#1383 ディアンvs宇宙を塗り替える蛇
クリュスの戦闘が始まる同時間にディアンとオピーオーンの戦闘が始まる。
「「「「シャー!」」」」
最初に仕掛けたのはディアンでいきなりブレスのフルバーストを放つ。これに対してオピーオーンは時空断層と神バリアを展開して、攻撃を防いだ。
そして反撃のドラゴンブレスが放たれるがこれをディアンは躱すと空間捕食で時空断層を食い破ろうとしたが流石にレベルが違った。次の瞬間、ディアンの全ての首に次元歪曲が使用されて、ディアンの首が全てねじ切れる。しかしディアンの首は強化復活で復活する。
「「「「シャ!?」」」」
ここでディアンに空から落ちて来た惑星が直撃した。ディアンの視覚を奪ったうえでの大技スキルの使用。しかも落下速度が速かった。恐らくは重力支配とディアン本体が移動していたところを見るに引力支配で惑星とディアンを引き寄せてぶつけた。
「シャー! シャー…シャー!」
更にオピーオーンは神撃をディアンに落とし、ガンマレイバーストでディアンに追撃を与えて来た。しかしディアンも喰らいながら各種の光線を変光スキルで動きを変えて反撃した。流石に攻撃の最中の攻撃だったので、これはオピーオーンに炸裂するとディアンにオピーオーンの声が届く。
『宇宙を生み出す我に攻撃を与えるか…不敬だぞ!』
この声に中央の首のディアンは返す。
『不敬で結構。お前にただ殺されにここに来たわけじゃない。我らは主に選ばれたのだ。選ばれた以上、どれだけ偉大な存在だとしても倒すのが俺たちの役目! だから消え失せろ!』
ディアンが星核を放つとオピーオーンも星核を放ち、二人の間で爆発する。そしてディアンは距離を詰める。首の多さと神のを殺す毒こそがディアン最大の武器だ。首が一つのオピーオーンが相手なら接近戦はディアンに分がある。しかし相手は普通の敵では無かった。
『なるほど…ならば力の差を思い知るがいい。全能! ヒュドラを検索。弱点判明。霊体創造。いでよ。大英雄ヘラクレス』
ディアンが星核の相打ちで発生した爆発を抜けると目の前にヘラクレスが現れ、ヘラクレスの棍棒で強烈な一撃を浴び、ディアンは吹っ飛ばされる。しかしこの攻撃が終えるとヘラクレスは消滅する。ヘラクレスは世界で一人しかいない。それを強引にもう一人創造したとなると世界に矛盾点が発生してしまう。それ故に短時間でのみ許された限定的な創造だったみたいだ。
『我、宇宙を創造する者。故に宇宙の全てを知る。お前に勝ち目などあるはずがない。武装創造。武装射出』
オピーオーンに周囲に炎属性の武器と不死殺しの武器が出現するとそれがディアンに向かっていく。これをディアンは斥力場を展開して弾き飛ばす。
『ほぅ…ならば物理無効の武器を追加。武装創造。武装射出』
新たに追加された武器がディアンの体に突き刺さると斥力場が解除されて、ディアンに武器が次々突き刺さる。これに対してディアンは決死のブレス攻撃をしてなんとか時空断層の破壊まではいったが神バリアで防がれる。
『これが我とお前たちとの力の差だ。お前たちでは我には勝てぬ』
『宇宙の全てを知っているか…はは』
『何が可笑しい?』
『それだけで強者の面をしているお前が可笑しく見えただけだ』
『何だと?』
ディアンの言葉に怒りを見せ、ディアンに次々追い打ちを加えてようとしたがディアンは霊化で回避する。逃げた先を武器たちが追うがディアンは星渦で武器を全て弾く。
『上手く攻撃を避けてはいるがこれでも我が弱いというか?』
『弱いとは言っていない。お前は凄まじく強い。しかしお前は真の強さを知らない。ただ高みから見ているだけのお前では真の強さが得られるはずがない!』
『言うではないか…そこまで言うからにはお前は我に勝てると言うのだな?』
『もちろん』
そういうディアンに容赦なく武器が降り注ぐ。
『まさか神威解放を使わせて貰えるとは思ってはいまい?』
『あぁ』
ディアンがそういうと重力球を作り出す。しかしこのままでは物理無効がある武器がディアンに命中してしまう。オピーオーンもこの結果を信じて疑わなかった。それが間違いないだ。全ての武器がディアンとの命中を避けて動く。ディアンの念動力だ。複数首があるディアンはそれぞれが個別にスキルを使用出来る。だから重力球を作り出している最中でも他の首が念動力で飛んで来る武器を操ると言う芸当が可能だった。
『何!? ッ!?』
攻撃が外れたことで重力球が放たれる。オピーオーンは慌てて対処しようとしたが次の瞬間、背後に光化で回ったディアンに神バリアを食い破られて、噛み付く。
『我に攻撃しただけでも飽き足らず、触れるか! 無礼も…ぬぐ!?』
『宇宙の全てを知っているなら理解しているはずだな。俺たちの毒は神の天敵だ。蛇の神であろうと神であるなら逃げようがない』
『舐めるな。お前たちの毒くらい治せ』
ここでディアンは噛みついたまま動き出した。自分たちが放った重力球に向かって。そしてオピーオーンに重力球が炸裂するとディアンはゼロ距離からのブレスのフルバーストでオピーオーンを吹っ飛ばした。
『く…貴様ら! ッ!?』
ここでディアンは神威解放を発動させて、ハイドラが降臨する。
『俺たちは星を喰らう者。宇宙を創造する神よ。俺たちの食を止めることが出来るか?』
