#1377 エデン第五階層、理解の世界
みんなが帰るのを見送ってから夕飯を食べて、ゲームにログインする。
俺が目覚めると俺の上にはノワだけが寝ていた。
「…ソファの上は譲れない」
みんなをどかしたのか…つえー。さて、報酬と攻略会議は21時からなので、まだ時間的な余裕はある。そんなわけでまずはヘーパイストスたちが作ってくれた物を見せて貰った。
雷炎槍錫杖:レア度10 錫杖 品質S+
重さ:120 耐久性:5000 攻撃力:3000
効果:不死殺し、火属性アップ(究)、神聖属性アップ(究)、万物貫通、神気、英気、雷光、雷光刃、白熱刃、電弧放電、雷轟、雷霆、荷重支配、重力支配、炎熱支配、電磁支配、電子分解、神雷、伸縮、紅炎、炎波動、雷波動、巨人の加護、ヘーパイストスの加護
神珍鉄とグラビティサイト、アダマントの合金で作られたヘーパイストスの力と巨人の力が宿った錫杖。柄が二股の槍になっており、魔法よりも接近戦に重きを置いた錫杖となっている。
石竜分銅鎖:レア度10 鎌 品質S+
重さ:60 耐久性:4000 攻撃力:3000
効果:不死殺し、万物切断、万物破壊、魔力切断、神気、英気、拘束、伸縮、荷重支配、重力支配、神の加護、地竜の加護
鎌はアダマントとオリハルコン。分銅鎖は神珍鉄とグラビティサイトで作られた攻撃特化の分銅鎖。通常の鎖鎌より鎖に分銅を付けたことで拘束よりも攻撃特化の鎖鎌となっている。
神鎧月天甲冑:レア度10 魔法鎧 品質S+
重さ:10 耐久値:10000 防御力:5000
魔法鎧効果:全属性耐性、半減、神気、神障壁、黄金障壁、神鎧、堅固、衝撃無効、絶対防御、光吸収、後光、聖療、全反射、乱反射、瞬間再生、復活、烈日、陽光、光化、全滑走、環境無効、重力場、重力支配、隕石、武器破壊、妨害無効、魔法無効、神の加護
宝玉効果:全属性アップ(究)、魔法再時間短縮(究)、魔力超回復、天候支配、炎熱支配、物理支配、海流支配、粒子支配、魔素支配、時空支配、宝玉解放、宝玉全解放
刻印効果:無限のルーン、超加速、星間行動
オリハルコンとグラビティサイトの合金と最高級の宝石、内側にはゴッドウールで作られた天女専用に作られた究極の甲冑型の魔法鎧。全てのダメージを半減させてしまう能力があり、魔法に対しては攻撃を受け付けない。更に地竜の力で武器に対しても圧倒的な防御力を誇っている
雷炎槍錫杖はまだ錫杖が弱い千影に渡すことにした。次は恋火の成長を済ませておく。
『恋火の成長が完了しました。格納、帰還、透過、樹海操作、炎輪、天障壁、肉体活性、病気ブレス、神魔毒ブレス、部位獣化、物理無効を取得しました』
『白熱刃が星光刃に進化しました』
恋火も部位竜化と同じ系統のスキルを覚えるんだな。恋火にとって、一番大きいのはやはり帰還と格納スキルだろう。これで武器チェンジと武器回収が簡単にできるようになった。これから恋火がどうこれらのスキルを使うのか見物だな。
恋火の成長が終わった俺はエデンのクエストに挑むためにシルフィに声を掛けるわけだが、お城の執務室でシルフィとティターニア、リッチがせっせと作業をしていた。
「大変そうだな…」
「「「ちょっと待ったー!」」」
一人で行こうとしたら、止められた。そして当然エデンのクエストに行く流れとなる。いつものことながら業務放棄なんだけどな。一応確認したが最低限の事はもう終わっているらしいので、行けるとのことだ。
そんなわけでエデンに行き、理解の門を潜るとそこは草木が生い茂る草原で岩場に川も流れている自然豊かな世界だった。かなりエデンの園に近い世界だが、地面から光の球が沸き上がって来る不思議な世界だ。
