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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
キングコングの砦
185/1718

#174 ゴブリン部隊殲滅戦

ルインさんたちにメールを送り、下準備のためにゴブリンたちのところに向かう。


メンバーは恋火、ノワ、サビク、狐子、ダーレーだ。


ノワは俺の影に引っ込み、サビクは俺の首、恋火の操縦でダーレーに乗る。


道中、ノワのために倒せるものは倒していく。グレーウルフ、カラスを倒してノワは順調にレベルをあげていく。


そしてゴブリンライダーが現れたポイントに着く前にサビクが反応する。


やはりか…見付けたぞ!


サビクの案内で真っ直ぐに敵に向かう。前回とはスピードが違う!絶対に逃がさない!


サビクが犯人を確保。犯人はゴブリンアーチャー。前回俺たちはゴブリンライダーの奇襲を受けた。


奇襲を受けたということは俺たちの接近をゴブリンライダーに伝える存在がいるはずなんだ。ゴブリンアーチャーが鷹の目スキルを持っているなら見張りには最適だろう。


「ノワ、こいつになれるか?」


「…問題ない」


「恋火と狐子もやってくれるか?」


「は、はい!」


「コーン!」


ノワがゴブリンアーチャーに擬態し、恋火がゴブリンアーチャーに変化する。狐耳のゴブリンは見たくなかった。


そして狐子はゴブリンアーチャーに憑依する。


さて、どうなるか…


俺は隠れ、三体を見守る。


するとゴブリンシーフが来て、話をする。


『…言葉、わからない』


『ど、どうしたらいいんでしょうか?』


『ノワと恋火は話すな。狐子、適当に返事を返してくれ』


ゴブリンシーフと狐子が会話しているとゴブリンシーフは異変に気付いたのか逃げ出す。


『狐子、仕留めろ』


逃げ出したゴブリンシーフに狐子が憑依したゴブリンアーチャーの矢が命中し、倒れる。その後、憑依したゴブリンアーチャーも仕留める。


「…バレた」


「ご、ごめんなさい! タクトお兄ちゃん」


「…コーン」


「落ち込まなくていいよ。欲しかった情報は手に入ったからな。これで作戦に確信を持てた。ありがとうな。三人とも。一旦戻ろう」


俺はリターンで戻る。


夕飯を食べ、ゲームにログインすると全員集まっていた。


「あ、タクトさん。こんばんは!」


「よ! 作戦思い付いたんだってな。参謀長」


烈風さんが変なこと言い出す。


「誰が参謀長ですか…」


「あら? ぴったりじゃない? 今回も作戦を考えたんでしょ?」


「ルインさんまで…はぁ、ソロでゴブリンたちを倒してきていいですか? 急用で急いでるので」


『ちょ!?』


全員が慌て出す。全く…この人たちは…


「時間に限りがあるので、早速俺が考えた作戦を説明いたします。聞いてください」


俺は簡単に説明する。


「この娘の能力凄いわね…」


「…えっへん」


ノワが今回の作戦の肝だからちょっと自慢気だな。


「確かにこれなら行けそうだな…」


「えぇ。守りが固い場合は内から崩すのは基本ですからね」


烈風さんと雷電さんは賛成のようだ。


「だけどさ。そんなに簡単に行くものなの? ゴブリンって賢いんでしょ?」


「そうだよ。バレるんじゃない?」


リカとメルが話す。そう思うのは当然だよな。


「実は今回のクエストとは別のクエストがあることを見付けました」


『別のクエスト?』


全員が興味を示す。


「はい。どうやらゴブリンは村人たちを誘拐しているみたいです。冒険者ギルドで迷子の依頼があるのを確認しました」


「お! それなら俺たちも見たぜ。なぁ?」


「えぇ。確かにありましたね。それが関係しているんですか?」


烈風さんと雷電さんも見つけていたんだな。俺も実際に確認したから空天狐が言っていたことは間違いないと思う。


「恐らくは。NPCから今回のクエストの裏にはゴブリンたちを操る悪い召喚師がいる情報を教えて貰いました」


全員がルークを見る。そうなるよな。


「ぼ、僕じゃないですよ!?」


ルークが慌てる。慌てると余計に怪しいぞ。


「俺たちはそのNPCから直接この召喚師の退治及び誘拐された娘の救出の依頼を受けました。なのでエリア解放イベントの攻略は皆さんにお任せしようと思います」


『え!?』


全員が驚く。まぁ、いきなりクエスト任せると言われたらそうなるか。


