#28 森の探索とボスとの遭遇
暴れ鶏を探す俺たちだったが結果はあれ以降出てこなかった。ヒヨコを倒した後に現れたから同じようにすれば出くわすと思ったが、ヒヨコも出てこない。物欲センサー、仕事しすぎです。
その代わり、道中に出くわしたのを紹介しよう。まずはこいつ。
スパイダーLv4
召喚モンスター 討伐対象 アクティブ
スパイダーはリリーが蜘蛛の巣に引っかかって出現した。
「ねばねばするぅ~。動けないぃ~。タクト、助けてぇ~」
「イオン、頼む。あいつは俺が魔法で倒すよ」
「わかりました。仕方ないですね」
俺がファイヤーでスパイダーを倒し、イオンが蜘蛛の巣を切ってリリーを救出した。
「イオンちゃん、ありがとー」
「くっつかないでください! ねばねばが付くでしょ!」
じゃれ合っていた。解体結果はこちら。
蜘蛛の糸:レア度2 素材アイテム 品質E-
スパイダーが巣を作るときに使う粘着糸。ねばねばしている。
次に出会ったのがこいつ。
キャタピラーLv3
テイムモンスター 討伐対象 アクティブ
キャタピラーは先ほど蜘蛛の巣事件があったせいか、リリーが突撃して終了。解体結果はこちら。
キャタピラーの糸:レア度2 素材アイテム 品質E-
キャラピラーが作り出す糸。時間が経つと硬くなる。
糸二連発だった。使う用途が違うのかな? 次に出会ったのはトラウマクラスのモンスター。
ビーLv5
召喚モンスター 討伐対象 アクティブ
ビーはグレイが早い段階で見つけてくれて助かった。結構数はいたが幸い距離があったので、俺とコノハの魔法で終わり。ドロップ品がこちらです。
蜂蜜:レア度2 食材アイテム 品質E
ビーが作る蜜。甘く独特の風味がある。
蜂の針:レア度2 素材アイテム 品質E
ビーが攻撃時に使う針。毒の効果を持っている。
蜂蜜はたくさん手に入ったので、1つ取り出して舐めている。癖がない甘みにほのかな酸味がある。レンゲ草のはちみつかな? 蜂蜜は蜂が採取する花や草、木で味が変わるのが特徴なのだ。当然料理によって合う合わないが存在する。故に確かめたのが、視線を感じてそちらを見る。
「美味しそうだね? タクト」
「たくさんありますよね?」
「「ガウ~」」
「ホ~」
食べさせてあげるとみんな喜んだ。特にリリー、イオン、グレイの反応は劇的だった。
「「あま~いぃ~」」
顔がとろけている。やっぱり女の子は甘い物が好きだよね。グレイは尻尾がめっちゃ動いている。
そして無言の視線攻撃。だがこれには反撃する。
「ここで食べると料理に使う分がなくなるぞ」
はい、俺の勝利です。そして次の相手はこちら。
リスLv3
テイムモンスター 討伐対象 アクティブ
こいつは俺に木の実をぶつけてきた。そして木の上でこっちを挑発している。
「きゅ! きゅ!」
ここまで来てみろ~と言ってるようだ。別に行かなくても魔法を使えばいいし、もっと言えばコノハに襲わせればいいのだが、俺は木の実を見る。昔、はまっていたやつ、出来るかな? ちょっと試してみよう。
木の実を右手の親指にセットし、デコピンの感覚で木の実を弾く。弾かれた木の実はリスのすぐ横を通り過ぎた。
「ちっ……外したか」
だがリスの顔が真っ青になる。するとインフォが流れる。
『投擲スキルが解放されました』
へ~投擲になるんだ。これ。どちらかというと投石とか礫になると思うのだが……俺が使ったのは指弾と呼ばれるものだ。本来なら鉄玉や鉛玉、石ころを弾いて使う中国の暗器術として有名な技。子供の頃見たアニメの影響でパチンコ玉でよく練習していたことがある。当然危ないので怒られてしなくなった。だがここはゲームの世界、遠慮は無用だ。
イベントリから石ころがあるのでたくさん取り出し、両手にセット。それを見たリスは慌ててしゃがむ。いい判断だ。だがこの指弾は意外に応用が聞くんだよね~石ころの形と弾き方、力加減を調整するとこんなことが出来る。
俺が石ころを弾くと弾いた石ころはカーブを描きながら、しゃがんでいるリスに直撃。リスが枝から落ちる。
落下しているリスに石ころを連射する。空中で身動き取れないリスが蜂の巣になって、お亡くなりになった。せめてもの悪足掻きだろうか?ドロップ品はなかった。だがここで識別スキルがレベルアップした。
名前 タクト 召喚師Lv12
生命力 18
魔力 48
筋力 14
防御力 7
俊敏性 12
器用値 26
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv4 召喚魔術Lv6 錬金Lv4 採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7
識別Lv3→Lv4 風魔法Lv1 火魔法Lv4 土魔法Lv1 水魔法Lv1 闇魔法Lv1 光魔法Lv5
