#1365 タクト救出作戦
俺が技を理解している頃、外の世界ではセチアたちがロキに聞く。
「タクト様!? この! タクト様をどこに消したのですか!」
「彼ならこの黒いボールの中さ。返して欲しそうだね?」
そういうとロキは黒いボールを食べた。それを見たセチアたちからキレる音がした。
「ふふ。これで君たちの主は封じた。君たちだけで僕に勝てるかな?」
「吐き出させればいいんでしょう!」
「確かにそれが出来るなら彼を助けることは可能だね。でも、僕に下手に攻撃すると体内にいる彼のボールに攻撃が決まることを忘れないほうがいいよ。それじゃあ、君たちの大切な召喚主を人質にしたバトルをしようか」
これがロキの切り札。エンゲージバーストも融合スキルも全ての起点は俺だ。その上、インフィニットエクスカリバーなどの厄介な装備までこれで封じることが出来た。こうして考えると俺が狙われるのは必然だったな。
その上、自分の体内に俺がいることでセチアたちがロキを消し飛ばそうとする攻撃を封じて来た。
「…パーパを返せ!」
「ルミ! 落ち着きましょう。私たちが召喚石に戻っていないんです。タクト様が生きていることだけは確実です」
「それにパパが私たちの助けを必要としているのも確定していると思います。パパならもうとっくに暴れていると思いますから」
「間違いないでしょうね」
予想通り暴れていて申し訳ございません。ここでセチアはマリッジリングを見る。それからロキを見てセチアはロキが気付かず、自分たちだけが気が付いていることに気が付いた。
そして戦闘しながらみんなで俺に起きた異変の情報が共有される。そこでみんなもロキが時間停止の指輪を持っていることこ分かり、作戦が決定する。
ルミがサリエルの鎌でロキに襲い掛かるとロキも鎌を手に作り出して、応戦してくると思ったら、セチアを狙いに来た。それをルーナとミールがセチアの守りに動き、逆にロキへ攻撃をするが避ける様子はなく、わざと攻撃を当たるように動くとセチアたちがわざと攻撃を外す。それを見て笑みを浮かべている。自分が考えた悪戯が成功した子供の用だ。
しかしここでセチアたちの準備が整った。
『それでは仕掛けますよ! ルーナ!』
『はい!』
セチアの弓矢を構えると矢に星の光が宿る。
「スピリッツアロー!」
「やぁあああ!」
セチアが放つと同時にルーナがロキに襲い掛かる。
「いいのかな? そんな攻撃をしたら、君たちが彼を殺してしまうよ? っ!?」
セチアのスピリッツアローがロキの胸に炸裂する。
「ふふ…あははは! やってしまったね! 彼に命中したよ!」
「いいえ。外しましたよ。ただあなたの黒いボールには命中しましたけど」
「何? っ!?」
「雷化!」
セチアの弓が当たった瞬間に俺がいた世界でロキの気配を感じて、俺は雷化を使うとロキに襲い掛かる。それを見たロキは俺に指輪を向ける。
「フェアリープランク!」
「っ!?」
ルーナがフェアリープランクを使うとロキの指輪が無くなり、変わりに人参がロキの手に現れる。これで時間停止は封じた。
「身代わり。ははは! 残念ーーっ!?」
「霹靂閃電!」
周囲のヨルムンリングを斬ることで身代わりを封じる。そしてロキに霹靂閃電が迫る。
「物真似! 霹靂閃電!」
俺の斬撃が外れて、ロキが物真似スキルで霹靂閃電を使用して来た。
「残念でしたー! これで終わりだ!」
この程度で終わりと言われるのは心外だな。俺は雷化状態なんだぜ?俺はロキの鎌で放たれる霹靂閃電を連続で受け止めると弾き返す。接近戦を初めてして実感したがロキは魔法使いタイプで筋力は全然ないな。それなのに接近戦の技を物真似したのは判断ミスだ。
ここでヨルムンリングたちがロキの元に集まる。
「天昇! 樹海支配! ふふ。助けになど行かせませんよ」
「…神威解放! …猛吹雪! …パーパの邪魔はさせない」
ミールは自分の木を操り、多数のヨルムンリングを縛り付け、ルミは猛吹雪で凍らせることでヨルムンリングの助けを封じた。そして俺は全ての攻撃を弾くと完全にロキはフリーの状態になってしまう。
「百花繚乱! お前とは剣術の格が違うんだよ」
「ぐぁあああああ!?」
俺の百花繚乱の斬撃がロキを斬り刻んだ。
「私たちと星の怒りを知りなさい! 精霊魔法! スターフォース!」
「精霊魔法! スターアーチ!」
