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#143 雪の賢者と浮島の探索会議

動けるようになってから、全員を回復させているとインフォが流れる。


『コノハのレベルが16に到達しました。進化が可能です』


お!さっきの戦闘でコノハのレベルが16に到達したみたいだ。


早速見てみよう。


スノーフクロウ


グレイと同じ1つか。説明も見てみよう。


スノーフクロウ…山の頂上付近や極寒地帯に生息しているフクロウ。雪の中での戦闘に特化しており、非常に知性が高い。登山者からは災厄のフクロウと呼ばれ、恐れられている。


強そうだな。いざ進化だ。


名前 コノハ シロフクロウLv16→スノーフクロウLv1


生命力 38→48

魔力  46→51

筋力  26→36

防御力 24→34

俊敏性 30→40

器用値 46→56


スキル


奇襲Lv14 飛行Lv18→飛翔Lv18 鉤爪Lv8→氷爪Lv8 羽投擲Lv1 夜目Lv11→暗視Lv11 

隠密Lv10→気配遮断Lv10 風魔法Lv14 水魔法Lv10 氷魔法Lv15 氷刃Lv1 耐寒Lv1


進化したコノハは少し大きくなり、フサフサ度が増した。触ってみると、本物の雪みたいだ。


新スキルは飛翔、羽投擲、暗視、気配遮断、氷刃、氷爪。


折角なので腕前を見せて貰おうかな。


まず飛行速度が上がった。そして何よりアクロバット飛行がコノハは可能になった。これが飛翔の能力だろうな。


次に羽投擲。コノハが羽ばたくと白い羽が無数に飛んでくる。これだけかと思ったら、この羽が当たったところが凍っていく。こわっ!?


暗視はわからない。気配遮断はやはり姿が見えなくなるスキルだ。そして氷刃はコノハの羽が凍り、次の瞬間、木の枝をすれ違いざまに斬り落とす。その枝を氷爪で掴むと氷結する。


うん、コノハが完全に暗殺者に見える。まぁ、元々フクロウは森の忍者と呼ばれるぐらいだし、仕方ないかも知れないな。


コノハを見ていたら、大分回復してきたので、守護氷精を解体する。


最初に言ったが守護氷精は恐ろしく強かったが美人さんでした。


その美人さんにナイフをたてるのって良心的にやばいぞ。


えぇい!ごめんなさい!


解体結果はこちら。


魔氷石:レア度5 素材アイテム 品質D

強力な氷の魔力を宿した石。武器の素材に使われる。高確率で氷属性が付与される。


サファイア:レア度5 素材アイテム 品質D

サファイアの原石。加工すると美しい青い宝石になる。


氷性石:レア度5 素材アイテム 品質D

氷属性を宿した石。武器の素材や魔石に使われる。


ありがとうお姉さん。いやお姉様。あなたの死は無駄にしない。倒したの俺たちだけどね。しかしこれは戦争の予感がするな。


「何が落ちたの? タクト」


「良いものですか?」


リリーたちが聞いてくる。答えないわけにはいかなくなったな。その結果。


「氷の武器なら私ですね!」


「待った~! イオンちゃんはガラスの武器使ってるから次はリリーの番だよ! 石だし!」


「そんな決まりはありません! 勝手に作らないでください!」


魔氷石でリリーとイオンのバトルが発生した。


「宝石なら私ですね!」


「待ってください! 魔法なら私も使えます。私にも権利があります!」


「恋火…お姉ちゃんに逆らうんですか?」


「お姉ちゃんとか関係ないです!」


サファイアを巡り、セチアと恋火のバトルが勃発。セチア相手に恋火が引かないのは意外だ。


で、結局どうなるかは俺に聞いてくるわけだ。ただ現状どうしようも無いんだよね。魔氷石はクロウさんに頼む手があるが、それはヘーパイストスの裏切りになる気がするんだよね。なので持って帰ろうと思う。サファイアについても同様だな。