雷魔法Lv1 爆魔法Lv1 木魔法Lv1 氷魔法Lv1 時空魔法Lv1 読書Lv4 料理Lv7 餌付けLv3
次に出会ったのがカマキラー。
カマキラーLv6
テイムモンスター 討伐対象 戦闘状態
ふざけた名前だと思っていたが、こいつは強かった。なんとリリーの一撃とカマキラーのカマがぶつかり合って、吹っ飛ばなかったのだ。これには驚いた。リリーに片方のカマで襲いかかろうとしたカマキラーの攻撃をイオンが止める。そのままではイオンが持たないので、すかさず虎徹がカマに噛み付き、食い破る。片腕が無くなったカマキラーは全員でボコりました。そしてこいつも何も落とさなかった。自分のカマくらい落とせよと言いたい。だが、イオンのレベルアップがあったので、許してあげよう。
名前 イオン ドラゴニュートLv5→Lv6
生命力 16→17
魔力 16→17
筋力 12→13
防御力 8→9
俊敏性 28→30
器用値 22→24
スキル
二刀流Lv4 水中行動Lv1
最後に出会ったのがビッグアント。
ビッグアントLv5
テイムモンスター 討伐対象 戦闘状態
その名の通り、でかいアリだった。昔友達とやったゲームでこんなやついたなーと思いながら、戦う。こいつは噛み付き攻撃しかしてこなかったがでかさがあったから結構強かったがイオンが足を全て切ってくれたので、正面を避け、みんなでぼこった。そしてアイテムなし。納得がいかない。だがここで火と光以外の各魔法スキルと召喚魔術がレベルアップした。
名前 タクト 召喚師Lv12
生命力 18
魔力 48
筋力 14
防御力 7
俊敏性 12
器用値 26
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv4 召喚魔術Lv6→Lv7 錬金Lv4 採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7
識別Lv4 風魔法Lv1→Lv2 火魔法Lv4 土魔法Lv1→Lv2 水魔法Lv1→Lv2 闇魔法Lv1→Lv2
光魔法Lv5 雷魔法Lv1→Lv2 爆魔法Lv1→Lv2 木魔法Lv1→Lv2 氷魔法Lv1→Lv2 時空魔法Lv1
読書Lv4 料理Lv7 餌付けLv3
そろそろお昼時だと思い、リターンで帰ろうとすると何かがこちらに飛んできた。咄嗟にかわすと飛んできた物体が地面に激突した。それを見るとプレイヤーだった。動かない…死体のようだ。いや、実際に死んでいてDEADの文字が出ているわけだが、すると次々に飛んでくる。なんだこれ?新手の攻撃か?
しばらくすると何も飛んでこなくなる。気になってプレイヤーが飛んできた方向に進むとグレイが唸り声を出す。どうやらやばい奴がいるようだ。そして俺が発見したのは全長3メートル以上の巨大な植物のモンスターだった。識別すると予想通りの名前が表示される。
ガーベラグロウLv?
ボス ? ?
うん、やばいね。HPバーが4つあるし、識別スキルで見えない箇所がある。そして識別スキルがまたレベルアップした。ガーベラグロウを識別しただけでだ。それにガーベラグロウの周りにはプレイヤーが10名ほど倒れていた。リリーが戦うか聞いてくるがここは撤退を選択した。一瞬クイックを使ったリリーでどこまで戦えるか気にはなったが飛んできたプレイヤーの数は4名だった。パーティー上限は6名。つまりこいつに挑んだのは18名3パーティーである可能性が高い。ここまで来たのなら彼らは実力者だろう。それが全滅。そしてHPが減っていないガーベラグロウ。流石にこれで勝てるとは思えない。俺はリターンの呪文を使う。
魔法が発動するまでガーベラグロウはずっとこちらを見ていた。俺は妙な違和感を感じながらリターンで宿屋に戻った。そして時空魔法レベルアップのインフォが流れ、俺はログアウトした。
名前 タクト 召喚師Lv12
生命力 18
魔力 48
筋力 14
防御力 7
俊敏性 12
器用値 26
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv4 召喚魔術Lv7 錬金Lv4 採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7
識別Lv4→Lv5 風魔法Lv2 火魔法Lv4 土魔法Lv2 水魔法Lv2 闇魔法Lv2 光魔法Lv5
雷魔法Lv2 爆魔法Lv2 木魔法Lv2 氷魔法Lv2 時空魔法Lv1→Lv2 読書Lv4 料理Lv7 餌付けLv3
ガーベラグロウさんが登場する回でした。
次回はルインさんたちとの雑談回です。
EOのパーティーシステムについて、説明する予定です。