#16 ピラニア狩りと森の危険
流石に危ないので、コノハは木の上でお留守番。俺は川を渡っていく。すると予想外のことが起きた。
俺が一生懸命川を渡っている中、虎徹がジャンプして、目的の岩に着地する。え? 川を渡っている俺の苦労って一体……。まぁ、俺には出来ない芸当だし、地道に川を渡る。
「ガオー」
岩の上で虎徹が応援してくれている。しかし虎の声は迫力あるな。そんなことを思いながら岩に到着して、採掘をすると水性石をゲットした。そして川に変化が起きる。やはりピラニアの出現条件は確定だな。俺はパワーアップを使って杖を構える。
前回と違い、敵の姿、攻撃方法、対処法は知っている。後はピラニアが来るのを待つばかり。ピラニアがゆっくり泳いでこちらの様子を窺う。その動作も前回の戦いで把握している。
そして背後で水に沈む音がする。
来る!
俺が背後を振り返ると川から二メートルのピラニアが飛び出してくる。だがここで予想外のことがまた起きた。
「ホー!」
コノハがピラニアの上から奇襲をしたのだ。コノハキックで川に落とされるピラニア。杖を構えたまま固まる俺。
ギャラリーがいたら、とんだ笑いものだな。とりあえずドヤ顔しているようなコノハにピラニアの狩り方を教えなければ……リトライするが、同じ悲劇は何度も起きるものである。
「ガオー!」
飛び出してきたピラニアにジャンプした虎徹が上からネコパンチならぬ虎パンチをお見舞いする。そして虎徹はピラニアを足場にジャンプして、俺の元に戻ってきた。かっこいいんだが……ピラニアはまた川へ落ちる。
なんかピラニアが可哀想になってきた。いや、陸に投げ飛ばしてからフルボッコにしている俺が言うのもなんだが……。そして三度目の正直で成功。みんなでボコボコにして、倒すことに成功した。そして仲良くみんなでレベルアップをした。
今回の戦闘で召喚魔術と職業のレベルが上がったので、インフォが流れる。
《職業召喚師のレベルが上がりました。仲間にできる召喚獣の数が1つ増えました》
《職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント1ptを獲得しました》
《召喚魔術のレベルがLv5に到達しました。魔石召喚【リスト召喚】を取得しました》
名前 タクト 召喚師Lv10→Lv11
生命力 18
魔力 26→27
筋力 14
防御力 6
俊敏性 12
器用値 24→25
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv2→Lv3 召喚魔術Lv4→Lv5 錬金Lv1
採掘Lv4→Lv5 解体Lv4→Lv5 鑑定Lv6 火魔法Lv2→Lv3 光魔法Lv3→Lv4
料理Lv7 餌付けLv3
名前 リリー ドラゴニュートLv10→Lv11
生命力 20→21
魔力 14
筋力 40→42
防御力 12→13
俊敏性 12
器用値 10
スキル
素手Lv6 片手剣Lv3→Lv4 闘気Lv1→Lv2
名前 グレイ ウルフLv4→Lv6
生命力 15→18
魔力 2
筋力 16→20
防御力 8→10
俊敏性 16→20
器用値 10→12
スキル
噛みつきLv3→Lv4 気配察知Lv3→Lv4 夜目Lv1→Lv3
名前 虎徹 タイガーLv1→Lv4
生命力 8→14
魔力 2
筋力 14→18
防御力 10→14
俊敏性 10→12
器用値 8→10
スキル
噛みつきLv1→Lv3 爪撃Lv1→Lv3 跳躍Lv1→Lv3 夜目Lv1→Lv3
名前 コノハ フクロウLv1→Lv4
生命力 8→14
魔力 8→12
筋力 10→12
防御力 8→10
俊敏性 12→14
器用値 10→12
スキル
奇襲Lv1→Lv3 飛行Lv1→Lv3 鉤爪Lv1→Lv3 夜目Lv1→Lv3 隠密Lv1→Lv3
これで残りスキルポイントは19pt。それにしてもリスト召喚ってなんだろう? まぁ、あとで調べて見ればいいだろう。
今回の戦いだが、前回にも増して酷かった。まず陸で暴れているピラニアを上から鉤爪で攻撃するコノハ。この瞬間からおよそ三秒間ピラニアは動かなくなった。
その隙にグレイと虎徹が襲いかかる。虎徹は爪でピラニアを押さえながら噛み付いている。両方にダメージがあるらしくなかなかのダメージを出していた。
そしてリリーに闘気を使わせて見ました。
「闘気! いっくよー!」
リリーが黄色い光を纏っている。完全に〇イヤ人じゃねーか!
