#212 太古の巨鹿
夕飯を食べた後、現実でも風呂に入る。いかん…風呂と温泉を比べてしまう。はっきり言って、負けている。現実じゃないのに負けるなんて!
ログインしてからヘーパイストスに素材を見せる。
「凄いもの手に入れましたね…ボクには勿体ない素材ですよ」
「ヘーパイストスは俺の専属鍛治師なんだから頼むよ。サイズ的には大剣だよな?」
「ですね。ちょうど素材が足らずお願いしようと思っていたところです。これなら素材余っちゃいますね。恋火さんのは炎狼の爪で作りますね?」
「頼む…火狼の爪は勿体ないけど、ルインさんに売ってくるよ」
残念ながら完全に下位素材になっちゃったからな。次は和狐だ。すると真っ赤なローブと靴、手袋、マントを持ってくる。
炎狼のローブ:レア度5 重さ15 耐久値70 防御力+30
追加效果:耐寒(大)、土属性軽減(中)、木属性軽減(中)
炎狼の毛皮を使ったローブ。土属性と木属性に攻撃に非常に強く、寒さにも強いローブ。
水中戦闘には相性が悪いので、注意が必要。
ワイアームの靴:レア度5 重さ5 耐久値60 防御力+25
追加效果:耐電(大)、風属性軽減(中)、雷属性軽減(中)
ワイアームの皮を使った靴。風属性と相性が良く、電気をほとんど通さない靴。
火蜥蜴の手袋:レア度4 重さ5 耐久値50 防御力+10
追加效果:火属性ダメージ(中)、火属性耐性(中)、衝撃吸収(中)
火蜥蜴の皮を使った手袋。格闘をする際には火を吹き出し、火属性ダメージが発生する。
また防具としても火属性に強く、手にかかる負担を軽減してくれる。
ただし、水には弱いので注意が必要。
ワイアームのマント:レア度5 重さ10 耐久値60 防御力+15
追加效果:風属性軽減(中)、雷属性軽減(中)、飛行速度上昇(中)
ワイアームの翼を使ったマント。風属性と相性が良く、電気をほとんど通さないマント。
素晴らしい出来だと思う。だが、俺はマントを注文した覚えがない。
「それはリリーはんたちに頼まれて作ったんどす。タクトはんはマントを嫌がりそうだからプレゼントして欲しいそうどす」
むぐ…なぜ俺がマントを嫌がったのがわかった…なぜか俺の頭の中にイクスの姿が過ぎった。イクスには魔力供給するときにどうしてもリンクスキルで繋がってしまうんだよな…考えすぎか。
「これ作りましたけど、どないしましょう?」
「せっかく作ってくれたんだから、使わせて貰うよ。問題はこの素材の使い道だな…また俺のは変だし、リリーの防具を頼めるか?」
ドラゴンもどきの素材だし、リリーはダメージを受けやすいからな。
「わかりました」
その後、集まったみんなを送る。恒例になってきたな…そしてインフォがくる。
『時空魔法のレベルが35に到達しました。時空魔法【テレポート】、【アクセラレーション】を取得しました』
うわー、ブラスさんが使っていたチート魔法覚えちゃった。これはまずいだろう。
テレポートと合わせて温泉で確認してみた。まずテレポートは目視範囲内の選択した場所に瞬間移動する魔法だ。ただし対象は自分のみで魔方陣が見える弱点がある。それを引いても奇襲には便利な魔法だな。
アクセラレーションは倍速魔法。俺の場合は3秒ほどしか使えなかったがリリーにも使えたので、チート魔法に認定しよう。
「タクト! これ、楽しい!」
リリーは楽しいだろうな。スピードが弱点だから…
因みに俺の場合は杖で魔法を使ってから、剣を取り出す流れになる。つまりほぼ剣では使えない!
魔法の詠唱も短縮されたがそれなら普通に魔法を使うのと大差ない…現状サポートだな。魔法剣とか作ったら、変わってくるんだろうが…先が長い話だ。
魔法の確認が済んだところで装備を変え、探索を開始しよう。メンバーはミール、コノハ、優牙、ダーレー、ルーナにした。
このメンバーにしたのは遠くに森が見えるからだ。やはり森ならミールを選びたいし、進化が間近だからな。
では、森目指して頑張りますか。まずは温泉エリアを抜けないとな。
というわけでダーレーに乗って移動開始。途中ブクブクバーンこと、間欠泉に驚いたルーナが俺のローブの中に逃げ込むことはあったが、温泉ゾーンを抜ける。
温泉ゾーンにはモンスターが出ないのかな?
