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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
太陽神ラーとラーヴァナ戦
1382/1718

#1295 砂漠神の試練の決着

ラーが鳥化を使うと言うなら俺たちもそれに答えよう。


「いくぞ! ノワ!」


『…ん! 竜化!』


俺たちから血と魔素が吹きあがると巨大な赤褐色の星となる。それが天に上がっているとその中から手が現れ、ドラゴンが顔を出すとまるで巨大な赤褐色の星から生まれたかのように赤褐色の鱗に魔神の角をドラゴンが降臨する。


名前 タクト 究極の召喚師(血醒、魔素解放、神格解放、竜化)Lv48


生命力 2234→2314

魔力  3456→3536

筋力  2690→2770

防御力 1808→1888

俊敏性 2384→2464

器用値 2837→2917


スキル


高飛翔Lv78 魔力飛行Lv42 格闘Lv50 蹴技Lv50 魔拳Lv41 

杖Lv50 片手剣Lv50 槍Lv50 戦斧Lv50 鎌Lv50 

刀Lv50 二刀流Lv50 舞踊Lv10 吸血強化Lv37 竜爪Lv1 

鮮血爪Lv37 竜尾Lv1 怪力Lv1 時間遅延Lv34 時間停止Lv1 

万物創造Lv47 武装創造Lv1 軍略Lv40 恩恵Lv10 強激突Lv39 

危険予知Lv43 念動力Lv68 迷彩Lv33 堕落Lv38 魅了吸収Lv26 

威圧Lv19 夢幻Lv32 譲渡Lv8 魔神覇気Lv64 神気Lv56 

冥気Lv47 英気Lv46 竜気Lv45 瘴気Lv43 神瞳Lv70 

精霊眼Lv48 魔竜眼Lv44 吸収の魔眼Lv44 爆破の魔眼Lv34 鮮血の魔眼Lv1 

死滅の魔眼Lv8 竜鱗装甲Lv35 炎熱装甲Lv38 魔神障壁Lv30 溶岩壁Lv24 

神障壁Lv36 詠唱破棄Lv50 魔力支配Lv55 瞬間再生Lv61 無限魔力Lv68 

再生の炎Lv37 不死身Lv42 強化復活Lv42 融解Lv1 溶接Lv1 

溶断Lv35 魔力切断Lv58 時空切断Lv52 侵食Lv15 魔法破壊Lv33 

魔法侵食Lv26 万物破壊Lv51 万物貫通Lv32 防御無効Lv44 戦闘高揚Lv48 

肉体活性Lv41 炎熱支配Lv32 魔素支配Lv21 荷重支配Lv40 血流支配Lv39 

斥力支配Lv42 引力支配Lv40 重力支配Lv58 血竜Lv35 金縛Lv26 

血晶Lv40 魔霧Lv62 焼失弾Lv37 火山弾Lv1 消滅弾Lv52 

呪滅殺Lv39 呪撃殺Lv17 呪滅封陣Lv40 影探知Lv37 闇転移Lv50 

影吸収Lv32 影召喚Lv41 死の宣告Lv20 死針Lv48 血飛沫Lv1 

死風Lv31 闇潜伏Lv60 影封陣Lv40 影召喚Lv39 炎分身Lv1 

影分身Lv29 虚無壁Lv30 空間歪曲Lv46 空間索敵Lv37 空間転移Lv25 

時空支配Lv31 他心通Lv52 第六感Lv74 天言Lv46 神感覚Lv82 

召喚魔術Lv50 封印魔術Lv48 ルーン魔術Lv47 阻害無効Lv47 騎手Lv57 

錬金Lv33 採掘Lv44 伐採Lv44 解体Lv70 鑑定Lv68 

識別Lv84 疾魔法Lv35 炎魔法Lv40 地魔法Lv36 海魔法Lv33 

暗黒魔法Lv40 神聖魔法Lv40 雷魔法Lv71 爆魔法Lv80 木魔法Lv59 

氷魔法Lv78 時空魔法Lv80 惑星魔法Lv17 宇宙魔法Lv12 竜魔法Lv32 

