#1369 サキュバスとヴァンパイアの専用装備
俺たちはエルフの森に転移してセチアを召喚して中に入ると大歓迎を受けた。かなりの範囲のエルフの森が焼失してしまっていたがエルフの村の大半が無事だったようだ。エルフたちがチェスたちに感謝の言葉を言っている感じからするとみんな体を張ってセチアの故郷を守ろうとしたことが伝わって来る。
「帰ったら、改めてみんなに感謝の言葉を伝えないとな」
「…はい!」
返事をしたセチアの顔は嬉しさに満ちている笑顔だった。この笑顔のために戦えたことを俺は生涯の誇りにしようと思う。
そして報酬だが、まず確定で貰えたのが世界樹の葉と世界樹の枝木だ。これに加えて一覧の報酬を貰えたがこれはウィザードオーブの時との戦争の時と変化はなかった。
最後に大きいのだが、エルフの森で買い物が解放されたところだ。これによりエルフの薬や服、宝玉が手に入ることになった。
ただこれで一般の人が魔法剣を作れるようになったわけではなく、肝心の魔法剣の作り方はエルフに聞かないと鍛冶師は作れないらしい。
「つまりクロウさんたちはエルフと結婚しないといけないってことかな?」
「別にそこまでする必要があるとは誰も言ってませんよ? シフォンさんって結構…」
「結構…なんですか?」
「…」
セチアが悪い笑顔で無言になるとシフォンとセチアの追いかけっこが始まった。元気な事だ。因みに仲良くなるだけでいい。俺とセチアも結婚する前の段階で作製して貰っていたからね。ただエルフたちはガードが結構硬いので、苦労はするだろう。エルフのクエストも解放されたみたいだし、そこら辺から中を深めていく感じだと思う。
そんなわけでここでの報酬は世界樹の葉冠を選んだ。これをルーナに上げるとアテナの草冠をリースが装備することになった。
「似合ってますよ。ルーナ」
「えへへ。ありがとうございます。セチアお姉様。でも、セチアお姉様は良かったんですか? パパと一緒になれたかもしれませんのに…」
「いいんですよ。ルーナ。そんなことは全然考えなかったタクト様が全部悪いんですから」
はい。俺が悪いですね。アクセサリーの性能だけみて判断したのはミスだったな。これからはこういうところも気にしていこう。せめてこちらから言う必要性を感じた。
ここでアーレイたちとは一旦別れることにした。アーレイたちもエルフの森での買い物は見たい所だろう。そして俺はこれからサキュバスとヴァンパイアの国に行かないといけない。今回の一件でリビナとセフォネが各女王から転移の許可と報酬が約束されている。まだ他の人には許可されていないので、ここら辺は交渉しないといけないところだ。
最初にサキュバスの国から行くとしよう。
「うーん…なんか嫌な予感がする…」
「俺じゃなくてリビナがそれを言うのか…」
「たぶん専用装備を報酬で貰えるとは思うんだけど…あの女王だからね…」
リビナが嫌がる可愛い系の攻撃なら俺は大丈夫だから非常に助かるんだけどな。さて、どうなる事やらだ。
アダルトリリィのガーターベルト:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:1 耐久値:なし
効果:サキュバスの全ステータス+10、吸収効果アップ(究)、睡眠時間アップ(究)、妖気、冥気、金縛り、魔神覇気、耐性無効、加護無効、リリスの加護
黒の網タイツの上にサキュバスの紋章が装飾されている靴下でその上には黒のベルトがあるサキュバス専用の防具アイテム。睡眠効果を伸ばす特殊な効果を持っている。
アダルトリリィハート:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:10 耐久値:5000
効果:サキュバスの全ステータス+10、吸収効果アップ(究)、魅了時間アップ(究)、妖気、冥気、魔神覇気、魔素解放、奇跡、耐性無効、加護無効、状態回復無効、リリスの加護
首輪に黒いハートが装飾されたサキュバス専用のアクセサリー。状態異常の回復を阻害する特殊な効果を持っている。
アダルトリリィウィップ:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:50 耐久値:4000 攻撃力:2000
効果:サキュバスの全ステータス+10、妖気、冥気、魔神覇気、出血、吸血、拘束、麻痺毒、魅力毒、神魔毒、弱化毒、永遠毒、巨木壁、木牢、死針、黒雷、伸縮、苗木、土潜伏、土移動、闇移動、自動攻撃、自動防御、強化復活、痛覚無効、耐性無効、加護破壊、魔素解放、魔神撃、リリスの加護
サキュバス専用の武器でハートの鞭柄に黒い茨の鞭。魅了毒という特殊な毒が付与されており、叩かれても縛られても痛みを感じることがない。ただダメージは通るので、知らない間に敵を状態異常にし、ダメージを与える事が出来、また茨の木を生やして操ることが出来る恐ろしい武器となっている。
