#1457 ルシファー首都近郊戦、後半
ルシファーの切り札であるパラダイスロストカノンが俺たちに迫って来る状況で俺たちの前の地面が割れるとそこからシルフィーのタラスクが現れて、パラダイスロストカノンに対して絶対防御を発動されたが威力が強すぎて押されてしまう。
「グゥウウ…グォオオオオ!」
だが、タラスクも意地を見せてパラダイスロストカノンを弾いた。すると天が紫色に染まる。
「「「「堕天撃!」」」」
「「「「グォオオオオ!」」」」
「「「「パォオオオン」」」」
パラダイスロストカノンの射線から離れるために上空に逃げていた堕天使たちから天撃の堕天使バージョンのスキルが使用され、更にゴッドオーガたちによる神撃、フォールンベヒモスたちに覇撃、空には城壁からの支援攻撃にゴグたちからの神波動が一斉に俺たちに向かって放たれた。
「「「「ガーディアンエンジェル!」」」」
これに対してミカエルたち天使軍がガーディアンエンジェルを発動されて守りに入り、なんとか耐えてことに成功したがそれを見ているのがベリアルだ。
「はっはー! 随分苦しそうだな? 天使ども! ここで俺様が攻撃したら、どうなるんだろうな? ははははは! 魔王技! デモンクラッシャー! あん?」
ベリアルが俺たちに追撃に出た瞬間、ベリアルの上にいきなり現れたのはイオンだった。使ったのは時間停止だね。
「ドラゴンテイル!」
「どわ!? は、ははははは! やってくれるじゃねーか! ドラゴニュートの小娘!」
ベリアルがぶっ飛ばされたことを見た堕天使たちは驚く。
「ベリアル様!?」
「ベリアル様が吹っ飛ぶ姿なんて初めて見た」
「「「「ッ!?」」」」
呆気に取られていた堕天使たちだが、ここで強烈な気配を感じて、感じた方を見るとアリナが龍王刀天翔を抜いていた。
「風龍王解放!」
龍王刀天翔から巨大な竜巻の姿をしたドラゴンが姿を見せると堕天使たちやフォールンジズたちに異変が発生する。
「な、なにごとです!?」
「身体があれに吸い寄せられる!?」
「「「「ピィ!?」」」」
巨大な竜巻の姿をしたドラゴンが発生されている気流に呑み込まれて体の自由が効いていない。そもそも竜巻の正体は上昇気流だ。上昇気流は地上から空に上がる気流だから結果として吸い寄せられるような気流を生む。
「さっきのお返しはさせて貰うの!」
「「「「ガーディアンエンジェル!」」」」
「そんな守りで耐えられるほど、風の龍王の力は甘くないの!」
「「「「きゃあああああ!?」」」」
堕天使たちがガーディアンエンジェルを展開したが風龍王解放は全てのガーディアンエンジェルごと呑み込みと竜巻の内部で発生している鎌鼬と稲妻で巻き込んだ全ての敵をズタボロにした。その力を見たベリアルとルシファーがそれぞれ感想を言う。
「あれが風の龍王の力か…ははははは! とんでもねーな! 正門を守っていたルシファーの空の部隊が全滅したぞ! 楽しくなってきたじゃねーかよ! なぁ! フリーティアの英雄さんよ!」
「あれがドラゴニックマウンテンを攻略したドラゴニュートの力…全くサタンも運営も強く設定しすぎじゃないですか? それだけ凄いことを誠吾はしたって事なんでしょうけど」
ベリアルは楽しそうでルシファーは自分の夫と運営に文句を言っていた。そしてベリアルは嬉々として俺に向かって来た。
「く…!?」
「あん?」
俺は炎の剣で受け止めるとベリアルに吹っ飛ばされるが着地には成功した。それを見たベリアルはすぐに俺たちが用意した作戦に気が付いた。
「てめぇ…俺様がぶっ倒したフリーティアの姫の隣にいた奴か」
「そうだよ」
俺の姿がアーレイとなる。そしてベリアルにシルフィが剣で襲い掛かるがベリアルは腕でそれを止めるとあっさりシルフィを吹っ飛ばしてしまう。するとシルフィの姿がサラ姫様に変化した。そう俺とシルフィ、アーレイとサラ姫様がキルケーの変身薬を使って、入れ替わっていたのだ。
「おいおい…お前ら、舐めてるのか? お前ら、さっき揃いも揃って俺様に手も足も出なかったよな? フリーティアの英雄の召喚獣が入れば俺様に勝てると考えているなら大間違いだぞ!」
