#241 トレーニングルーム
新魔法とスカーレットリングの性能は理解したから本格的に訓練をする。イオンは戦えないから恋火からだ。
「うぅ…スカーレットリング、ズルいです」
「血醒はずるくないのか? 恋火」
恋火が血醒を使ったので、俺はアクセラレーションで対抗したら、血醒中の恋火を圧倒した。アクセラレーションの攻撃速度の倍速が原因だ。この魔法、おかしいだろう。それでも刀スキルの一閃を試せたのは良かった。
「マスター、わたしたちの訓練にはスカーレットリングの使用はやめてください」
「イクスの意見に賛成! ボクが魅了使ったら、タクト絶対アクセラレーションかテレポート使うもん!」
まぁ、リビナは天敵だから当然使うさ。とはいえリアンやブランは流石に鉄の剣で戦おう。そう言うとイクスとリビナは訓練を辞退した。
というわけで先にリアンやブランと戦う。まず、リアンだがやはり陸での戦闘が苦手だな。
俺はリアンの槍を全て躱して終わる。
「タクト先輩…どうしてそんなに強いんですか…」
「色々あってな。それよりもリアン…直槍合ってないな?」
「あ、あはは…わかっちゃうんですね」
槍は詳しくないから分からないがリアンがやりにくそうにしてるのは、観察すればわかる。
伝説を考えると三叉槍だな。ギリシャ神話のポセイドンが持っているトライデントと同じ形の槍だ。ゾンビどもを倒したら、ヘーパイストスに注文しよう。
ブランは盾と槍のスタイルだ。狙いがバレバレだが戦ってみる。
「まさかあんな方法で破られるとは思ってませんでした」
ブランは挑発して、俺の剣を弾き、槍で決める基本的な戦術を選んだ。
しかし俺は挑発スキルの弱点をサンドアントの戦いで把握している。挑発スキルは攻撃を強制出来るがどの攻撃か選べない弱点がある。
つまり盾を素手で触るだけで攻撃したことになり、挑発スキルは切れるのだ。
後は力尽くで盾を退かして、剣を突きつけて終わりだ。
「基本を選んだのは間違いじゃない。だけどずっと待ってばかりいるとこうなるぞ?」
「はい。槍で牽制を入れることで体術などを封じるわけですね?」
「そうだ。それだけでだいぶ違うはずだ。やはりブランは理解が早いな」
「いえ! そんなことは! あう」
あるから言ってるんだ。撫でてあげよう。
『む~』
その後、トレーニングルームでトレーニングという遊びをした。
まずは射撃トレーニング。最初にイクスのエネルギーブラスターを確認する。
的が出現し、イクスがエネルギーブラスターを構える。
「標的確認。エネルギーブラスター。撃ちます」
光のオーラが放射され、的に命中する。しかし的は壊れていない。
「神聖属性はものを壊すことに特化していません」
確かに光魔法でレーザーがあるが、光を放射するだけじゃあ、普通は眩しいくらいか。じゃあ、肝心のことを聞いてみよう。
「ドラウグルビーストは倒せそうか?」
「最大出力でなら倒せます」
頼もしい限りだな。
その後、セチアとイクスが射撃勝負をした。イージー、ノーマル、ハード、ベリーハード、エクストラの難易度があり、勝敗を付けるためにハードにしようとしたのだが…
「なにこれ、面白そう!」
リリーが触り難易度がエクストラに…結果たった一つの約1センチの不規則に光速に動き回る的を当てるトレーニングに挑戦し、惨敗。
「あははは! あれ? 二人とも? どうしたの?」
「ちょっとお話があります…リリーお姉様」
「わたしもです」
「え? 何々? 二人とも」
二人に連れていかれたリリーは数分後お尻を擦りながら帰ってきた。
他にも俺が知っているモンスターとの戦闘することが出来る訓練では俺が何故か烏魔天狗と闘うことになった。犯人はあの場にいたものでこういうことをする人物…リビナしかありえないな。
とはいえどうせ負けても、デスペナは発生しない訓練だ。スカーレットリングの宝玉解放を使おうとしたが、警告で一度使うと二週間スカーレットリングが使えなくなるそうだ。
というわけで切り札なしの全力戦闘したのち敗北。おかげでスカーレットリングの性能や使い方がだいぶ慣れた。
それはいいんだけどね。
『あははは!!』
悪戯した奴と一緒に笑っている子たちにはお仕置きが必要だな。リリーたちがトレーニングルームに入り、俺は設定を操作する。
「…覚悟は出来ているよな? お前たち」
『え?』
クリーンスライムを含む、俺が出会ったことがあるスライムが可能な限り召喚される。
『ヒッ!?』
俺が用意したお仕置きスライム地獄だが、必死に降参や悪戯したことを謝ってきたので、許してあげる。
そんなことがあったが、たっぷり遊んだ俺はリリーたちに言う。