苗木スキルはルークが召喚に成功したケサランパサラン系の最終進化であるファウナや猛獣使いが使役出来るウッドドラゴンが持っているスキルだ。指定した場所に木を生やして、その木が自動攻撃スキルなどで勝手に敵を攻撃してくれるようになる。
苗木スキルには再発動までにクールタイムがあるのがネックな所だが、苗木の処理しないとあちこちから木に攻撃されつづけるというカオスな状態になるので、結構強いスキルだ。
なので鞭はかなり強い武器だと思うが、上二つも効果はサキュバスからするとかなりいいスキルを持っているけど、装備がねぇ…嫌な予感的中である。
「なんで強制装備なのさー!」
「だって、あなたそういうファッション嫌いでしょ? だったら強制的に目覚めさせるしかないじゃない」
「何に目覚めさせるつもりなのさー!」
「大人の女性の魅力よ」
これを言われるとリビナが何も言えない。そしてリリスはサキュバスの本質を話す。
「いいかしら? サキュバスは基本的に人に奉仕することで魅了させるわ。あなたも攻める事に拘っていないでもう少しそういうところを勉強しなさい」
「う…わ、わかり、ました」
俺のほうをチラチラみないで言わないでくれ。ここからはこれからの話になる。
「今回のことで完全にサタンと敵対したからね。サタンが動く時にお返しくらいはするつもりよ。まぁ、向こうはそれをさせないように動くでしょうけどね。そこは探り合いになるわ。ただ人間と手を取り合うつもりもない。ただサキュバスやピクシー、インプ、デビルを召喚している召喚師なら手を取り合ってもいいと思っているわ」
「それを聞けただけで十分です。では、このことはフリーティアに話を通りしてもいいですか?」
「いいわよ」
サタンへの敵対と召喚師に対しての協力を取り付けられたのは良かったな。というかピクシー、インプ、デビル系の故郷がこの国にあるってことだろう。俺には関係がない話だけど召喚している人にとってはいい話になる思う。
次にヴァンパイアの国にセフォネと共に向かう。ここでは結構お礼を言われた。サキュバスの国はそうでもなかったので、民度の差を結構感じるな。
因みにセフォネは俺の後ろに隠れています。自分だけにスポットライトが当たることに慣れていないせいだろう。セフォネは口では大きく見せようとしているが基本的に内気な性格なのでこうなります。
流石にこのままでは威厳がないので、手を繋いで一緒にお城に入った。
「仲良しね」
まぁ、弄られるよね。そして今回の戦闘についての感謝を伝えられた。ヴァンパイアのほうが礼儀正しい印象を受けたがこれについてはオリジンヴァンパイアからフォローが入る。
「彼女は悪魔よりの存在だからね。人間には威厳を示さないといけないのよ。私たちヴァンパイアは人間社会にいた歴史もあるから人間らしさが結構残っている感じね」
種族の歴史で色々変わる訳ね。納得したところで報酬を貰う。
ヴァンパイア変身マント:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:30 耐久値:2000 防御力:1000
効果:ヴァンパイアの全ステータス+50、吸収効果アップ(究)、高飛翔、妖気、冥気、魔神覇気、全属性耐性、衝撃吸収、魔神障壁、魔力吸収、変身、全反射、自動修復、熱無効、冷無効、破壊無効、原初の加護、真吸血鬼の加護
ヴァンパイア専用の表が黒、裏面が赤のマント。自分が出会ったことがある者や自分の姿を変える事が出来る特殊な効果を持っているマントで魔法や物理攻撃にも強いヴァンパイアには必須の装備となっている。
ヴァンパイアグローブ:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:10 耐久値:2000 防御力:1500
効果:ヴァンパイアの全ステータス+50、吸収効果アップ(究)、筋力アップ(究)、妖気、冥気、魔神覇気、堅固、魔力吸収、魂抜き、自動修復、破壊無効、原初の加護、真吸血鬼の加護
ヴァンパイア専用の赤褐色の手袋。指定した敵の魂を引き抜くことが出来る特殊な効果を持っており、見た目に反してかなり硬い手袋で刃を弾くほどの硬さを誇っている。
オリジンデスサイズ:レア度10 専用装備 品質S+
重さ:50 耐久値:4000 攻撃力:2000
効果:ヴァンパイアの全ステータス+50、吸収効果アップ(究)、妖気、冥気、魔神覇気、出血、鮮血の魔眼、吸血、吸魂、時空切断、万物切断、自動攻撃、自動修復、血流支配、血晶、鮮血刃、血輪、血雨、神魔毒、弱化毒、永遠毒、帰還、即死、魔神波動、魔神撃、黒星、巨大化、液状化、物質化、耐性無効、原初の加護、破壊無効、真吸血鬼の加護
ヴァンパイア専用の上下に赤褐色の刃があり、上の口金の部分に目玉の装飾がある大鎌。原初の時代に作られた大鎌で上下に刃があるので、扱うのはかなり難しい武器となっている。しかし扱えると圧倒的な血の収集能力で無限の生命力を獲得することが出来る。
