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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
復興と決闘イベント
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#275 美食の町への招待状と他国の情報

イベントが終わった翌日、テストです。


昨日あれだけ盛り上がって寝たら、テストという現実に海斗や委員長は真っ白になっていた。副委員長は流石にテスト勉強をこつこつこなしていたらしく、余裕な様子だ。


俺も今までバイトばかりでテスト勉強はあまりしてなかった人間だが、今回は準備もしっかりしたから手応えありだ。


テスト初日を終えた俺は買い物を済まし、昼間はテスト勉強、平然と夜にゲームをする。まぁ、召喚と野菜と浄化草の収穫をするだけだ。


最初に獣魔ギルドで昨日失敗したレッサーオーガを召喚する。結果は失敗。あ、中魔石が無くなった…また買うか?いや、今日入れて三日で長かったデスペナが終わるんだ。ここは我慢しよう。


ユウナさんと一緒に野菜の収穫をする。お礼に野菜を進呈。お酒を造ったら、馬鹿売れしているらしく、大変喜ばれた。俺のドリンクにライバル出現だな。まぁ、そのライバルに手を貸したのが俺のわけだが。


収穫を終えた俺はログアウトしようとするとレギンさんが慌てた様子で来た。


「はぁ…はぁ…た、大変です。タクト様。急いでリープリッヒに来てください」


リープリッヒで何かあったのか!?俺は急いでリープリッヒに向かうと人だかりが出来ていた。嫌な予感しかしない。


「すみません。店長です。通してください」


俺がそういうとみんなが道を開けてくれた。気のせいかみんな笑顔だ。あれ?なんだこれ?


俺が疑問に思いながら、お店に入るとお客の中にジェントルマンがいた。


「君がこのお店の店長のタクト様かな?」


「あ、はい。そうです」


「私は美食の町ドノスから来た料理ギルドの者です。本日はあなた様に美食の町ドノスへの招待状をお届けに参りました。ご確認ください」


え?美食の町ドノスへの招待状?俺は招待状を確認すると中には俺の料理人として腕前とお店の繁盛を称えられており、是非美食の町に来てもらいと書かれていた。


そして美食の町ドノス行きの馬車のチケットがあった。マ、マジか…


「このチケットを冒険者ギルドにお見せすると直ぐに美食の町から馬車を手配いたします。移動時間はここからですと2時間くらいです。あなた様が美食の町ドノスに来る日をお待ちしております。では私はこれで。お嬢様方、ご馳走様でした」


『あ、ありがとうございました!』


ジェントルマンが去っていくとお店中から歓声が上がった。なんだなんだ?何事だ?


「すげーぞ! 店長さん!」


「あぁ! 美食の町ドノスへの招待状なんて一流シェフが貰うものだぜ!」


ごめんなさい…三流です。


「いいなぁー。店長さんに店員さんたち…美食の町ドノスにはとても甘いお菓子がたくさんあるそうよ」


『お菓子!!』


リリーたちが超反応する。やめてくれ!


「何言ってやがる! 美食の町といえば最高級の肉料理だろうが!」


「芸術的な魚料理も有名ですね」


あぁ…もう手遅れだ…やってくれたな!お客様!リリーたちからかつてないプレッシャーを受けている。


と、とにかく美食の町ドノスの情報を集めよう。まずはみんなにこのことを送る。


その後、悩んだ結果ハンズ公爵に相談する。女性は危険と判断した。


「ほう! 美食の町ドノスに招待されたか! それは素晴らしいな! いや、大した物だ」


ハンズ公爵まで興奮している。よっぽどだな。


「なるほど…残念ながら美食の町ドノスは私も行ったことはないから詳細は知らないのだよ。聞いた話になるがいいかい?」


「お願いします」


「まず美食の町ドノスに料理人の町だ。選ばれた料理人や食材に関係が深い人、料理に詳しい人間しか町に入れないことで有名な町でね。古今東西ありとあらゆる食材が集まる町として知られている」