森にたどり着いた俺はあることに気が付いてしまった…ワープポイント、設置できない…なんてこった!
ここはまだ温泉から近いからいいけど、奥に進むときついぞ。現在は温泉、イジ鉱山、古の島に設置している。
転移石があるから古の島を変えるか。あった方が便利ではあるんだけどな。バトルシップを行ったり来たりするのは大変だからな。
ただ難易度とかを考えると断然こっちなんだよな。とりあえず今は先に進もう。
森の中に入るとミールが直ぐ様、反応する。
「ふわぁ~、いい森です~」
「そうなのか?」
「はい! 人や亜人種の手が殆ど加わってない森みたいです」
それを聞くとあまり手を加えたくないな…優牙が敵を察知する。さて、何が相手かな?
ワピチLv12
通常モンスター 討伐対象 ノンアクティブ
シカだ…群れでいる。気付かれてない。ならやるしかない。
ミールが土移動、ルーナが気付かれないように反対側に回り、寄生木と魔法でワピチを狙い撃つ。
驚いたワピチが此方に来る。コノハの羽投擲、優牙の凍結ブレスでワピチたちが凍る。
悪いな…俺たちの食料になってくれ。俺は槍で貫き、止めを差す。
では解体。
ワピチの肉:レア度4 食材アイテム 品質E
ワピチの鹿肉。薬肉として知られるお肉で刺身でも食べることが出来るお肉。
ワピチの鹿茸:レア度4 素材アイテム 品質E
古くから生薬として知られている素材。
新たな鹿肉ゲット。鹿茸は鹿の角だ。漢方で使われるものだな。セチアにあげないとな。
しかし喜んでばかりは入られないようだ。優牙が危険を知らせる。どうやらワピチをトリガーで出てくる敵のようだ。
木を次々倒しながら巨大な鹿が現れた。
アイリッシュエルク?
? ? ?
マンモス、ケブカサイと共に氷河期を代表する動物だ。ワピチを倒されてお怒りみたいです。
「とりあえず…逃げるか!」
全員で逃げる。俺はダーレーに乗りながら状態異常を試すが普通のデバフと毒は効くが病気は効かない。
そして毒は再生でチャラにされる。厄介な鹿だ。しかもこの鹿、俺しか狙ってこない。
みんな攻撃を当てるが眼中になし!氷河期を代表する動物の性か氷魔法の効きが悪いな。今まで水、氷魔法が有効だったから、完全に編成ミスだ。
だが、それでも俺にはダーレーがいるから大丈夫だな。
『ミール、トラップを仕掛けてくれ』
『わかりました!』
ルーナとコノハが来る。
「二人は左右から魔法で攻撃をしてくれ。効きが悪くても構わない。ダメージを稼げるなら勝つのは俺たちだ」
二人は頷き、左右に別れる。優牙が来る。
「凍結ブレスで攻撃を続けてくれ。罠にはまったら、接近戦を仕掛けるぞ。あのでかい角には絶対に当たらないようにしてくれ」
「ガウ!」
全員で魔法攻撃してダメージを稼ぐ。
『準備出来ました! 真っ直ぐ進んで下さい』
「わかった! ダーレー、距離を離すぞ!」
ダーレーが疾風で加速する。そして罠を知らせるマーカーを見付けた。俺たちはそこを駆け抜け、ターンする。
するとアイリッシュエルクがちょうど罠にかかる所だった。
「えい!」
ミールがそういうと落とし穴が出現し、アイリッシュエルクの両足が落ち、脛が地面に激突する。
あ~あれは痛い…
アイリッシュエルクのスピードがあったためか、回転してこっちに飛んでくる。
「やば! ダーレー、逃げるぞ」
慌てて、ダーレーに合図を出し、離れる。
飛んできたアイリッシュエルクは俺たちがいた場所に脳天から落下。結果自慢の角が地面に刺さり、バタバタしているが抜けない…色々酷いな。
「え…えと…結果オーライです!」
ミール、可愛いと思うがやったことの酷さは消せないんだよ。
俺たちは動けないアイリッシュエルクを仕留めた。虚しい勝利だ…とりあえず解体してみる。
巨鹿の肉:レア度5 食材アイテム 品質D
アイリッシュエルクの鹿肉。かなり強い薬肉として知られるお肉で刺身でも食べることが出来るお肉。
巨鹿の角:レア度5 素材アイテム 品質D
アイリッシュエルクの角。薬としての効果を失っているがその角には栄養が詰まっている。
俺は自分のサイズの倍以上あるブロック肉を見たのは始めてだ。処置が大変だぞ…これ。そして肉と同サイズの角…どうしろと?とりあえずインベントリに入れて持って帰るか…