『数多の星を喰らって来た異星の種よ。お前たちの破壊では我には届かぬと知れ!』
お互いの星系統のスキルがフィールド全体でぶつかり合う。大海震と星震、次元震が激突すると水爆と惑星が作り出されて、大爆発が発生した。
次にオピーオーンが作り出した武器はディアンが成長したことで新たに覚えた暴食スキルと粒子分解で武器たちが消滅する。するとお互いに激しい攻撃のやり取りが続く中、ディアンが押し始めた。流石に手数の多さでは首が多いディアンに分があり、ディアンが成長したことで以前ハイドラの際に覚えていた空間装甲も時空断層に進化したことで防御面においても負けてはいないのが大きい。
『我が! 宇宙の全てを知る我がなぜ押される!? なぜダメージを受ける!? こんなことはありえてはならない! 霊体創造。いでよ。大英雄ヘラクレス』
『時空捕食』
現れたヘラクレスが一瞬で消滅する。
『ヘラクレスよ…確かにお前はヒュドラ一族の天敵だ。だが星ごと喰らい消滅させる今の俺たちの敵じゃない』
流石のヘラクレスも生きている星ごと消滅させられたら、生きてはいないはずだ。ヘラクレスならワンチャンあると思てしまうのがなんだけどな。因みにこのゲームのヘラクレスは宇宙で生きていられます。ヘラクレス座があるから星の加護を得ているんだよね。
ディアンが消滅したヘラクレスにそういうとここでオピーオーンの様子が変になる。
『…不要。こんな宇宙は不要! 宇宙魔法! ワールドリペイント!』
それは宇宙を塗り替える魔法。これこそがこのゲームでのオピーオーンの本質だ。このゲームではアトランティスにある宇宙卵が孵化した時、ポセイドンなどの海に住んでいる者たちが世界の支配者となる世界に塗り替えるという設定らしい。
だからこそポセイドンたちはアトランティスでオピーオーンの宇宙卵を守っているわけだ。そりゃね、自分たちが世界の支配者になれるなら手を貸すだろうさ。実際にどうなるかは謎。現時点で宇宙卵が孵化するイベントは発生してしないからね。あくまで守るべき対象としてのみ出現している。
本題に戻すと世界を塗り替えると言うことは創造神が作ったこの世界の全否定に他ならない。つまりこのゲームでのオピーオーンは創造神の天敵と言う立ち位置になっているのだ。本来ならワールドリペイントが発動した時点でオピーオーンが勝つしかない世界が作られて勝負ありだが、ディアンも甘くはない。
『大した隙も作っていない癖に魔法を発動させるわけがないだろ? 暴食! 魔力吸収!』
魔方陣がディアンの口に吸い込まれる。この結果にオピーオーンは怒る。
『我の世界創造を邪魔するな! ぐぬ!?』
空間歪曲を超える次元歪曲で現れたハイドラの首にオピーオーンは次々噛みつかれる。
『こんなことはあってはならない! 異常! 世界の異常! 排除しなければならない!』
そういうとここで奇跡の効果が発動し、オピーオーンは全回復状態で蘇生すると超覚醒を使用しようしたがまたもディアンの首に噛みつかれる。
『ええい! 離せ! 離せ! 我は宇宙を生み出す創造神だぞ!』
このオピーオーンは創造神という存在にかなり固執しているな。これはオピーオーンの伝説から来ている設定なのだろう。自分が創造神だと固執しているが故に自分の本質に気が付いていない。世界を塗り替えるということは世界の破壊を意味している。本来の創造神はこの力を持ってはいない。世界を壊すのは破壊神の役目だからね。
つまりこのゲームでのオピーオーンは創造神でありながら破壊神の力を併せ持つ存在となっている。もっと破壊神としての力を使っていたら、勝負はどうなっていたか分からなかったな。
『俺たちはその創造神を殺す神だ!』
最初は圧倒的にオピーオーンが有利な戦闘だった。実際にディアンは死ぬ直前まで追い込まれていた。しかしそれがディアンの機転から神威解放の発動に繋がり、結果的はオピーオーンを圧倒する結果となった。それをオピーオーンは理解出来ていない。
『我が…負ける? なぜ負ける? こんなことは知らないぞ!』
『言ったはずだ。ただ知るだけのお前では真の強さは得られないと。俺たちは知っている。弱小で主の役に立てているのか分からず、苦しんでいた時期があった。それでも主は俺たちの誰一人見捨てることが無く、共に強くなろうとしてくれた。そして主と俺たちは時に負けを経験しながらも成長し続けたんだ。そして俺たちは主から学んだ! 真の強さとは頭に宿るものではない! 心に宿るものだ!』
ディアンがそういうとオピーオーンの身体を嚙み砕いてバラバラにした。
『最初から強かったお前には理解出来ない事だろうけどな。誰かの役に立ちたいと思うだけで俺たちはどんなに強い敵とでも戦える。それが異星最強最悪の創造神であってもな。それが分からない内は俺たちはお前に負ける気がしない』
ディアンがそういうと元の姿に戻り、勝利の雄叫びを上げる。オピーオーンという絶対的な強者を相手にそのプレッシャーに押し負けず、勝利の道を考え続けたディアンの勝利だ。もちろん先に話した通りオピーオーン自身にも問題があったがそれを差し引いても十分な化け物だった。
結局ディアンが言うように俺やイオンたちのためにこの勝負だけは絶対に負けられないとディアンが強く思っているからこそなしえた勝利だったと俺は思う。




