#217 大天使と情愛の召喚師
白い光を放ち進化したブランの姿はまず羽が4枚になった。後は身長と髪が伸び、服装が金属の金具がついて、少しリッチな感じがするようになった。
名前 ブラン エンジェルLv20→アークエンジェルLv1
生命力 25→30
魔力 36→46
筋力 28→36
防御力 25→32
俊敏性 34→40
器用値 32→38
スキル
飛行Lv5 盾Lv6 槍Lv5 挑発Lv6 光魔法Lv3 光輪Lv7 天撃Lv1 天使の加護Lv5
『ブランが進化しました。天撃スキルを取得しました』
『槍スキルに【光槍】を取得しました』
その後、サラ姫様から俺たちに村人の護衛のクエストは配布されたが俺は受けずにフリーティアに戻った。だって、村中が聖竜様と空に祈りを捧げているのだ。なんか怖くて、参加出来なかった。
フリーティアに戻った俺たちは温泉に直行する。リリーのリスクに効果があるか確認するためだ。
「ど、どう? タクト?」
「効果はある」
「本当!? やったー!」
温泉に浸かっていたリリーが万歳する。
「だけど、効果が微妙だ」
「えぇー…ブクブク」
リリーが沈んだ。こういうリリーの姿には本当に救われる。実際の効果だが、僅かに経過時間が進むのが早くなってるぐらいだ。ずっと入っていれば効果はあるんだろうが…それはできないな。
とにかくルインさんたちがクエストを終えるまで回復させる。そして俺はクラスチェンジだ!
クラスチェンジ先はこちら!
情愛の召喚師
上級召喚師
シャーマン
聖騎士
賢者
ん?変な職種がある。とにかく説明を見てみよう。
情愛の召喚師…召喚獣を大切に思い、召喚獣の好感度が高い召喚師のみがクラスチェンジ出来る召喚師。召喚獣と心を通わせ、特別な技を使用できる。
上級召喚師…召喚師の上位職。レギオン召喚する際の上限が増える能力を持っている。
シャーマン…精霊と心を通わせたものがなれる妖精召喚師の上位職。精霊を召喚することができる。
聖騎士…国から騎士の称号を受け取り、神聖魔法を操る者がなれる騎士の上位職種。闇に属する者に非常に高い能力を持つ。
賢者…多くの魔法を取得したものがなれる魔法使いの上位職種。単独で魔法を合成させることができる。
うーん…これは情愛の召喚師になる流れだな。たぶん原因はネフィさんから貰った称号がきっかけだからな。他の職種も魅力的だが、やはり情愛の召喚師には勝てないかな。
というわけで情愛の召喚師にクラスチェンジ!
名前 タクト 中級召喚師Lv20→情愛の召喚師Lv1
生命力 50→65
魔力 105→120
筋力 35→50
防御力 25→40
俊敏性 39→54
器用値 78→93
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv18 槍Lv10
投擲Lv7 高速詠唱20 召喚魔術Lv28 封印魔術Lv5
騎手Lv13 錬金Lv17 採掘Lv20 伐採Lv17 解体Lv33
鑑定Lv20 識別Lv29 風魔法Lv22 火魔法Lv21 土魔法Lv22
水魔法Lv28 闇魔法Lv22 神聖魔法Lv5 雷魔法Lv22
爆魔法Lv22 木魔法Lv23 氷魔法Lv22 時空魔法35
水中行動Lv2 読書Lv8 料理Lv33 餌付けLv7 釣りLv16
シンクロLv10 連携Lv1
『情愛の召喚師になりました。リスト召喚から合成召喚が出来るようになりました』
『情愛の召喚師になりました。リスト召喚に第2進化の一部が解放されました』
『情愛の召喚師になりました。魔石召喚に新たな召喚獣が追加されました』
『情愛の召喚師になりました。連携スキルを獲得しました』
『情愛の召喚師になりました。シンクロ【シンクロバースト】を取得しました』
『情愛の召喚師になりました。召喚出来る召喚獣の数が5つ増えました』
『全プレイヤー中、初めて上級のクラスチェンジを実行しました。称号『上級職の先駆者』を獲得しました』
インフォが多いな!まぁ、クラスチェンジだし、当然か。
一つずつ確認していこう。最初は称号からだ。
称号『上級職の先駆者』
効果:スキルポイント5pt、ステータスポイント5pt獲得
初めて上級職にクラスチェンジした者に与えられる称号
あれ?ステータスポイントも貰えた。5ptなら全部筋力に回そうと思う。そして俺の残りスキルポイントは67ptだ。
それと前回もあった召喚できるモンスターの増加。これで俺は8体召喚できるようになったわけだが、育てるのが大変だし、食費もかかる。とりあえず現時点では召喚出来ないし、無理に増やすこともないから保留だな。
ここからはスキルだ。まずは連携からだ。リリーが温泉なのでイオンとしてみる。
だが、何かは発動しているが上手くいかない。何か説明してくれないとわからないぞ。
「イオン、何か変化はあるか?」
「えーっと、なんと言いますかタクトさんの動きが分かる気がします」
「つまりこれは動きをあわせて何かをするスキルか…」
だとすると基本的に召喚師は魔法職だから魔法に関係してるのかな?試しに水魔法のアクアボールを詠唱すると赤いラインがイオンを示す。イオンに向けて魔法を使えばいいのか?
