#228 アリの王国と集まる戦力
念には念を入れて、ゲートポイントを設置して、ポジションと作戦を決め、広場に突入する。
するとアリたちは待ち構えていた。
クイーンサンドアント?
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キングサンドアント?
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ビショップサンドアント?
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ナイトサンドアントLv25
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ルークサンドアントLv20
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ポーンサンドアントLv10
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
このアリたち…上半身を立たせて武装しているんですけど…そして広場の上も壁も、サンドアントだらけだ。
装備はポーンが剣、ルークは盾、ナイトは剣と盾、ビショップは杖、キングは大剣と盾、クイーンは槍4本だ。
数は把握出来ない。キングとクイーンは1体、ビショップは4体いることは間違いないが…これはヤバいなんてものじゃないぞ!?頭おかしいんじゃないか!?とにかくやってみるか。
「猛火! はぁああ!」
花火ちゃんを先頭に他の召喚獣が一斉に襲いかかる。その間に後衛は魔法を詠唱するがサンドアントが石を飛ばしてきて、魔法なんて使わせて貰えない。
しかも花火ちゃんたちがサンドアントやポーンを倒すとクイーンサンドアントが叫ぶ。クイーンサンドアントが卵を産み、サンドアントたちが増える。
これはまずはクイーンサンドアントを倒さないと詰む!
「セチア!」
「はい!」
セチアが矢でクイーンサンドアントを狙うが、アリのルークが挑発を使い、防御される。
しかも花火ちゃんたちもアリのルークに攻撃を強制され、その隙にサンドアントが群がってくる。
完全に前衛と後衛が離されてしまった。これはもうダメだ!
「リターン!」
俺は藁にもすがる思いでリターンを使うとリープリッヒに帰って来れた。するとプレイヤーが溢れている。メルたちが来る。
「タクト君たちも逃げてきたんだね…」
「あれは無理だろ…」
「だよね…だからリターンが出来たんだろうし」
するとルークたちが話しかけてくる。
「…攻略どうします?」
「今日は無理だな…幸いボス前にワープポイントは設置してある。ちょっとあれはフルメンバーで挑ませてくれ」
「勝てますか?」
「切り札を使わないときついな…明日、みんな参加出来るか?」
確認すると夜の21時なら全員集まれそうだ。なら明日に持ち越しだな。流石に俺もフルメンバーで挑まないときついだろう。
イベント参加プレイヤーで情報共有をする。
まず武装したアリは全員武技を使ってきたそうだ。ビショップは土魔法のサンドストームを確認したらしい。
ルークが聞いてくる。
「どうやって攻略するつもりですか?」
「まずクイーンだな。クイーンを倒さないと勝機がない」
「ですよね…でも」
『ルークが邪魔なんだよな(だよね、ですよね)』
「みんな分かって言ってるよね!?」
事実だからどうしようもない。
「与一さんのアローレインはダメでしたか?」
「残念ながら全部ルークに防がれたよ…挑発スキルは全体に発動するスキルだから、どうしても矢は不利なんです。ただ一度盾で防御すると効果は切れるからそこを狙うしかありませんね。ただ他にもたくさんルークがいるので、弓術師パーティーなら数で勝るからクイーンに届くと思いますけど、撃った後はアリの餌になっちゃいますね…」
そうなるか…突破口になるとするならやはり油か…サンドアントの石ころは本来、アリ軍団に火計を仕掛けるためのものだったんだろうな。
とはいえ油は使えないなら別の攻略法を考えるしかない。
攻略に必要なのは挑発を使うルークの突破と恐らくクイーンの護衛役のナイトとキングの突破、そしてクイーンの撃破だ。クイーンさえなんとか出来れば切り札があるこちらに分がある。
これを可能にするのはダーレーだな。ダーレーとの連携技ならルークを突破できるかも知れない。
後は奇襲するタイミングと最後の詰めだな。
今回は撤退したが、元々の目的である石ころは手に入った。それは他のパーティーも同じで通り大量の石ころが錬金術ギルドに届けられた。
俺は俺で爆弾を作る。アリは当然だが、ゾンビにも使えるかも知れないからな。
そして外では生産職が頑張っている。特にユグさんたち木工職人は大変だ。攻城塔の作成に油を遠くに飛ばすために再びカタパルトを作っている。
「カタパルトのユグさん! 出来見てください!」
「カタパルトのユグさん! ここってこれでいいですか?」
「カタパルトのユグさん! 材料が足りません!」
「なら早く取ってきて! たくさん取ってきてよ! 後、変なあだ名をつけるなー!」
ユグさんがそんなことを叫んでいるが、自分でそう言い出したことを俺は知っている。
そして現在フリーティアには色々な亜人種が自分の住みかを捨て、フリーティアに避難してきていた。
最初はゾンビと戦う道を選んでいた彼等だが、ドラウグルビーストの討伐、守護竜の出現、更に国王様がフリーティアにはゾンビを全滅させる作戦があることを告げたことで各亜人種が集まってきたのだ。
彼らもまた一緒に戦ってくれることになった。しかし一緒に戦わない者もいる。
「全く! あやつら、逃げ出すとは何事じゃ!」
「窮地の時こそ、本性が現れると言いますが、まさかこんなに貴族が逃げ出すとは思いませんでした」
リーゼとアンリ姫様がアップルドリンクを飲みながら愚痴を言っている。どうやらゾンビが間近に迫り、さっさと他国に逃げ出したらしい。
「どうせ戦力にならない人たちならいないほうがいいですよ。彼らの分の食料がこの国を信じてくれている人、戦ってくれる人に行き渡るなら喜ばしいことじゃないですか」
二人が俺を見る。
「うむ! 確かにタクトの言う通りじゃな!」
「ふふ。タクト様は本当に口がお上手ですね」
褒められているのかな?それ。
「エアティスの話ではゾンビの本隊は明後日の夜に来るそうです」
「準備が間に合いませんから予定通り、イオンを使います。頼んだぞ? イオン」
「任せてください! 全部私が倒してあげます!」
頼もしい限りだ…さて、明日は学校だし、そろそろ寝るとしよう。




