#1525 父息子対決
俺は人間の姿になったサタンを識別する。
憤怒魔王サタンLv100
ボスモンスター 討伐対象 アクティブ
人間の姿だと魔王を名乗っているんだな。そんなサタンというか父さんが俺に話しかけて来た。
「強くなったな…誠吾。まさかロンギヌスをブラフに使うとは…これは知ったエデンの創造神は怒り心頭だぞ?」
「そうでもないしょ。少なくともサタンの星支配計画は一旦は止めたんだからさ。まぁ、本当なら止めとかに使って欲しいんだろうけど、そんな神様の事情なんて俺は知らないし、聞くつもりもないね」
「ふふ。親子揃って神嫌いとは罰があるぞ?」
「神様が嫌いにしたんだから自業自得でしょ」
「違いない」
ここで父さんが聞いて来る。
「さっきのはアザトースの力か?」
「アザトースが残した置き土産だよ。呪った相手を異星の存在に変えてしまう呪いらしい。これによってサタンは異星の存在となって一体化していた星の核との接続が切れて、逆に拒絶反応みたいなものを発動させて貰った」
「異星の存在に対する星の防衛機構を利用したのか…アザトースめ。やってくれたな」
「父さんもアザトースを利用していたんだからお互い様なんじゃないの?」
「それは確かにそうだが、自分が失敗したからお前も失敗をしろというのはどうなんだ?」
アザトースの気持ちからすると確かにそんな感じはするな。最も俺がサタンにこれを使う保証なんてない。他の神とかに使う可能性だって十分にあったんだ。最も創星龍神やゼウスみたいな異星の存在にしても意味ないのでは?と思われる存在には使えなかったからな。自分の強さもアザトースの呪いに頼るレベルじゃなかったし、色々運が良かった。それを分かった上でアザトースがサタンに対する嫌がらせを仕掛けたというならアザトースの未来を読む力に戦慄してしまうな。
「まぁいいか。一応強くはなっているみたいだからな。寧ろこの姿で息子と本気で戦える機会を貰えたことに私は感謝するべきなのかもしれないな」
「サタンとしては怒る所だと思うけどね」
「確かに…格納! いでよ! 魔剣デッドリーシンズ!」
サタンが手に見たことがない魔剣を取り出した。名前から七つの大罪の英語訳であるセブンデッドリーシンズから来ている魔剣っぽいな。対する俺は創星近衛を構える。
そして両者の姿が消えるとお互いの斬撃をぶつけ合って、お互いの次元震を使用した蹴りが宇宙空間で激突してお互いに吹っ飛ぶと再び両者が消えると宇宙を舞台に激しい斬撃と格闘戦を組み合わせた戦闘が勃発し、お互いに斬撃は避けながらも細かい蹴りやパンチ、頭突きはくらう展開となった。
ここでサタンは翼を展開すると巨大な氷山を七つ作り出し、俺に向けて飛ばして来たが俺は全部斬り裂いて氷山を原子分解させると更にサタンに斬りかかるが攻撃を止められ、至近距離から極寒ブレスを放たれたことで距離を取ると全波動で反撃すると虚無壁でガードされた。
「飛梅!」
「ふん。ん?」
「森羅万象!」
「ぬう! いい攻撃だ! ぬん!」
俺は斬撃を飛ばすとサタンは飛梅の斬撃を止める。そして森羅万象で俺は襲い掛かったが父さんは振った剣を回転させて剣を下向きにして俺の攻撃を止めた。この動きは完全に御剣家の剣術だな。そして俺は父さんに弾かれてしまうと今度は父さんが魔剣を構える。
「バスタースラッシュ!」
「くぅ! ッ!?」
「魔神技! ロストカリバー!」
サタンから放たれたのは消滅の力を宿した特大の斬撃だ。これを俺は創生近衛の鞘と刀でガードして弾いた。
「創星龍神の力を宿した刀…思った以上の性能だな。並みの武器なら耐久値が持たない攻撃なのだが」
「これでもこの世界の未来を背負っているんだ。簡単に倒されるわけにはいかないんだよ」
「それは間違いないな」
俺とサタンとの戦いはここから激化していく。お互いに天変地異を宇宙で発生されるとお互いに次元転移で移動し、次元の狭間で斬撃の応酬してお互いに無波動をぶつかり合うと現実世界に戻り、再び斬撃でぶつかりながら星核や黒星、氷爆や核爆が宇宙空間内でぶつかり合う。
「惑星!」
「無限刃! 原子分解! はぁあああああ! ッ!?」
「凶星! ん!?」
「雷化! 後ろ回し蹴り!」
「ぬお!?」
サタンが惑星を飛ばして来ると俺は全部斬り裂き消滅されると目の前に凶星を作り出したサタンが現れると俺の目の前に凶星が迫る。その瞬間、雷化でサタンの背後に回った俺の蹴りがサタンの背中にヒットしてサタンは凶星に自分から入り、超爆発を残した。
「嫉妬門!」
しかしサタンはそれで止まることなく、魔剣から嫉妬門を発動される。やはりあの武器は七つの大罪スキル全部持っていそうだな。
「ふぅ…無限乱刃! 原子分解! はぁあああああ!」
俺は創星近衛を構えると虚空に向けて何度も刀を振ると無数の斬撃が嫉妬門の手を切断すると原子分解の効果で消滅されてしまった。嫉妬門、破れたり。
「嫉妬門を突破するか! だが、私は甘くないぞ! 誠吾!」
サタンは再び襲い掛かって来る。俺はドラゴンウイングを使用するとサタンもドラゴンウイングを発動されて、対抗して来た。やはりウロボロスドラゴンと関係がある設定なのか竜技を使えるみたいだ。