「その娘はどんな娘なんだ?」


烈空さんが聞いてくる。


「恋火と同じセリアンビーストらしいです」


『ちょっと待ったーーー!!』


男性陣がそういうが待てと言われてもな。


「待てません。先程も言いましたが時間的に余裕が有る状況じゃないんです」


「そういう意味じゃない! いいか? その救出には俺たちも参加させてくれ」


「そ、そうですよ!」


「一人占めはよくないです!」


そうは言われてもな。


「このクエストは俺がNPCから引き受けた特殊クエストだぞ? 俺以外は参加出来ないぞ?」


『うぐ!?』


男性プレイヤーたちが詰まる。ルインさんとメルが言う。


「そういうことなら確かに参加できないわね」


「私たちはエリア解放イベントに集中したほうがいいですね。報酬もいいみたいですし、タクト君も手伝ってくれるんだよね?」


「もちろん。目的地は同じだからな。それでゴブリンたちの知性の話だけど、さっき騙せるか試したが普通に騙せたから上手くいくと思うよ」


「上手くいく確信を得てから作戦提案するのは流石だね」


「兄様らしい」


レッカに言われると褒められている気がしないんだよな。ミライも褒めてないし。


「…わかったわ。とにかくあのゴブリンたちを倒しましょう」


そしてメンバーが決まる。


まず内から崩す部隊は俺、ルーク、雷電さんが担当する。


敵を殲滅する部隊。烈風さん、チロルだ。


ゴブリンの退路を立つ部隊。ルインさんたち、メルたちだ。


作戦の肝は俺たちだ。俺たちがどれだけゴブリンを崩せるかで決まる。俺たちはゴブリンを殲滅するために進軍を開始した。


俺のメンバーはイクス、ノワ、コノハ、サビク、リキュールだ。


イクスは満を持して初公開した。大人気だったのは言うまでもない。そして俺たちはイクスの超性能を思い知る事になる。


「探知スキルに反応あり。数4です。マスター」


イクスが敵の正確な位置を教えてくれる。


「この子が狙撃を担当したら、えげつないことになるわよ…」


確かにな。全員ドン引きだ。


俺、チロルがそれぞれ分かれて仕留める。俺はリキュールがいるから遠いやつらを担当した。


これで奇襲は潰した。ここからが本番だ。


ノワがゴブリンシーフに擬態し、ルークのゴブリンたちと共にゴブリンアーチャーたちがたくさんいるであろう森に向かう。


ノワたちは無事に入ることに成功する。やはりルークのゴブリンたちも仲間と判断したか。


『…潜入成功』


『よし。バレないようにゴブリンの影に潜んでくれ』


『…わかった』


ノワが近くにいたゴブリンシーフの影に潜む。


『敵の様子はどうだ?』


『…木の上にたくさんの影がある。全部で15』


『杖を持ったやつは見えるか?』


『…いるけど少ない。ここから見えるのは5体くらい。地面にいる』


流石にシャーマンは木登り出来ないか。好都合だ。


『他にはどんなのがいる? 数も教えてくれ』


『…馬車が4台置いてある。地面の影の数は45』


つまりファイターとライダーで40くらいシーフもいるかもしれないな。


『なるほどな。ありがとうな。ノワ。これから作戦を始めるぞ』


『…ん』


まずは邪魔なシャーマンからだ。俺が雷電さんとルークに指示を出す。


シャーマンたちが次々、落とし穴に落ちる。雷電さんのミーアキャットだ。そしてルークのゴブリンたちがぼこぼこにする。これで魔法は封じた。


そして運良くソウルを召喚できたチロルがソウルを接近させるとゴブリンアーチャーたちはソウルを狙うが意味がない。この勝負、貰った!


『ノワ、頼む!』


『…ん。影移動』


ノワが潜んでいた影から俺が飛びだし、ゴブリンシーフの顔をガラスの剣が貫く。


「来い! 恋火、コノハ、サビク、ルート!」


召喚された恋火はすぐさまゴブリンたちに襲いかかる。


コノハは空を飛び、氷刃でゴブリンアーチャーがいる木の枝を切り裂き、ゴブリンアーチャーを下に落とすと更に羽投擲で他のゴブリンアーチャーを凍らせる。


厄介なゴブリンシーフはサビクとルートが狙う。


「ノワ、俺の影の中にいろ」


「…ん」


さて、やるか。


俺もガラスの剣でファイターたちの相手をする。時々俺の影から槍が出てくる。ノワはなんだかんだでフォローしてくれるんだな。


そして森の外から援軍が来る。


「突っ込め!」


「ご飯の時間だよ! みんな!」


チロル、その掛け声はどうなるんだ?