そういうとベリアルが二人に襲い掛かったがリリーと燎刃がベリアルに襲い掛かった。しかし二人の攻撃はベリアルが刃を握って止めると二人はそのままぶん投げられてしまう。
「あーあー…本当につまらねーことしてくれたな。これはあいつの作戦ミスだ」
ベリアルがそういうように俺たちの作戦を見たルシファーも同様の見解を示したがルシファーはちょっと違った。
「召喚獣は召喚師と一緒にいてこそ真の力が発動する。他のプレイヤーとではマリッジリングなどの必要なアイテムがないからマリッジバーストなどは使えない。通常のプレイヤーでベリアルと戦うのは非常に難しい。ふふ…お友達のために何を企んでいるかしら?」
ルシファーは俺がこんなことをした裏には必ずベリアルを倒すための何かしらの作戦があると理解していた。そしてベリアルに対してアーレイが言う。
「おい…ベリアル。俺の前でタクトの悪口言うんじゃねーよ」
「あん?」
「あいつの作戦がミスだったかどうか決めるのはお前じゃない。俺たちだ」
「リリーちゃんたち! よろしくお願いします!」
アーレイがそういうと俺が考えたアーレイとサラ姫様がベリアルに勝てる秘策が発動する。
「「「「「「全譲渡!」」」」」」
リリーとイオン、燎刃の全ステータスとスキルがサラ姫様に流れて、ノワとユウェル、アリナの全ステータスとスキルがアーレイに流れた。その結果、リリーたちは倒れてしまうがセチア、イクス、リビナ、リアン、セフォネ、ファリーダが回収した。
「なんじゃこりゃ!?」
「天拳! 爆拳! ドラゴンクロー!」
「が!?」
サラ姫様が一瞬でベリアルとの距離を詰めるとベリアルを殴り飛ばした。流石にリリーとイオン、燎刃の全ステータスが付与されればベリアルをぶっ飛ばすことぐらいはわけはない。
これを見たルシファーは流石に驚愕した。
「ドラゴニュート全てが全譲渡を使用した!? そんなこと出来るはずが…あ。いえ、出来る。そういうことですか。息子ながらやってくれましたね」
ルシファーは俺が仕込んだ切り札に気が付いた。確かにリリーたち全員が全譲渡を持っているわけじゃない。しかしこのゲームにはスキルを渡せるスキルがある。それが恩恵スキルだ。ただその恩恵スキルも全譲渡を持っていないと渡す事は出来ない。
流石にこれを出来る召喚獣を揃えることは無理だ。では、なぜ出来たのか?答えは簡単だ。それが出来る聖職者のプレイヤーが作戦開始前にリリーたちに全譲渡スキルを恩恵スキルで渡しておくことでこの作戦を可能にした。
「ちぃ!」
「おら!」
「く…はっはー! ん!?」
「おら!」
倒れているベリアルが起き上がると目の前にアーレイが現れて、斬撃を放つとベリアルは腕でガードする。するとベリアルはアーレイを掴もうと腕を伸ばしたが脱出スキルで逃げ出したアーレイはベリアルの後ろに回り込む。渾身の蹴りでぶっ飛ばした。
そしてそのぶっ飛ばしたベリアルにサラ姫様がバスターカリバーを合わせた。
「俺の友達やこの作戦に参加しているみんなに我儘を聞いて貰ったんだ」
「あなたはここで私たちが倒します」
「く…はは…あっはっはー! 面白れぇ! やってみろよ!」
ベリアルもようやくアーレイたちと戦う気となり、アーレイとサラ姫様対ベリアルの戦闘が始まろうとしていた。
一方で左奥の門を目指している俺たちもベリアルの登場の報告をアーレイから受けたので、変身を解いた。すると隣にいるシルフィが感想を言う。
「アーレイさんの真似事とはいえタクトがサラの名前を言うのはちょっとムッとしてしまうものですね」
「それはシルフィも同じことをしているからね? それにしてもあのやばい攻撃はなんだ?」
「あれはウィザードオーブが開発していた魔導砲だな。恐らく設計図を盗まれて堕天使たちに改造されてしまったんだろう」
スカアハ師匠がそういうならそういうこと何だろうな。確かに最初にベリアルと出会ったのはウィザードオーブとの戦争の時だ。ベリアルは装置の守りもしていたし、ウィザードオーブの技術が魔王たちに流れる流れはもう出来ていたな。
その上アザゼルという技術よりの堕天使まで登場していたことを考えるとルシファーの首都に戦略兵器が配置される流れとなるのはイメージはしやすいか。
