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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
キングコングの砦
189/1716

#178 キングコング砦潜入作戦

俺たちはキングコングの砦を目指し、探索を続けた。


すると俺の声がどこかから聞こえた。


「…ミライたんの匂い、くんかくんか」


全員が俺を見る。ちょっと待て。言ってないぞ!?


「…兄様、いきなりすぎ」


「タクト君、ちょっと、お話いいかな?」


「兄ちゃんにそんな趣味があったなんて!」


「おい! 俺の言ってな」


するとレッカの声が聞こえた。


「イクスたん、ペロペロしたい」


俺はレッカにガラスの剣を突きつける。


「死ぬ覚悟は出来てるな?」


「僕、言ってないよ!?」


ルークが止める。


「そうですよこれは罠」


「実は僕、脱ぐとすごいんです」


「意味わからない! 僕、鍛えてなんてないよ!」


ルークが一人コントをしてると烈風さんと雷電さんから驚き発言。


「実は俺、ずっと前からお前のことが!」


「それ以上はダメです…私も戻れなくなってしまう…だから!」


女性陣から熱視線。


「「ちょっと待てええええ!」」


烈風さんたちの疑惑はともかくこのままじゃダメだ。犯人を見つけないと!


『イクス、敵は何処にいる?』


『右前方の大樹にインコが二羽います』


なるほどインコなら声マネぐらいするか。


俺は持っていたガラスの剣を投げる。命中はしないがインコが逃げ出す。捉えた!


「アポーズ!」


ガラスの剣が手元に戻り、再び投擲するとインコを仕留めた。


もう一羽はレッカがヒートランスで仕留めた。


「今のはなんだったの?」


「インコだそうだ。声マネする鳥だな」


「ずいぶん悪趣味なインコだね」


メルの意見に全員納得したのは言うまでもない。


因みに女性陣から続きのリクエストがあったが、烈風さんたちが全力拒否した。


そんなトラブルがあったが、俺たちは遂にキングコングの砦を発見した。


見張りのゴブリンやマッスルゴリラがたくさんいる。どうしたもんかな。


カタパルトは敵に気付かれることなく木材を組み立て、古の島から岩を持って来ないといけないので、無理と言う結論になった。


とにかく新魔法の出番だろ。


「ゲートポイント!」


地面に魔法陣が描かれ、消える。これでよしと。


「新しい時空魔法? どんな魔法なの?」


「ゲートポイントはワープ先を一つ記録するもので、ワープゲートは一度行った場所にワープする魔法だな」


『便利!』


ですよね。というわけでフリーティアに戻り、作戦会議。


あの砦をどう攻略するか…まず正面突破はなし。リビナなら行けそうな気がするがマッスルゴリラは動いていたから危なすぎる。囮も同じ理由で却下。となると潜入するしかない。