吸血鬼魔法Lv28 魔神魔法Lv26 獣魔魔法Lv29 遅延魔法Lv37 禁呪Lv6 

連続詠唱Lv50 遊泳行動Lv43 転瞬Lv64 神速Lv38 心眼Lv47 

空虚Lv54 無我Lv72 大気震Lv19 海震Lv10 星震Lv42 

次元震Lv1 格納Lv1 帰還Lv14 叡智Lv37 魔神波動Lv45 

溶波動Lv27 星波動Lv16 無波動Lv53 重力場Lv1 斥力場Lv1 

料理Lv67 釣りLv23 シンクロLv43 エンゲージLv31 マリッジLv15 

超連携Lv50 超集束Lv40 多連撃Lv53→無限連撃Lv53 絶対防御Lv15 炎化Lv10 

液状化Lv1 雷化Lv12 光化Lv8 魔素化Lv39 物質化Lv33 

神鎌鼬Lv32 多乱刃Lv60→無限乱刃Lv60 星光刃Lv31 魔素刃Lv42 紅炎Lv44 

獄炎Lv51 焼尽Lv27 陽炎Lv36 熱波Lv36 大噴火Lv5 

溶岩流Lv11 火山雷Lv28 石化雷Lv1 氷雷Lv1 黒雷Lv43 

黒雨Lv10 神魔毒Lv40 弱化毒Lv30 永遠毒Lv1 侵食毒Lv1 

黒死病Lv32 疫災Lv17 死の宣告Lv23 自動防御Lv40 大雷霆Lv15 

放射熱線Lv26 石化光線Lv1 冷凍光線Lv1 死滅光線Lv43 拡散光線Lv1 

逆鱗L18 英雄技Lv16 竜技Lv47 吸血鬼技Lv34 魔神技Lv38 

核撃Lv1 星核Lv12 黒星Lv10 刑罰Lv32→冥撃Lv32 溶ブレスLv21 

極寒ブレスLv1 冥ブレスLv11 病気ブレスLv1 ドラゴンブレスLv36 爆心Lv36 

煉獄Lv10 氷獄Lv15 猛爆Lv1 覇撃Lv21 流星群Lv16 

彗星Lv1 惑星Lv1 氷山Lv1 不屈Lv1 冥府鎖Lv32 

牢獄Lv24 身代わりLv30 捨て身の一撃Lv11 生物創造Lv26 常闇Lv14 

暗黒渦Lv1 能力汚染Lv1 奇跡Lv5 妖精の輪Lv14 精霊門Lv1 

魔軍Lv12 魔神域Lv4 領域支配Lv2 領域破壊Lv1 回復無効Lv1 

耐性無効Lv50 物理無効Lv1 加護無効Lv37 巨人の加護Lv48 星霊の加護Lv32 

原初の加護Lv1 破壊神の加護Lv55 邪冥龍王の加護Lv42 真吸血鬼の加護Lv37 炎精魔神の加護Lv40 

アテナの加護Lv45 スサノオの加護Lv40


両者が睨み合う中、スキアーが太陽の光を封じてくれる。これで少しはダメージを蓄積させることが出来るだろう。そしてお互いに息を吸い込む。


「ゴッドブレス!」


「ドラゴンブレス!」


ブレスが激突し、怪物決戦が始まる。俺たちは両手に黒い星を作り出すとラーは左右の空間に太陽を作り出す。


『黒星!』


「光球!」


両者が移動しながら、二つの球体が次々激突し、大爆発を発生させる。


「日輪!」


『液状化! 血流支配なのじゃ!』


血となった俺たちは日輪の光線の範囲だけ穴をあけて回避する。これを見たラーは輝きながら接近して来た。


「烈日!」


『物質化! 捕まえちゃいなさい! セフォネ!』


『うむ! 血流支配なのじゃ!』


『…ノワもやる』


血の塊となった俺たちから無数の血のドラゴンの首とヴァンパイアの手がラーに襲い掛かる。これを見たラーは危険を感じ取り、距離を開けて烈日を発動させる。これに対して、俺たちは元の姿になり、距離を取る。捕まえていれば能力汚染が発動していた場面だ。烈日の発動よりも俺たちの攻撃のほうが速かったからあそこで回避を選択したのは正解だろう。


