#1425 闇のドラゴニュートの村
血の池を突破した俺たちは通常の山肌のフィールドに到達して敵がいないことを確認した上で臭いで倒れた優牙と月輝夜をいる状態で俺が海魔法のレインで雨を発動された。
「ぶるぶるぶる! …これで少しは臭い落ちる?」
「そうなると信じたいが正直分からないな」
こればっかりはしょうがない。自分が臭いかどうかなんて案外本人は気付かないものだ。そしてずっと一緒にいる人の臭いも気付きづらい。
「…まぁ、にぃが臭さを感じないならセーフ?」
「そう思うしかないじゃろ…」
ここで優牙と月輝夜が目を醒ましたがお互いに臭いを気にしている。どうやら臭いは消えてないな。
「ギ~…」
「…叢雲」
叢雲も嫌な顔をしていたがノワに睨まれて、我慢することにした。そんな状態で休憩を取った俺たちは謎の敵がいる建造物に向かって歩き出す。ここからはどうやら通常のドラゴンの闇のドラゴンの生息地みたいだ。
出て来たのがダークドラゴンとダークネスドラゴン、初見だったのがこちらのドラゴンたちだった。
デモンレッサードラゴンLv50
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
カオスワイバーンLv68
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
デモンレッサードラゴンは黒竜のレッサードラゴンだ。光のドラゴニックマウンテンで出会ったセイントレッサードラゴンより数が少なく好戦的だった。毒の爪や毒の鱗、毒の牙で攻撃してきたが、まあ俺たちの敵じゃない。
カオスワイバーンはアメジストのような鱗を持つワイバーンで夜に溶け込むタイプのワイバーンだった。闇転移と空虚、闇潜伏、残像や幻術でこちらを惑わしながら死滅光線の拡散光線やドラゴンブレス、背中から死針などを使用して遠距離から奇襲を仕掛けて来た。
うざさはあったがセフォネが引力支配でカオスワイバーンたちを引き寄せて勝負あった。幻術で作られた幻は引力で引き寄せられないからな。これは見事な判断だった。
そんな戦闘を続けているとここでノワが進行方向とは違うほうを見た。
「どうした? ノワ?」
「…あっちで一杯影が動いてる。たぶんドラゴニュートの村がある」
「む? しかしどこにも何も見えないぞ?」
「幻術だな」
俺たちがノワが指示したほうに向かうと幻術の境界線を越えると突然景色が変化して、木造建築の村が現れた。ただ綺麗な木ではなくどうやら枯れ木が使用されているみたいだ。正直耐震や強度に不安しか感じないな。
「侵入者!?」
当然警戒されるよな。戦士っぽい闇のドラゴニュートが腰の剣に手を置く。他の戦士たちも武器を構えようとした。俺はそんな戦士たちを見て、違和感を感じた。なんというか戦士なのに体系が細い。それなのに戦士としての戦闘能力の高さは感じるのだ。そんな状況でノワは堂々と言う。
「…違う。村長に会いに来ただけ」
「そっか! 村長に会いに来ただけか! 村長の家なら村の真ん中だぞ」
「ビビった~。戦闘とか超怠いし、助かったぜ」
「仕事したし、俺、寝よっと」
今のが仕事?いや、警備兵の仕事ではあったんだろうけど、警備が緩々(ゆるゆる)だ。俺が感じた違和感の正体はこれか?
