#1451 創星龍神との契約
俺たちが喜んでいるとリリーが持っている。国母竜の守り石が光輝くとマザードラゴンの声が聞こえて来た。
『これで我が子に負けるのは二度目ですね。ジェネシスドラゴン』
『お前が余計なことをするからだ』
『ふふ。私はちょっとだけ手助けしてあげるだけですよ。そもそも私にその役目を与えたのはどこの誰だと思っているんです?』
『ふん。我は命じられただけだ。我の意志ではない』
ゲームの運営があまりにもチートすぎる能力を持っているが故の救済措置を用意していたって感じかな。それで勝ったというのがなんか悔しい。そう感じてしまうことが俺もすっかりゲーマーになったって証拠なんだろうな。
まぁ、本来ならもっと時間をかけて挑むはずのクエストだったと思うし、その時間を奪った運営からの救済措置と思うとしよう。
『あなたの意志ですよ。何故なら最終的に役目を与えたのはあなたなのですから』
『ふん…この話は終わりだ』
なんというか唯一神でも女性に勝てないというのがなんか男として悲しくなってくる。そう思っているとジェネシスドラゴンが起き上がると俺たちのところにやって来た。
『盟約に従い、我が試練を超えた者と契約しよう。しかしその前に一つだけお前たちと約束したいことがある』
「なんでしょうか?」
『ウロボロスドラゴンを倒してやってほしい』
俺たちがその約束に驚く中、俺は少しリリーたちとは別のところに驚いていた。だって、倒してやって欲しいってまるでウロボロスドラゴンを救って欲しいってお願いされている気がしたのだ。するとジェネシスドラゴンが俺が思ったことを肯定する。
『お前が思った通りの認識でいい。我は孤独なれど契約という救済が用意されている。しかしウロボロスドラゴン…あいつは倒されない限り孤独から救われる手段がない。そして我と契約するということはウロボロスドラゴンを倒せる力を得ると言う事だ』
『あなたたちは聞いていないでしょうけど、かつてエデンでウロボロスドラゴンとアポカリプスビーストと戦ったのは当時ジェネシスドラゴンと契約していた召喚師とエデンの創造神だったのですよ』
それは初耳だな。てっきりエデンの創造神が二匹を封じたと思っていた。エデンの創造神はウロボロスドラゴンとアポカリプスビーストとの戦いで鍵となる神だと思っていたけど、流石に最強格の神でもウロボロスドラゴンとアポカリプスビーストの最強格二体と戦って封じるのは無理だったんだな。
それはそれで今となっては納得してしまうところだ。悪魔と神陣営の強さのバランスは関係は少なくとも一つの神話で悪魔の全戦力と比べると流石に悪魔側のほうが強いだろう。人間と言う神話と神話を繋げる存在がいて初めて悪魔側が不利となる仕組みになっている気がしている。
そのことを考えるとエデンの創造神が最強格の二匹を封印出来たという話は確かにおかしくはあるのだ。エデンの創造神ならそれぐらい出来そうとか思っていたけどね。流石にそこまでの強さはないらしい。
そしてエデンの創造神が二匹を封印した話になっている事にも納得してしまう所がある。そりゃあ、信仰心が命の神様なら二匹を一人で封じたとしたほうが凄さが伝わり、信仰心は揺るがないものになるだろうね。
ただ真実を知ってしまった俺からすると失望しかない。神様が偽りの情報で信仰心を得てどうするんだよって話だよね。これが召喚師側が了承していることならまだマシかな。というか真実を知ってしまった俺たちの命が狙われたりしないよね?凄く不安です。まぁ、敵対するなら潰すだけか。
「俺たちの狙いはサタンなんですけど、立ち塞がって来ると言うなら戦う他ないって感じです」
『そういうことなら安心だな。お前たちとあいつとはもう縁が結ばれている。ここで我と契約すればあいつは間違いなくお前たちを真っ先に狙うはずだ』
「「「「「「「え…」」」」」」」
流石に俺たちは嫌な顔をしてしまうとマザードラゴンが説明してくれる。
『ウロボロスドラゴンが欲しているのは最強の地位です。故にジェネシスドラゴンに勝つことがあの子の目的なのですけど、それが叶わなずジェネシスドラゴンに勝って契約した人間が地上にいたらどういう行動に出ると思いますか?』
「ジェネシスドラゴンに勝った俺たちを倒すことが出来たら、自分が最強になるってことですか?」
『そう考えるでしょうね。しかもあの子は無限属性故に欲も無限。あなたたちを倒して最強が証明されたとしても次は神や悪魔、人間を見境なく襲い出す事でしょう。そして全てを殺して最後に一人だけ残り、永遠の孤独地獄を味わうことが宿命付けられているのがウロボロスドラゴンというドラゴンです』
究極の最強の証明とは自分以外の全ての存在が消えた瞬間に証明されるってことか。そりゃあ確かにそうなんだけどね。極論過ぎて絶句してしまうがそれがウロボロスドラゴンというドラゴンなんだな。
『そしてお前たちは既にウロボロスドラゴンの武器を持って力を使った。もう逃げる事は叶わないだろう』
「自分の力を追えばいいだけですからね。縁が結ばれたというのはそう言う意味ですか…分かりました。ウロボロスドラゴンが俺たちと敵対するというなら戦う事を約束いたします」
『それでよい。では、契約と行こうか。前に出て我に手を差し出すがよい』
「はい」
俺が前に出てジェネシスドラゴンに手を差し出すとジェネシスドラゴンの爪と俺の手が触れた瞬間に契約が結ばれた。その瞬間に俺とリリーたちから宇宙の光の柱が発生し、体の中から圧倒的な力が噴き出して来た。これが創星龍神ジェネシスドラゴンの力か。そしてインフォが来る。
『創星龍神ジェネシスドラゴンとの契約を結びました。称号『創星龍神の契約者』を獲得しました』
『神召喚【創星龍神ジェネシスドラゴン】を取得しました』
『武装創造、竜気、時空断層、虚無壁、無限再生、未来予知、次元転移、次元震、全波動、無波動、無限化、物質化、次元修復、強化復活、粒子分解、惑星、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『竜技【ドラゴンクロー】、【ドラゴンダイブ】、【ドラゴンウイング】、【ドラゴンノヴァ】、【ドラゴンフォース】を取得しました』
『魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『遊泳行動が神速遊泳に進化しました』
『叡智が無限叡智に進化しました』
『リリーが全波動、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『リリーの天竜眼が神竜眼に進化しました』
『リリーの多連撃が無限連撃に進化しました』
『リリーの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『リリーの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『リリーの天波動が神波動に進化しました』
『リリーの諸刃の一撃が決死の一撃に進化しました』
『リリーの天ブレスがゴッドブレスに進化しました』
『リリーの天撃が神撃に進化しました』
『リリーの聖剣解放が神剣解放に進化しました』
『イオンが氷創造、神気、時間逆行、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『イオンの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『イオンの高速遊泳が神速遊泳に進化しました』
『イオンの空間跳躍が次元転移に進化しました』
『イオンの天竜眼が神竜眼に進化しました』
『イオンの多連撃が無限連撃に進化しました』
『イオンの多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『イオンの天撃が神撃に進化しました』
『ノワが武装創造、神気、星核、神波動、太極波動、不死身、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ノワの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ノワの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『ユウェルが神鎧、神障壁、全波動、神岩結界、時空断層、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ユウェルが天竜眼が神竜眼に進化しました』
『ユウェルの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ユウェルの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『アリナが時間逆行、次元震、神波動、全波動、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『アリナの星角が神角に進化しました』
『アリナの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『アリナの空間跳躍が次元転移に進化しました』
『アリナの天竜眼が神竜眼に進化しました』
『アリナの多連撃が無限連撃に進化しました』
『アリナの多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『アリナの天撃が神撃に進化しました』
『燎刃が炎創造、神炎、次元震、神撃、物質化、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『燎刃の魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『燎刃の瞬間再生が無限再生に進化しました』
『燎刃の天竜眼が神竜眼に進化しました』
『燎刃の多連撃が無限連撃に進化しました』
『燎刃の多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『燎刃の捨て身の一撃が決死の一撃に進化しました』
『ダーレーが武装創造、神竜眼、粒子分解、星光刃、神気、神波動、全波動、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ダーレーの天鎧が神鎧に進化しました』
『ダーレーの天障壁が神障壁に進化しました』
『ダーレーの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ダーレーの多連撃が無限連撃に進化しました』
『ダーレーの多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『ダーレーの浄火が神炎に進化しました』
『ディアンが神気、ゴッドブレス、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ディアンの遊泳行動が神速遊泳に進化しました』
『ディアンの竜眼が神竜眼に進化しました』
『ディアンの多連撃が無限連撃に進化しました』
『ディアンの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ディアンの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『ディアンの星雨が神雨に進化しました』
『ディアンの空間捕食が次元捕食に進化しました』
『ストラが神雷、ゴッドブレス、光化、物質化、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ストラの空間装甲が時空断層に進化しました』
『ストラの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ストラの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『クリュスが虚無壁、光化、創星龍神の加護を取得しました』
『クリュスの多連撃が無限連撃に進化しました』
