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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
キングコングの砦
206/1718

#195 タコさんの戦術と悲劇

ブルーメンの港町にワープする。今日は水中戦だ。現状の戦力でどこまで戦えるか確認したい。


メンバーはイオン、リアン、ぷよ助、セグロ、ヤスリだ。水中に入る前にしっかり準備をする。するとリアンが聞いてくる。


「何しているんですか? タクト先輩」


「海に入る前の準備運動」


「体をほぐしておくと怪我の予防になるそうです」


イオンがドヤ顔で説明しているが以前泳いだ際に聞かれて、俺が教えたことだ。ゲームで意味があるか分からないが一応やらないといけないことだからしている。


「へ〜。じゃあ、私もやります」


というわけでみんなで準備運動をするわけだが、気分はプールに引率で来たお兄さんだ。


準備運動が終わり、水中に入ると異変を感じる。体が軽いぞ?


「どうかしましたか? タクトさん?」


「いや、体が軽くて…」


うお!喋れた!しかも呼吸をすると普通に出来たぞ!しかし原因はなんだ?リアンには怪しいスキルがない。ということは犯人はイオンだな。


「もしかしてこれが海竜の加護の効果でしょうか?」


「たぶんそうだろうな」


パーティー全体に水中行動の効果を付与できるんだろうな。


まるでイオンの願いを叶えたみたいなスキルだ。水中で時間制限が無くなればそれだけ長く冒険出来るからな。犯人は絶海龍王様だ。あの人、イオンのことをよく理解していたからな。


とにかくありがたい限りだ。俺たちは泳いでいると敵の大群が来る。


シャークLv5

共通モンスター 討伐対象 アクティブ


レベルが低いし、小さいサメだからいいけどさ。サメはサメ。怖さがある。しかも数が多いから怖さ倍増だ。


だがイオンとリアンが圧倒的な速さでサメの大群を全滅させた。


「泳ぐスピードではマーメイドが一番速いんですよ。基本的にマーメイドはスピードで距離を稼いで強力な魔法で相手を倒すスタイルです」


なるほどね。ステータス的に魔法使いなのに武器で戦う俺に仲間が出来た気がする。


戦闘については空でも言えたことだが、俺の存在価値ないな。おとなしく解体作業しよう。フカヒレ来ないかな?


サメ肉:レア度2 食材アイテム 品質E

サメのバラ肉。日が経つと強烈な臭いを放つ食材。


やはりフカヒレは来ないか…無念だ。しかしサメ肉ゲット。中々市場には出ないが意外に美味しい食材だ。すり身や蒲鉾かまぼこなどのこねる料理が多いかも知れない。勿論普通に焼いて食べることも出来る。


泳ぎを続行していると海釣りで良くヒットする奴を見つけた。


オクトパスLv5

召喚モンスター 討伐対象 アクティブ


タコさんだ。たこ焼き食べたくなった。


イオンとリアンが仕留め行く。すると危険を察知したタコさんはイオンとリアンにタコ墨を吹き掛ける。


「な!?」


「真っ暗です!?」


タコ墨を食らったイオンとリアンは動きが止まってしまう。それがミスだった。


「きゃ!? な、なんですか!? 気持ち悪い!」


「あ!? ダ、ダメ! そんなところにくっつかないでください〜」


墨の中で何が起きたのかわからない。墨が無くなり、見えてきた二人は真っ黒になり、いつの間にか増えたのか…身体中タコさんだらけになっていた。


やるな!タコさん!イオンとリアンを見事に無効化している。タコさんたちの頑張りに乾杯!