「「放射熱線! 羽投擲!」」


「神雨!」


血飛沫ちしぶきなのじゃ!』


「神撃!」


『…冥撃!』


両者の眼から放射熱線がぶつかると両者の羽がぶつかり合い、爆心の効果で次々爆発するとラーは俺たちの上を取ると光の雨を降らせてきた。これを俺たちは血の弾丸で撃ち落とすと上からラーに神撃を撃たれて、直撃するがラーにもカウンターの冥界の一撃が入る。


その後も遠距離の撃ち合いが続く。能力汚染を知ったからには俺たちに接近戦は挑みたくはないだろうし、機動力で俺たちを上回っているのもラーは知っている。しかしラーは俺たちよりも先に鳥化を使っているから先に解除されるはずだ。


俺たちが耐久戦をしているのを察したラーは仕掛けて来る。


「神域!」


ラーが自身の神域を展開するとラーを中心に宇宙空間が広がっていく。


『領域破壊!』


俺たちの拳が領域を破壊する。逆に俺たちが魔神域を使用するが領域支配で無効化された。


「やはり勝負が付かぬか…ならば砂漠の最高神としての力を見せてやろう! 天変地異!」


赤雷が発生している超巨大な砂嵐が俺たちを襲う。


「真昼! 時空支配! っ!?」


真昼で太陽が発生し、闇と影が無くなり、時空支配で完全に転移を封じて来た。しかし俺たちは超巨大な砂嵐に突撃した。


「ドラゴンダイブ!」


俺たちの突撃をラーは翼を羽ばたかせて、上に躱す。


「神技! ゴッドクロー!」


『セフォネ!』


『見せてやるのじゃ! シェイプシフト!』


俺たちの姿がフェンリルに変化すると鷹姿のラーの手に噛み付いた。シェイプシフトは味方に変身する能力だが、俺たちは優牙を編成していない。


「何!? バカな! ヴァンパイアの変身能力は味方にいないものには変身出来ないはずだ!」


『フェンリルならちゃんと生物創造で砂嵐の中で呼び出しておいたぞ?』


ラーはしてやられたとここで気が付いた。生物創造で作り出した魔獣たちもちゃんと味方判定となる。それならば生物創造で作った味方にもシェイプシフトの効果範囲だ。


『これで終わりよ! ラー!』


「く…いや、そうでもない」


ラーは自ら上に挙げると手が噛み千切れることで脱出を図った。俺たちは元の姿に戻ると追撃に出る。


『デモンクラッシャー!』


「何か忘れてはいないか? ベンベネト! 武装創造!」


ベンベネトがシールドを発生させるとラーは無数の黄金の武器を放ってきた。俺たちはそれでも拳も構えたまま、距離を詰めると身体中に武器が突き刺さり、身体が黄金の炎で焼かれて、破邪の効果も合わさり、激痛が発生する。