とりあえず休憩をして、リリーたちと食事をしたのち、食料を集める。先に集めないと詰むからね。


メンバーはひより、ゲイル、サビク、孤子、ルーナで周囲を探索すると初見のモンスターを発見した。


暴走鶏Lv9

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


鶏がグラサンして、集団で走り回っていた。


シュールな光景だな…しかし鶏なら仕留めねばなるまい。


ゲイルと孤子が襲い掛かり、暴走鶏をこちらに誘導する。


「ボトムレススワンプ!」


泥沼に落として。みんなの魔法攻撃で詰み。


サビクは脱出しようとしていた暴走鶏に噛み付き、締め付けていた。


暴走鶏を解体すると嬉しいものをゲット。


暴走鶏の鶏肉:レア度3 食材アイテム 品質E-

暴走鶏の鶏肉。通常の鶏肉より肉厚で美味


暴走鶏の卵:レア度3 食材アイテム 品質E-

暴走鶏の卵。通常の鶏肉より濃厚な味がする


く…米が欲しい!魚醤が直ぐに出来るから親子丼が作れたのに!とはいえ豪勢な食卓になりそうだ。


そして他にも初見のモンスターがいた。


ピッグLv7

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


ポーク!じゃない。豚さんがまた集団でいた。そして予想していたが、逃げ出す。ポークめ。逃がさん!


「ボトムレススワンプ!」


底無し沼にご案内~。この魔法、本当に有能だ。そして先程と同じ状況になったのは言うまでもない。


解体すると狙い通りだ。


豚肉:レア度3 食材アイテム 品質E-

ピッグから取れるお肉。他の肉より脂肪率が高いのが特徴。


ポークゲット!レベルアップもしたがシープみたいに経験値が凄いわけじゃないみたいだな。逃げ足が全然違ったから、なんとなくそんな気はしていた。


その後、オレンジをしっかり集めたのちルインさんに報告する。


するとお説教された。黙って攻略したことを怒られました。今まで勝手に探索していたから連絡する必要がないと思っていたが、今回のイベントはポイントが絡んでくるから問題だったみたいだ。反省。


とりあえずルインさんは直ぐにこちらに来るそうです。食料事情があるからな。


その間も食料集めを続けているとルインさんたちと合流。他にもルークたち召喚師や雷電さんたち猛獣使い、ルインさんたち以外の生産職と大所帯だ。だがクロウさんがいなかった。


「クロウさんはどうかしたんですか?」


「クロウは最初の拠点にいるわ。こことは逆方面のベースエリアの攻略会議に参加中よ」


あぁ、まだ攻略出来てないんだ。そういえば全滅したんだっけ。


でもおかしくないか?


「みんなポイント稼げるチャンスじゃないのか?」


さっきルインさんにそういう話をされたばかりなのだが?


「色々、ありまして…」


ルークが苦い顔をする。烈風さんがはっきり言う。


「俺たちは攻略の邪魔だからベースエリアから出ていけだとよ。何様なんだ? あいつら」


うわ…完全に決裂したんだ。ということはやっぱり俺だけここを攻略したのは問題だったか。


「タクト君に伝言があるわ」


「向こうの攻略に手出しするなとかですか?」


「正解」


するとそれを聞いたリリーが怒る。


「タクト…その人たち、嫌い!」


俺がリリーの頭を撫でる。


「ここにいるみんな同じ気持ちさ。だけど俺は最初から攻略するつもりはないよ。キングコングに抱き締められたくないからな。リリーは昨日の猿とまた戦いたいか?」


「え? …嫌!」


だよな。


俺たちがそんなやり取りをしているととみんなが笑う。


「言うわね。タクト君」


「はは! 確かにそれをされるのはごめんだな!」


何人かはマッスルゴリラの被害者だからな。ゴリラの恐怖を知っている。


集まってきたプレイヤー全員で現状確認と謝罪を込めて食事会を開く。食料はここで集めたものを提供する。全員鶏肉と豚肉に大興奮だ。


料理はユウナたちが担当。他の生産職の人たちと仲良く料理している。流石にその中に俺が入るわけにはいかないので、新たな魚醤だけ作ることにした。瞬時に発酵出来ても危険なので、離れて作った。


ワカサギの魚醤:レア4 料理 品位D-

ワカサギを発酵させて作った魚醤。

原液を薄め、ちょうどいい味に調整させている。


これを使って、ユウナさんたちが作った料理はこちら!


鶏肉の卵とじ:レア4 料理 品位D

効果:満腹度30%回復、一時間筋力アップ(中)

暴走鶏の鶏肉と暴走鶏の卵を一緒に炒めた料理。

味付けにはワカサギの魚醤が使われている。


豚肉魚醤焼き:レア4 料理 品位D

効果:満腹度30%回復、一時間筋力アップ(中)

豚肉をワカサギの魚醤で焼いた料理。


あえて言おう。俺たちはこれを待っていた!


