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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ゾンビ襲撃
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#221 ワントワークの救援と突破口

翌朝、寝不足です。寝ようとしてもあの烏魔天狗の笑みが浮かび、他のことを考えようと目を閉じたら、狐子の変化が瞼に映った…結果このような事態になった。


顔を洗い、朝食を作り、食べる。コーヒーを飲んで眠気を飛ばしてゲームにログインする。


するとメールラッシュ。これは何かあったな~。


俺が部屋を出て、下に降りるといつものメンバーがいた。


『遅い!』


第一声がこれだ…取り敢えず説明を受けるとどうやら昨日のスケルトンライダーの攻撃とドラウグルビーストは他の国でも起きたみたいだ。


ドラウグルビーストはライヒ帝国とヴェインリーフに現れたらしい。どちらもプレイヤーが倒そうとしたがドラウグルビーストを倒せず、籠城することになったそうだ。


そしてワントワークはスケルトンライダーたちをなんとか撃退出来たらしいが被害を受けてしまった。しかもゾンビ本隊が向かっているらしい。


ワントワークは守りきれないと考え、周辺諸国に救援を求めたらしい。当然フリーティアにも来ているそうだ。


「サラ姫様から私たちにワントワークの救援を頼まれたわ」


「ワントワークは亜人種を受け入れている数少ない国だからなんとか助けたいそうだよ」


「報酬が我々に銀製の武器でね…クエストクリアの協力してくれないか?」


あぁ…それなら行くしかないんだが…


「どうやって行くんですか? ワープゲートは使えませんよ?」


「でもグリフォンはいるわよね?」


むぐ!?…レッサーグリフォンです。なんて言ったら、怒られるよな。


「いや、確かにいますけど…俺以外にも誰か…」


『いません!』


なんてこった…するとルークが聞いてくる。


「というかタクトさん、第三進化の召喚獣どれだけいるんですか?」


「えーっと…合成召喚を抜くと13だな」


『多すぎ!』


そんなこと言われても…冒険していたらこうなったんだよ。そしてトリスタンさんがどうしても気になることを聞いてくる。


「リキュールちゃんとダーレーちゃんは進化しているのかしら?」


「してますよ。リキュールはモノケーロス、ダーレーは赤兎馬です」


『赤兎馬!?』


まぁ、そっちを驚くか…チロルが聞いてくる。


「タクトさん、モフモフは!?」


「白夜と優牙がやばい」


『召喚して!』


全員からお願いされるがルインさんが止める。


「はいはい。今はワントワークの救援が最優先よ。タクト君、馬には乗れるのかしら?」


「あ~…ダーレーの装備がまだですね。リキュールは乗れますよ」


「私でも乗れるかしら?」


「そこは本人次第ですね…どちらも気に入った人しか乗せないみたいですから…いずれにしても腐蝕があるので、ヒクスに乗ったほうが良さそうです」


ルインさんが賛同する。


「そうなるわよね…じゃあ、お願い出来る? これ、タクト君用の許可証よ」


「はーい」


というわけで俺はブランとヒクスに乗り、三人にブレスをかける。ヒクスが旋風を纏って、俺がファストの町にワープゲートを使用し、ワープする。


案の定、ワープ先はゾンビだらけだ。旋風を使ってなかったら、ワープゲートをゾンビたちが通っていただろうな。ワープゲートを閉じて、ワントワークを目指す。


しかし背後からスカルバットたちの大群に追いかけられる。折角ブランに来てもらったんだ。新スキルを見せてもらうことにした。


「わかりました。行きます!」


ブランが槍を天に掲げると空から光が降り注ぐ。あれが天撃か?何も効果がないようだが…


「天撃!」


ブランがそういった瞬間、空から極太の光線が地表に落ちる。そして大爆発。腐敗ゾンビがゴミのようだ。


「う…」


ブランが一瞬苦しそうな素振りを見せた。


「大丈夫か!?」


「大丈夫です…技の反動があっただけですから」


天撃は威力が凄いが技の範囲がバレバレなのと技のチャージ時間が長いこと、そして技の反動があることが弱点みたいだな。後、再使用には三日かかるみたいだ。


色々な弱点はあるが、強力な技であることに変わりはない。その後追撃もなくワントワークに到着した。



ワントワークは高層ビルが建ち並ぶ国だった。都会ではないが地方の市ぐらいはあるかな?