「『『『はぁあああああ!』』』」


「無駄だ。お前たちの決死の攻撃は我には届かない」


確かに俺たちではベンベネトのシールドを突破できないはしない。しかし俺たちには叢雲がいる。


『叢雲!』


「ギー!」


叢雲の次元封鎖が発動し、ベンベネトが一つ消えたことでシールドが解除された。読み通りで完璧なタイミングだ。


「おらぁあああ!」


「神障壁! 黄金障壁! ぐふぅ!?」


『そんな防御いくらでも壊してあげるわよ! ノワ!』


俺たちの拳が決まったことでコンボに繋げる。ここで決めないと対策を取られてしまう。最低でもここで一回はダウンを取りたい。


『…ドラゴンテイル! セフォネ!』


『任せよ! オリジンストリーム! ブラッティサークルなのじゃ! ファリーダ!』


『デモングランドクラック! 重力場! 斥力場! 決めなさい! タクト!』


「あぁ! ドラゴンノヴァ!」


俺たちは一回転するとドラゴンテイルでラーの脳天にぶつけるとラーを墜落させ、一回転中に溜めたオリジンストリームの追撃で地面に完全に落とすと地面に血のサークルが描かれ、ラーは上を見上げると降りて来た俺たちの踏みつけが炸裂する。


この時にラーの身体が輝き何かをしようとしているように見えたが構いはしない。最後は踏みつけて重力場と斥力場の同時展開で逃げれない状態にしてからのドラゴンノヴァが炸裂する。


ラーは光となって消えると奇跡で人状態で蘇生した。そしてラーが俺たちに向かってくるとここで俺たちの竜化も解除されて、ラーの杖が俺たちの腹の前で止まる。


「神技。ラー・アイン」


俺たちの腹が焼き貫かれて、俺たちも奇跡で蘇生する。俺が見たラーの光は鳥化の解除の光だったのか。


「自分の切り札の制限時間ぐらいは把握していないとこのように無駄な死を招くぞ」


「ごもっとも。こいつを使うからより気を付けさせて貰うよ」


俺はここで遂にインフィニットエクスカリバーを構えるとインフィニットエクスカリバーを完全解放する。それを見たラーは俺たちとの真っ向勝負を挑んでくれるみたいだ。


「大自爆。武装創造。ベンベネト」


「…わざわざ破壊してから創造するんだな?」


「気付いたようだから話すがベンベネトは五つ以上の創造が出来ないのでな。これが一番速い」


隠す気ゼロか。まぁ、無限にあんなのを作られたら最初から出しているだろうから制限はあると思っていた。


「無限属性の聖剣を抜かれては我も力を示さねばならんな。全力で来るがいい! 太陽刃! 神技! ゴッドフォース!」


ラーは杖を捨てると両手に太陽の輝きを放つ剣を両手に作り出した。白熱刃か星光刃の上位スキルか。俺たちも旭光近衛との二刀流で迎え撃つ。お互いに激突すると次元が震えて、灼熱の火花と大量の魔素がぶつかり合う。


「「おぉおおおおお!」」


両者譲らない攻防が続くが叢雲の援護もあり、どちらもダメージが蓄積していく。先に限界が来たのは俺たちだ。インフィニットエクスカリバーの制限時間がある以上、ここで勝負を決めるしかない。ありったけの強化を発動させると旭光近衛とインフィニットエクスカリバーを完全解放する。


旭光近衛(神刀解放、神威解放):レア度10 刀 品質S+

重さ:150 耐久値:15000 攻撃力:12000

効果:神技【天悪英嵐破(てんあくえいらんは)】、神刀技【雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)】、刀【嵐影湖光(らんえいここう)】、神殺し、竜殺し、不死殺し、破魔、万物切断、時空切断、魔力切断、溶断、万物吸収、英気、神気、超集束、電磁場、超電磁、電子分解、溶接、溶断、電弧放電、雷光刃、黒雷、雷雨、天雨、大嵐、雲海、雷光、光速激突、雷轟、荷電光線、日光、浄炎、空振、多乱刃、旋風刃、天候支配、海流支配、電磁支配、重圧、烈日、後光、陽光、神速、全滑走、超加速、大瀑布、大海波動、神波動、蘇生、復活、光化、雷化、耐性無効、加護無効、物理無効、次元震、帰還、覇撃、神撃、奇跡、太陽の加護、破壊神の加護、スサノオの加護

刻印効果:無限のルーン、瞬間回復、魔力超回復

青生生魂と緋緋色金の合金にスサノオの力が宿った本来なら存在することすらない創造神すら想定していない刀。その輝きは闇を払い、その刃は斬ったあらゆる物を吸収し、持ち主に力を与える。