「チャージにどれくらい時間かかりますかね?」
「本来ならかなりの時間が掛かるはずだが、相手は魔王軍の中でも最強格に位置している魔王ルシファーだからね。正直いつまた撃たれるか分からない」
「そうですか…ん? 魔導砲が横に動いているらしいです。どうやらあの塔、どこでも扉が開いて全方位狙えるようにしているみたいですね」
まぁ、これは当然と言えば当然だ。一つの方向しか狙えないんじゃあ、戦略兵器としては欠陥品となる。他の方向から狙えば安全じゃんという結論で終わるからね。ランスロットさんが聞いて来る。
「次の狙いはこっちだと思うかい?」
「思いますね。俺たちがわざわざ召喚獣と離れているわけですから戦略兵器で俺たちを消せば召喚獣も消えて俺たちの負けです」
「確かにそうだな。では、門の攻略を急ぐとしようか!」
「えぇ。恋火! 和狐! アラネア! ダーレー! 狐子! ルーナ! 千影! 演技は終わりだ! 一気にいくぞ!」
恋火たちがフリーティアの兵士の変化を解き、ルーナが俺の背中から現れた。流石に全ての召喚獣を付けないわけには行けないし、そんなことをリリーたちが許可してくれるはずもない。
俺たちもアーレイたちもベリアルが現れるまで暴れる事は出来なかったがここからはもう関係ない。ルシファーは俺たちが正門にいると考えて右門の部隊を左門に動かした。つまり左門に回す戦力は少ないはずだ。ここで一気に攻め落とす。
「ルシファー様! フリーティアの英雄と第一王女が左門方面に現れて、暴れ出しました!」
「右門を守っている部隊を動かしますか?」
「いいえ。ここで右門の部隊を動かしても左門の部隊が全滅するのが速いです。そうなれば右門まで何もせずに渡す事になるので、ここは切り札をこちらも投入しました。神罰炎竜ソドムと神罰爆竜ゴモラを正門と左門に展開してください」
「は!」
ルシファーがそういうと空から次々巨大な隕石が落下してきた。その巨大な隕石の正体がソドムとゴモラだった。以前識別出来なかったので、今回識別してみよう。
神罰炎竜ソドムLv80
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
神罰爆竜ゴモラLv80
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ソドムとゴモラは以前ウィザードオーブとの戦争でエルフの森で大暴れした怪獣だ。あの時に戦ったあいつらよりも大きく感じるので、あの時に戦ったソドムとゴモラのレベルは70から75だったんだろうな。
あの時は一体ずつだったけど、今回は正門と左門に十体ずつ合計二十体召喚された。多すぎだろ。
「これは不味くないか?」
「不味いですけど、俺たちの狙いは左門の攻略です。全軍城壁に向けて進軍! ソドムとゴモラの攻撃で城壁が崩れるならそれでよし。崩れなくともソドムとゴモラは攻撃しにくいでしょうし、何よりルシファーの魔導砲から狙われなくなる」
「確かに射線を切れるのは大きいな。よし! 帝! 俺たちで怪獣たちの足止めするぞ!」
「おう! 盾職が少なくなるが騎士たちは頑張ってくれ」
俺たちは一気に城壁に接近する。俺は今まで英雄NPCと隣り合って戦う機会が少なかったんだけど、ここでこうして各国の英雄NPCたちと一緒に戦うと強さを肌で理解してしまうな。俺との決定的な差は身体の使い方だ。
みんな常人離れした信じられない動きをしている。これは器用値が関係しており、恐らく俺も同じ動きが出来るんだけど、自分の中で勝手に出来ないと思い込んでいたところがある。ここはゲームの世界で常識概念に囚われていたらダメなんだと再認識してしまった。
俺たちは怪獣たちを帝さんたちが止めてくれたお陰で敵をボコボコにしながら城門を取ると恋火と千影が城門の上にすぐに登ると今まで狙撃して来た魔将たちを斬り伏せたが次の瞬間、二人に向かって大砲が放たれた。
二人は回避したが城門に下に落ちる結果となった。
「城門の上を取って、あっさり攻略させてはくれないか」