「「ドラゴンダイブ! おぉおおおおお! どわ!?」」
お互いにドラゴンダイブで激突するとお互いに吹っ飛ぶ。ここでサタンが仕掛けて来た。自分の魔剣を俺に向けて投げて来たのだ。当然俺は魔剣を弾き飛ばして俺はその魔剣をキャッチして上段からの攻撃と読んだがサタンの動きは違った。サタンは拳を構えて真っ直ぐ俺の向けって来た。この動きを見て俺はガード態勢を取る。
「デモンズラッシュ! おらおらおらおら!」
「くぅうう! やば!?」
「ふ。魔神撃!」
俺はデモンズラッシュを防いでいたがここで弾かれた魔剣がサタンの前に落ちて来た。その瞬間にサタンの狙いには気が付いたがもう遅い。サタンは魔剣を取ると魔神撃を俺に使って来て、俺はぶっ飛ばされる。そしてサタンは魔方陣を展開する。
「禁呪! ビックバン!」
宇宙創成の超爆発が発生するが発動までの時間が掛かったことで俺は離脱に成功している宇宙空間で助かった。
「闇転移。逃がさんぞ! 誠吾!」
「誰が逃げるか! くそ親父!」
父さんは俺の弱点をしっかり見抜いているな。俺には体力や精神力、集中力などの人間としての限界がある。なので息を突かせる暇を与えず攻め続けていると速い段階で限界が来る。今までの戦闘でも長期戦は結構あったがリリーたちやメルたちのサポートもあって結構休めながら戦闘することは出来ていた。
それが今はなく、しかも負けが許されない戦いとなると一つのミスも許されない圧倒的な緊張感が俺を襲っている。それはより俺の体力を削ることになる。それを理解しているサタンは俺に休憩を与えない戦術を取った。こういう弱点を狙って来るところは血のつながりなんだろうな。
「強欲門!」
「武装創造!」
「「いけ!」」
「「はぁあああああ!」」
お互いの武器が空間でぶつかり、散らばる状態で俺とサタンが激突するとお互いが念動力で武器を操作してお互いの武器をぶつけ合うがこの勝負はサタンに軍配が上がった。念動力で操れる武器の数の差が出た。これは念動力の訓練をさぼった俺のせいだ。
「はぁあああ! 次は色欲でも使って見たら、どうだ?」
「意味ない上に息子を魅了などしたくはないわ!」
鍔迫り合いのときにそんなことを言うと俺はサタンに蹴り飛ばされると無数の消滅弾が放たれ、俺は逃げるとサタンは消滅弾を操りながら追撃して来る。それを見た俺はここで反転する。
「霹靂閃電!」
「ッ!?」
俺は飛んできている消滅弾を連続で斬ることでサタンに霹靂閃電を当てることに成功して、サタンの魔剣を弾き飛ばした。そして俺の斬撃がサタンに放たれようとした瞬間だった。空いているサタンの手から魔素爪が伸びてきたことので、俺は横に躱すとサタンのデモンクラッシャーが来た。これを創星近衛で受けて止めて、俺は吹っ飛ばされる。
「常闇!」
俺は暗黒の世界の包まれる。すると俺は目を閉じて気配に集中する。
「はぁ!」
サタンが魔剣を上段の構えから俺に振りかぶって来る。次の瞬間、そのサタンは消えて、俺の真後ろから胴を狙った斬撃が来たが俺はこれを創星近衛で止めた。
「(見切られた!?)」
驚愕するサタンの腹に俺の肘打ちが決まると俺の身体は沈み込んでおり、俺の頭突きがサタンの顔面に決まり、そこから身体を回転させて、蹴りを放ったがサタンは腕でガードするとお互い弾け飛ぶことを選んだ。
「(本当に強いな。ゲームの強さもそうだが、どんなピンチにも冷静な判断をしている。まだまだ社会に出るには技術的な知識は必要だが、これなら大丈夫そうだな。息子の成長も見れたし、もう悔いは…いやあるな。ここからは私の我儘だ。もっと誠吾、お前と遊ばせて貰うぞ!)」
サタンと再び激突し、斬撃とスキルのぶつかり合いが発生しているとサタンは何かを感知する。
「楽しい時間もそろそろ終わりか。暗黒渦!」
「当たるか! 銀河!」
「衝撃放射!」
サタンは創星近衛の銀河を衝撃波で吹き飛ばしてしまうと接近して来た。俺も創星近衛を構えて向かう打つ。
「怠惰」
俺が一番恐れていたスキルがここで使われる。俺は攻撃をすることが出来ずにただサタンに突っ込んでいってしまう。
「魔剣技! ロストカリバー!」
俺は斬撃を諸に受けて吹っ飛ばされる。これでサタンには時間が出来てしまった。
「私の本気を見せてやろう! 神格解放!」
サタンの身体が三倍ぐらいに大きくなり、服が消し飛びムキムキの上半身に赤褐色の紋様が姿となる。更には背中から十枚の蝙蝠の羽を出現させて、下半身は漆黒の竜の鱗に包まれると黒い竜の尻尾まで現れた。
究極魔神サタナエルLv100
ボスモンスター 討伐対象 アクティブ
これが魔神の頂点の存在だ。ただでかくて破壊する魔神ではない。圧倒的な力を有しながらも神や人に対して隙を一切与えない大きさを選んだ結果がこの姿なのだろう。そのサタナエルが魔神バリアを展開すると遠方からエネルギーの砲撃が飛んできた。イクスのマザーシップだ。
俺たちが宇宙を動き回る上に次元を滅茶苦茶にするほどの戦闘を繰り返していたせいでマザーシップの転移が使えず俺との合流がかなり遅れたらしい。サタンはそれを察知して先に本気になることを選んだ。いよいよリリーたちを加えたサタンとの決戦が始まる。




