#1385 プライマルミーティアドラゴン討伐戦
活動報告にもちょっと書きましたが急な用事の影響ともうすぐGWなので、ちょっとこの期間は更新スケジュールを変えようと思います。更新日は4月28日、5月2日、5月3日、4日、5日、6日の23時更新を現時点で予定しています。
その後、出来ればいつもの更新のペースに戻す予定ですがちょっとどうなるか分からない状況なので、分かり次第活動報告や更新した前書きにお伝えしようと思います。
それでは今日の更新をお楽しみください。
俺たちが相対しているとプライマルミーティアドラゴンが両手を合わせる。
「切り札を使わせたのだ。フィールドを変えさせて貰うぞ。天竜域!」
プライマルミーティアドラゴンを中心に宇宙が広がり、フィールドが原初の海から原初の宇宙に変わる。つまり原初の加護は働いているので、加護の無効化は継続中だ。そんな中、俺は冷や汗を流す。
星間行動があるリアンならいいが宇宙空間での行動を加護と武器や防具に頼っている俺とイオンは相当影響を受けたはずだ。しかしそんな気持ちを悟られるわけにはいかない。
「いいのか? 俺としては宇宙空間のほうが戦いやすいぜ?」
「ほぅ? 宇宙空間での戦闘に慣れておるのか。それは益々面白いではないか!」
プライマルミーティアドラゴンは両手の甲から星光刃を出現させる。俺たちと接近戦をする気満々かよ。俺たちもトリアイナを構えると宇宙で俺たちは激突する。
俺たちの接近戦はお互いに譲らない接戦となった。俺が槍を使うのが下手糞なのも影響しているがシルフィが教えてくれたことを思い出す。
「タンニーンは属性を持つドラゴンたちの中で一番ステータスのバランスがいいドラゴンなんですよ。最大の武器は広範囲攻撃の多さと時空属性です。それとこれは使って来るかわかりませんがタンニーンのオリジナルスキルは強力な召喚師殺しのスキルになっているので、気を付けてください」
シルフィの言う通り、タンニーンは全てのステータスがどれも高いレベルであることは接近戦をすれば一目瞭然で理解出来る。攻撃の重さ、攻撃の速度、フェイントや隙を突く不規則な動き。本当にレベルが高い。
一応タンニーンのオリジナルスキルについてはシルフィから聞いている。それを聞いた上で今、戦闘しているプライマルミーティアドラゴンが使って来るかは確かに疑問があるスキルだった。しかし警戒していないと一瞬で形勢逆転してしまうスキルなので警戒しながら戦闘を進めていくとここでお互いに距離を取る。
「星雨! 礫! 天雨! 鉄砲水!」
『『氷柱! 雷轟! 天雨! 鉄砲水!』』
お互いの範囲攻撃が放ち合いになると俺たちが押される。土属性の礫と雷属性の雷轟との相性差が出た形だ。俺たちが礫の回避に動くとプライマルミーティアドラゴンの翼に光が集まる。
「原初鎖! ガンマレイバースト!」
「おっと。危ない」
原初鎖を俺たちは回避すると続く両翼から放たれた特大のガンマレイバーストも回避する。外れたガンマレイバーストが星に直撃して消滅させる。威力はかなりあるな。
プライマルミーティアドラゴンからすると俺たちのスピードを何とかしたいと考えているはずだ。今のところ俺たちに攻撃が当たる気配がないからね。そう思っているとプライマルミーティアドラゴンは早速動いて来た。
「流星群! 拡散光線! 天雨! 星雨!」
プライマルミーティアドラゴンは自分の持ち味である物量で押して来た。確かにどれだけ速く動けても無数の攻撃に巻き込まれると躱しようがない。これがスピードタイプに対する答えの一人ではあるだろう。
『水鏡!』
俺たちも反撃するがその瞬間止まるとプライマルミーティアドラゴンはその瞬間を逃さない。
「ドラゴンブレス! 水爆! 地核! 星核! 彗星!」
ただ手数だけで勝負してくるドラゴンじゃない。しっかり手数を有効に使って大技を当てようと工夫して来る。本当に戦い方が上手だよ。
「テンペストペネトレイター!」
『ドラゴンダイブ!』
『マーメイドダイブ!』
「ドラゴンアーマー! 金剛装甲!」
こっちが大技を躱して接近戦を挑むとプライマルミーティアドラゴンは翼を盾にして、俺たちの突撃を止めて来た。
「衝撃放射! ドラゴンクロー! 覇撃!」
そして俺たちを衝撃放射で吹っ飛ばすとそこにドラゴンクローによる覇撃を使って来た。この攻撃をトリアイナで受け止めると俺たちは吹っ飛ばされる。荷重支配に重力支配までしっかり使った重い攻撃だった。
「エナリオス・クェイク!」
「星震! ぬぅ!?」
追撃して来たプライマルミーティアドラゴンをエナリオス・クェイクでぶっ飛ばす。流石に星震では防げないよな。しかし相手の手数に対してこちらも対策を講じないとやばい。俺は各魔導書を展開する。
『短期決戦を挑むぞ。リアン、魔法による援護を頼む』
『わかりました。任せて下さい』
『イオン、リアン今からプライマルミーティアドラゴンに勝つための作戦を話す。これは賭けになる危険な作戦だからよく聞いてくれ』
俺は作戦を説明して、イオンとリアンの意見も取り入れて作戦を開始する。
「水分身!」
「『『いけー!』』」
俺たちは水分身で数が増えると水分身の魔導書たちから一斉に魔法が放たれた。それがプライマルミーティアドラゴンにも襲い掛かる。
「ここで魔法攻撃にシフトしてくるか! 面白い! 水分身!」