うむうむ。つまり冒険して発見しても入れない町ということか…それに料理の話をしていたがお金があっても、入れる町でもなさそうだな。


「危険はないのでしょうか?」


「まずないね。一応魔法の国ウィザードオーブの辺境にある町だが、実質的には独立国家と行ってもいい」


「それほどの力があるんですか?」


「まぁね…あそこには生産ギルドの本部があってね。誰もあの町だけは手を出せないんだよ」


生産ギルドの本部があるのか。確かに敵に回したらアウトっぽいな。しかしどうなるか興味がある。


「まず今まで無料で貸し出されていたものが全て有料になる。しかも金額設定の決定権は生産ギルドにある。もっと最悪な場合は生産に必要な道具や船の没収まで出来る。そうなると生産者は全滅。生産者がいなくなった国は貿易に頼るしかないが物流を管理しているのは生産ギルドだ」


なるほど…それはアウトだ。生産ギルド怖すぎるだろ。


「まぁ、よっぽどのことがない限り大丈夫だよ。生産ギルドの本部にはここでは受けれない難しい依頼があると聞いている。料理と合わせて楽しんで来るといい」


よっぽどのことがない限り…ねぇ。


俺にはどうしてもリリーたちが暴走するイメージしか浮かばないのだが…それはそれとして折角の機会だ。他国のことを詳しく聞いてみる。


「他国のことかい? とはいってもこの大陸にあるのはフリーティア、ヴェインリーフ、ワントワーク、ゴネス、ライヒ、ウィザードオーブ、エリクサーラピスは知っているだろ? 後は騎士王国パラディンロードがあるぐらいだね」


おや?意外に少ない…いや国単位だから甘く見るのは危険か。


「ゴネス、ウィザードオーブ、エリクサーラピス、パラディンロードは詳しくないので、教えていただけると嬉しいのですか…」


「うむ。ゴネスについては私も詳しくは知らない。というより向こうが一方的にこちらを悪人認定している有様でね…フリーティアとの仲が最も悪い国と言っていい」


まぁ、そうだよな。そしてやはり何もわからないか…今回ゴネスは全く被害を受けなかった。恐らく俺だけではなく、他の人もゴネスの怪しさを疑うだろう。なんとか情報が欲しいが、さすがにミライをスパイとして送り出すことは俺には出来ない。


ゴネスについては他のプレイヤー頼りだな。


「ウィザードオーブは魔法研究が盛んな国でね。特に魔法剣、魔道書が有名だね。他にも魔法に関する様々な研究がされているそうだけど、やはり詳細は不明だね。一応フリーティアとは仲がいい国だよ」


やはり魔法職が目指す国って、感じだな。


「エリクサーラピスは錬金術師の国だね。不老不死の薬エリクサー、賢者の石ラピスの研究をしている国だ。フリーティアとは一番仲がいい国でね。エリクサーラピスではフリーティアが協力して人造ゴーレムなどが作れている」


人造ゴーレムだと!?これはロボ研に報告だな。


「パラディンロードは凄腕の騎士や勇者が集まる国でね。何を隠そうサラ姫様もこの国で訓練を受け、今のお力をお付けになった。軍事力ではライヒが一番と言われているが個の力ではパラディンロードに適う国はないと言われている」


やばい国が出てきたな。そしてアーサー王とか登場する気がする。騎士が行くならメルたちが行くことになりそうだな。


「お、そういえばもう1つパラディンロードに匹敵する国があった」


「え? この大陸には今あげたのしか…まさか!?」


「遥か海の果てにあるという和の国、桜花があった。ここには侍という刀の達人がたくさんいてね。その実力はパラディンロードに匹敵すると言われているんだよ」


やはり来たか!日本に該当する国!ラグーン海から行けるのかな?聞いてみると行けないらしい。畜生!


しかし一先ず美食の町ドノスは安全な町であることは保証された。気にはなっていた町だし、明日向かうとしよう。テスト中だけどね!



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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
そいえば前にパチモンアーサーいたけどプレイヤーとNPCの名前被りってどうなるんでしょ トリスタン氏とか被りそうじゃない?
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