#188 海の歌姫と秘密の買い物
召喚の間に来た俺は早速召喚をする。
今日は水魔石の召喚だ。早速水魔石を作り、魔法陣にセットする。そういえばイオンを召喚したのが水魔石だったな。今回はどうなるか。いざ、召喚だ!
「魔石召喚!」
水魔石が魔法陣に吸い込まれ、水が溢れ出す。大丈夫だろうか?部屋が水没したら、俺死んじゃうんだが…そう思った時だった。ピンクの魚の尾びれが見えた。
そして姿を見せたのはピンクのロングワンサイドアップの髪型に綺麗なサファイアブルーの瞳の女の子だ。ただし服は無く、胸の所はピンクの貝殻、下半身は魚の女の子だった。
そう彼女はマーメイドだった。
「えーっと。初めまして。あなたが私を呼んだ人ですか?」
「あ、あぁ。初めまして召喚師のタクトだ」
「タクトさんって言うんですね。早速で申し訳ないですけど、私の名前をお願いしていいですか?」
なんというか礼儀正しい子だな。
「あぁ。ちょっと待ってくれ」
「はい」
俺が考えているとニコニコしている。くそ、可愛いぞ。この子。
マーメイドだし、礼儀正しく穏やかで優しい感じがする子なんだよ。だとするとこれしかないかな。
「リアンなんてどうかな」
リアンは日本だと鋼玉石と呼ばれる石だ。コランダムというパワーストーンの名前でも有名で持つ人を穏やかで優しい気持ちにする石だ。サファイアの鉱石名でもある。ゲームなら鋼玉石かサファイアを使うと予想してこの名前にしてみた。
「リアン…素敵な名前だと思います! ありがとうございます! タクトさん」
「気に入って貰えてよかったよ。あ、俺のことは好きに呼んでくれていいよ」
「え!? いいんですか?」
おや?言いたい言葉があるのか。いいぜ。流石にレパートリーはもうないだろう。俺の防御は完璧だぜ。
「いいよ」
「じゃあ、タクト先輩って呼ばせてください」
俺の防御、完全崩壊!全然完璧じゃなかった!この場にセチアやリビナがいなくて良かった。
「あの…ダメですか?」
「全然大丈夫だよ」
「良かったぁ〜…あ、これからよろしくお願いします。タクト先輩」
「あぁ。よろしく頼むな。リアン」
では、リアンのステータスを見てみよう。
名前 リアン リトルマーメイドLv1
生命力 6
魔力 20
筋力 6
防御力 6
俊敏性 20
器用値 18
スキル
槍Lv1 杖Lv1 歌Lv1 遊泳行動Lv1 水弾Lv1 水魔法Lv1 潜水Lv1 人化Lv1
水弾は魔弾の水バージョン。潜水は深海を潜る際に必要なスキルらしい。これがないと水圧で死ぬらしい。覚えておくとしよう。
そしてお待ちかねの歌スキルだ。舞踊と同じ効果らしいが是非リアンの歌声を聞いてみたい。
「あまり上手くないですよ?」
「別に責めたりしないよ。聞かせてくれないかな?」
「ん〜。じゃあ、少しだけ…ラ〜♪ララ〜♪」
召喚の間にリアンの綺麗な歌声が響く。いい歌だな。目を閉じながら聞いているといつの間にか終わってしまった。俺は拍手する。
「ご清聴ありがとうございました」
「とても綺麗な歌声だったよ」
「そ、そうでしょうか? タクト先輩に気に入って貰えたなら良かったです」
ぐぬ…なんかあまじょっぱい空気な気がする。これが後輩効果か!
最後の残ったのが人化だが…
「これは服を用意したほうがいいのか?」
「…そうしてください」
リアンが顔を真っ赤にさせている点から判断して、そういうことなんだろうな。次の召喚が終わったら、リアンの服を買ってあげるとしよう。
そして次の召喚はリスト召喚で以前失敗したスネークだ。
魔法陣が輝き、スネークが召喚される。
名前は決めてある。
名前 ヤスリ スネークLv1
生命力 16
魔力 2
筋力 10
防御力 6
俊敏性 8
器用値 8
スキル
噛みつきLv1 巻き付きLv1 毒Lv1 熱探知Lv1
これで俺が召喚出来る召喚獣の数は3になった。
ヤスリは現実にいる水蛇の名前でヤスリヘビがいたので、そのまま名付けてみた。ペットにも出来るらしい。
召喚が終わったので、服などを買うことにする。折角なのでリビナの分も買った。
まずはリアンにはピンクのワンピースにした。ワンピースなら人化もしやすいと思ったからだ。リアンは早速服を着ると人化する。
「えっと…似合いますか?」
「あぁ。頑張って選んだ甲斐があったな。よく似合ってるよ」
「えへへ。ありがとうございます」
さて、問題のリビナを呼び出す。
「およ? 何か用? タクト? あ、新しい子だ」
「は、初めまして! リトルマーメイドのリアンです!」
「リリムのリビナだよ。それにしてもマーメイドねぇ」
リビナはやはり服を見ている。当然だろうな。
「リビナを呼んだのは、リビナにも服をプレゼントしようと思ったからだよ」
「えぇ!? ちょ、ちょっと待って!? まさかリリーたちみたいなヒラヒラの服じゃないよね?」
「そうだけど?」
「いーやーだー! そんな女の子みたいな服、ボクには無理だよ!」
やはりリビナはそういうの苦手なんだな。
「冗談だよ。ほら」
俺がリビナに選んだのはショートパンツに短いTシャツだ。
「これぐらいなら、良いだろう?」
「た、助かった…確かにこれなら着ても良いよ。でもボクをからかったことは忘れないからね?」
「何かしたら、フリルたっぷりの服装な」
「ぐ…」
これで約束も出来たし、悪戯も封じたぞ。
「でもさ。ボクらだけ服貰って良かったの? リリーたち、絶対怒るよ」
「俺が対策してないと思ってるのか?」
俺がそういうとリビナが納得する。
「なるほどね。じゃあ、ボクはこの服のことは秘密にしておいたほうがいいのかな?」
「そうして貰えるとありがたいな」
サプライズが成功するといいんだけどな。そう思いながら、お店に帰り、ログアウトした。
名前 タクト 中級召喚師Lv13
生命力 47
魔力 94
筋力 33
防御力 23
俊敏性 33
器用値 67
スキル
格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv21 片手剣Lv18 投擲Lv4 高速詠唱Lv14
召喚魔術Lv25→Lv26 封印魔術Lv3 錬金Lv14 採掘Lv14 伐採Lv17 解体Lv25
鑑定Lv15 識別Lv21 風魔法Lv20 火魔法Lv21 土魔法Lv22 水魔法Lv20
闇魔法Lv20 神聖魔法Lv3 雷魔法Lv21 爆魔法Lv20 木魔法Lv20 氷魔法Lv19
時空魔法Lv21 水泳Lv8 読書Lv8 料理Lv30 餌付けLv6 釣りLv14 シンクロLv9