「うめ~…肉がうめ~よ」


「肉がこんなに美味いなんて…」


「こんな美味しい料理を食べ損なうとか、あいつら悔しがるだろうな!」


「間違いないな!」


大盛り上がりだ。


「クロウに料理の画像、送ってあげようっと」


ミュウさん、ひでー。


「やっぱりこっち来て正解だったわ」


「ですね」


トリスタンさんとシフォンがいた。


「トリスタンさん、いいんですか? こっちに来て」


「ハブられたのよ。私たちは最初のベースエリアを一緒に攻略したからね」


あちゃー、悪いことしちゃったな。


「き、気にしないで大丈夫だよ! むしろポイント貰えて大助かりだし」


そういって貰えると助かるな。そしてお初の人がいる。副委員長さんだ。


「こっちではお初だね。タクト君」


「そうだな。ミランダ」


「…」


ミランダさんが黙る。


「どうしたんだ? ミランダ。大丈夫か? ミランダ。息はしているのか? ミランダ」


「あぁ! もう! 分かってやってるでしょ! 連呼しないで!」


怒られた…心配しただけなのに。


「アーレイの奴もおちょくってくるし、本当に男って」


「異議あり! あいつと一緒にするのは名誉毀損だ!」


「それはあんまりじゃないかな? タクト君」


そうかな?あいつも同じこと言うと思うが…


「というかアーレイは向こうの攻略か?」


「うん。ポイントゲットって息巻いてたよ」


キングコングに抱き締められに行ったか…


「なんで敬礼しているの?」


「死地に行った兵士に対する礼儀?」


「なんで疑問なのよ…」


そんなこと言われてもついしてしまうときってあると思うんだ。


そしてメルたちはリサとミライの三人だけだ。妙だな。


「何かあったのか?」


「すぐ気付いちゃうんだね…実はミライちゃんがスカウトされてね。ほら、ミライちゃんはヒーラーだから集団戦だと是非欲しい人材なんだよ」


あぁ、確かにそうだろうな。ということはだ。


「何かされたのか?」


「そんなことをしたら、即GMコールだよ!」


それもそうか…だがそれをしなかったということは強引に勧誘したとか、命令されたとかそんなことか…あいつら、死にたいのか。


「大丈夫か? ミライ」


「うん…みんなが助けてくれた」


どうやらミライの代わりにケーゴたちが参加することで話をつけたらしい。


後で感謝のメールを送らないとな。メールを送ろうとするとメールがきていた。


『お礼は武器で!』


…まぁ、それくらいの礼はしないとな。


その後、メルたちにも連絡しなかったことを怒られた。途中でキングコングの攻略の連絡を貰ってないことを指摘するとお叱りタイムが終わった。まぁ、このことはこれ以上言わないことにしよう。俺は黙って攻略しちゃったからな。