ただこの国には壁がなかった…籠城というか籠ビルになるぞ。


流石にそのまま乱入するわけにはいけないので、降りる。


衛兵さんに許可証を見せると慌てて通して貰った。そこでワープゲートを確認すると登録されたので、みんなをワープゲートで通した。


「ここがワントワーク…掲示板で画像は見ていたけど、現実と本当に似ているのね…」


「えぇ…ここがファストの町と同じになることが残念です」


「…町の様子はどうだったの?」


「何も残ってませんでした…腐蝕で建物がやられたってことだと思います」


あの様子だと城門が本当に無事なのか疑問に思ったほどだ。


とにかく今はクエストを終わらせる。結果俺たちにも銀製の武器が手に入った。俺はインゴットでも良いということで銀のインゴットにしてもらった。これでヘーパイストスにお土産が出来た。


そこで銀製の武器を手に入れたプレイヤーからこれなら勝てるんじゃないかという声が上がる。


メルが聞いてくる。


「…タクト君はどう思う?」


「無理。俺たちに銀製の武器を提供したのがその証拠だろ?」


銀製の武器があっても、勝てないから救援を要請してきたんだ。


有効な武器が手に入って、テンションが上がる気持ちはわかるが銀製の武器は腐蝕に対応していない…これをなんとかしないとまともに戦えないんだよな。


どうするかな…武器にブレスを付与するか腐蝕を直せるアイテムは無いもんか…


ん?腐蝕を直せるアイテム?あれならなんとか出来るかも知れない!


フリーティアに戻った俺はガルーさんにお願いし、腐蝕された銀製の武器を借りる。


その後、温泉に向かう。温泉の水は状態異常に効果がある。なら腐蝕された武器は浸けたらどうなる?


結果、時間はかかったが腐蝕された銀製の武器は元に戻った!


俺は鑑定してなかったが、温泉の水を鍋に入れ、鑑定する。


温泉水:レア度4 素材アイテム 品質C

10分状態異常自動回復、10分生命力自動回復、10分魔力自動回復


効果が短い!まぁ、温泉が冷めたら効果が無くなるのは仕方ないか…


温泉を持って、ヘーパイストスに相談する。


「毒と同じように溝に流し込めたら、効果があります…10分ですけど」


「そこだよな~…溜め込んでも効果が切れたし、無理か~」


まぁ、腐蝕を直せる方法があるだけましか…


「銀のインゴットが手に入ったんだが、全員分の武器を用意してくれないか?」


「わぁ…銀自体初めて触りました…それがインゴットでこんなにも…みなさんの武器ですね? 任せてください!」


後は朝忙しくて出来なかったセチアの刻印をしてもらうか。順番でイオンの星の髪飾りだな。


星の髪飾り:レア度1 装飾 品質F

刻印効果:見切り(一回のみ)

星のデザインの髪に付けるアクセサリー。


お!こんな効果もあるんだ。見切りは回避スキルみたいだし、元々躱すタイプのイオンにとって、どうしても躱せない攻撃を一度躱せるのはでかい気がするぞ。


今日もイエローオッサ山脈に向かうか。そう思ったら、プレイヤーたちがたくさんいた。どうしたんだろ?


みんなの話はレベル上げに付き合って欲しいという話だった。満月さんとメルが話す。


「不甲斐ない話だが、イジ鉱山の敵に中々勝てない状況でな…」


「私たち、満月さんたち、与一さん、トリスタンさん、ルークさんたちと魔法使いで挑んだけど、無理だったんだよ」


俺が知る限り、フリーティアの最強メンバーでもダメだったのか…状況をレッカ、ケーゴ、ユーコが話す。


「レッサーガーゴイルならギリギリなんとかなるんだよ。でもジャイアントとバジリスクがね」


「レギオンだと複数出てくるから無理なんだよ」


「特にバジリスクは逃がしてもくれないからね…」


あぁ…それは辛いな。ん~…あ。


「バジリスクだがガラスの盾は使えないか? メデューサの伝説みたいに」


全員が顔を見渡す。


『行けるかも…』


後はジャイアントだが、秘密兵器を公開しよう。


「ジャイアントだが、倒せはしなかったが結構有効だったのが、これだ」


『爆弾!?』


「兄ちゃんがテロリストに転職した!」


「…兄様」


リサとミライが騒ぐ。


「そんなこと言うならこれは無しな。自力で頑張れ」


『あぁ!?』


全員が俺を止める。するとルインさんが聞いてくる。


「材料はイエローオッサ山脈で見つけたものね?」


「はい。作り方は錬金ギルドで教えて貰いました。たぶん爆弾素材の所持がキーです」


錬金術師の人たちがぶーぶー言っている。ん…錬金術?


