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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
始めてのVRMMO
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#18 義姉妹とビデオチャット雑談

とはいえゲームの話をすることにしても何を話せばいいか分からないので、聞いてみることにした。


「どんなことを話せばいいんだ?」


「職業は?」

「レベルは?」


佳代姉と理恋が聞いてくる。


「職業は召喚師でレベルは12だよ」


「「「強っ!?」」」


え? 強いのか?


「兄様……いいな」


「ん? 未希は召喚師になりたいのか?」


「うん……たくさんの動物さん達を連れて、敵をボコボコにしたい」


うん。その通りかもしれないが言い方がちょっと怖いぞ。


「兄ちゃんはどんなの連れているの?」


「俺はドラゴニュートとグレーウルフ、タイガー、フクロウを連れているよ」


「「「え……」」」


三人が固まってしまった。何か変なことを言ったか?


「ひょっとして、そのドラゴニュートって小さい金髪の女の子だったりする?」


「そうだけど……ゲームやってないのにどうして知っているんだ?」


まさか佳代姉達も実はゲームをしていたりするのか? そう思ったが、どうやら違うようだ。


「兄ちゃん、ゲームの掲示板見てないでしょ?」


「あぁ~……なんか話題になってるって聞いたな」


「幼女サモナーって呼ばれてるよ」


そうそう。クロウさんがそんなこと言っていたな。


「まさかせい君がそうだったなんて……掲示板に悪口書いている奴ら制裁決定」


佳代姉が何か怖いことを言っている。


「別に何もしなくていいよ。何かしてくるならこっちも黙ってないし」


「お~。兄ちゃんが強気だ」


「かっこいい……兄様」


「まぁ、レベルとか見ても何かしてくるとは思えないけど、気をつけてね? ネットのこういうのは怖いから」


確かに恨みや妬みは怖いよな。


「肝に銘じておくよ。それで三人はエリュシオン・オンラインをするつもりなのか?」


「そうだよ! 兄ちゃんなんてすぐに抜いてやるんだからね!」


「びゅーんって……追い抜くの」


「そう言われたら、俺も頑張らないとな」


俺がそういうと三人は心配そうな顔をした。


「程々にね?」


「兄ちゃんならゲームのやりすぎで入院とかあり得るから」


「やりすぎは……だめっ!」


信用なさすぎだろ……前科があるから仕方ないが……。


「流石に大丈夫だって……プレイ時間の制限があるからそもそも倒れるほどゲーム出来ないからな」


このエリュシオン・オンラインにはプレイ時間の制限がある。3時間までは1時間のプレイ禁止。それ以降は1時間経つごとに1時間ずつプレイ禁止時間が伸びるようになっている。そして12時間以上ゲームをしていると強制ログアウト、一日のログイン禁止になるらしい。


これは最近のVRゲームのルールで決められているものらしい。海斗と話していた事件が原因だ。しかしこのシステムに対して繰越機能がこのゲームには存在している。要はプレイ禁止時間をまとめることが出来るシステムだ。


俺を例にあげると今日の俺の流れは7時から12時までゲームして三時間休み、13時から18時までゲームして3時間休み、19時から23時で二時間休みという流れだ。


本来なら2~3時間ログアウトごとに休まないといけないわけだが、これを一度にまとめて8時間にすることが出来るのだ。ただし対象は1日24時間以内のみの制限が存在している。さらにこの継続時間も休憩無しで合計12時間オーバーで強制ログアウトになり、1日のログイン禁止になる。


まぁ、これはゲーム会社から1日ゲームしてても6~8時間くらいは寝てくださいというメッセージだろう。これで体壊しても文句は言わせないだろうな。


因みに俺はご飯休憩で一時間しか休んでいないので、6時間の休憩が必要ということになる。この後、0時までチャットしてからお風呂に入って大人しく寝るつもりである。


「色々事件があってゲーム会社側も叩かれていたからね。ゲーマーとしたら色々言いたいことはあるけど、健康を害するのはやっぱりダメだと最近思い知ったよ」


「なんのことだか、分からないな」


「せい君は説教されたいのかな? いいよ。朝まで説教しても」


「その結果寝ずにゲームすることになるがいいのか?」


「むー」


むくれる佳代姉……可愛いと思ってやってるからタチが悪い。


「三人がゲーム始めるのは月曜日からか?」


「そうだよ! 姉ちゃんが帰ってきてからじゃないと無理だから困ってる」


「とっても困ってる……兄様」


俺にどうしろと?


「兄ちゃんと一緒ならゲームがすぐに可能!」


「兄様と会えるし……一石二鳥」


待て待て待て!


「まさか……ゲームのために家に帰れと? 普通に電車で移動することになるし、2時間ぐらいかかることは知ってるだろ」


この家から彼女達の家まで結構な距離がある。休日ならまだしも平日は不可能だ。


「「ダメ?」」


可愛い顔してお願いしてもダメです!


「流石にそれはダメだよ。二人共。大人しく待っててね」


「「え~」」


二人は納得がいかない様子だが、普通に無理だから。


それから話は再びゲームの話へ。ベータ時代の生産職だった人達とフレンドになったことやゲームでの戦闘のことなどを話しているとあっという間に時間が過ぎた。


「そろそろ0時だね。この辺で終わろっか?」


「「え~」」


理恋と未希が抗議の声を上げるが流石にこれ以上はダメだな。


「そうだな。いい子は寝る時間だ」


「兄ちゃんは私達を子供扱いしすぎ!」


「そう言ってる間は子供だって」


「む~!」


理恋がむくれるがその姿が子供なのだ。


「じゃあ、次は月曜日にゲーム内で会おうね」


「あぁ、フレンドコードは送っておくよ」


「お願いね」


ネットで事前にフレンドコードを送っておくと佳代姉達が登録してくれるから便利だ。


「兄様……道案内も」


「俺も詳しくないが出来る限り、頑張るよ」


「うん! 楽しみにしてる」


「私は別に楽しみじゃないもんね!」


そんなことをわざわざ言う姿も子供に見えるから不思議だ。


「はいはい。それじゃあ三人ともおやすみ」


「「「おやすみー」」」


三人とのチャットが終わり、俺は風呂に入り、風呂から出ると眠りについた。

次回は初めての掲示板回となります。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] 俺を例にあげると今日の俺の流れは7時から12時までゲームして三時間休み、13時から18時までゲームして3時間休み、19時から23時で二時間休みという流れだ。 この部分について、3時間…
[一言] 2時間50分やって、10分休んでまた2時間50分やるみたいな人居そう
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