装備もまともでホッとした。というかスキル構成がえげつないぞ。流石上位種の専用装備と言ったところか。ここでスキルの説明をしよう。
魂抜きと吸魂はサウィンリッパーやアポカリプスリーパーが覚えるスキルだ。まず魂抜きは指定した敵の魂を抜くことが出来るスキルで魂は抜かれると自分の目の前に短時間の間、存在し続ける事になる。
この魂には生命力のゲージが存在し、魂を抜いた敵の現在の生命力の半分が魂の生命力となる。そしてこの魂が受けたダメージが魂を抜いた敵と共通となっている。つもり魂がダメージを受けると魂が抜かれた相手にダメージが入ることになるわけだ。
このスキルが凶悪なところはいくつかある。まず範囲攻撃を受けるとダメージが二倍になるところ。もう一つは魂の無防備さがある。魂には自分の防御力やもちろん装備の防御力、スキルの判定は適応されておらず、ダメージを諸に受ける事になる。
つまり魂を守るためには自分が守りに入るか壁スキルなどの場所を指定するタイプの防御スキルしか守ることが出来ない。
ただし魂を抜けるのは一体のみ。別の敵の魂を抜きたい場合は一度スキルを解除するか魂を消してから魂を抜くことになる。この判断は結構求められるスキルだ。
そして吸魂は魂にダメージを与えるとそのダメージ分の生命力を回復するスキルである。また魂の生命力を全損させるとその魂を食べることで最大生命力が上がるバフも獲得することができる。つまり魂を食い続けるととんでもない生命力になるということだ。
死神たちはこのスキルと即死スキルで魂を狩り続けて、生命力の化け物になるのが戦闘スタイルとなっている。今回の巨人たちの戦闘でかなり猛威を振るった。何せ巨人が生命力高いからね。あちこちでそこらのボスを遥かに超える生命力を持つ死神が誕生していたらしい。
それがセフォネにも出来るようになるとなるとやばさが伝わるだろう。セフォネの場合だと吸血の回復能力も加わって、説明通りに生命力が減らない状況になる可能性がある。
ただこちらも弱点が無い訳じゃない。バフを解除されると吸魂スキルのバフは消されるし、回復無効があると吸収による回復も使えない。ただこれらのスキルを持つ敵が来ないと無双しそうな感じがする。
「あまり変わった気がしないのじゃ…しかもこの大鎌、使いにくいぞ…タクト」
「そりゃあ、セフォネより大鎌のほうが大きいから余計にそう感じるだろうよ」
「その問題を解決するために変身マントがあるのよ。大人になった自分を思い浮かべてごらんなさい」
「何!? まさか…そう言う事か! むむむむむ~!」
セフォネが一生懸命大人な自分を想像すると変身マントがセフォネを包み隠すとセフォネが大人の姿で登場した。なんか人間が入れ替わるマジックみたいだな。
「どうじゃ! タクトよ! 大人の妾の姿は!」
「セフォネがどういう大人の女性に憧れているかはよく分かったよ」
スタイルが抜群なのは言うまでもないが結構露出高めの女性に憧れていたんだな。大人になっても貴族っぽい服とかに憧れていると思っていた。セフォネはお母さんのことが大好きだからな。大人の姿がそっちに寄せて来ると思っていたよ。
「ちょ、ちょっと待て! タクトよ! 何か誤解しておらぬか!? 妾はタクトの好みを考えてだな」
「はいはい。ありがとうな」
「絶対わかっておらんな! ええい! むん!」
セフォネが元の姿に戻ると拗ねてしまった。ここでオリジンヴァンパイアと話し合いをする。
「私たちも人間と馴れ合うつもりはないわ。ただサタンとは敵対するから少しだけ手助けくらいはしてあげる。ヴァンパイアと蝙蝠、死神の召喚師と死竜の猛獣使いとかに協力してあげるわ」
まぁ、サキュバスと同じ流れにはなるよね。さて、取り敢えず報酬の確認はここまでで一旦終了。解体でゲットした素材や他の各国からの報酬は最後に夜の魔神同盟の会議で貰ったり、教えて貰う事になる。
俺たちはアーレイたちと合流すると一度フリーティアに戻る。ここでエルフの森の商品について教えて貰った。
「エルフの専用装備が普通に売っているのか…」
「うん。お金はかなりするし、正直セチアちゃんが装備している服とか装備のほうが強いから結構微妙だと思う」
「それよりもポーション系が凄かったわね。値段は高かったけど、ステータスポイントのリセットが出来る薬とか欲しい人は結構いるんじゃないかしら?」
ステータスポイントの振り方を間違えた人用のアイテムが登場したのか。アーレイの話では遅すぎると言っているがそこはエルフとの仲をないがしろにしていた俺たち側の責任でもある。因みにこの薬はレベルアップ時のステータス上昇もステータスポイントにしてくれるらしく、完全カスタマイズが可能となった。
そしてこのポーションはリリーたちも可能らしい。ただステータスを弄り過ぎると戦闘スタイルがガラッと変わる可能性があるので、使うつもりはない。まぁ、使用するなら黒鉄かぷよ助ぐらいだと思う。結構ゴーレムの人はスピード上げたい人が結構いるんじゃないかな?
