#25 図書館の活用法と生産職からの依頼
魔法で暴走したが、他にも知りたいことがあるので、このまま調べることを続行。まずはモンスターと召喚獣について。
これについても詳しく書かれていた。
まず始まりの草原で出現するモンスター。
昼
ボア、ヒヨコ。
夜
ボア、バット、ウルフ。
始まりの草原のモンスターの組み分けはこうなっている。
召喚獣モンスター
ウルフ、バット、ヒヨコ
テイムモンスター
ウルフ、ボア、ヒヨコ
次に若木の森だが出現するモンスターが多かった。
昼
ゴブリン、ウルフ、リス、ヒヨコ、スパイダー、キャタピラー、ビー、ベア、スライム、☆ガーベラグロウ、★ウルフマン、カマキラー、デスニア、リンチアント、ビッグアント、肉食プラント、暴れ鶏、暴れ熊。
夜
ゴブリン、ウルフ、コウモリ、タイガー、ライオン、フクロウ、☆ガーベラグロウ、★ウルフマン、カマキラー、デスニア、リンチアント、ビッグアント、暴れ熊。
…ネーミングにツッコミを入れたい。ウルフマンってなんだ?狼男じゃダメなのか?カマキラーもカマキリなんだろうけど…オカマ専用の殺し屋な気がしたぞ。あの軍隊アリの名前はリンチアントっていうのか。恐らく集団リンチから来ているな。
若木の森のモンスターの組み分けはこうなっている。
召喚獣モンスター
ウルフ、ヒヨコ、ゴブリン、フクロウ、スパイダー、ビー、ベア、スライム、タイガー、ライオン
テイミングモンスター
ウルフ、ヒヨコ、リス、ゴブリン、キャタピラー、ビッグアント、カマキラー、暴れ熊、タイガー、ライオン
通常モンスター
☆ガーベラグロウ、★ウルフマン、リンチアント、デスニア、肉食プラント、暴れ鶏
カマキラー…仲間に出来るんだ。俺は出来ないけどね。恐らく仲間にしたいとは思わないかな。
しかしウルフマンについているこの黒星マークはなんだ?ガーベラグロウにもついているがこっちは白星マークだ。並び順からしたら何かありそうだけど。ちなみにガーベラはお花の名前だな。オレンジが有名かも知れない。花言葉は神秘だったと思う。花屋のバイトでお姉さんに教えてもらった。
他にもスキルについて調べたが予想通り取得方法まで詳しく載ってなかった…残念。それでも興味が引かれたスキルがあった。それが釣りスキル!
いや、料理スキル持ってるし、ずっと肉しか焼いてないんだから仕方無いじゃん。しかしゲットする方法はわからない。
「うーん。魚料理したいな」
「お魚!」
俺の呟きにイオンが過剰に反応した。
「ひょっとして、魚が好物なのか?」
「え!? い、いえ!? 違いますにょ!?」
その反応は明らかに好物だろう……最後噛んでるし。
イオンはなんというか俺に合わせようとしてるな。リリーは言い過ぎかも知れないがもう少しわがままでもいいと思う。俺はイオンの頭を撫でる。
「あ!? ……ん」
「どうせ魚料理を作るつもりなんだ。好きなものがあるなら遠慮せずに教えてくれ。わかったか?」
「は……はい。じゃあ、あの……もっと頭撫でてもらっていいですか?」
ぐはっ!? くそ! 可愛いな!