そしてアイリッシュエルクを仕留めたから全員レベルアップだ。そしてインフォが来る。
『槍のレベルが5に到達しました。槍武技【バックランサー】を取得しました』
『シンクロのレベルが10に到達しました。シンクロに【複数通信】を取得しました』
『ダーレーのレベルが16に到達しました。進化が可能です』
『ミールのレベルが16に到達しました。進化が可能です』
俺もケーゴと同じでバックダンサーの仲間入りだ。
そしてシンクロスキルに複数通信が追加された。試してみたら、やはり今まで一人にしか通信出来なかったのがみんなと共通して通信が出来るようになった。
これは地味に便利な気がする。出来ればコミュニケーションもそうなって欲しいな。
レベルアップでは意外な結果があった。ルーナの進化は来ないのか…16で来ると思ったが来なかったのだ…合成召喚だからかな?まぁ、いいや。予定通りミールとダーレーの進化をさせよう。
名前 タクト 中級召喚師Lv19
生命力 49
魔力 103
筋力 35
防御力 25
俊敏性 38
器用値 77
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv18 槍Lv4→Lv8 投擲Lv7
高速詠唱20 召喚魔術Lv28 封印魔術Lv5 騎手Lv8→Lv11 錬金Lv17
採掘Lv20 伐採Lv17 解体Lv33 鑑定Lv20 識別Lv27→Lv28 風魔法Lv22
火魔法Lv21 土魔法Lv22 水魔法Lv28 闇魔法Lv22 神聖魔法Lv5
雷魔法Lv22 爆魔法Lv22 木魔法Lv23 氷魔法Lv22 時空魔法Lv34→35
水中行動Lv2 読書Lv8 料理Lv33 餌付けLv7 釣りLv16 シンクロLv9→Lv10
名前 和狐 シュラインビーストLv3
生命力 76
魔力 96
筋力 46
防御力 40
俊敏性 92
器用値 94
スキル
扇Lv10 舞踊Lv10 投擲操作Lv10 邪炎Lv10 忌火Lv10 気配察知Lv12
危険察知Lv12 封印魔術Lv10 幻術Lv10 炎魔法Lv5 神道魔術Lv15
妖術Lv10 裁縫Lv10→12 革細工Lv10→12 料理Lv14 血醒Lv5
神降ろしLv1 獣化Lv1
名前 コノハ スノーフクロウLv4→Lv5
生命力 48
魔力 57→61
筋力 38→39
防御力 36
俊敏性 42→43
器用値 62→64
スキル
奇襲Lv16 飛翔Lv24→Lv25 氷爪Lv11 羽投擲Lv7→Lv9 暗視Lv11→12 気配遮断Lv10
風魔法Lv17→Lv18 水魔法Lv13→Lv14 氷魔法Lv18→Lv20 氷刃Lv8 耐寒Lv2
名前 優牙 ブリザードウルフLv1→Lv2
生命力 38
魔力 40→43
筋力 42→43
防御力 48→50
俊敏性 42→44
器用値 33
スキル
噛みつきLv19→Lv20 気配察知Lv14→Lv15 危険察知Lv1→Lv2 氷爪Lv1→Lv2
夜目Lv11 氷の牙Lv18→Lv19 氷装甲Lv1 氷結ブレスLv1→Lv2 雪潜伏Lv1
耐寒Lv1
名前 ダーレー サラブレットLv14→Lv16
生命力 28→30
魔力 2
筋力 20→22
防御力 18
俊敏性 69→73
器用値 44→45
スキル
蹴り技Lv5 突進Lv7 乗馬Lv20→Lv22 疾走Lv11→12 騎手強化Lv17→Lv19
名前 ルーナ フェアリーLv15→Lv16
生命力 30→31
魔力 61→63
筋力 20→21
防御力 22
俊敏性 56→58
器用値 36
スキル
飛行Lv16→Lv18 竪琴Lv1 舞踊Lv10 魅了鱗粉Lv5 風魔法Lv8→Lv10
木魔法Lv7→Lv10 幻術Lv2
名前 ミール ドリアードLv15→Lv16
生命力 50
魔力 39→40
筋力 17
防御力 17
俊敏性 54→55
器用値 48→50
スキル
土潜伏Lv6→Lv8 蔓Lv8 俊足Lv3 土魔法Lv6 木魔法Lv5 花蜜Lv3 採取Lv7
植栽Lv4 寄生木Lv4→Lv5 罠設置Lv4→Lv5