ステータスを確認すると筋力が10上がっていた。リリーにこのスキルは凶悪だな。純粋なパワーアップなだけにタチが悪い。
そして剣を構え、武技を発動する。
「スラッシュ!」
〇リーザが斬られるシーンを思い出すが、結果は斬られるのではなく、吹っ飛ばされるピラニア。南無。
とりあえず解体するとまた牙と鱗だった。ピラニア自体は手に入らないのかな? 料理してみたいのだが……。
俺がそんなことを考えながら二回目にチャレンジしようとすると夜の森にプレイヤーの声が響き渡る。
「に、逃げろー!」
「む、無理だ!」
「た、助けてくれー!」
そんな悲鳴が聞こえてくる。他にも何人もの声があちこちから聞こえてきた。これはただ事じゃない!
「ライト!」
俺が森の方を光魔法のライトで照らすと敵の存在を捉えた。ただし大量にだ。しかもこちらに向かってくる! これはやばい! 軍隊アリだ!
「リリー! 俺の背中に乗れ!」
「え!? いいの! やったー!」
なぜ喜ぶ!? 今はそれどころじゃない!
俺はリリーをおんぶし、グレイを抱える。頭にはコノハ。虎徹はジャンプで川の岩場に避難。コノハ、お前は飛べよ。
そう指示をしたいが今はともかく逃げることが重要だ。頼むから現実と同じであってくれ! 俺は川に逃げ込む。現実の軍隊アリなら川の中まで襲いに来れないはずだが……どうだ?
軍隊アリ達は川にいる俺達を襲いに来なかった。どうやら現実と同じ仕様みたいだな。流石に怖かった。
軍隊アリにまとわりつかれたら終わりだろう。一匹の与えるダメージが1だとしても百匹に攻撃されたら100ダメージだ。勝てるわけがない。しばらくすると軍隊アリ達はいなくなった。
その後、グレイに警戒して貰いながら、ピラニア狩りを二周した。それぞれレベルが上がり、インフォも流れた。
《職業召喚師のレベルが上がりました。仲間にできる召喚獣の数が1つ増えました》
《職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント1ptを獲得しました》
《光魔法のレベルが5に到達しました。光魔法【フラッシュ】、【ディフェンスアップ】を取得しました》
《リリーの片手剣のレベルが5に到達しました。武技【ヘビースラッシュ】を取得しました》
《グレイのレベルが8に到達しました。進化が可能です》
名前 タクト 召喚師Lv11→Lv12
生命力 18
魔力 27→28
筋力 14
防御力 6→7
俊敏性 12
器用値 25→26
スキル
素手Lv2 蹴り技Lv3 杖Lv3→Lv4 召喚魔術Lv5→Lv6 錬金Lv1
採掘Lv5→Lv6 解体Lv5→Lv6 鑑定Lv6→Lv7 火魔法Lv3→Lv4 光魔法Lv4→Lv5
料理Lv7 餌付けLv3
名前 リリー ドラゴニュートLv10→Lv11
生命力 21→22
魔力 14
筋力 42→44
防御力 13→14
俊敏性 12
器用値 10
スキル
素手Lv6 片手剣Lv4→Lv5 闘気Lv2
名前 グレイ ウルフLv6→Lv8
生命力 18→20
魔力 2
筋力 20→24
防御力 10→12
俊敏性 20→24
器用値 12
スキル
噛みつきLv4→Lv5 気配察知Lv4→Lv5 夜目Lv3→Lv4
名前 虎徹 タイガーLv4→Lv6
生命力 14→18
魔力 2
筋力 18→22
防御力 14→18
俊敏性 12→14
器用値 10→12
スキル
噛みつきLv3→Lv4 爪撃Lv3→Lv4 跳躍Lv3→Lv4 夜目Lv3→Lv4
名前 コノハ フクロウLv4→Lv6
生命力 14→18
魔力 12→16
筋力 12→14
防御力 10→12
俊敏性 14→16
器用値 12→14
スキル
奇襲Lv3→Lv4 飛行Lv3→Lv4 鉤爪Lv3→Lv4 夜目Lv3→Lv4 隠密Lv3→Lv4
スキルポイントの残りは20ptになったがそれどころではない。光魔法が初めての二回目の魔法を解放されたみたいだ。名前から察するに攻撃と防御を強化する魔法だ。地味に戦略の幅が広がったね。
何よりグレイが進化です。うん、これは狩りをやめないといけないね!