「もちろん」
俺がイオンの頭を撫でているとリリーがそれが発見する。
「あぁー! イオンちゃん! ずるい!」
リリーが騒がしくなったので、図書館を出る。図書館ではお静かにしないとね。因みに読書スキルがレベルアップした。
名前 タクト 召喚師Lv12
生命力 18
魔力 48
筋力 14
防御力 7
俊敏性 12
器用値 26
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv4 召喚魔術Lv6 錬金Lv4
採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7 識別Lv1 風魔法Lv1
火魔法Lv4 土魔法Lv1 水魔法Lv1 光魔法Lv5 闇魔法Lv1
雷魔法Lv1 爆魔法Lv1 木魔法Lv1 氷魔法Lv1 時空魔法Lv1
読書Lv3→Lv4 料理Lv7 餌付けLv3
さて、次はクロウさんにイオンの武器作成依頼だな。ついでにリリーと俺の装備について相談しよう。
「「「おはようございます」」」
「おう。いらっしゃ──ストライク!!」
3人仲良く挨拶するとクロウさんが挨拶を中断して、叫んだ……ボールは投げて無いんだがな。
「ちょ、お前! その女の子どうした!?」
あー、イオンは初めてだったね。
「ついさっき新しく召喚したんですよ。イオン、挨拶して」
「は、はい。イオンです。よろしくお願いします」
「ク、クロウだ。よろしくお願いします」
クロウさんがイオンの手を繋ごうとするとルインさんがそれを止めた。お見事。
「ぬぐっ!?」
「わざわざ手を繋ぐ必要はないでしょ? それともGMに通報されたいのかしら?」
GM? アメリカの車メーカーに通報してどうするんだ? 俺がそう思っていたが後で聞いたらネットゲーム用語でゲームの運営のことだそうです。小柳さんがGMになるのかな? いや、開発だから違うのか? 謎だ。
「ち、ちくしょう……なんでお前がいるんだよ」
「昨日話していたでしょ? タクト君なら早めにインすると思ったから、インしてここに来たところよ」
「あぁ。例の話か」
「? ひょっとして、俺に何か話ですか?」
「えぇ。タクト君を見込んで話があるのよ」
嫌な予感がする。
「そんな顔しないで頂戴。悪い話じゃないから」
知ってる? 悪い話じゃないって事はいい話でも無いんだぞ。
「じゃあ、まずは話だけでも」
「いい判断ね。じゃあ、依頼内容は私達の護衛よ」
「護衛?」
「そう。前に少し話しているけど、現在私達は若木の森に手出しが出来ない状況なのよ」
「あぁ……そんな話してましたね」
確かプレイヤーがたくさん死に戻っているって話だったな。
「それで掲示板でタクト君の話題が出ててね。見たことないウルフを連れていたとか虎を連れていたとかフクロウを連れていたとか色々話題が上がってるのよ」
うん、昨日の夜に虎徹とコノハが仲間になったし、グレイは進化していたね。目撃者は多いだろうな。
「でも、今日は連れてないのね?」
「はい。契約を結んで今は召喚石で持ち歩いています。ぞろぞろ連れているのは感心しないって怒られまして」
「まぁ、それはそうでしょうね……で、タクト君は若木の森を攻略中よね?」
攻略? うーん……ピラニアを倒すことは攻略と言えるのかな?
「攻略というか巨大ピラニアをたくさん倒している感じですが」
「それをして無事に帰って来てるのよね?」
「はい」
「それなら安心だわ。是非引き受けてくれないかしら? 報酬はタクト君達の装備を無料でどうかしら?」
む……かなりいいかも知れないがちょっと待って貰おう。
「護衛ってどんな感じですか? あまり深くまで探索してないんですが」
「私達もそこまで行くつもりはないけど、その場の勢いはあるわね。だけどそれをした際は自己責任。それで死に戻っても報酬はしっかり支払うわ」
まぁ、武器の依頼をしたら探索しようと思っていたし、引き受けていいかな? ルインさんにはお世話になっているからね。
「どこまでお役に立てるか疑問ですがそれで良かったら」
「決まりね」
クロウさんが何故かガッツポーズをしている。そんなに鉱石ないの?
「時間は昼からで良いですか?」
「今から行ってもあまり時間がないし、13時からでどうかしら?」
「大丈夫です」
というわけで護衛の依頼を受けることになったが肝心のイオンの装備をお願いすると二人に驚かれる。
「二刀流スキルは実在するのね」
「あぁ、短剣の二刀流で使ってるやつが忍者やシーフ、ハンターとかにいるが、二刀流スキル持ちの話は聞かないな。隠している可能性はあるが」
「取得していたら自慢してるでしょ」
「だな」
そういうものなんだな。俺、魔法たくさん持ってるぜ! 称号も持ってるよ! うん、向いてないな。こういうの。
それに忍者とかいるんだね。そういえばたくさんの職業があるんだっけ? このゲーム。
「イオンは筋力ないので、やっぱり短剣になりますか?」
「筋力はいくつだ?」
「8です」
「それだと石の短剣二本がギリだな」
ありゃま。鉱石は無理か…こればかりはしょうがないね。
「じゃあ、それでお願いします。素材はこちらで用意します」
「ま、石の短剣は無料で使わないわな」
そういうわけだね。
「じゃあ、これだ」
石の短剣:レア度1 短剣 品質F
重さ:4 耐久値:20 攻撃力:5
石で作られた短剣。軽い武器なので筋力が少ない職種に人気。
ただ切れ味はあまり良くない。
クロウさんは石の短剣を二本くれた。どうせ同じ性能なら早いほうがいいだろ? と売ってくれたがちゃっかり早い分のお金取られました。まぁ、仕方無いかな。