「何見てるんですか! タクトさん! 早く取ってください!」


「そうです! タクト先輩。お助けください~」


はいはい。とはいえ魔法を使うわけにはいかないので、セグロとヤスリに任せた。


「あのモンスター…嫌いです」


「私もです…」


「無用心に飛び込むからそうなるんだ…オクトパスの作戦勝ちだな」


「「むぅ~」」


抗議をしても事実だぞ。


「それにこいつは美味しいんだぞ?」


「これが…ですか?」


「う、うそですよ~…こんなうねうねしたものが美味しいなんて」


タコさんの美味しさを疑うとは悲しいな。タコさんの証明するために解体しよう。


タコ足:レア度2 食材アイテム 品質E

独特の吸盤があるタコの足。正式名は触腕しょくわん

ヌメリを取らないと生臭くなってしまうので、下処理が必要。


タコスミ、ゲット出来ないか…無念だ。現実ではイカスミ料理が有名だが、実はタコスミのほうが栄養価があるそうだ。


ただタコスミはイカスミと比べるとコスパが悪い。つまり高級食材なんだよな。


いつかタコスミパスタを食べたいと思って希望を持ったがお預けみたいだ。


そしてタコが入ればイカもいる。


スクイッドLv5

召喚モンスター 討伐対象 アクティブ


タコさんとの違いはスピードだ。スクイッドはめっちゃ速い。そのせいか攻撃手段は体当たりだ。


イオンが槍で突き刺し、仕留めた。解体すると意外なものが手に入った。


スクイッドの墨袋:レア度2 素材アイテム 品位E

イカ墨が詰まった袋。大量のイカ墨が入っている。


おや?素材アイテムになってるな。墨袋だからか?とにかく確保だ。


最後に少し沖に行ってみたら、偉いのに遭遇した。


イタチザメLv15

共通モンスター 討伐対象 アクティブ


いや、だからさ…三大人喰いサメなんて出したら、ダメだろ…しかも三匹。これが現実なら俺はきっと死んでいる。


しかしみんな強かった。イオンとリアンはイタチザメでも圧倒的のスピードで槍を刺しまくり、仕留める。


セグロとヤスリもイタチザメを締め付けるがそんなの気にしないで俺に向かってくる。俺も槍を構え、イタチザメに一撃与えるが、暴れたイタチザメの尾の攻撃を俺にくっついていたぷよ助がガードしてくれて、そのままイタチザメに取り付く。


な、情けない…召喚獣に戦闘を任せるのが召喚師ではあるから、これが本来あるべき姿なのだが、一緒に戦いたいと思ってしまうんだよな。あ、投げ槍を試してみよう。


すると不自然なほど、速く一直線にイタチザメに命中する。希望が見えた気がする。


「タクトさん!? よくもタクトさんを…絶対に許しません!」


ぷよ助がガードしたが俺を攻撃したことに怒ったイオンがイタチザメを何度も槍で串刺しにして終わる。結論、水中戦で俺のお荷物に変化なし。悲しいけどこれが現実だな。とりあえず解体してみる。


イタチザメの歯:レア度4 素材アイテム 品質E+

鋭く肉を食いちぎれるほど硬い歯。武器に使うと水属性が付くことがある。


イタチザメのお肉:レア度3 食材アイテム 品質E+

イタチザメのバラ肉。日が経つと強烈な臭いを放つ食材。

通常のサメより脂が乗っている。


うむ。デスニアよりいい素材みたいだな。ヘーパイストスに後で見てもらおう。時間が来たので、戻ろうとするとリアンが背後から迫る敵を察知する。


「ひっ!?」


「どうかしたのか?」


俺たちが後ろを見ると変なのがいた。凄い勢いで向かってきている。識別する。


人面魚Lv8

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


前がおっさんの顔の後ろが魚のネタモンスターだ。


そしてこのおっさん…リアンしか狙わない…


「いやぁあああ! こ、こっち来ないでください〜!」


完全にアイドルをストーカーするおっさんにしか見えない。というかこんな魚を釣り上げたら、釣り人はどんなリアクションをするんだろうか?


「イオンお姉ちゃん! 助けてください!」


「えぇ!? む、無理です! リアンなら倒せるでしょう」


「攻撃したくありません!」


「私だってそうですよ!」


「「タクトさん(先輩)!」」


はいはい。こういうときだけ頼られるのね…俺はショックボルトで麻痺らせ、後はぷよ助、セグロ、ヤスリに任せた。


解体したが何もなし。あっても困るよな。俺なら売られてもそんなアイテム買いはしない。そこでインフォが来る。なんだ?


『水泳スキルのレベルが10に到達しました。水中行動スキルに進化しました』


あ〜。意味無いね…いや、イオンがいない海での戦闘なら意味があるが現状それは考えられない。


最後にトラウマがあったがここで狩りは終了する。海岸で久々の料理だ。イオンにはシーフクドの見張りを頼む。


今日の食材はタコ足だ!イオンたちを納得させてみよう。


まずタコ足の下処理からだ。塩でよく揉み、ヌメリが無くなるまで続ける。


下処理の次は茹でる。その後、食べやすい形に切る。


鍋の中に魚醤、砂糖を入れて、その中に刻んだタコ足を入れて蓋をする。そうして出来上がったのが、こちら。


タコの煮物:レア度3 料理 品質E

効果:満腹度20%回復、俊敏性1時間アップ(中)

タコ足を魚醤と砂糖で煮物にした料理。塩で下処理されているので、臭みがない。


レア度は低いが問題は味だ。全員が見守るなか食べる。


「うん! 完璧だな」


欲を言えば酒やみりんを使いたかったが無いので仕方無い。


というわけでみんなに渡すとセグロとヤスリはかぶり付く中、イオンたちは恐る恐る食べる。そして驚愕する。


「う…嘘です! あんなのがこんなに美味しいなんて!」


「こ、これが皆さんが言っていたタクト先輩の料理マジックなんですね!」


俺はマジシャンじゃないぞ…これはタコさんの勝利だ。俺が格好つけていると海から声が聞こえた。


「きゅ!」


振り返るとイルカがいた。


ドルフィンLv1

召喚モンスター 討伐対象 ノンアクティブ


「可愛いですね。どうしたんでしょうか?」


「タクトさん…これは…」


あぁ…だろうね。自分に気付いたと判断したからだろう。胸びれをばたばたさせている。タコ持ってきて!と言われてる気がする。


イルカなら乗れそうな気がする。これは餌付けチャレンジに挑戦しないといけないな!


