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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
始めてのVRMMO
23/1716

#22 獣魔ギルドと契約

獣魔ギルドに行く前に魔石を作らないといけないので、一旦宿屋に戻ってから魔石を作りまくる。因みにこの錬金スキルは町中の特定の建物の中でしか使えないらしい。


ま、先ほど教わった商売道具の話があったから道端でそれを行うのは問題ありってことだろう。


肝心の魔石が作れる確率だが約50%と言ったところだろうか? 二回やって一回失敗って感じだ。だが、何度もやっていると当然スキルレベルは上がっていく。すると徐々に確率が上がっている……ような気がする。


とりあえず手持ちの石ころを全部消費する。上がった錬金スキルはこちら。


名前 タクト 召喚師Lv12


生命力 18

魔力  28

筋力  14

防御力  7

俊敏性 12

器用値 26


スキル


素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv4 召喚魔術Lv6 錬金Lv1→Lv4 

採掘Lv6 解体Lv6 鑑定Lv7 火魔法Lv4 光魔法Lv5 

料理Lv7 餌付けLv3


約50回の魔石生成して、魔石は30個ゲット出来た。約60%の確率だ。いいのか悪いのか分からないな。何はともあれ魔石は用意出来たので、獣魔ギルドに行くことにした。



獣魔ギルドに到着した。なんというか一目で分かる建物だった。リアルな動物の看板が立っているから流石にわかる。ここまでリアルにしている意味が謎だ……まぁ、とりあえず中に入る。


「獣魔ギルドに」


面倒臭そうに接客していた女性の目が見開かれる。すると一瞬で姿が消え、俺の隣にいたリリーに抱き付いている。速いな、この人!? 完全に見切れなかったぞ。


「や~ん! 何この子! か~わ~い~い~!」


「え!? え!? え!?」


リリーが完全に押し負けている!


「ほっぺたぷにぷに~……髪の毛さらさら~……はぁ……はぁ……やばい! 鼻血出そう……」


「タクトォ~……助けてぇ~……この人、怖いぃ~……」


まぁ、普通怖いわな……このまま誘拐されないか心配になる。


「いい加減にしてください! ギルマス!」


スパァアンッ!!


「あいた!?」


別の男の職員がハリセンで女性を叩いた。いい音したな~。女性は頭を押さえながらその場にうずくまる。リリーはハグから解放されると俺の背後に抱き付く。


「何するのよ……」


「何、ではありません。お客様にギルマスが迷惑をかけてどうするんですか」


「仕方ないじゃない……こんな珍しい子滅多に来ないんだし、最近はウルフやリス、ボア、ヒヨコ、虫ばかりで飽き飽きしてたし」


「ぶっちゃけすぎです」


なんというか……いいコンビだな。この二人。


「えーっと、私がここのギルマスで……って、やだー! サーベルタイガーにシロフクロウもいるじゃない! まさかここは天国!?」


「いちいち脱線しないでください! 話が進みません!」


「こっちおいで~。おいで~」


ギルマスがコノハに夢中である。職員のお兄さんの怒りのボルテージが上昇してますよ。


「…ハリセンが足りないようですね…」


「待って! ちゃんと聞いていたから!」


「全く……早くしてください」


大変そうだね。


「はいはい。私はここのギルマスをしているアウラといいます」


「召喚師のタクトです」


「タクト君って言うのね。用事はギルドに加入することよね? そうだよね?」


アウラさんがぐいぐい来る……そのつもりだけど、脅されている気がするのは気のせいか?


「今までの人と態度が違いすぎるでしょ……落ち着いてください」


男の人が間に入ってくれた……お世話になります。


「そのつもりです……後はこの子達と契約のやり方を教えて貰いたくて」


「え? 契約のやり方を…あ!? へ~、凄い珍しいわね。餌付けして飼い慣らしたのね?」


「はい。凄い珍しいことなんですか?」


錬金術ギルドでは色々教えて貰えたから餌付けスキルについても聞けないかな?


「凄い珍しいわよ。まず召喚師の場合だと餌付け可能な召喚獣のモンスターを見つけないとダメでしょ?」


「召喚獣のモンスターですか?」


なんじゃそりゃ。


「あ、知らないのね。モンスターにはテイムモンスターと召喚モンスター、共通モンスター、普通のモンスターがいるのよ。テイムモンスターはテイム可能なモンスターで召喚モンスターは召喚魔術で召喚出来るモンスター。共通モンスターはテイムも召喚も可能なモンスターで普通のモンスターはテイムも召喚も不可能なモンスターのことよ」


へー。モンスターに区分があったのか…知らなかった。でも召喚モンスターの発見は難易度がそこまでじゃない気がするな。俺の場合は相手からやってきたし。


「で、話を戻すと餌付けには肝心の料理がモンスターの口に合わないといけないわ。モンスターは基本グルメだから普通の料理ではまず不可能。プロ級の料理の腕前が必要とか言われているわ。更に餌付けスキルは猛獣使い、召喚師の専用スキルで料理人には取得出来ないのよ」


それってグレイ達に俺の料理が認められたってことか? 普通の料理だったはずだが、これはかなり嬉しいぞ。


「それから餌付け主がモンスターに気に入られないといけない。だから料理スキルを持ってるだけじゃ餌付けは成功しないわ。ついでに餌付けスキル持ちが協力してもまず取得出来ないわ。だからこそ餌付けスキルを解放出来る人はほとんどいないのよ」


ということは餌付けスキルって超レアスキルってことか!?