「恐らく明日、ゾンビたちやネビロスと決着を付けることになると思う。みんなの力、俺に貸してくれ」
「任せて! タクト!」
「タクトさん…まさかわざわざそれを言うためにさっきまで遊んでいたんですか?」
「遊んでいないぞ? 訓練だ」
「はぁ…全く…タクトさんは…」
イオンに呆れられたがもちろんスカーレットリングとかの性能チェックがメインだ。しかし、明日決戦になるなら今、話しておこうと思ったのだ。
「今から明日の作戦を説明する。まず敵で予想されるのはネビロス、ドラウグルビーストが2体は確実に出てくる。ネビロスの相手はリリー頼むぞ」
「任せて! タクト!」
「ドラウグルビーストはセチア、恋火で頼む」
「任せてください!」
恋火が元気に答えるがセチアは謝ってくる。
「すみません! 中級精霊を呼び出すためには私だけの魔力だけでは足りません…」
「ならミール、セチアのフォローを頼む」
「はい。お任せください。セチア様は私がしっかり」
「ごめんなさい…ミール。それだけでも足りません。タクト様のエントラストも合わせてギリギリだと思います」
マジか…というか中級精霊…めちゃくちゃヤバい気がする。
「わかった…なら協力するよ」
「すみません…ただ召喚出来たら、それだけ強力なのでドラウグルビーストやゾンビたちは任せてください! 全滅させて見せます」
すごい自信だな…俺、セチア、ミールの全魔力を使って召喚する精霊だ。それだけの力があるのだろう。
「なら恋火はイクス、リビナ、ブランと待機だな。リアンはフォローを頼む。伊雪はコノハたちと組んでくれ」
『はい!』
編成を決めて、作戦の説明を終えてログアウトした。
名前 タクト 情愛の召喚師Lv3
生命力 68
魔力 126
筋力 56
防御力 40
俊敏性 57
器用値 98
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv20→Lv21 槍Lv15 刀Lv1→Lv3
投擲Lv7 高速詠唱Lv26 召喚魔術Lv30 封印魔術Lv13 騎手Lv20
錬金Lv17 採掘Lv20 伐採Lv24 解体Lv34 鑑定Lv21 識別Lv30
風魔法Lv23 炎魔法Lv1 土魔法Lv23 海魔法Lv1 闇魔法Lv22
神聖魔法Lv8 雷魔法Lv24 爆魔法Lv24 木魔法Lv24 氷魔法Lv25
時空魔法Lv38 水中行動Lv2 読書Lv8 料理Lv34 餌付けLv7
釣りLv16 シンクロLv12 連携Lv4
名前 セチア ハイエルフLv9
生命力 52
魔力 134
筋力 46
防御力 36
俊敏性 38
器用値 134
スキル
杖Lv14 魔法弓Lv16→Lv18 鷹の目Lv8 射撃Lv8→Lv10 木工Lv16
採取Lv22 調薬Lv12 刻印Lv5 宝石魔術Lv2 宝石細工Lv2 風魔法Lv7
火魔法Lv16 水魔法Lv24 土魔法Lv13 闇魔法Lv1 神聖魔法Lv6
雷魔法Lv1→Lv3 爆魔法Lv2 木魔法Lv16 氷魔法Lv3→Lv5 樹魔法Lv9
ハイエルフの知識Lv18 精霊召喚Lv6 料理Lv8
名前 恋火 シュラインビーストLv7
生命力 76
魔力 89
筋力 89
防御力 48
俊敏性 100
器用値 72
スキル
刀Lv16→Lv18 二刀流Lv1 風刃Lv2→Lv4 炎魔法Lv11 邪炎Lv12 忌火Lv19
気配察知Lv19 危険予知Lv18 霊力Lv2 幻術Lv1→Lv2 神道魔術Lv5
見切りLv2→Lv4 俊足Lv4→Lv6 妖術Lv2 血醒Lv5→Lv6 料理Lv8 神降ろしLv1
獣化Lv1
名前 イクス エクスマキナLv33
生命力 65
魔力 65
筋力 50
防御力 50
俊敏性 50
器用値 50
スキル
機人兵装Lv10→Lv12 解析Lv5 探知Lv14 換装Lv4 リンクLv7
魔力充電Lv5
名前 リアン マーメイドLv1
生命力 25
魔力 55
筋力 23
防御力 20
俊敏性 48
器用値 40
スキル
槍Lv6→Lv8 杖Lv1 歌Lv8 呪歌Lv1 遊泳行動Lv4 水弾Lv8 水魔法Lv11
潜水Lv3 魅了Lv1 音響探知Lv3 人化Lv11→Lv12
名前 ブラン アークエンジェルLv5
生命力 32
魔力 52
筋力 40
防御力 34
俊敏性 42
器用値 40
スキル
飛行Lv10 盾Lv6→Lv7 槍Lv10→Lv12 挑発Lv6→Lv7 光魔法Lv7 光輪Lv10
天撃Lv2 天使の加護Lv11