ルーナのスターアーチの星の帯がロキに殺到すると更に星の光を放つ球体がロキにぶつけられると大爆発する。
「スピカさん! 超連携です!」
「ヒヒーン!」
「やあああ!」
最後はスピカに乗ったリースが決まる。
「またまた残念」
「コークスクリューブロー!」
「ガ!? っ!?」
奇跡で復活したロキの胸に俺の拳が炸裂するとロキの動きが止まる。恐らく神に心臓は無いのだろうけど、技の効果は発動するらしい。
「神なら奇跡は自分じゃなくて人に使うんだな。超電磁! 居合斬り!」
ロキの首を飛ばすと俺はその場から離れた。後はみんなに任せよう。
「矢舞雨! ありったけの宝石解放を喰らいなさい! 宝石解放!」
「…コールドフォース!」
「星核!」
セチアが無数の弓矢でロキに放つと全ての鏃に仕込まれた宝石たちが大爆発を起こすとロコに青く白い冷気を纏った球体と星の球体が左右からロキに放たれて、大爆発する。最後はルーナとリースの剣が決める。
「星核の精霊剣エリュシオンカリバー! 宝玉解放!」
「神剣グラム! 神威解放!」
神剣グラム(神威解放):レア度10 剣 品質S+
重さ:150 耐久値:6000 攻撃力:7000
効果:神技【ノルン・シアガル】、魔王殺し、竜殺し、人特攻(究)、全属性アップ(究)、魔力吸収、多乱刃、神聖属性ダメージ(究)、白熱刃、空振、爆風波、神波動、神障壁、暴風壁、後光、神気、英気、天言、時空切断、時空支配、無限のルーン、神剣解放、巨人の加護、勝利の加護、王の加護、神の加護
英雄シグムントがオーディンの試練の果てに手に入れた常勝不敗の神剣。ノルン三女神の加護も宿っており、どんなものでも斬り裂く切れ味を誇る。魔剣グラムの力も受け継ぎ、シグムントが使っていた時よりも強くなっている。
星核の精霊剣エリュシオンカリバーの宝石からとんでもない星の光が放たれる。そしてリースの方ではリースの背後に三人の女神が現れた。
『『『あなたに勝利を』』』
「ありがとうございます。ノルン三女神様。悪神ロキ! 覚悟!」
「精霊剣! ゾディアック・エリュシオン!」
「神技! ノルン・シアガル!」
ロキに星の光の斬撃とリースから十二色の斬撃がロキに炸裂した。俺たちが消えていくロキに近付く。
「一つだけ質問したい…どうやって彼の正確な位置を理解したんだい?」
「これですよ」
セチアがマリッジリングを見せた。
「このマリッジリングはタクト様のマリッジリングと魔力のパスが繋がっています。普通ならそのパスは見ることが出来ませんが、私たちの眼なら視認できます」
「そうか…精霊眼で魔力の流れを見て…ははは。それはなんとも皮肉が効いている!」
神瞳では視認できない魔力の流れがロキの敗因となった。
「ふふ…ここでの負けは認めよう。でも、僕は何度でも蘇る! 君たちの最終的な負けは変わらない!」
そういうとロキは俺たちの前から消えた。そんなロキに俺は言う。
「いいや。この勝負は俺たちの勝ちでお前の蘇生はもうないよ」
「どういうことですか? タクト様?」
「オーディンやシンモラが言ってたんだが、冥府神ヘルはロキにそこまで協力的ではないらしい。それでも親子だから何もしてなかったら、ロキを蘇生されるぐらいはするだろう。ロキが何もしなければな」
みんなが首を傾げるが俺は更に追加情報を伝える。
「ヘルはノワと似た性格らしい。そして今回、ロキはそのヘルに巨人たちの無限蘇生なんて重労働をさせた。俺たちでも戦闘中に休憩を必要としていたのに巨人は無限に蘇生されていた。つまりへルは無限蘇生の間、休憩なしで働いていたわけだ」
「「「「あぁ~」」」」
ここでみんなが納得をする。そして冥界にいったロキがどんな目に合うか容易に想像出来た。ノワと同じ性格の神なら例え親子でも許しはしないだろう。ほぼ間違いなく重労働をロキにかすはずだ。だから俺はロキの蘇生はもうないと確信することが出来た。そして案の定ロキは蘇生することはないのだった。
「俺のミスとはいえ、だいぶ時間を使っちまったな…急ごう」
「「「「はい!」」」」
そして俺たちもスルトとの決戦に向かおうとするとヨルムンリングたちが立ち塞がる。
「時間がないんだよ! 次元震! やるぞ! リース!」
「はい!」
俺たちの融合が発動するとスルトの方でとんでもない大爆発が発生する。頼むからみんな無事でいてくれよ。