「それに好き好んで取るスキルでもないわ。猛獣使いはテイミングすればタダだし、召喚師も普通に召喚すればいいだけの話だからね」


持ち上げてから落とすのやめてくれない!? 料理もタダじゃないし、面倒臭いかも知れないけどさ。べ、別にいいもんね。ただでさえリリーがいて普通の召喚師じゃないんだ。1つ増えたところで今更だ。俺は我が道を行くとしよう。攻略組じゃないし、深く考えるのも面倒臭い。


「それを差し引いてもタクト君のようなまだ駆け出しの召喚師には強力なスキルよ。なんといっても召喚の上限には引っかからないからね」


あ、確かに魔石召喚には1日1回の上限があるね。ということは今の俺の状況は異常ということか?


「因みにこの召喚上限はレベルが上がっていくと増えるから、本当に最初だけ有利になるスキルね」


だから落とさないで!? スタートダッシュは重要なんだぞ!


「ふふ。とりあえず説明はこんなところかしら。それじゃあ先にギルド登録しちゃいましょうか! 契約はそのあとね」


「わかりました」


それから獣魔ギルドに登録する。するといきなりクリア済みのクエストが沢山あった。それがこちら。


ギルドクエスト『中級亜人種を仲間にせよ』:難易度B

報酬:5000G

仲間にした中級亜人種を獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『餌付けスキルで召喚獣モンスターを仲間にせよ』:難易度B

報酬:5000G

餌付けスキルで仲間にした召喚獣モンスターを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『グレーウルフを仲間にせよ』:難易度F

報酬:500G

グレーウルフを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『シロフクロウを仲間にせよ』:難易度F+

報酬:500G

シロフクロウを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『サーベルタイガーを仲間にせよ』:難易度F+

報酬:500G

サーベルタイガーを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『ウルフを仲間にせよ』:難易度F-

報酬:100G

ウルフを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『フクロウを仲間にせよ』:難易度F

報酬:300G

フクロウを獣魔ギルドで見せる。


ギルドクエスト『タイガーを仲間にせよ』:難易度F

報酬:300G

タイガーを獣魔ギルドで見せる。


難易度Bは掲示板に貼られているクエストで最高難易度だ。つまり、リリーと餌付けスキルは最高難易度ということになる。おかげで獣魔ギルドのレベルが3つ上がった。


そして結果として結構なお金をもらったな。最初から獣魔ギルドに来ていてれば色々よかった気がするが知らなかったので、どうしようもないな。


途中でアウラさんがリリーをずっと触らせてくれたらたくさん報酬を出すと言われたがリリーの顔が真っ青になって、俺を見てきた。流石に可哀想だったので、断るとアウラさんはガッカリしている裏で優しい顔をしていた……ひょっとして試された?


そしていよいよ契約へ。


「といっても、魔石を用意して、召喚獣が契約を望んだら、終わりよ」


「……望まなかったら?」


「逃げられるか野生になるか……町中でそうなったら、討伐対象としてギルドが動くことになるわね」


え……それは悲しすぎるんだが。


「ま、タクト君なら大丈夫よ。契約したくないならとっくにその子達は逃げ出しているから」


そういう問題なんだ……。


「一応安全のために召喚の間を使いましょうか」


「召喚の間?」


「えぇ。召喚師が召喚獣を呼び出す特別な場所よ」


「他のところでも呼び出せるのでは?」


普通に宿屋でも出来たはずだ。


「呼び出せるわよ? でも、召喚獣には最初からは懐かない召喚獣もいるから獣魔ギルドとしてはオススメしてないわ。性格も色々いるし、危険な召喚獣を呼び出して町で大暴れなんて洒落になってないからレベルが高い召喚師にはこの召喚の間を使って貰ってるのよ」


色々複雑なのね……さて、俺達だけ召喚の間に入る。アウラさんは来なかった。理由を聞くと召喚師や召喚獣にとって、召喚した時や契約した時は特別な時間。それを邪魔するのは無粋って話だった。


俺は魔石を3つ取り出し、グレイ、虎徹、コノハの前に置き、向き合って語りかけた。


「これからも俺達と一緒に冒険してくれるか?」


「「ガウ!」」

「ホー!」


俺の問いかけに答えてくれて、グレイ、虎徹、コノハはそれぞれの魔石に吸い込まれていく。それが終わるとインフォが流れた。


《グレーウルフ、グレイと契約を結びました》

《サーベルタイガー、虎徹と契約を結びました》

《シロフクロウ、コノハと契約を結びました》


これで終わったか……緊張した~。


「これでみんな、リリーと一緒だね!」


「そういうことになるな。そういえばリリーは魔石になれるのか?」


試したことなかったよな。


「なれるけど、嫌!」


嫌なのか……じゃあ、暫くはこのままでいいか。

色々問題の餌付けスキルとモンスターの説明について書きました。

餌付けスキルの取得条件をまとめます。


プロ級の料理の腕、サモナーまたはテイマーであること、モンスターに気に入られることです。

モンスターに気に入られるには様々な条件があります。レベルが高いことやプレイヤーの性格と自分が合うかなどモンスター側が判断する設定となっています。因みにグレイは美味しいご飯を毎日食べさせてくれそうという判断でタクトの仲間になった設定です。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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