「あぁ!!」


俺が突然叫んだことで全員が驚く。俺はそれどころじゃない。そうだよ!この手があった!


「すみません。錬金術師の人って油作れましたよね?」


「え? あぁ、たぶん錬金術師なら大抵は作れるんじゃないか? な?」


「あぁ。でもただ燃えるだけだぜ?」


「そこが重要なんです!」


すると与一さんとトリスタンさんが流石に気付く。


「まさか火計をするつもりかい?」


「それは私たちも考えたけど、ゾンビに火は効かないわよ?」


「普通の火なら無理ですけど、恋火と和狐なら神聖属性の火が使えるんです!」


『え…あ!?』


全員ファストの町で恋火が忌火でゾンビを焼いていたのを見ている。全員が恋火たちを見る。


「ひっ!?」


恋火が和狐に隠れる。まぁ、流石に怖いよな。メルとレッカが話す。


「火計が有効ならやることは決まったね」


「風は魔法でなんとかなるから、問題は油の量か…どのくらい作れそうかな?」


レッカに聞かれる錬金術師たちは答える。


「素材次第だな…後、魔力の問題がある」


「大体1日作り続けて、瓶10本だよな?」


素材は石ころだ。俺たちは今ほど石ころを欲したことはないだろう。


全員が石ころを出すがいらないで捨てる人、召喚師は魔石に使ってしまうからほとんど集まらない。


ルインさんの指示でプレイヤー全員が緊急で石ころ集めに国中を走り回ったが、集まりは良くない。俺は事情をサラ姫様たちに説明する。


だが、やはり国で石ころなんて保管はしてなかった。直ぐに集めるように国民に声をかけるがやはり一面のゾンビを焼き払うには全然足りない。


大丈夫だ…イオンでまだ時間は稼げる。俺たちは集まる。


「神聖属性の火は狐の進化先で善狐が使えるはずだ。いる人は手を上げてくれ」


俺がそういうと結構いた。理由は恋火たちだ。だけど善狐では忌火は覚えていなかった。つまり、進化が必要か…


他にも神聖属性の火で候補がいた。それが金糸雀。アルさんが召喚していて、ファイヤーバードに進化したらしい。そして進化先候補がフェニックスだ。それなら神聖属性の火を使えても不思議じゃない。


いずれにしても第三進化が必要か…とにかく最初はメルたちのレベル上げに付き合おう。


他のプレイヤーはまずキングコング砦のクエストに向かうことになった。ゴブリンは石ころの宝庫だからな。頑張って欲しいものだ。


名前 タクト 情愛の召喚師Lv1


生命力 65

魔力  120

筋力  55

防御力 40

俊敏性 54

器用値 93


スキル


格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv20 槍Lv10 

刀Lv1 投擲Lv7 高速詠唱20 召喚魔術Lv28 封印魔術Lv5 

騎手Lv13→Lv15 錬金Lv17 採掘Lv20 伐採Lv17 解体Lv33 

鑑定Lv20 識別Lv29 風魔法Lv22 火魔法Lv21 土魔法Lv22 

水魔法Lv28 闇魔法Lv22 神聖魔法Lv5 雷魔法Lv22 

爆魔法Lv22 木魔法Lv23 氷魔法Lv22 時空魔法35 

水中行動Lv2 読書Lv8 料理Lv33 餌付けLv7 釣りLv16 

シンクロLv10 連携Lv2


名前 ブラン アークエンジェルLv1


生命力 30

魔力  46

筋力  36

防御力 32

俊敏性 40

器用値 38


スキル


飛行Lv5 盾Lv6 槍Lv5 挑発Lv6 光魔法Lv3 光輪Lv7 

天撃Lv1→Lv2 天使の加護Lv5→Lv7


名前 ヒクス レッサーグリフォンLv3


生命力 72

魔力  64

筋力  94

防御力 46

俊敏性 94

器用値 60


スキル

飛翔Lv14→Lv16 鉤爪Lv5 騎乗Lv10→Lv12 旋風Lv7→Lv8 防風Lv3 

風刃Lv3 疾風Lv7→Lv9 残像Lv4 風魔法Lv2 雷魔法Lv2 雷ブレスLv1 

威光Lv1 騎手強化Lv8→Lv10



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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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