斜め右に構えて、同時必殺技の体勢になる。


「来るか! この一撃で勝負を決するとしよう!」


ラーも必殺技も体勢になる。五つのベンベネトがラーの頭と手足の延長線上の空間に陣取るとベンベネトが開き、中から太陽石が現れるとラーを中心に光の線でペンタゴンが描かれる。そしてラーは両手を胸の前に構えると両手の間の空間に宇宙の力が集束する。


対する俺のほうも無限の力と暴風が渦巻くと俺の両肩の背後にアテナとスサノオの姿が現れた。


『いよいよ君たちのこれまでの努力と冒険を示す時だよ。ボクが選んだ英雄は最強なんだと証明して見せてよ』


『相手は太陽の最高神。そんなもんにビビることはねぇ。お前の中には俺様の力がある! さぁ! 超えて見ろ! 現世の神々の王をな!』


「我が最強の輝きの前に消滅するがいい! 神技! ラー・コスモス・シャムス!」


「太陽を呑み込む無限の神殺しの大嵐! インフィニット・コールブランド! 天悪英嵐破! 超集束! オリジナル技!」


「『『『インフィニットテンペスター!』』』」


ラーの正面から宇宙の波動と全ベンベネトから日輪の光線が宇宙の波動の周りを螺旋状に回転しながらこちらに向かって来た。対するこちらは無限の斬撃の周囲を暴風と稲妻が発生した攻撃で両者の攻撃が激突する。


「「おぉおおおおお!」」


「ギー!」


「シャー!」


最初は俺たちが押し込まれたが叢雲とスキアーが参加し、お互いの攻撃の押し合いが続く。しかしこのままだとこちらの限界が先に来る。


『ここまで来たのに…また負けるの? そんなの絶対に嫌!』


ファリーダの悲痛な叫びが俺に最後の切り札を使う決心をさせる。後はノワたちに聞くだけだ。


『スラー酒を使う。ただこれを使うとマリッジバーストしている三人にも悪影響が出るはずだ。それでもいいか?』


『…負けるより全然マシ』


『うむ! ここまで来て、負けるのだけは絶対に嫌じゃ! それに仲間、いや家族の為じゃからな。多少のことぐらいなんでもない』


『あなたたち…ありがとう。タクト、私も異論はないわ。使ってちょうだい。あいつに勝つために』


俺たちの意見が一致したことでノワが格納でスラー酒を取り出し、俺たちはこれを飲む。


「ここまでか…む!?」


ラーが勝利を確信した瞬間、俺たちから七色の光が沸き上がり、火力が一気に急上昇すると押し込まれていたインフィニット・コールブランドが急速に押し返す。


「なんだ!? この力は!? ぐぉおおおおお!」


『私たちの勝ちよ! ラー!』


「『『『いっけぇえええええ!」』』』


「ふ…見事だ」


俺たちの斬撃はラーを呑み込み、決着がついたと同時に俺たちは元の状態に戻り、俺は急いでインフィニット・エクスカリバーをしまう。セーフ。ここでまた時間制限切れで死んでクエストやり直しなんてごめんだ。