気が引けたがイオンにアクアボールを使うと俺の使ったアクアボールがイオンの双剣に宿る。
「これは…はぁああ!」
イオンが双剣を振るうと双剣から強烈な水流が放たれる。完全に普通のアクアボールの威力を超えているな。
「出来ました! タクトさん!」
「やったな! イオン」
イオンを撫でるとリリーが半目で見つめている。
「イオンちゃんばかり、ずるい」
「ずるくないです! リリーは子供になっちゃっているんですから出来ないじゃないですか」
「そうだけど…ブクブク」
まぁ、納得いかないことはあるよな。そしてシンクロバーストはチート技みたいだ。使用しようとすると警告が出た。
『シンクロバーストは一度使用すると1ヶ月使用出来ません。使用しますか?』
竜化のおよそ4倍の代償な時点でやばさが半端ない。代償については書かれてないがそれなりのものがあるはずだ。これは今、使えないな。俺にとってシンクロバーストは完全にジョーカーだ。切るタイミングを間違えるわけにはいかないな。
その後、ルインさんたちがクエストが無事に終わったことを連絡で受け取り、リープリッヒに戻る。
『クラスチェンジしてる!?』
そして質問ラッシュ。質問が終わった後、俺は自分の勝手な行動を謝罪する。すると与一さんとトリスタンさんが言ってくれる。
「あのモンスターが腐敗ゾンビを生み出していたのですから、すぐに倒すべきでしたよ」
「モンスターを生み出すモンスターは先に倒すのはゲームの鉄則よ。寧ろほっとくほうが危険だったわ」
そうだったら、いいな。一応あの場にいた人たちはみんなレベルアップしたみたいで、逆に感謝された。
だけどこれでフリーティアを守れなかったら、流石に精神的にきつい。
「兄ちゃんが自分を優先するなんて、珍しいね」
「…初めてかも」
リカとミライにそう言われるが流石にそんなことはないぞ…俺だって人間だ。自分を優先することはある。急な腹痛でトイレに駆け込んだら、迷わず空いている部屋に飛び込む自信がある。意味が違うか。
メルとレッカが話を戻す。
「イベントの流れから考えるとこれでだいぶ時間が稼げたと思うよ?」
「本来ならヴェルドーレ村からゾンビの大軍がここに来る流れだったはずだからね。そして僕らの護衛のクエストはその大群のゾンビから村人を護衛するクエストだったんだろうから、だいぶ楽させてもらったよ」
俺がその流れをぶち壊したのか…でもその流れなら潰して正解だったかもな。
満月さんが質問してくる。
「スケルトンライダーが空からゾンビを落としてきたのは本当か?」
「本当です。この目で確認しました」
「うむ…昼に来なかったことを考えると夜の度にここに来る可能性が高いな」
あぁ…確かにその可能性が高いな。まぁ、フリーティアの戦力で対処可能なのは証明されてるから大丈夫だろう。
するとメッセージが来る。サラ姫様からだ。俺にはレギンを連れてくるように書かれていた。なんだろう?とりあえず俺たちはお城に向かった。
「タクト様…先程はありがとうございました。それとすみません…あんなことになってしまって…」
あんなことはここに来るときに知った。NPCが号外を配っていたのだ。内容が酷かった。
『ヴェルドーレ村に守護竜様が降臨! 悪しき存在を滅ぼし、フリーティア騎士団に勝利をもたらした!』
フリーティアは現在、空前の守護竜様ブームになっている。何が起きても守護竜様が守って下さるとか宗教っぽくなっていたのが怖かった。
「騎士や国民が安心する苦肉の策です。ゾンビたちのことが片付けば我々が動きますので、今しばらく我慢してください」
ブラスさんにそう言われたら、我慢するしかないか。
「皆さんを呼んだのは現在の確認とヴェルドーレ村についてです。まずヴェルドーレ村は腐敗ゾンビの腐蝕に土地がやられました…再興は難しいと思います」