その自然豊かな世界で異質な巨大な女神像が見えている。明らかにあそこがゴールだろう。それじゃあ、メンバーを選択する。選んだメンバーはセチア、ブラン、エアリー、ダーレー、クリュスだ。そしてシルフィはティターニア、リッチ、ゴルゴーン、スプリームペガサス、タラスクを召喚する。ティターニアとリッチは事務仕事のストレスで暴れる気満々でゴルゴールとクリュスはお互いに火花を散らしている。これはスピード攻略が期待できそうだが、油断せずに行こう。
俺たちが歩き出すと早速セチアが岩陰に隠れている敵を見つけると弓矢で攻撃すると敵が現れる。
メイデンスタチューLv80
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ミロのヴィーナスのような乙女の石像が現れるとシルフィとブランが俺の視界を遮るように前に立つ。
「目に毒です。主」
「タクトは見てはいけませんよ?」
「はーい。それじゃあ、目を閉じておくな」
石像でも許せないらしい。俺が目を閉じたのを確認するとブランが一気に距離を詰めると蹴りを放つ。これをまるでスケートを滑るように回避した。全滑走スキルだね。そしてメイデンスタチューが手で銃を撃つ構えを取ると日光がブランに放たれる。
これをブランは回避するが別方向から石化光線が飛んできた。これを地面から壁が現れて、ガードしてくれる。タラスクだ。ガードしてくれたタラスクは周囲に岩を作り出すとそれが石化光線を放った敵に飛んでいく。
ここで木の陰に隠れていたメイデンスタチューが出て来ると岩を躱して接近してくる。シルフィとティターニア、リッチが魔法を放つがまるでバレイを踊るように攻撃を避ける。
「この! あ!?」
「アァアアーーー! アァ!?」
「チッ! らぁ! く!?」
「はぁああ! きゃ!?」
クリュスとゴルゴーンの蛇たちが噛みつこうとしたが全部躱されると強烈な蹴りを二人が受けて、倒れ込む。これを見たダーレーとティターニアが攻撃するが躱され、またしても蹴られる。そしてエリア―の突進とタラスクの回転激突もジャンプで躱されてしまった。
そしてそのまま回転しながら俺に狙いを定める。
「タクト!」
「タクト様なら大丈夫ですよ」
俺は目を閉じた状態でメイデンスタチューの回転キックを片手で受け止めるとそのまま足を掴んで地面に叩きつけると蹴り上げる。
「フォレストジャイアント! 潰しちゃってください!」
それが木の巨人を作り出すと木の巨人は掌でメイデンスタチューを地面に押し付けた。そして消えるとシルフィたちの魔法攻撃で消し飛ぶ。
一方ブランはウリエルの聖双剣でメイデンスタチューと戦闘中。身体が滅茶苦茶柔らかいメイデンスタチューの変則的な動きに手こずるがブランもクリティカルヒットはなく、徐々に相手の動きに慣れて来た。
ここで敵に追加の援軍でメイデンスタチューが四体追加される。それぞれブランを狙うがダーレー、クリュス、ゴルゴーン、エアリーが援護に回った。
この援軍がブランと戦っていたメイデンスタチューに決定的な隙を与えた。援軍に頼ってしまった結果、ブランに足を弾き上げられ、バランスを完全に失うとブランに連続で斬られて、そのまま倒された。
ダーレーとクリュス、ゴルゴーン、エアリーはもう動きを見ていたので、大丈夫だと思ったが急にダーレーが抱き着かれると自爆される。
「うぜー…おら! エアリー!」
「ヴェ―――!」
自爆されたダーレーはすぐさま狙いをエアリーにぶっ飛ばされて、反撃に出たメイデンスタチューに変えると霸王戟で叩き落とすとエアリーが神撃で追撃する。
「消し飛ぶやがれ! 覇撃!」
「ヴェ―――!」
最後はダーレーの覇撃と大雷霆で消し飛んだ。
一方クリュスとゴルゴーンは蛇たちの攻撃を躱され続けたが全部を躱しきれず、捕まると自爆体制なる。それを見たクリュスとゴルゴーンは空に投げ捨てるとメイデンスタチューは自爆して戦闘終了。自爆は一度発動するとキャンセル出来ないのが弱点なんだよね。
解体するとアダマと聖属石をゲット。微妙だな。それじゃあ、先に進むとしよう。