俺がタコを持っていくと美味しそう食べる。そして俺にじゃれつきもっとくれアピール。やばい…足りるか?


俺がタコをあげる。その時だった。


「タクトさん!」


イオンが叫ぶとシーフクドが来ていた。


狙いはタコか!これはこいつのだ!


俺がシーフクドを躱すためにタコを引くとドルフィンがタコを追ってしまう。結果シーフクドとドルフィンが当たり、ドルフィンは逃げ出してしまった。


これは…俺が悪いのか?


俺がシーフクドを見るとざまーって顔をされた気がした。俺は杖を構える。


「ブリザード!」


吹雪がシーフクドを襲い、氷結したシーフクドは墜落する。それだけで済むと思うなよ。


「エクスプロージョン!」


海面で大爆発が起き、シーフクドは爆散した。解体する気にもならん!


「帰るぞ」


「「は、はい」」


俺はドルフィンにあげるはずだったタコを食べながら、フリーティアに戻ることにした。


名前 タクト 中級召喚師Lv15


生命力 48

魔力  97

筋力  35

防御力 24

俊敏性 35

器用値 71


スキル


格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv21 片手剣Lv18 槍Lv1→Lv3 投擲Lv4→Lv5 

高速詠唱Lv14→Lv15 召喚魔術Lv27 封印魔術Lv3 騎手Lv6 錬金Lv14 

採掘Lv18 伐採Lv17 解体Lv30 鑑定Lv17→18 識別Lv23→Lv24 風魔法Lv20 

火魔法Lv21 土魔法Lv22 水魔法Lv21 闇魔法Lv20 神聖魔法Lv4 雷魔法Lv21 

爆魔法Lv21→Lv22 木魔法Lv22 氷魔法Lv20→Lv21 時空魔法Lv23 水泳Lv10→水中行動Lv1 

読書Lv8 料理Lv32→Lv33 餌付けLv6→Lv7 釣りLv14 シンクロLv9


名前 イオン ドラゴニュート・エンベロープLv4


生命力 62

魔力  88

筋力  56

防御力 32

俊敏性 111

器用値 91


スキル


二刀流Lv27 槍Lv1→Lv3 投擲操作Lv8 飛行Lv7 遊泳行動Lv11→Lv12 

氷刃Lv13 連撃Lv3 水魔法Lv2 蒼波動Lv2 竜技Lv5 

竜化Lv6 海竜の加護Lv2→Lv3 料理Lv6


名前 リアン リトルマーメイドLv10→Lv12


生命力 14→15

魔力  29→33

筋力  12→13

防御力 12

俊敏性 29→33

器用値 27→31


スキル


槍Lv1→Lv3 杖Lv1 歌Lv2 遊泳行動Lv1→Lv3 水弾Lv2 水魔法Lv1 

潜水Lv1→Lv3 音響探知Lv1→Lv3 人化Lv3→Lv5 


名前 ぷよ助 ブルースライムLv4→Lv6


生命力 33→37

魔力  0

筋力  0

防御力 43→47

俊敏性 21→22

器用値 21→22


スキル


捕食Lv12→Lv14 防御Lv4→Lv5 物理無効Lv5→Lv6 変形Lv11 衝撃吸収Lv5→Lv6 

分裂Lv3 再生Lv5 水中行動Lv6→Lv8 極寒ボディLv10→Lv12


名前 セグロ シースネークLv3→Lv4


生命力 37→38

魔力  13→14

筋力  25

防御力 13

俊敏性 19→20

器用値 19→20


スキル


噛みつきLv9→Lv10 巻き付きLv8 毒Lv6→Lv7 熱探知Lv4→Lv5 水中行動Lv5→Lv7


名前 ヤスリ シースネークLv1→シースネークLv3


生命力 35→37

魔力  12→13

筋力  23→25

防御力 12→13

俊敏性 18→19

器用値 18→19


スキル


噛みつきLv3→Lv5 巻き付きLv3 毒Lv3→Lv5 熱探知Lv3→Lv4 水中行動Lv1→Lv4


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