#286 最速の海の王者と宝箱の中身
サフィの進化先を確認しよう。進化先は二つある。
オルカ
エンジェルドルフィン
オルカはシャチのことだ。ということはイルカから完全に外れるか、イルカのままでいくかの選択ということだな…とりあえず説明を見よう。
オルカ…とても獰猛でスピード、賢さで海洋生物の中でもトップクラス。群れで狩りをする際は優れた戦術で大型生物すら仕留めてしまう。
シャチはぶっちゃけ海の生態系で頂点に君臨していると言っていいだろう。何せ北極熊、ホホジロザメ、鯨すら倒してしまうのだ。まぁ、一対一だとどうなるかは知らないけどね。
天敵も武器持っている人間ぐらいしかいないと思う。その人間には敵対しないんだから本当に賢い動物だと思うよ。
次はエンジェルドルフィンを見てみよう。
エンジェルドルフィン…天使の祝福を受けたイルカ。多彩なサポートと遠距離攻撃を得意としている。特に天輪による攻撃は強力。
うむ。シャチは攻撃タイプ、エンジェルドルフィンはサポートタイプな感じか…結構武闘派揃っているからエンジェルドルフィンでもいい気がするがここは欲望が勝った。
シャチを選ぼう!何故なら子供の頃からシャチが好きだったからだ。今でも家にシャチのぬいぐるみがあるほどだ。ならば選ぶしかない!
というわけで進化だ。
名前 サフィ ドルフィンLv8→オルカLv1
生命力 14→24
魔力 14→20
筋力 14→29
防御力 6
俊敏性 24→34
器用値 20→30
スキル
水中行動Lv6→遊泳行動Lv6 跳躍Lv2 水化の牙Lv1 突進Lv1→Lv3 強襲Lv1
音響探知Lv3 妨害音波Lv1 水刃Lv1 疾走Lv3 乗馬Lv5 波起こしLv1
おぉ!シャチだ!しかしシャチになったら、当然大きくなって、騎乗装備が付けられなくなった。まぁ、これは仕方無い。
しかしシャチの大きさなら二人乗りは余裕だな。
「じゃあ、これからタクト先輩とわたしでサフィさんに二人乗りですね!」
「何言っているんですか! タクトさんと二人乗りするのは私です!」
「イオン先輩はわたしより速いじゃないですか!」
「リアンは人魚種は遊泳速度で最速と自慢していたでしょ!」
イオンとリアンのバトルが発生したので、今のうちにシャコミミックを解体する。
シャコ貝:レア度5 食材 品質D
食用の貝。コリコリとした歯ごたえと甘みが特徴の貝。
シャコ貝の殻は加工するとブレスレットの素材となる。
大量のシャコ貝をゲットした。これは古の島のロックハーミットクラブを解体した時と同じだな。
貝は潮干狩りしたあさり以来だ。そして俺は残念ながらシャコ貝を食べたことがない。ヤドカリの時もそうだったが、凄い楽しみだ。
「サフィの装備を買わないといけないから帰るぞ」
「あ、はい! …この続きは帰ってからです」
「望むところです。いくらイオン先輩でも絶対に譲りません」
どうやらイオンとリアンの戦いはまだ続くようだ。
帰った後は獣魔ギルドに行くとネフィさんがオルカの装備を用意していた。またか!
帰って、プールで泳いでいるサフィに買った装備をつけ直す。サイズもぴったりだ。ネフィさん、流石だな。
その後、宝箱を開けたいが解錠できるのがいなかった。宝箱をおいて悩んでいると予想外の救世主がいた。
「お困りですか?」
キキに声をかけられた。
「実は宝箱を開けるために必要な開錠スキルを持っているのが誰もいなくてね」
「そうなんですね。なんでしたら私が開けましょうか?」
「え? 開けれるの?」
「はい。家事妖精ですから」
なるほど。意味がわからん!なんで家事妖精だと鍵を開けられるんだ?
するとキキはスカートの中から針金を取り出す。
「なぜスカートの中に針金があるんだ?」
「家事妖精の嗜みです」
なるほど。やはりわからん!この世界ではメイドさんはそういうことが出来る職種なのか?なんか怖いぞ!