『クリュスの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『クリュスの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『蒼穹が武装創造、神気、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『蒼穹の空間障壁が時空断層に進化しました』
『蒼穹の魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『蒼穹の多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『蒼穹の瞬間再生が無限再生に進化しました』
『蒼穹の浄炎が神炎に進化しました』
『蒼穹の多連撃が無限連撃に進化しました』
『ジークが神気、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『ジークの星角が神角に進化しました』
『ジークの天竜眼が神竜眼に進化しました』
『ジークの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『ジークの空間転移が次元転移に進化しました』
『ジークの多乱刃が無限乱刃に進化しました』
『ジークの多連撃が無限連撃に進化しました』
『ジークの天雨が神雨に進化しました』
『ジークの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『ジークの天障壁が神障壁に進化しました』
『ジークの天波動が神波動に進化しました』
『ジークの天撃が神撃に進化しました』
『スキアーが虚無壁、神気、神波動、星核、創星龍神の加護を取得しました』
『スキアーの高速遊泳が神速遊泳に進化しました』
『スキアーの魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『スキアーの瞬間再生が無限再生に進化しました』
『叢雲が神気、星核、原初の加護、創星龍神の加護を取得しました』
『叢雲の空間転移が次元転移に進化しました』
『叢雲の魔力超回復が無限魔力に進化しました』
『叢雲の瞬間再生が無限再生に進化しました』
『叢雲の多連撃が無限連撃に進化しました』
称号『創星龍神の契約者』
効果:創星龍神ジェネシスドラゴンのスキルの取得、全ステータス上昇、手持ちのドラゴンに創星龍神ジェネシスドラゴンのスキルの取得。手持ちのドラゴン全ステータス上昇
宇宙と世界を創造せし創星龍神ジェネシスドラゴンと契約したものに贈られる称号。この称号を得た者はドラゴンの創造神の力を獲得する。
ステータスは全員一律で500アップというかつてない超破格のとんでもない強化が来た。流石獣魔ギルド最高難易度クエストの報酬なだけはある。取得したスキルについては覚えているスキルでだいぶ変わっているね。
元々創造の力を持っているユウェルと無限の力を持っているノワはちょっと不利かな?この後に来る成長とかに影響が出そうな気がする。
というか最高神三体契約で1500ステータスがアップするってことだよね?やば過ぎる。まぁ、そんな簡単に最高神は契約させて貰えないと今回の戦いで証明されてしまったけどね。少なくとも俺には出来る気がしない。
これでもうドラゴンや蛇たちが他の召喚獣たちとかなりの大差を付ける事になってしまった。ただこれはもうドラゴニックマウンテンに挑んで創星龍神の契約することを求めていた時から確定していたことだとも言える。
とにかくこれで俺たちがサタンと戦う為の最低条件はクリア出来た。後は新しい武器を揃えつつ、各々が訓練やクエストでスキルやレベルを上げていくことになるだろう。これは流石にドラゴンと蛇以外が優先されることになるな。なるべく差が埋まるように頑張りたい。契約が終わり、ジェネシスドラゴンが言う。
『最後に我に勝った報酬を与えよう。受け取れ。我が竜石と我が体の一部だ。きっとお前たちならいい様に使うだろう。』
ジェネシスドラゴンの体の中から宇宙の輝きを放つ竜石が俺の手元に落ちて来ると自分の角と爪を折ってしまった。それらを受け取り、鑑定する。
創星龍神の龍神石:レア度10 素材 品質S+
この宇宙を誕生された創星の力が宿っている最強の竜石。創星龍神ジェネシスドラゴンと戦い、勝ったものにしか扱うことが出来ないアイテムで創造、無限、全属性の最強の三属性の力が宿っている。その力は創星の神を超えると言われているが使う者次第で強さが無限に変化する。
創星龍神の角:レア度10 素材 品質S+
この宇宙を誕生された創星の力が宿っているドラゴンの角。創星龍神ジェネシスドラゴンと戦い、勝ったものにしか扱うことが出来ないアイテムで主に創星龍神の素材で作られた武器と組み合わせることで武器の性能が上昇することが出来る。
創星龍神の爪:レア度10 素材 品質S+
この宇宙を誕生された創星の力が宿っているドラゴンの爪。創星龍神ジェネシスドラゴンと戦い、勝ったものにしか扱うことが出来ないアイテムで主に創星龍神の素材で作られた武器と組み合わせることで武器の性能が上昇することが出来る。
この三つアイテムを使って創星龍神の武器を作れってことだね。ジェネシスドラゴンが使っていた武器をくれてもいい気がしたがそんなに甘くはないらしい。
「タク! タク!」
「はいはい。武器の作製を頼むな。ユウェル。刀がいいだろうな」
「どーんと任せておけ!」
ユウェルがそういうと俺たちは転移の光に包まれる。とうとうお別れの時間がやって来たようだ。
『世界を頼む』
ジェネシスドラゴンが最後に言った言葉はたったそれだけだった。しかし世界のことなんてどうでもよかったジェネシスドラゴンがこの言葉を口にしたことが余りにも重い。
「「「「「「「はい!」」」」」」」
俺たちは元気に返事を返して、転移する。何はともあれこれで本当にドラゴニックマウンテンのクエストは終わった。本当に頭がおかしくなるようなやばい戦闘ばかりだったけど、それを乗り越えた俺たちは確かな自信を得ることが出来たと思う。このゲーム、絶対クリアして見せる!