この他にもスキルポイントを使って獲得したスキルを消すことでスキルポイントを戻す事ができるポーションなど結構プレイヤーの間で欲しいと思っていたアイテムがここで結構解放されたらしい。そしてそれは召喚師向けのアイテムもあった。
「召喚師のスキルポイントを召喚獣に使えるポーションに召喚師のスキルポイントを召喚獣のステータスポイントに変えるポーションね」
まぁ、登場する可能性があると思っていた。この辺りはスキルポイントが余っている人向けのアイテムと見ていいだろう。もちろん召喚獣を強くしたい人向けのアイテムでもある。この話を聞きつけたリリーたちが飛んでやってくると俺に期待の眼差しを送って来る。
「はいはい…まず落ち着こうな。先にミョルニルを手に入れよう」
俺はヘルメスのチケットを使い、ミョルニルと交換する。
雷鎚ミョルニル:レア度10 鎚 品質S+
重さ:50 耐久値:12000 攻撃力:6000
効果:神殺し、魔神殺し、巨人殺し、鼓舞、神気、英気、怪力、万物破壊、武器破壊、領域破壊、後光、荷重支配、電磁支配、天候支配、重力支配、無限のルーン、自動攻撃、轟爆、戦闘高揚、肉体活性、衝撃放射、超充電、超電磁、電子分解、電弧放電、神雷、火山雷、雷光、電磁場、電磁柵、神波動、雷波動、大雷轟、大雷霆、荷電球、次元震、神撃、帰還、雷化、巨大化、起死回生、奇跡、神鎚解放、神威解放、防御無効、耐性無効、加護無効、天変地異、破壊の加護、トールの加護
雷神トールが持つ最強の武器。巨人殺しに特化しており、圧倒的な破壊力を誇っている。大きさと重さを自在に変えることが出来る能力があり、また投げると敵を倒すまで永遠に狙い続ける能力がある。
交換したミョルニルを見た俺たちの印象の感想は一緒だった。
「「「「小さい?」」」」
ミョルニルは金槌サイズのハンマーだった。
「タクト~」
「そんな泣きそうな顔しないでくれよ…大きさを変えれるから大丈夫さ」
「そ、そうだよね! 巨大化! わ!? っとと!」
「危ない! あれ? 動かない!? ちょっと! こっちに来ないでください! きゃ!?」
いきなり大きくなったので、リリーは制御出来ずにイオンがいる方に倒れてしまう。イオンの動きを封じたのはノワだ。完全にイオンを生贄にして、みんなが逃げていた。
「いった~…あ」
「リリ~!」
「わざとじゃないよ! イオンちゃ~ん!」
「後! ノワ! 分かってますからね!」
「…バレた」
いつもの光景だ。ここでリビナが聞いて来る。
「これから戦闘するんだよね? タクト」
「あぁ。取り敢えず星座の試練を手早く済ませようと思う」
「へぇ~…そうなんだ~」
「新しい武器を試したんだろ? 成長したみんなも力を試したいだろうし、そこらへんも考慮して選ばせて貰うよ」
「そうこなくっちゃ」
そんなわけで午後は星座の試練を手早く済ませて行こうと思う。最初はリアンとの約束である水瓶座の試練から攻略していくとしよう。