「我の負けだ…お主たちが我らが試練を突破したことを認めよう」


ラー勝利を知らせてくれるインフォが来る。


『おめでとうございます! 特殊クエスト『砂漠神の試練』をクリアしました。称号『砂漠神試練の攻略者』を取得しました』

『称号『最高神を越えし者』を取得しました』

『称号『無限神を越えし者』を取得しました』


『職業召喚師のレベルが上がりました。ステータスポイント8ptを獲得しました』

『職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント8ptを獲得しました』

『レベルが50に到達しました。。全ステータス+30を獲得しました』

『叢雲のレベルが10に到達しました。成長が可能です』

『叢雲の竜技のレベルが30に到達しました。竜技【ドラゴンウイング】を取得しました』


称号『砂漠神試練の攻略者』

効果:熱無効、土属性無効、砂漠の歩行制限解除、

特殊クエスト『砂漠神の試練』をクリアした者に与えられる称号。


称号『最高神を越えし者』

効果:最高神殺し、全ステータス+100、スキルポイント+100

最高神を倒した者に与えられる称号。


称号『無限神を越えし者』

効果:全てのデメリット効果の解除

無限属性を持つ神を倒した者に与えられる称号。


ここで一気にレベルアップと称号が来たな。そりゃあ、ここまでの戦闘をしたんだから一気にレベルアップが来てくれないと納得できるはずがない。一番の注目点はやはり全てのデメリット効果の解除だろう。これで恐らくインフィニットエクスカリバーをずっと使えるようになったと思われる。


気持ち的に俺、最強じゃね?と思ってしまうが今回の戦いでも感じたことだが、やはり俺の剣術の基礎は刀から来ているので、恐らく旭光近衛を使った方が隙が無く、強いと思う。まぁ、最強クラスの武器を時間制限なくずっと使えることを考えると滅茶苦茶大きいけどね。


更に報酬は続く。ラーは起き上がるとファリーダを見る。


「我との約束を覚えているか? イフリートの娘よ」


「もちろん覚えているわよ。あなたに挑み、勝つことが出来たら、あなたが奪った私の力を返してくれる約束でしょ?」


「うむ。お主は我に勝ったことでその約束は有効となった。ここで我はお主に問わねばならん。お主は以前の力を欲するか?」


ファリーダはラーの問いかけに考えると答えを返す。


「欲するわ。あなたへのリベンジが出来たのはタクトとみんなのお陰だからね。今度は私が恩をみんなに返さないといけない。その為に力が必要なのよ」


「ふ…その答えが聞けたなら十分だ。お主から奪った力を返そう。それともうサンドウォール砂漠を覆う砂嵐も必要ないのでな。消すとしよう」


ラーが取り出した宝玉がファリーダに渡されるとインフォでファリーダの進化を実行するか知らせが来たので、ファリーダが頷くのを確認してから進化を実行した。


『サンドウォール砂漠を覆う砂嵐が消滅しました。サンドウォール砂漠に徒歩での行き来が可能となりました』

『ファリーダがイフリータに進化しました。帰還、格納、灰燼、重力場、彗星、拡散光線、次元震、黒星、旱魃、厄災を取得しました』

『ファリーダの黒霧が魔霧に進化しました』

『ファリーダの堕落が憤怒に進化しました』

『ファリーダの噴火が大噴火に進化しました』

『ファリーダの領域操作が領域支配に進化しました』

『魔神技【イフリータストンプ】を取得しました』

『魔神魔法【レッドシャイアント】を取得しました』

『叢雲の成長が完了しました。魔素刃、衝撃放射、荷重操作、影分身を取得しました』


ついでに叢雲の成長も実行しておいた。そして俺のステータス操作もしておこう。俺のステータスポイントは全部俊敏性に回して、残りスキルポイントは521ptとなった。



こうしてファリーダは元の姿を取り戻し、元々の目的であった魔神の姿でサンドウォール砂漠の外に出ることが可能になった。ラーからするとあの砂嵐はファリーダやジン、イフリートを砂漠に閉じ込めるための檻だったのだろう。それを解除したという事はラーはサンドウォール砂漠にいる魔神たちを外に出しても大丈夫だと判断したことを意味する。


ジンはなんだかんだでアラジンとずっと一緒にいるし、イフリートもファリーダがいるから暴れることはないだろう。父親は娘には嫌われたくないだろうからね。ここで砂嵐が解除されたのはラーにとってはファリーダがかなり重要なポジションだったことが伺える。


これでまた世界情勢が一つ動くことになるだろう。何せ今まで関われなかった砂漠の国との国交が開けたわけだからこれから世界会議の場に代表が出て来るはずだ。ただその代表を決めるのにも色々問題が出てくるだろう。今の状態で人間同士の武力衝突はして欲しくないな。