誰が?俺になる。ノワなら多分可能だからだ。ノワで潜入して、ゲートポイントを設置して、ワープゲートで全員を中に入れるということになった。


するとヘーパイストスが鉄の剣を二本持ってくる。


「もう出来たのか? 早いな」


「リリーさんの大剣で感覚は掴みましたし、新しい火炉とハンマーのお陰です。ありがとうございます」


「いいって。それじゃあ、早速見せて貰うな」


「はい。自信作です」


リープリングの片手剣:レア度5 片手剣 品質D

重さ:25 耐久値:50 攻撃力:20

鉄で作られた片手剣。中級火炉と中級ハンマーの効果で重さは軽く、耐久値と攻撃力は上昇している。

剣の鍔にはクラン『リープリング』のエンブレムが焼入れされている。


「おぉ! いい出来じゃないか! 流石だな」


この重さなら俺でも使えるし、イオンでもギリギリ二刀流出来る。ヘーパイストスのために火炉とハンマーを交換したのは間違いじゃなかった。


「えへへ。ありがとうございます」


新しい武器も手に入ったので、俺たちだけで再びキングコングの砦にワープする。


「ノワ。頼むぞ」


「…ん」


イクスが偵察に出ているゴブリンを見つけ、偵察部隊の一番後ろのゴブリンの影にノワが潜む。


偵察に出たゴブリンたちは砦の中に入っていった。とりあえず潜入成功だな。


『ノワ、どうだ?』


『…ゴブリンとゴリラばかり』


やはり砦の中は敵でいっぱいか…なんとかチャンスが来ないか待つこと数分、チャンスが来る。


『…にぃ、部屋に入った。寝るとこみたい』


『部屋の中のゴブリンの数と状態は分かるか?』


『…影は六つ。交互に寝てるみたい』


ちっ。全員寝ないのか…徹底してるな。だが、六体中三体寝るなら気付かれず、仕留められる。


俺はイオンと恋火、リビナを呼び出す。


「出番ですね」


「あぁ。今からノワの影移動で部屋の中にいるゴブリンを仕留める。全部で六体。そのうち、寝てるのが三体だ」


「起きてる奴は俺、イオン、恋火で仕留める。出口はリビナが固めてくれ」


「ゴブリンたちがボクを見るためだね」


リビナはやはり悪魔のせいか知性が高いな。


「あぁ。もし魅了出来たら、頼むな?」


「もちろん。全部吸い付くしちゃうよ!」


頼もしい限りだ。


「マスター、わたしはどうすればいいですか?」


「イクスは待機だ。大丈夫、イクスには砦の情報や黒幕を見付けて貰わないといけない。ここは俺たちに任せてくれ」


「イエス、マスター」


一旦全員召喚石に戻し、手に持ち、俺はリープリングの片手剣を取り出す。


『ノワ、大丈夫そうか?』


『…ん』


『よし、頼む!』


『…影移動』


俺が影から飛び出すとゴブリンの顔に突きをお見舞いする。


「イオン、恋火、リビナ!」


召喚されたイオンと恋火は一瞬でゴブリンの首を刎ねる。


寝ていたゴブリンが起き、出口に逃げ出そうとするがリビナを見て、吸い尽くされる。


俺が突いた奴はまだ生きていたがノワの影の剣山にずたぼろにされていた。


みんな優秀だ。しかし喜んでばかりもいられない。


この異変がいつばれるかわからない以上、急いで突破しないといけない。


イクスを呼び出す。


「イクス、キングコングの位置とゴブリン、マッスルゴリラの他の存在を教えてくれ」


「イエス、マスター。探知開始…終了。巨大な敵が一体この砦の三階にいます。四階には複数の反応が固まっています。一、二階には敵多数、長い列になっています。地下に並んでる反応と離れたところに一体の反応があります」


ご丁寧にセリアンビーストと村人を分けてやがるのか。恐らく地下がセリアンビーストで四階が村人だろうな。イクスがいなかったら砦を探し回ることになってたぞ。


情報は手に入れた。俺はゲートポイントを設置して、フリーティアに戻る。


するとそこにはルインさんたちの他に与一さんや満月さん、火影さん、トリスタンさんにシフォンたち、アルたち、イベントを一緒に戦った人たちがいた。


あぁ~。今日到着とか言ってたな。


「やぁ、タクト君」


「いいお店持ってるわね」


「どもです。すみません、今急いでて」


すると満月さんから衝撃の一言。


「ルインたちから聞いた。戦力がいるんだろう?」


俺がルインさんを見る。


「仕方無いのよ。タクト君抜きでキングコングを倒すのはきついから彼らに手伝って貰うことにしたわ。それで状況はどうなったの?」


「砦の部屋を確保しました。いつまで無事かわかりませんので、向こうで話します」


「わかったわ。行きましょう」


俺たちがワープするとまだ見つかってないみたいだ。


俺はボスの位置や村人たちのこと教える。


「イクスちゃんは本当に優秀ね。つまりタクト君とは一階で別れるわけね」


「そうなります」


すると与一さんが言う。


「それにしても凄いことしますね。エリア解放イベントの初クリア報酬を手放すなんて」


「そのことは聞きましたが、仕方ないです。恋火の仲間をほっとくわけにはいけませんから」


俺の最優先は恋火の仲間の確保だ。ルインたちのパーティーを抜け、リリー、イオン、恋火、セチア、リビナを召喚する。


「リビナ、遠慮はなしだ。思いっきりやってやれ」


「うん! ボクにお任せだよ」


リビナが部屋から出た瞬間、ゴブリンたちはリビナを見て、倒れ込み、全滅する。


「すごいですね…」


「このゲームのサキュバスはかなりの強さだな」


初見の人はドン引きだろうな。もたもたしてていのかな?俺たちは先に行くよ。


「終わったよ」


「あぁ。突っ切るぞ!」


『おぉ~!』


俺たちは地下を目指して走り出した。次々、ゴブリンとマッスルゴリラは倒されていく。


『あぁ!? 先越された!!』


今頃、気付いてももう遅い。


名前 イクス エクスマキナLv16


生命力 30

魔力  30

筋力  30

防御力 30

俊敏性 30

器用値 30


スキル


機人兵装Lv1 解析Lv4 探知Lv5→Lv8 換装Lv2 リンクLv1 魔力充電Lv1


名前 ノワ ドラゴニュートLv8


生命力 14

魔力  36

筋力  8

防御力 8

俊敏性 16

器用値 39


スキル


影操作Lv3→Lv4 影探知Lv5→Lv8 影移動Lv3→Lv4 影潜伏Lv3→Lv4 隠密Lv3→Lv5 

擬態Lv3 夜目Lv3→Lv4


名前 リビナ リリムLv15


生命力 23

魔力  52

筋力  11

防御力 11

俊敏性 27

器用値 32


スキル


素手Lv1 飛行Lv5 隠密Lv1 夜目Lv5 誘惑Lv7→Lv10 催眠Lv1 

魅了吸収Lv7→Lv10 闇魔法Lv1 幻術Lv3 魔弾Lv2


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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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