「…ご飯」


ほら、ノワが俺の影から顔を出してるじゃんか…


「この戦闘が終わったら、ご飯にしような」


「…にぃの手作りを希望」


「あぁ。作ってやるからもう少し、頑張ってくれ」


「…ん」


とはいえみんなの戦闘参加で完全に詰んでいる。すると馬車が1台がこちらに来る。


『…ピンチ』


『大丈夫だよっと』


俺はガラスの剣を投擲し、ガラスの剣が馬車を運転していたゴブリンライダーの顔に突き刺さる。後は避ければいい。


「タ、タクトお兄ちゃん! 大丈夫ですか?」


恋火たちが集まる。


「あぁ、大丈夫だよ。どうやら勝負ありだ。サビク、ルート。ゴブリンシーフを警戒してくれ」


「「シャー!」」


「恋火とコノハは逃げ出した奴がいないか調べてくれ。見付けたら、ルインさんたちがいるところに追い込め」


「わかりました!」


ルークが来る。


「勝負ありですね…まさか同じゴブリンは攻撃しないとは思いませんでした」


「狐耳がある新種ゴブリンがいても騙せたからな」


「確かにそれで騙せるなら大丈夫ですよね」


どうやら全滅したかな?チロル来たので、聞いてみた。


「どうやら大丈夫みたいだよ。何体か逃がしちゃったけど、さっき仕留めたってメルさんから連絡きた」


「よし! 勝鬨を上げろ!」


烈風さんがそういい、みんなが勝鬨をあげる。


『おぉ~!』


こうして俺たちはゴブリンたちが潜んでいる森を突破した。



その後、ルートを変えて再びイクスで探索する。


すると向かう先には多数のモンキーがいるらしい。


ボスはキングコングだからな。どうやらここから先は猿の森みたいだ。


「このまま、行くべきだと思いますか?」


賛成多数で行くことになる。しかし俺たちは猿の恐怖を知ることになる。


俺たちがイクスの探知した猿のいるところに踏み込んだ時だった。モンキーたちが一斉に騒ぎ出す。


『ウキー!』


なんだ?威嚇か?


俺がそう思った時だった。イクスの警告する。


「警告。四方から反応多数。数120」


『いぃ!?』


120!? 多分マッスルゴリラだろう。筋力ゴリラの集団なんて無理だ!


「撤退よ! みんな!」


『ウキー!』


『リターン!』


それぞれのリターン担当者が魔法を唱え、フリーティアに戻る。


「あ、危なかった…色んな意味で」


「だね…まさか仲間を呼んでくるとは思わなかったよ」


「撤退の手順を確認しといて助かったわ」


全くだ。お陰で全員無…事?