「どうします? タクト。下手に上に上がると被害が出ますよ」
シルフィの質問にブルーフリーダムの狙撃手ちゃんが発言する。
「…狙撃だったら、絶対に負けないけど、門の上に上がった時に撃たれるのがきつい」
「そこも守ればいいって感じかな?」
「…うん」
与一さんたちを見るとスナイパーライフルを構えてやる気満々だ。与一さん達を守れるのはメルたちしかいない。そうなると俺たちの仕事は最初に飛び出して狙われることだな。このお仕事にはクーフーリンやスカアハ師匠も一緒に乗ってくれた。
俺たちが一斉に門を駆けあがり、飛び出すと狙い通り一斉狙撃されて、俺たちは城門を盾にして隠れるとメルたちが変わるように上に上がり、城門の上の敵を剣でぶっ飛ばすと狙撃組が上に上がる。その際に狙撃で狙われるがメルたち騎士が盾でガードした。
そして反撃の狙撃が行われるが相手にもフォールンスローンがいるので、狙撃が通らない。こうなるとお互いの撃ち合いとなる訳だが、それならこっちが有利だ。
「俺たちは奥の塔を狙います」
「なら私たちは手前だな。いくぞ! クーフーリン!」
「おう!」
俺たちは城壁の壁を走りながら城門の装置がある目指す。するとゴッドオーガたちが容赦なく、俺たちに向かってハンマーを振りかぶって城門に攻撃した。壊れないことを分かった上で攻撃したな。
「「媚毒鱗粉!」」
「「「「グォ!? グ…グオ…グォオオオオオ!」」」」
ゴッドオーガたちはルーナとシルフィのティターニアの媚毒鱗粉を受けて魅了になると自軍の味方に対して攻撃を開始した。その隙に俺たちはまず手前の塔に接敵したがそこで塔自体を攻撃したが無効化されてしまった。塔の中に入って装置を破壊しないといけないらしい。
「アラネア、狐子。ここの装置の破壊を頼めるか?」
「たやすいことです。お任せください」
「楽勝よ」
頼もしいね。
「じゃあ、頼む。俺たちは城門の中に侵入して奧の塔を破壊するぞ」
「「「「はい(おう)!」」」」
俺と恋火と和狐、ダーレー、千影は城門の中に侵入すると当然のようにうじゃうじゃ敵がいる状況でダーレーが誰よりも早く地面に向かう。
「方天画戟! 爆轟! へ! 暴旋風!」
「「「「ぎゃあああああ!?」」」」
ダーレーが方天画戟を振りかぶって地面に叩きつけると爆轟の衝撃波が発生して地面にいる敵を吹き飛ばすと更に方天画戟を構え直して横に振ると複数の竜巻で悪魔たちは吹っ飛ばした。
そんなダーレーに銃弾が降り注ぐと千影が刀で銃弾を弾いたが数が多すぎた。しかし銃弾が空中で止まる。恋火と和狐の念動力だ。
「侵入されたぞ!」
「塔を守れ! は!?」
俺は拳を握るととんでもない力が発生する。
「次元震!」
「「「「ぎゃあああああ!?」」」」
止まっていた銃弾も俺たちの前にいた敵もみんな仲良く吹っ飛び、町の建物に次々ぶつかることになった。これで塔までの道は開けたけど、予想通り建物は相当硬いな。俺の次元震で壊せなかったよ。
「行こう」
俺たちは塔の中に侵入した。塔の中は細い螺旋階段の一本道だ。その道を俺たちはやって来た敵を斬り伏せて装置を破壊した一方でアラネアと狐子の方ではアラネアが糸が使いにくく、前の爪で無双していた。そして狐子が使用したのは病気ブレス、神魔毒ブレスだ。建物の中で病原菌や毒をばら撒かれたら、たまったものじゃない。
「黒星!」
「核撃!」
装置に到着した二人も無事に破壊した。残り二つの装置も門の塔の装置はクーフーリンとスカアハ師匠が破壊して、奥の装置は俺たちが敵を薙ぎ払ったのを見たメルたちが下に降りて塔に侵入して破壊するのだった。
これで一応左門の結界は消えた。後は左門を制圧するだけだ。
問題は正門なんだよな。正門側ではソドムとゴモラが大暴れしていた。というのもこいつらが狙ったのはサバ缶たち率いるロボ部隊とゴーレム部隊だった。ロボやゴーレムたちに突進して押し倒すと完全にソドムとゴモラのペースだ。起き上がるの遅いし、逃げ場がない。
そして状況から彼らを助ける為に他の召喚獣たちが助けに向かうとゴグと堕天使たちから攻撃を受けて、いい状況とはいなくなっているのだった。




