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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
復興と決闘イベント
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#283 ヌコット村と言い伝え

俺はマタタビを出すと、ネコミミ少女たちはゴロゴロしたり、突然笑いだし、魅了の異常事態になっていた。


「これは大丈夫なのか?」


「らいひょふにゃ~(大丈夫にゃ)。ひょっとよっはらっているらへにゃ(ちょっと酔っ払っているだけにゃ)」


ダルタニャンに聞くがすっかり出来上がっている。これは酔っ払っているのか?というか子供の飲酒はダメなんじゃないのか?いやマタタビだから飲酒ではないが。


俺は彼女たちが満足してからマタタビをインベントリにしまう。するとみんな元に戻った。


「なかなかハッピーの気分だったにゃ」


「良かったね」


マタタビは危ない薬ではないだろうな?


「それよりも聞きたいことがたくさんあるんだが」


「なんでも答えてあげるにゃ。マタタビを嗅がせてくれた人は大恩人にゃ!」


そこまでの代物なのか?まぁいいや。


「ここは一体何処だ? キッドの村は何処に行った?」


「あにゃ? 精霊界には初めて入った感じにゃ?」


「初耳だな」


「じゃあ、知らずに入ったようにゃね。精霊界は現行界と同じ軸に存在している世界にゃ。ケットシーのような妖精種は大体みんな精霊界に村とかあるにゃ」


なるほど。パラレルワールドか。現行界は今までゲームしていた世界のことだろうな。それにしても知らずに入った?妖精種?まさか…


「ひょっとしてエルフの森は精霊界にあるのか?」


「そうにゃ! エルフの森に入ったのかにゃ?」


「あぁ。ちょっと用事があってな」


俺がそういうとダルタニャンが驚く。どうやらエルフは頭が固いことで有名らしい。あまり仲が良くないみたいだから、マタタビのことは話さないでおこう。


じゃあ、次の質問に行こう。


「さっきの猫の女の子たちはひょっとして、現行界にいた猫たちか?」


「そうにゃ。マタタビの匂いを感知して、みんにゃ出ていってしまって、慌てて私もキッドの村に行った感じにゃ」


「キッドの村に猫の姿だけど行ってもいいのか?」


「何処か変かにゃ? そこの狐のセリアンビーストもフェアリーも村にいたにゃ」


ごもっとも。そういえば最初は俺もグレイたちを連れて出歩いてたから問題ないんだろう。


「精霊界には誰でも入れるのか?」


「時空魔法を使える人間なら一度入れば入れるにゃ。後は精霊に認められた人間は入れたりするにゃ。普通の人間はまず入れないにゃ」


「妖精種は誰でも入れるのか?」


「レベルが高い妖精種なら入れるにゃ。後は私のような特別な許可を貰った者が入れるくらいかにゃ?」


つまりセチアたちのレベルを上げていくと精霊界に行くことが出来るのか。しかし特別な許可が必要とはどういうことだ?


「村の外は精霊や星獣、神獣たちの領域にゃ。外に出ると即死だから間違えて外に出ないように見張らないといけないのにゃ」


この村の外には伝説の生き物や精霊がうじゃうじゃいるわけね…精霊界怖い。


「そんなことがあり得るのか?」


「キッドの村とヌコット村の位置が微妙にズレているから間違えて外に出てしまうことがあるのにゃ」


そんなことがあるのか…それは間違えても仕方ないな…待てよ。


「それって現行界から精霊界に移動した場合、位置次第で村に入ったり、外に出たりするってことか」


「そういうことにゃ」


このことを知らない人がいきなり精霊界に入ったら、伝説の生き物にボコボコにされるわけか。俺は今、知って本気で良かった。シャレになってないぞ。


「後はダルタニャンはセリアンビーストなんだよな?」


「そうにゃ。あ〜、セリアンビーストなのにケットシーの村にいるのが不思議な感じかにゃ?」


「あぁ」


「それは私がケットシーと人間の間に生まれたセリアンビーストだからにゃ。セリアンビーストは亜人種としてフリーティアでは人間として扱われているにゃ。だから私は現行界でケットシーたちを見守り、ヌコット村を守る役割を与えられたのにゃ」


へぇ。どうやらダルタニャンの場合はレアケースみたいだ。亜種とかと同じ扱いになるのかな?それともダルタニャンだけの設定なのか謎だが、そういうことも有り得るんだな。


これで大体は聴き終わったかな?あ、砂漠のことを忘れていた。


「サンドウォール砂漠に入る方法とか知らないか?」


「知らないにゃ」


ダメか…俺ががっかりしているとダルタニャンが話す。


「でもこの街には火の日にマタタビを焼くと神様が試練を与え、試練を超えた者に更なる試練を与えると言う言い伝えがあるにゃ」


試練が終わった後に追い打ちで試練を与えるのかよ。でも試練がサンドウォール砂漠の解放の可能性はあるか?火の日ということは火曜日だな。


つまり暗黒召喚師と決着を付けた後のお楽しみだな。


「じゃあ、また火の日にお邪魔していいか?」


「本当かにゃ? マタタビを焼いてくれるのかにゃ?」


ダルタニャンや他の子たちの目が光る。


「あ、あぁ。言い伝えが気になるからな」


あの老人エルフもこの事を知っていて、俺にマタタビを渡した気がするしな。


「やったにゃ! 火の日はみんにゃでマタタビ祭りにゃ!」


「なんだ? その祭り?」


「マタタビを焼くと匂いが村中に広がって、みんなハッピーになって、気が付いたら、朝になっているお祭りにゃ!」


祭りじゃねー!本当に大丈夫だろうか?かなり心配になってきた。

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