「人数…少なくないか?」


「そう言えば、烈風がいませんね」


「…ケーゴとユーコもいない」


「チロルもいない…まさかまだ向こうにいるんじゃ!」


「ということはリターンで戻るときに猿が使ったのは妨害スキルってことだね」


レッカの言葉で帰れた全員が納得する。


「ケーゴ兄ちゃんとユーコ姉ちゃんの死は無駄にしない」


リサ、殺してやるなよ。


「ど…どうしょう…チロルに怒られる…」


頑張れ、ルーク。その後、生き残ったメンバーで猿について話し合う。


いくつか案は出た。まずは仲間を呼んでくるならトラップや範囲魔法でまとめて倒す方法。この場合、誰かが囮役になる。


囮役に上がったのはノワだ。何故なら俺の影に移動出来るからだ。しかしノワを囮にするのは俺が反対する。


理由が妨害スキル。ノワ一人に妨害が集中した場合、高確率で失敗するだろう。そんなことは流石に許可出来ない。


次に隠密などで仲間を呼ばれる前に猿を仕留める方法。猿は恐らく察知のスキルがない。俺たちを目視できる範囲に来て初めて騒いだからだ。


これが現実的かも知れない。だが、仲間が殺られたら、騒がれる可能性もある。だとするとほぼ同時に全ての猿を仕留める戦力がいるわけだが、現状その戦力がいない。


今日はここまでだな。無念だ。しかしリターンで戻った時にインフォが流れていた。


『時空魔法のレベルが20に到達しました。時空魔法【ワープゲート】、【ゲートポイント】を取得しました』


この魔法は超便利な匂いがする!キングコングの砦攻略に心強い魔法を覚えたみたいだ。


クエストの期限まで後二日だ。


名前 タクト 中級召喚師Lv10


生命力 44

魔力  88

筋力  31

防御力 22

俊敏性 28

器用値 63


スキル


格闘Lv7 蹴り技Lv14 杖Lv21 片手剣Lv10→Lv12 投擲Lv3 高速詠唱Lv14 

召喚魔術Lv23 封印魔術Lv3 錬金Lv9 採掘Lv14 伐採Lv17 解体Lv23→Lv24 

鑑定Lv13 識別Lv20 風魔法Lv20 火魔法Lv21 土魔法Lv22 水魔法Lv20 

闇魔法Lv20 神聖魔法Lv3 雷魔法Lv21 爆魔法Lv20 木魔法Lv20 

氷魔法Lv19 時空魔法Lv19→Lv20 水泳Lv8 読書Lv8 

料理Lv30 餌付けLv6 釣りLv14 シンクロLv8→Lv9


名前 恋火 セリアンビーストLv25→Lv26


生命力 52→53

魔力  54→56

筋力  53→54

防御力 32

俊敏性 62

器用値 45


スキル


刀Lv12→Lv13 二刀流Lv1 炎魔法Lv6 狐火Lv12 気配察知Lv13→Lv14 

危険察知Lv13 妖術Lv1→Lv2 血醒Lv5 料理Lv2


名前 イクス エクスマキナLv1→Lv5


生命力 15→19

魔力  15→19

筋力  15→19

防御力 15→19

俊敏性 15→19

器用値 15→19


スキル


機人兵装Lv1 解析Lv4 探知Lv1→Lv4 換装Lv2 リンクLv1 魔力充電Lv1


名前 ノワ ドラゴニュートLv1→Lv8


生命力 10→14

魔力  22→36

筋力  5→8

防御力 5→8

俊敏性 14→16

器用値 25→39


スキル


影操作Lv1→Lv3 影探知Lv1→Lv5 影移動Lv1→Lv3 影潜伏Lv1→Lv3 隠密Lv1→Lv3 

擬態Lv1→Lv3 夜目Lv1→Lv3


名前 コノハ スノーフクロウLv1→Lv2


生命力 48

魔力  51→53

筋力  36

防御力 34→35

俊敏性 40→41

器用値 56→58


スキル


奇襲Lv16 飛翔Lv21→Lv22 氷爪Lv9 羽投擲Lv4→Lv5 暗視Lv11 気配遮断Lv10 

風魔法Lv16 水魔法Lv12 氷魔法Lv16 氷刃Lv4→Lv6 耐寒Lv1


名前 サビク ブラックマンバLv6→Lv7


生命力 43→44

魔力  13→14

筋力  28→29

防御力 16

俊敏性 30→31

器用値 25→26


スキル


噛みつきLv11→Lv13 巻き付きLv8→Lv9 猛毒Lv10→Lv12 熱探知Lv7→Lv9


名前 ダーレー サラブレットLv9


生命力 26

魔力  2

筋力  18

防御力 16

俊敏性 61

器用値 40


スキル


蹴り技Lv3 突進Lv7 乗馬Lv19 疾走Lv9→Lv10 騎手強化Lv14→Lv15


名前 狐子 野狐Lv7


生命力 23

魔力  38

筋力  32

防御力 14

俊敏性 32

器用値 23


スキル


噛みつきLv7 気配察知Lv8 火魔法Lv9 夜目Lv7 

狐火Lv10 妖術Lv2 幻術Lv5 憑依Lv2→Lv3


名前 ルート キングコブラLv5→Lv6


生命力 44→45

魔力  19→20

筋力  35→36

防御力 21

俊敏性 28

器用値 28→29


スキル


噛みつきLv4→Lv6 巻き付きLv6→Lv8 毒Lv4→Lv5 熱探知Lv4→Lv6 毒液Lv5→Lv6


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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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