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#147 古の島ラスボス攻略会議と暴君竜

最初に俺が今日得た情報を話す。話を終えるとトリスタンさんと火影さんが話す。


「確かにこの情報は秘匿ね…全プレイヤーが協力出来るならいいけど、絶対抜け駆けとかする人はいるから」


「作戦も無駄になるオチが見えるでござるな」


「その通りよ。どんなルールで来るかわからないけど、攻略法はラスボスとロボを戦わせることは間違いないわ。そして戦わせる方法は壁画にあったこれね」


ルインさんが1枚の絵を見せる。その絵は巨大な女性が浮島を攻撃している絵だった。メルが口を開く。


「つまりラスボスを浮島まで誘導して、攻撃させないといけないわけですね」


「その通りよ。問題はどうやって誘導するかね。タゲを取ろうとしても大勢の人が攻撃する中、タゲを取るのは不可能よ。だからなるべく動かないのが基本になるわね。敵の攻撃パターンもわかるからお得ね」


こちらに合流したクロウさんが言う。


「話はわかった。だがやはり問題はタゲ取りだろ? どうするつもりだ?」 


「皆でタゲ取っても死に戻るだけなのよね…」


皆が悩んでいるので、俺が声を出す。


「俺に一つ考えがあります。俺の馬とトリスタンさんなら比較的安全にボスを誘導出来ると思います」


「プレイヤーのタゲ取りが出来なくなった後に行動すれば問題なく出来ると思うわ。馬に乗っての射撃の感覚は掴んでいるし、私なら鷹の目でタイミングも測れるわ」


トリスタンさんが同意する。


「トリスタンを誘ったのはそういうことだったのね?」


ばれてますね。俺もどう安全に完璧に誘導するか迷ったのだがリキュールとトリスタンなら可能だと思って、事前に話をつけておいたのだ。


「確かに馬からの射撃なら誘導にはもってこいだな。だがそれは陸までだぜ? 湖の誘導はどうする?」


「俺がします」


俺がそういうと全員が驚く。そりゃそうだろ。何せこの任務は高確率で死ぬからな。


「俺は水の召喚獣を使えば筏で高速移動が可能です。しかも魔法も使えますから誘導するのに適役でしょう」


「…いいのね?」


「はい。ポイント沢山持ってるの俺ですしね。任せてください」


「タクト君がそこまで言うならわかったわ。私たちは二人をサポートするわよ。いいわね!」


全員が頷く。そしてここからはボスの迎撃の話をする。


「まずはこのボスね…攻撃するだけでもポイントを貰えそうだけど…」


「普通に挑むのは無理ですね…特に接近戦の職種はダメです」


確かにメルのような接近戦タイプの職種では無理がある。レッカが話す。


「となるとやはりワイヤートラップが有効かな?」


「そうね…ワイヤートラップで足止めしてその間に攻撃する感じになると思うけど、それだけではきっとダメね…」


「ロボと同じサイズですからね…」


そうだな…せめてボスを怯ます手段が欲しいところだ。そこで錬金術師の男性プレイヤーが話す。


「あの~…木と糸があるならカタパルトとか作れないですか?」


む。なるほど…投石機か。この場合はロボが発進する時に使うものじゃないだろうな。


確かに作れそうだ。それに威力も結構あるだろう。何せ攻城兵器だからな。


「ユグ、木工職人のみんなの意見を聞かせて」


『作りたい!』


作れるかどうかを聞いていると思いますよ?


「…なら決まりね」


「ちょっと待った。肝心の石はどうするんです?」


レッカの言う通りだな。石がないと話にならない。


シフォンが声を上げる。


「あ! 岩場ならありましたよ! 採掘スキルがなかったから石が手に入るかわからないけど」


「ならその場所を案内してくれるか? 石がなくて困っていたんだよ。そこならたぶん石が手に入るだろう」


確かに石がないと壊れた武器を新しく作り直すことができないからな。クロウさんたち鍛冶師や武器が壊れたプレイヤーにとって、大問題だろうな。


「ならそれには俺たちも加わせてくれ。毎日毎日、石の品質をあげてきたんだ。役に立つと思うぜ?」


錬金術師のプレイヤーはそんなことをしているのか。


「それはありがたいな。是非頼む。誰か護衛を頼めないか?」


「タクト君はここの防衛があるでしょ? 私たちがやります」


メルが名乗りでる。確かにメルたちなら大丈夫そう。問題は察知役がいないことだな。


「私も加わるわ。敵の察知は任せておいて」


「お願いします。トリスタンさん」


これでクロウさんたちの明日の行動は決まった。


「カタパルトを作成するほうにも護衛が欲しいわね…タクト君を除く召喚師、猛獣使いはこっちの護衛をお願い出来ないかしら?」


『任せてください』


なるほど、それなら大丈夫そうだな。あれ?ちょっと待て。


「あの…ベースエリアの防衛は?」


『タクト(君)だけで大丈夫!』


ひでー。まぁ、やるだけやってみるか…ずっと防衛をしてる訳じゃないはずだ。


「む…拙者たちの任務はないので、ござるか?」


「あなたたちには逆スパイをしてくれないかしら? 正直向こうの人たちが関わって来るのだけは避けたいのよ」


ルインさん、言っちゃった。


「なるほど、なるほど。確かに逆スパイなら忍者の我らが適役でござるな。では、今すぐ戻るとするでござるよ。あ、タクト殿でしたな? フレンド登録をお願い出来ないでござるか?」


「いいですけど、どうしてですか?」


「糸が欲しいのでござる。拙者たち、忍者ゆえ」


確かに忍者は糸を使うイメージがあるな。というわけで火影とフレンドになった。


会議が終わった後にシフォンが聞いてくる。


「どうしてアーレイ君を呼ばなかったの?」


「絶対掲示板に書くだろ? あいつ」


俺がそういうと納得してしまうシフォンとミランダだった。



イベント六日目。毎朝恒例の生産を終え、みんながそれぞれ忙しく出発する。


そして現在、メンバーはリリー、イオン、虎撤、サビク、ルーナで待機中という名のお昼寝タイム。


リリーが虎撤を枕にお昼寝中。イオンは俺の膝枕、サビクは首、ルーナは俺の頭の上で寝ている。のどかだ。


しばらく平和な一時を過ごしたが、突如サビクが何か察知する。


なんだ?