俺がそんな風に考えている中、報酬は続く。


「まずはお主たちがまだ見つけていない我らのヘブンズゲートとヘルズゲートの位置を示そう」


ラーがそういうと夜のサンドウォール砂漠に光の柱が発生する。どうやら照らされている場所にあるみたいだな。チロルたちに教えてあげると既にそれを認識しており、砂に埋もれているヘブンズゲートとヘルズゲートを掘り越しているみたいだ。


そしてラー討伐の報酬も出される。


「お主にならこれを託して大丈夫だろう」


ラーが自らのネックレスと自分の胸から無限の波動を放つ結晶を取り出した。


ラーのネックレス:レア度10 アクセサリー 品質S+

効果:神技【ラー・アイン】、火属性アップ(究)、光属性アップ(究)、破邪、紅炎、黄金障壁、後光、烈日、奇跡、ラーの加護

ラーの眼を意識して作られた黄金のネックレス。ラーの加護が宿っており、自身の火属性と光属性の攻撃に対して防御も無力化も出来ない効果を付与し、光と火を吸収する能力を持つ。またあらゆる災いから守ってくれるお守りのネックレスでもある。


ウロボロス結晶:レア度10 素材 品質S+

天界より地上に落ちたウロボロスドラゴンの力が結晶化したもの。無限の力が宿っており、結晶素材の中では最強クラスの素材。世界に数個しか存在せず、それを見つけるかウロボロスドラゴンを討伐するしか手に入れる手段がない世界を変えてしまうほどの特級危険物。


無限属性の素材きちゃー!どうやら聖杯や生産で作り出すことは出来ない限定アイテムみたいだ。これが量産できるとみんな無限属性を獲得しちゃうから制限をかけているんだろう。


アクセサリーも神技使えるって強すぎじゃね?ただこれをあげるのは誰か悩むな。ファリーダはまず欲しがらないだろうし、後でみんなに相談して決めよう。個人的には恋火か和狐にあげたいな。


「これで終わりだ」


「そう…最後にあなたに聞いておきたいことがあるわ」


「なんだ?」


「どこまでがあなたたちの計画通りだったのよ」


ラーは自慢げに言う。


「無論ほぼ我の計算通りだ。お主を指輪に封印することで人と出会わせ、お主の魔神としての力と意識を変えさせ、逆に人間と敵対する魔神たちに敵対する魔神を作り出した。それが我が考えた我が砂漠を救う一つの手段だ。召喚師に拾われ、結婚し、そこまで変化することは計算通りでは無かったがな」


「最後のは余計よ。ならまぁ、あなたに借りも返せたし、お礼を言っておくわ。タクトとノワたちと出会わせくれてありがと」


ラーが虚を突かれたような顔を浮かべると微笑む。


「まさかイフリートの娘からそんな言葉が聞けるとはな。ならば我も返さねばなるまい。我らサンドウォール砂漠の神々に勝ったのだ。他の神やましてや魔神に負けるでないぞ。今よりもっと精進を重ねるようにな」


そう言うと俺たちは最初のピラミッドの入り口に転移される。


「帰るか」


「えぇ」


俺たちはホームに転移すると突然頭に猛烈な痛みが発生し、景色がぐにゃぐにゃに歪み、吐き気がしたことで倒れ込む。


「何よ!? これ!?」


「ぐるぐるなのじゃ!?」


「…気持ち悪い」


「これがスラー酒の代償か…やばい。俺も吐きそう」


リリーたちが俺たちの帰りを感知してやって来るが顔面蒼白で倒れている俺たちを見つけるとわたわたしながらも俺の指示でベッドまで運んでもらい、シルフィへの伝言を頼み、ホームで一人でログアウトすることにした。


リリーたちは看病するとか言ってくれたけど、流石に今にも吐きそうな状態で一緒に寝ることは出来ない。こうして俺たちのラーとの決戦をした一日がようやく終わるのだった。

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