギオン召喚ってヤバくないか?たくさん召喚出来るようになるのかな? 指示出しが大変そうだが、楽しそうではあるな。


それにしてもインフォが多すぎるぞ!

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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