「シャー!」


どうやら平和の時間は終わったみたいだ。木々を薙ぎ倒すことが聞こえてくる。


全員を起こす。さて、敵はなんだ?


ティラノサウルスLv25

? ? アクティブ


まぁ、始祖鳥がいたし、古の島だからいてもおかしくないけどさ。ティラノサウルスと戦わせるってどうよ?


「ギャオオオオオオオオオオ!!」


あー、うるさいな。


「ギャオー!」


リリー、なぜ真似をする?


リリーがそう言ったからか謎だが、ティラノサウルスがこちらに来る。さて、どう攻めるか…とりあえず足を止めないとな。


「ボトムレススワンプ!」


底無し沼に落ちるティラノサウルス。さて、どうやって攻めるかな。


俺が考えているとサビクが虎徹に移動する。そして虎徹は池に沈みそうになっているティラノサウルスの顔に飛び移り、引っ掻くと反対岸に着地する。


そしてそれを繰り返す虎徹。


「デスニアの頃を思い出すな」


「あー! よくデスニアを川に落としていたよね!」


ティラノサウルスも噛み付こうとしているが虎徹を捉えられない。すると隙を見て、サビクがティラノサウルスに噛み付き猛毒にする。


詰んだな。だがまだ続く。ティラノサウルスに鱗粉が降り注ぐ。ルーナだ。


するとティラノサウルスは噛み付くことをしなくなり、ひたすら虎徹に引っ掻かれる。


なぜだ?ティラノサウルスが虎徹の攻撃を嬉しそうに受けているように見える…気のせいだ。


しかし詰んだと思っていたが、このティラノサウルスはかなりタフだった。ボトムレススワンプと魅了、猛毒を耐え切った。


正気に戻ったティラノサウルスがこちらに来るが、瀕死なので怖くない。


「リリー、イオン。止めを頼む」


「うん!」

「わかりました!」


リリーとイオンがティラノサウルスと敵対する。


「ダブルスプラッシュ!」


イオンが新しい二刀流武技を使う。とはいえこれは守護氷精が使っていた武技だ。


ティラノサウルスに無数の突きが当たるがまだ倒れない。呆れた生命力と防御力だな。流石、暴君竜と呼ばれるだけはある。


だがここまでかな。リリーが闘気を使った状態で大剣を構え、力を溜めている。そしてティラノサウルスに合わせて必殺の一撃を放つ。


「チャージスラッシュ!」


リリーに噛み付こうとしていたティラノサウルスの顔にチャージスラッシュが直撃する。地面を転がりながらぶっ飛んだティラノサウルスは倒れ、そのまま立ち上がるとこはなかった。そしてレベルアップが来る。


うん、リリーのこの攻撃だけは食らわないようにしないとな。


「勝ったよ! タクト」


「あぁ。みんな、ご苦労様」


俺がそういうとリリーが白く輝く。え?進化?早くないか!?するとインフォが流れる。


『リリーがレベル30に到達しました。特殊イベント『聖竜の試練』が発生しました』


リリーの光は更に増し、目が開けていられないほどの光に包まれた。また強制かよ!?


名前 リリー ドラゴニュートLv29→Lv30


生命力 39→40

魔力  32

筋力  83→85

防御力 27

俊敏性 23→24

器用値 19→20


スキル


素手Lv6 片手剣Lv21 大剣Lv12 闘気Lv9→Lv10 擬似竜化Lv4


名前 イオン ドラゴニュートLv28→Lv29


生命力 40

魔力  58→60

筋力  32

防御力 21→22

俊敏性 80→82

器用値 67→68


スキル


二刀流Lv23 投擲Lv6 水中行動Lv10 水刃Lv10→Lv11 擬似竜化Lv4


名前 虎徹 サーベルタイガーLv11→Lv13


生命力 35

魔力  2

筋力  54→58

防御力 33→35

俊敏性 28→29

器用値 23→24


スキル


噛みつきLv11 爪撃Lv12→Lv14 跳躍Lv10→Lv12 夜目Lv9 強襲Lv9 威嚇Lv7


名前 サビク ブラックマンバLv2→Lv5


生命力 36→42

魔力  10→12

筋力  26→28

防御力 15→16

俊敏性 25→29

器用値 20→23


スキル


噛みつきLv5→Lv7 巻き付きLv4→Lv5 猛毒Lv5→Lv7 熱探知Lv3→Lv4


名前 ルーナ フェアリーLv4→Lv6


生命力 23→25

魔力  41→45

筋力  15→16

防御力 20

俊敏性 36→40

器用値 28→30


スキル


飛行Lv6→Lv7 竪琴Lv1 舞踊Lv4 魅了鱗粉Lv2→Lv3 風魔法Lv3 木魔法Lv3 幻術Lv1


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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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