食事会が終わり、現状を話す。


「ベースエリアのボスは強かったのかしら?」


「強かったです。こちらの切り札全投入でギリギリでした。正直もう一度全力状態で勝てるかどうかわかりませんね」


「そこまで強かったの?」


めちゃくちゃだったね。


「はい。魔法は強力、近接戦は強い、更にしぶといと三拍子が揃ってました。この防具がなければ死んでたかも知れません。ミュウさん、ありがとうございます」


「まさかの私の作った装備が大活躍!?」


「はい。最初に広範囲の氷魔法を撃ってきて、大活躍でしたよ」


ミュウさんがドヤ顔しているとルインさんが話す。


「苦労したみたいね…タクト君でその様子だとレギオン組んでいたら被害が出たかも知れないから、ポイントの件は許してあげるけど、ちゃんと連絡しないとダメよ?」


「気をつけます」


「ならいいわ。あちらの情報はほとんどないけど、同じ難易度の可能性があるわね」


情報ないのか…一応聞くか。


「向こうには何かあるとか聞いてませんか? あれみたいな」


あれとは浮島のことだ。


「それがないらしいのよ…見えてないだけかもしれないけど、洞窟とかなら木が邪魔して見えないから」


なるほど。確かにそれだと目視確認は難しいか。


「タクト君はあそこに行くつもりよね?」


「怪しさ満点ですからね…ただ今までこういうのってトラップだったことが多いんですよね」


若木の森の水性石、村の外れにある教会と俺は経験してる。


「提案だけど、一緒に探索しない?」


「いいですよ。俺的には探索の話はありがたいです。でもどうやって渡るつもりですか?」


「そこは私の出番だよ!」


ユグさんが自慢げに出てきた。ユグさんの出番ということは…


(いかだ)ですか?」


「正解をあっさり答えないで!」


どうやらユグさんは勿体ぶりたかったらしい。ごめんなさい。



そしてユグさんたち木工職人は筏作りを開始。他の人たちは食材集め。俺がワカサギ釣りを楽しんでいたら、みんなが戻ってきた。さてと…


「浮島探索について会議をします! タクト君は逃げないように!」


ち、逃げ遅れた。


参加メンバーはこの場に集まった全員だ。ルインさんによると100人ほどらしい。攻略組のほうも200人ほどらしいからおよそ300人毎にサーバー分けされたんじゃないかって話だ。


とはいえ戦闘は召喚師、猛獣使いが中心になる。他の戦闘職はメルたち、トリスタンさん、シフォンたちぐらいだ。


話は簡単、たくさん筏を作って、みんなで浮島を調べるという話。俺の役目は糸の提供と筏移動の際の護衛だ。どうやら水中戦力は俺と釣り師の人しかいないらしい。


そして釣り師は水泳スキルはあるが、水中戦闘の経験がないという話だ。これは仕方無いので引き受けよう。


筏作りは夜に済ませて、明日の朝に出発が決定した。ついでにもう一方で攻略に行ってる奴等は満場一致で参加させないことが決まった。これは当然だろうな。


名前 タクト 中級召喚師Lv10


生命力 44

魔力  88

筋力  31

防御力 22

俊敏性 28

器用値 63


スキル


格闘Lv7 蹴り技Lv14 杖Lv19 片手剣Lv10 投擲Lv3 高速詠唱Lv9 

召喚魔術Lv21 封印魔術Lv3 錬金Lv9 採掘Lv14 伐採Lv11 解体Lv21→Lv22 

鑑定Lv10→Lv12 識別Lv18 風魔法Lv20 火魔法Lv21 土魔法Lv21 水魔法Lv20 

闇魔法Lv20 光魔法Lv27 雷魔法Lv19 爆魔法Lv18 木魔法Lv18 氷魔法Lv16 

時空魔法Lv17 水泳Lv5 読書Lv8 料理Lv26 餌付けLv6 釣りLv13→Lv14 シンクロLv4


名前 ゲイル ライガーLv8→Lv9


生命力 28

魔力  38→40

筋力  38→40

防御力 20

俊敏性 44→46

器用値 21→22


スキル


噛みつきLv10 爪撃Lv10 威嚇Lv6→Lv7 夜目Lv8 挑発Lv5 雷魔法Lv9→10


名前 ひより ホークLv9→Lv10


生命力 28

魔力  28→29

筋力  38→40

防御力 20

俊敏性 36→38

器用値 21→22


スキル


飛行Lv10→Lv11 強襲Lv7 鉤爪Lv9 風魔法Lv9→Lv10


名前 サビク ブラックマンバLv2→Lv3


生命力 36→38

魔力  10

筋力  26→27

防御力 15

俊敏性 25→27

器用値 20→22


スキル


噛みつきLv4→Lv5 巻き付きLv4→Lv5 猛毒Lv4→Lv5 熱探知Lv2→Lv3


名前 狐子 野狐Lv5→Lv6


生命力 21→22

魔力  34→36

筋力  32

防御力 12→13

俊敏性 30→32

器用値 22


スキル


噛みつきLv5 気配察知Lv5→Lv6 火魔法Lv4→Lv5 夜目Lv5 狐火Lv5→Lv6 

妖術Lv2 幻術Lv3 憑依Lv2


名前 ルーナ フェアリーLv3→Lv4


生命力 22→23

魔力  39→41

筋力  15

防御力 20

俊敏性 34→36

器用値 26→28


スキル


飛行Lv2→Lv4 竪琴Lv1 舞踊Lv2→Lv3 魅了鱗粉Lv2 風魔法Lv2→Lv3 木魔法Lv2→Lv3 幻術Lv1


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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] ポイント制のイベントでソロで倒せるならソロで攻略するのは普通じゃない? 連絡寄越せって寄生する気満々じゃん
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