タンニーンは分身を使用して遠距離攻撃の手数で勝負して来てくれた。流石にこれは魔導書が多い俺たちに分が上がる。すると俺たちの水分身がここで攻撃を掻い潜って突っ込んで来た。プライマルミーティアドラゴンはこの分身に危機感を感じた
『『『『ウォーターワールド!』』』』
「何!?」
宇宙空間が海の世界に一時的に塗り替えられた。プライマルミーティアドラゴンは突っ込んで来た分身を爪で斬り裂いた。次の瞬間、プライマルミーティアドラゴンにチェーンエクスプロージョンが発動する。
「領域支配! ぬん! く!?」
領域支配で宇宙空間に戻ってしまうがここで俺たちの魔法がプライマルミーティアドラゴンに降り注ぐ。
そしてプライマルミーティアドラゴンは反撃しながら疑問に思う。明らかに俺たちの魔法の使用ペースが可笑しいのだ。それなのに勝負を決める素振りが無い。
何より自分の本能が命の危険を知らせている。その原因を解き明かすヒントにはプライマルミーティアドラゴンも気が付いていた。
『あの領域を海に変える魔法…なぜ今頃あんな魔法を使用する必要があったのだ? いや、その後の爆発魔法も変だ。海に変えてから使用するような魔法ではないぞ』
そう俺たちにはフィールドを一時的にも海に戻す必要があったのだ。そしてチェーンエクスプロージョンもあることを知られないために使用した魔法だ。
プライマルミーティアドラゴンはあの時の戦闘のやり取りを思い出す。そして違和感に気が付いた。俺たちが最初に使用した水分身の数が減っている。何より最初のやり取りで分身の後ろに魔法を使わず隠れている何かを狙っている水分身を思い出した。
「しまった! 凪!」
凪スキルの使用で俺たちが仕掛けた罠であるファントムソナーが解除される。ファントムソナーは歌声で相手を幻術に嵌める技だ。それ故に宇宙空間では使えない。だから俺たちはフィールドを海にする必要があったのだ。そして凪スキルは全ての波を消滅させる。それは音波も例外ではない。
ファントムソナーの効果が切れたことで幻術に囚われていたプライマルミーティアドラゴンに現実の映像に戻るが手遅れだ。詠唱時間は稼げたぜ!
「遅かったか!」
「俺の新しい禁呪をくらえ! グラビティ・コプラス!」
プライマルミーティアドラゴンが重力崩壊に巻き込まれる。これで原形をとどめているんだから大したものだよ。しかし流石のプライマルミーティアドラゴンも重力崩壊の中では身動きが出来ないみたいだ。
『人魚魔法! スプラッシュバブルボム!』
『竜魔法! ドラゴニックスプラッシュ』
無数の泡と水のドラゴンが動けないプライマルミーティアドラゴンに集まると次々爆発する。そして最後にとっておきの魔法だ。これが俺の禁呪コンボ。
「禁呪! ハイパーノヴァ!」
「グォオオオオオ!?」
プライマルミーティアドラゴンに極超新星爆発が発生した。
「まだだ!」
「これで終わりだ!」
『ドラゴンダイブ!』
「甘いぞ! 原形!」
これがタンニーンのオリジナルスキルだ。原形スキルは自分を中心に周囲にいる全ての物を元のあるべき姿に戻すスキル。このスキルを受けるとどんなバフもデバフも解除されて、ステータスもスキルも元の状態に戻すことが出来る。
更に破壊されたフィールドのオブジェクトも元に戻すことが出来、武器の耐久値も切り札の使用制限も最初の状態に戻ってしまう。このスキルのヤバさは自分も対象に含まれるところで自分の切り札も解除されてしまうところにある。
ただこれを扱うのがタンニーンならこのデメリットはそこまで影響を受けない。タンニーンはバフもデバフスキルも豊富じゃないからね。あるにしても石化や氷結の状態異常で相手の動きを封じることがメインとなっている。
デバフの解除で嫌なのは継続ダメージを与える毒や火傷かステータスを下げる状態異常だ。何より永遠毒などを解除出来る数少ないスキルの一つとして存在している。だからタンニーン単体としてはいいスキルと言える。
ただマリッジバーストは解除されてしまうので、余程の危機的状況か使用することで有利になるなら使用するスキルという事になる。シルフィは使ったことがないらしい。
今のこの状況なら使用するには絶好のタイミングだろう。自分は瀕死。俺たちもダメージを受けてはいるがそこまでじゃない。俺たちの魔力消費を考えると惜しくはあるが自分のミスをリセット出来るならやりたいと思うのが自然だ。
「発動しない!? ぐ!?」
「悪いな…幻術にハマってくれている間にルーンスキルで封じさせて貰ったよ」
『ごめんなさい。卑怯だとでもなんでも言ってください。ドラゴンノヴァ!』
『マリンノヴァ!』
トリアイナが突き刺さった状態からの二つのノヴァ技が炸裂して、プライマルミーティアドラゴンはタンニーンに戻るとイオンに言う。
「ふ…馬鹿なことを言うものじゃないぞ。ドラゴニュートの少女よ。見事な作戦、見事な勝利だった…お前たちの作戦に気付かなかった私が弱かったのだ。先に進むがいい。絶海龍王様がお待ちだ」
そういうとタンニーンは倒れ込み、消滅する。
「本当に立派なドラゴンだな…タンニーンは」
『私もそう思います。今はこんな勝ち方しか出来ませんでしたけど、次は私一人でドラゴンの姿で正々堂々戦いたいです』
「そうだな…俺も全力で是非とも真っ向勝負で勝ちたいと思ったよ」
俺たちが元に戻ると戦闘に勝ったディアンとクリュスが合流する。これで残すは絶海龍王との対決のみだ。俺たちは最後の回復を済ませて絶海龍王が待つ深海に潜っていくのだった。




