#263 ロボ研と若木の森攻略の結果
翌日、学校では海斗や委員長がやる気満々だ。それを見て、副委員長が嫌な予感がすると言っていた。
残念ながら俺もそれを感じたがやる気満々なところを水を差すのは避けた。
因みに現在テスト期間中だ。委員長もゲームを優先するほどのゲーマーなんだなと認識した日だった。
学校が終わり、帰宅すると俺は夕飯までテスト勉強をする。夕飯を食べ終え、風呂に入りログインする。
リープリングに誰もいないことからどうやら戦いに行ったみたいだな。
生産作業をしてから、みんなをブラッシングしているとサバ缶さんが仲間と一緒に来た。この人たちは見たことがある。
古の島でルインさんを怒らせた人たちだ。今日を選んだのはルインさんがいないからだろうな。
やはりホームの大きさはずば抜けているらしい。規模から見て、ギルドホームで間違いないという話だ。
それからリビングで本題を話し合う。
「まず我々はクラン『検証研究会』を作っているんだけど秘密裏にクラン『ロボ研』も作っているんだ。今いるメンバーは『ロボ研』になる」
「やはり昨日の話はロボットのことだったんですね」
「あぁ。我々の職業は研究員になっているんだけど、ただ検証するだけの職業な訳がない。ただ何を研究すればいいのかわからなかったけど、古の島のイベントで示唆されたと思ってる」
なるほどね。確かに研究員と聞くと色々謎だよな。でもあのロボットは問題ありなんだよな。
「…ここからの話は他言無用でお願いします。トラブルが発生しますから」
「やはり色々知っているんですね…絶対に公開しないことを約束いたします」
俺はイクスのことを話した。バトルシップとロボットのことも話すとやはり興味津々だ。
「バトルシップに入れないのは無念ですが、ロボットが作れる可能性が高いことがわかったのは良かったです」
「え? 作れそうなんですか?」
「はい。エクスマキナの武器や装甲が既存の素材アイテムから作れるなら可能性はゼロじゃないです」
確かに可能性はゼロじゃないか…イクスはあのロボットを作ることは無理と言っただけだ。全く違うロボットならワンチャンある。
実際問題コロッカスがロボットと言えばロボットだ。そう考えると作れそうな気がする。
そしてロボット製作に秘密裏に協力をお願いされた。正直イクスで手一杯だから協力出来るか謎だが出来れば協力してあげたい。
二足ロボットに搭乗する。それはロマンがある。
それから今後のゲームの流れや魔法について、話しているとルインさんたちが帰ってきた。
『最悪!』
皆さん、大変ご立腹のようだ。
何があったかアーレイに聞くとまず若木の森のドラウグルビーストは仕留めることはできたらしい。それは良かったのだ。だが仕留める過程でトラブルが発生した。
グラトニーが大量発生して、ドラウグルビーストを食べてしまったらしい。クエストクリアに時間が設定されていたのはこういうことか…お陰で攻略に参加した人たちは経験値がほとんど貰えず、クエストクリア。
しかもドラウグルビーストを自分たちが倒したわけじゃないので、報酬はなしという結果に終わった。事実上のクエストの失敗だな。これは酷い。
「腹いせにグラトニーを仕留めようとしたんだが、武器も魔法も人も全部腹に吸い込まれて、命からがら逃げてきたところだよ」
やはりあのグラトニー…攻略組のプレイヤーたちでも苦戦するレベルなのか。
ルークによると召喚獣も手も足も出ないレベルの強さだったみたいだ。エレファントのような巨大な召喚獣でも問答無用で吸い込まれたらしい。
もし討伐するなら攻略法を見付けないときついな。ルインさんが頭を抱える。
「まさかモンスターにボスモンスターを襲わせるなんて前代未聞よ。ゾンビといい、どうなっているのかしら?」
「時間制限がある時点で何かしてくると思っていたけど、これは予想して無かったわ」
トリスタンさんが言うように何かあると思い色々予想していた。この中にはグラトニーも予想していたが大量のグラトニーは予想していなかった。
更に言うならグラトニーの強さの認識が甘かったな。まさかドラウグルビーストを倒せるほどの存在とは思ってなかった。
プレイヤーのほとんどの攻撃を吸い寄せ食べてしまうグラトニーはドラウグルビーストに放った攻撃も吸い寄せ、火計の火も腐敗ゾンビごと食べてしまい、攻略法を失ったプレイヤーはドラウグルビーストが食べられるのを見ることしか出来なかったそうだ。
「グラトニーに攻撃が通ったのが、鉄砲とブリッツだったんだけど、攻撃当たってもけろっとしていたんだよね…」
レッカによると速い攻撃だと吸い込みが間に合わずダメージを与えることが出来たらしい。後、俺がグラトニーを狙うなら…
「足元の攻撃は試したのか? マインとかタイムボムみたいな」
全員が固まる。試さなかったらしい。
「兄ちゃん、どうして攻略に参加してくれなかったのだよ!」
「デスペナ中だからだよ! それで若木の森のドラグブルビーストを倒したなら召喚とかどうなるんだ?」
俺の質問にチロルが答えてくれた。
「私も気になって聞いたら、ドラグブルビーストを倒しても浄化作業をしないと復帰出来ないって言ってたよ」
「浄化作業、頑張ってね。タクト君」
ルインさんは何を言っているんだろう?グラトニーが大量に出るフィールドで森規模のものを浄化なんて一人で出来るはずがない。
一生懸命フリーティア周辺の浄化作業をしているが一向に終わりが見えない有り様なのだ。
俺は丁重に辞退し、日課となっている浄化作業を終え、ログアウトした。
名前 ロコモコ ハピネスシーフLv8
生命力 104
魔力 69
筋力 11
防御力 89
俊敏性 48
器用値 40
スキル
飛行Lv6 体当たりLv3 危険察知Lv11 逃げ足Lv3 育毛Lv12→Lv13
採乳Lv12→Lv13 耐寒Lv1 幸福Lv8 祝福Lv8 守護Lv4
光魔法Lv3 天の加護Lv10
名前 アラネア 土蜘蛛Lv7
生命力 46
魔力 55
筋力 52
防御力 28
俊敏性 34
器用値 86
スキル
噛み付きLv6 格闘Lv1 粘着糸Lv16→Lv17 柔糸Lv11→Lv12
鋼糸Lv25→Lv26 罠設置Lv20 糸察知Lv6 毒ブレスLv3
土潜伏Lv3 投擲Lv4 土魔法Lv1 呪いLv1 妖術Lv1
名前 ぷよ助 クリーンスライムLv3
生命力 70
魔力 0
筋力 0
防御力 91
俊敏性 36
器用値 42
スキル
捕食Lv21 防御Lv10 物理無効Lv12 変形Lv23→Lv24
衝撃吸収Lv11 分裂Lv11→Lv12 再生Lv17→Lv18 挑発Lv3 腐蝕Lv3
水中行動Lv9 極寒ボディLv19 浄化Lv13→Lv15 水属性無効Lv1
火属性無効Lv3
名前 エアリー ズラトロクLv8
生命力 84
魔力 50
筋力 52
防御力 32
俊敏性 65
器用値 45
スキル
角擊Lv18 登攀Lv4 危険察知Lv14 跳躍Lv10
疾風Lv15 木魔法Lv3 光魔法Lv12 採乳Lv10→Lv11
守護Lv5 祝福Lv6 蘇生Lv1 狂戦士化Lv2