あぁ…俺たちの畑が…ごめんな…ミール。守れなかったよ。
「私の畑が…」
ユウナさんも流石にショックみたいだ。
「それと教会の跡地に破壊された魔方陣が発見されました。恐らくドラウグルビーストを召喚するためのものです」
それからサラ姫様がレギンを見る。
「そこで修道服の女性が見付かりました」
「ま…まさか…」
「恐らく教会にいたシスターでしょう…レギンさん、短い黒髪に右目の下にホクロがあるシスターに心当たりがありませんか?」
「ヘリヤ! たぶんヘリヤです! 彼女は大丈夫なんですか!?」
ヘリヤ…やはりワルキューレか。壊滅させるという意味があるワルキューレだ。ドラウグルビーストを解体してないし、これが倒した報酬っぽいな。
「現在意識を失っていて、専属の医師が見ましたが命に別状はありません。ただ状況が状況ですので、監視しています。すみません」
サラ姫様が謝るがそれは仕方がないところだろうな。
「謝らないでください。サラ姫様…彼女が無事なだけで十分です…あの、タクト様」
「彼女の側にいたいんだろ? お店、休んでいいよ」
「あ、ありがとうございます!」
ガルーさんが話を戻す。
「シスターが見つかったことにも驚いたが注目は魔方陣が壊れていたことだ。これを壊したのは間違いなくお前さんの嬢ちゃんだ」
だろうな。ん?ということは…
「気付かれましたか。若木の森でゾンビどもを召喚しているものが魔方陣ならタクト様のドラゴニュートでこれを破壊することが可能かも知れません」
うわー…使っちゃったじゃん…
「…使えるようになるまで一週間かかるんですけど…」
「わかってますよ。逆にいえば一週間、凌げばなんとかなると言えます」
「もちろん決定権は召喚師のタクト様にありますがやってくれませんか?」
いや、やるしかないじゃん…これ。全員から見られてるし…
「…出来る限り、協力させて貰います」
「ありがとうございます」
サラ姫様の笑顔だけが救いだぜ。その後、どうやら何人かワープゲートを覚えたらしいので、俺はワープゲート作業から解放された。
飲めるMPポーションを開発したら、この仕打ちですよ…
その後、ルインさんたちを古の島に送りたいんだが転移石じゃないと無理なんだよね。
ルインさんたちにイエローオッサ山脈のことを話す。するとハルさんが大歓喜する。ハルさんにとってハイポーションの素材、何より天然水は完全に魔法の水だ。しかし行けないことでがっかりする。
「これは本格的にクエストを探すべきね…」
「ル、ルイン姉! 今すぐ探そう!」
「落ち着きなさい。ゾンビに襲われるのは嫌でしょ? お金には余裕があるんだからタクト君から買いなさい」
「はーい…」
というわけで連携価格で売ったが、ハルさんの薬は天然水でも改善不可能だった。いや、以前よりましにはなっているんだけどね…無理だ。
「な、なんでぇ…」
調合のミスだと思います。効果ばかり優先するとこうなると学んだ瞬間だった。
俺はまだ時間があるから少しイエローオッサ山脈に行ってみよう。
名前 タクト 情愛の召喚師Lv1
生命力 65
魔力 120
筋力 50→55
防御力 40
俊敏性 54
器用値 93
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv18 槍Lv10
投擲Lv7 高速詠唱20 召喚魔術Lv28 封印魔術Lv5
騎手Lv13 錬金Lv17 採掘Lv20 伐採Lv17 解体Lv33
鑑定Lv20 識別Lv29 風魔法Lv22 火魔法Lv21 土魔法Lv22
水魔法Lv28 闇魔法Lv22 神聖魔法Lv5 雷魔法Lv22
爆魔法Lv22 木魔法Lv23 氷魔法Lv22 時空魔法35
水中行動Lv2 読書Lv8 料理Lv33 餌付けLv7 釣りLv16
シンクロLv10 連携Lv1→Lv2