「えぇと…ちょちょい。開きました」
「…あ、うん。ありがとう」
「いえいえ~」
今、スキルを使ってなかった気がするのは気のせいか?俺の中でキキの謎能力に疑問が残ったがとにかく中身を確認しよう。
「中身は何かな~」
「きっと宝石ですよ」
「えと、刀だと思います」
「恋火。流石にそれはどうかと思うよ?」
和狐のツッコミに恋火がショックを受ける。流石に探検家の船から刀はきついよな。無いとは言えないが…
「タクト! 早く早く」
「はいはい。じゃあ、開けるぞ」
『ごくり』
全員が見守るなか出てきたのは地図と日記だった。ちゃんとアイテム名がある。
宝島の地図:重要アイテム
とある探検家が残した地図。宝島への道が書かれている。
探検家の航海日記:重要アイテム
とある探検家が残した航海日記。探検家の航海の記録が書かれている。
『宝島!?』
全員が驚く。なんという素敵ワード。しかし宝島の地図は外れも多いと聞く。当たりか外れが書いてないのがどうにも怪しい。信用するのは危険と判断し、とにかく日記を読むか。
〈探検家の日記〉
YY年7月1日 天気 晴れ
ブルーメンの港町を北に出航する。
YY年7月5日 天気 濃霧
お昼なのに周囲が暗くなり、霧が立ち込める。すると多数のぼろぼろの船が出現し、怖くなり逃走した。
YY年7月7日 天気 濃霧
ずっと夜の謎の海域から未だに抜け出せない。すると雷のような轟音が響き、船が爆発する。やばい、死ぬ。
YY年7月10日 天気 濃霧
食料が尽きた。やばい、死ぬ。もう帰りたい。
YY年7月11日 天気 晴れ
謎の海域から脱出出来た!神はいた!
しかし午後に水が無くなった。神はいなかった。
YY年7月15日 天気 晴れ
奇跡が起きた!食料豊富な島にたどり着いた。神様、ありがとう!
毒でクルーが次々死亡。やはり神はいなかった。
YY年7月17日 天気 晴れ
毒になってない食料を発見して、一命を取り止めた。
YY年7月19日 天気 晴れ
船を修繕し、食料と水を船に詰め込み、島を出航した。
YY年7月20日 天気 大雨
嵐に遭遇してしまった。前方に大渦だ!とクルーの声が聞こえた。終わった。
YY年MM月DD日 天気 晴れ
気が付くと砂浜にいた。どうやら生きているようだ。
YY年MM月DD日 天気 晴れ
宝箱の山を発見した。ヒャッハー!これで俺たち、大金持ちだ!
盗んだら、モンスターに追いかけられた。泣く泣く宝箱を返し、許して貰った。畜生!
YY年MM月DD日 天気 晴れ
船の修繕が終わり、宝島を出航する。俺は最強の冒険者を連れてここに帰ってくるぞー!
YY年MM月DD日 天気 大雨
嵐にまた遭遇した。船体からメシメシ音がする。頼む。持ってくれ。
YY年MM月DD日 天気 くもり
食料が尽きた。
YY年MM月DD日 天気 雨
恵みの雨だ~!
YY年MM月DD日 天気 晴れ
クルーからブルーメンの港町が見えたぞー!と聞こえた。やったぞ!これでまたあの宝島に戻れば大金持ちだ!ヒャッハー!
何かが船底に衝突した。船が沈んでいく。
無念だ…もう少しで一生働かずに過ごせたのに…俺は最後にこの日記と宝島までの地図を残す。
願わくはこれを見たお前に俺と同じ苦労が発生しますように…
「終わり」
『わぁ~!』
朗読したので、リリーたちが拍手をしてくれる。さて、言いたいことがたくさんあるな。
まず残念だったな!時空魔法を使える俺にお前の苦労は発生しねーよ!
食料や水の危機などまず無いだろう。というかこいつら海での冒険を舐めているとしか思えない。
それとこいつは偶然宝島に着いたみたいだな。なのに冒険の目的が宝島を見付けて一生ぐーたら生活を送る感じになっている。まぁ、最初に目的が書かれてないから大義名分があったのかも知れない。
気になったのは途中で出てきた無人島は古の島のことだと思う点。毒になっていたし。
まぁ、宝島はあるんだろう。問題は出航した方位は最初しか書かれていないところだ。
これではどこをどう進んだかわからない。当然地図も当てにならない。地図では北に真っ直ぐ進んでいるが絶対に嘘だ。この日記を読んだら、誰もこの地図が正しいとは思わないだろう。
「タクト! 宝島は? 探すよね?」
「宝島はあることは証明されたからな」
「ですがどうやって探すつもりですか?」
イオンの疑問は尤もだな。
「地図は無視して、日記をヒントに探すしかないな」
それでもかなり無謀だと思うけどね。まぁ、宝島を冒険するためにはまず暗黒召喚師に勝たないといけない。
その為にもなんとかライヒ帝国との交渉を成功させないとな。
名前 タクト 情愛の召喚師Lv5
生命力 70
魔力 139
筋力 60
防御力 40
俊敏性 60
器用値 102
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv23 槍Lv17 刀Lv7
投擲Lv7 高速詠唱Lv29 召喚魔術Lv31 封印魔術Lv15 騎手Lv28
錬金Lv20 採掘Lv20 伐採Lv33 解体Lv37 鑑定Lv24
識別Lv30 風魔法Lv28 炎魔法Lv1 土魔法Lv25 海魔法Lv1
闇魔法Lv26 神聖魔法Lv9 雷魔法Lv29 爆魔法Lv26 木魔法Lv25
氷魔法Lv26 時空魔法Lv39 水中行動Lv8 読書Lv12→Lv13 料理Lv35
餌付けLv8 釣りLv18 シンクロLv15 連携Lv4