「なんというか…ノワの故郷って感じじゃな!」
「…ノワはあそこまで緩々じゃない」
「「え?」」
「…その反応は非常に失礼」
俺たちがノワが自分の事を緩くないと言った発言に聞き間違いか?って反応するとノワはジト目で俺たちを睨んで来るだった。
とにかく俺たちは戦闘もなく、無事に村に入るとその道中にも闇のドラゴニュートたちを確認出来たが、やはり様子がおかしい。ノワを知っているからこそ理解してしまう。
覇気も元気がないもないのはだらけている性格だから理解出来る。しかしこれは完全にやつれている状態と言っていい。満足に食事が出来ていないのか。何か原因があることだけは確かだな。これは何かクエストの予感がします。
ここで俺たちは闇のドラゴニュートの村長に出会うことが出来た。闇のドラゴニュートの村長は老人だが、腰が曲帯に曲がっていて、本当に杖がないと歩けないレベルの老人だった。ただし白髪じゃなくて髪の毛も長い髭も眉毛も全部黒という俺からすると違和感バリバリの村長と言えた。
「よくここを見つけられたのぅ…む? お主は…なるほど。影のドラゴニュートか」
「やっぱりノワは特殊なドラゴニュートなんですね」
「なんじゃ? 召喚主に話しておらんのか?」
「…別に言う事じゃないし、にぃもみんなも気付いていたから面倒で言わなかっただけ」
確かにみんな気が付いていたけど、ノワからすると自分は特殊なドラゴニュートだと自慢げに言いたくなかったんだろう。ノワは面倒ごとは避けるタイプだ。自分だけが特殊な状態でそういうことを言うと面倒ごとになる可能性は高い。だからノワは自分から言わなかった。これは自分の為でもあり、仲間の為でもある。そして俺たちはそんなノワの判断を尊重してノータッチでいた形だ。
「なるほどのぅ。よい召喚主、よい仲間に恵まれたようじゃな」
「…ん。炬燵の住み心地最高」
「仲間の話をしてるんだよ」
「…にぃが得意の話題逸らしが失敗した」
真似しなくていい!後、得意でも何でもない!そして当然のように村長は炬燵と言う言葉に超反応した。
「何故かは知らぬがその言葉からは堕落の極致の臭いを感じた」
なんでそう言うのに敏感なんだよ。やっぱりここはノワの故郷だな。クロウ・クルワッハの住処出身じゃないと今ならはっきり言える。あそこのドラゴニュートはだらけよりも戦闘派だったからな。その後、炬燵の話をしてからドラゴニュートの装備の話に映るがここの村は他の村とは違った。
「残念じゃが、ただで渡すわけにはいかんな。これでも儂らは闇に属する者じゃ。報酬を出す以上、それなりの対価を貰わねばならん」
「条件は何ですか?」
「この村の先に尖った岩の頂上に魔竜が住んでおる城がある。その邪竜を討伐出来れば報酬を渡そう」
俺たちが目指していた場所だな。
「…面倒臭い」
「そうじゃろうな…しかし報酬は渡さんぞ」
「…ケチ」
「かっか! ケチで大いに結構じゃ! 儂らの問題が解決するなら何でも利用するのが村長という存在じゃよ!」
どうやらこの村はその魔竜との間に問題を抱えているらしい。詳しく聞くと答えは非常にシンプルだった。
「何。奴が儂らに城を建てろや食事を用意しろだの色々命じて来るものでな。あ奴と戦うのも面倒じゃが、命令されてばかりでいるのも面倒という話じゃよ」
そんな状況で丁度俺たちがやって来たって感じか。まぁ、ゲームだからそういう話の流れなんだろうけど、命令されるのが面倒ならとっくに行動に移しているはずだ。それでも行動に移さないのは魔竜の力が強いからだろう。
そしてこの村が他の村より寂れている影響も恐らくはその魔竜が原因とみていいはずだ。そりゃあ、城を建てて、食料を取られたりしたら資材不足や食料不足になるのも頷ける。
確かに村長は村の面倒ごとを解決するのが仕事ではあるが村人の命と生活を守ることも村長の大切な役目だ。だからこの村長は今まで動くことが無かった。そして俺たちはやっぱり何処まで行っても部外者なのは事実なんだよな。
「わかりました。魔竜を討伐して来ます」
「…にぃ」
「報酬も欲しいけど、ノワの故郷を苦しめている魔竜はほっとけないだろう?」
「…むぅ。そんなことをにぃに言わられたらノワは行くしか無くなる」
そうだろうね。だからこんな風にいったんだよ。そんなわけで俺たちの次の目的はノワの装備をゲットするために城の魔竜退治に向かう事になるのだった。




